弐代目・青い日記帳 

  
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長谷川豪展「スタディとリアル」

TOTOギャラリー・間で開催中の
長谷川豪展「スタディとリアル」に行って来ました。



建築をつくることは現実に学び、現実を押し広げることである。と語る建築家、長谷川豪の展覧会が乃木坂TOTOギャラリー・間で開催されています。

2008年に第24回新建築賞を受賞し将来が嘱望される若手建築家のひとりである長谷川豪のデビュー作「森の中の住宅」(2006年)から「練馬のアパートメント」(2010年)や最新作まで全11作品が公開されています。

最も注目すべきは最新作の「石巻の鐘楼」の実物がギャラリー・間の中庭に設置されている点です。

この展覧会を開催することになった約一ヶ月後に東日本大震災が発生。建築家として自分なりにこの震災を引き受け展覧会に絡め何か出来ないか模索したそうです。

結果、中庭に建物を建て、展覧会終了後に被災地へ送るというアイディアが生まれ実現したのがこの「石巻の鐘楼」です。


石巻の鐘楼

【「石巻の鐘楼」鐘つき時間】
「長谷川豪展 スタディとリアル」の会期中、1日に3回、「石巻の鐘楼」の鐘つきを行います。鐘の音が震災復興への希望の象徴になれば、との願いが込められています。ぜひ、ご体験ください。
鐘つき時間
1・ 12:00
2・ 15:00
3・ 17:00
建築模型や写真、図面を展示することが一般的な建築展。会期終了後はそれらは事務所の片隅で眠るか下手をすると処分されてしまうものも。

「会期が終わったらほとんど使い道がない。」展示品をどうすれば良いか?答えは移築して実際に建築物として機能させること。

被災地で必要とされるものをリサーチし、石巻の幼稚園にこの鐘楼(子供タワー)を建てることに。その為に長谷川は自らヨーロッパへ赴き鐘について学んできたそうです。


石巻の鐘楼

60mm厚の構造用集成材を積層してそれを壁にし、建築と移築が容易絵で簡素なディテールを考えた結果この形に。一枚の板は大人二人で余裕で持てる重さ。

長谷川豪展「スタディとリアル」終了が3月24日です。その後すぐ解体され石巻へ運ばれ再び幼稚園の庭に。入学式にはこの鐘楼からお祝いの鐘の音が響き渡ることでしょう。

3階と4階の展示室にも工夫がなされています。



一見、展示台に見える構造物は、「桜台の住宅」(2006年)に実際に設置された4m四方のおおきなテーブルを同サイズで再現したものです。

「桜台の住宅のテーブル」と展示台の両方の役割を担わされた大きな台は、ギャラリー内に厳とした存在感を湛えています。しかし窮屈な感じを受けないのは不思議。それは上の階の展示でも言えます。


日本デザインセンター」(2012年)

銀座に建設予定の13階建のテナントビル。どのフロアにも大きな横長の窓が設けられています。用途を固定することなくそこで働く人々が空間の使い方を自由な発想で使えることを目指しているようです。

中庭に建てられた「石巻の鐘楼」を拝見しつつ4階の会場へ。



展示室が「狛江の住宅」(2009年)に作られた庭の原寸大ボリューム模型によって占拠されています。実際の庭もこのように約1mもの高さを有しているそうです。

写真や図面、それに模型だけでなく、原寸大の「何か」を展示室に再現するだけで素人の自分にとってはより建築というものが理解しやすくなります。


森のピロティ」「森のなかの住宅

「狛江の住宅」の庭と同じ大きさの展示台に群馬県や長野県に存在する建築物が現出するというのは、単なる建築展での枠を超え、ある意味現代アート的な世界でもあります。

そもそもギャラリー・間の中庭(3階)に「石巻の鐘楼」を設置してしまうこと自体凄い発想です。外苑東通りから建物全体を観た景色も普段と違い何処となくシュールな感じすら漂います。


TOTO乃木坂ビル(東京都港区南青山1−24−3)「石巻の鐘楼」見えますよね。

「長谷川豪展 スタディとリアル」は3月24日までです。
建築好きさんも興味の無い方も足を運んでみて下さい。


長谷川豪展 スタディとリアル
会期:2012年1月14日〜3月24日
会場:TOTOギャラリー・間
http://www.toto.co.jp/gallerma/

開催時間:11:00〜18:00
(金曜日は19:00まで)
休館日:日曜・月曜 ・祝日
ただし、2月11日(土・祝)は開館
入場無料

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@taktwi

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| 展覧会 | 23:18 | comments(0) | trackbacks(0) |
フェルメール・センター銀座非売品グッズプレゼント

1月20日にオープンしたフェルメール・センター銀座。掛け4年にわたって世界中のフェルメール作品を探訪した福岡伸一氏が監修するまったく新しい美術イベント「フェルメール 光の王国展」が開催中です。


フェルメール・センター銀座 Vermeer Center Ginza

福岡伸一先生から皆さんへメッセージが届いています!

青い日記帳を開くフェルメールファンの皆様へ

こんにちは。福岡伸一です。
このほど、フェルメールセンター銀座をオープンし、「フェルメール 光の王国展」を開催する運びとなりました。 現存するフェルメール全点を、17世紀当時の色彩と質感、原寸大、所蔵美術館と同じ額装でリ・クリエイト(recreat)し、推定制作年順に一堂に並べた夢の美術館です。 各作品の前を行きつ戻りつしながら、フェルメール自身のみずみずしい旅路を体験してください。 絵画の新しい楽しみ方の提案でもあります。 多くの仲間、そして後援、協賛・協力いただいた方々のおかげでここに実現できました。 ぜひ、皆様にもお越しいただき、自由なご意見をお寄せください。
フェルメールセンター銀座 館長 福岡伸一



フェルメール・センター銀座

もう既に実際に足を運ばれた方もブログやTwitterを拝見しているとかなりいらっしゃるようです。またこれから少しあたたくなってからのんびりお出かけになろうと思っていらっしゃる方もおありかと。

会期はたっぷり7月22日(日)までありますので慌てる必要はありません。

今日は、フェルメール・センター銀座のオープンを記念して非売品グッズをプレゼントとしてご用意致しました。


フェルメール作品に描かれた女性たちを缶バッチに。5個1セットです。

フェルメール・センター銀座にはオリジナルグッズを販売するミュージアムショップも併設されており、複製画からポストカード、それに装飾品に至るまで様々な商品が扱われています。


フェルメール・センター銀座ミュージアムショップ

でも、今回プレゼントする缶バッチはどこにも売られていない超レアものです。今回5名様分ご用意致しました。ご希望の方に抽選でプレゼント致します。

ご希望の方は、件名に「フェルメールグッズ希望」、本文にお名前(氏名)、お持ちの方はTwitterアカウント等を明記しメールをお送りください。
受付終了しました。沢山のご応募ありがとうございます。
当選された方には後日こちらよりご連絡差し上げます。

メールアドレスはこちらです。お間違えなきように。



当選された方にはこちらより数日中にこちらよりメール連絡致します。

※Twitterダイレクトメッセージでは受付けておりません。
※mixiその他でも一切受け付けておりません。
※また転売目的でのご応募はご遠慮下さい。



フェルメール作品同様に小さな小さな缶バッチです。数種類ありますが、どの組み合わせがあたるかはお手元に届くまでのお楽しみということで。

普段ご遠慮してチケプレ等応募なさっていない方も是非この機会に。これ付けてフェルメール・センター銀座へいざ。

そうそう、こちらもお忘れなく!Facebookページ「クラブ・フェルメール」
http://www.facebook.com/clubvermeer
要チェックです!



福岡伸一 監修 『フェルメール 光の王国展
フェルメール全37 点のリ・クリエイト作品を一堂に展示。

会期:2012年1月20日(金)〜7月22日(日)
会場:フェルメール・センター銀座
〒104-0061 東京都中央区銀座6-11-1 銀座ソトコトロハス館
※松坂屋銀座店のすぐ裏みゆき通り沿い。
開場時間: 10:00〜18:00(入場は閉館30 分前まで)
※木・金・土曜日のみ、特別夜間鑑賞券あり(19:00〜22:00)
休館日:毎月、第1 と第3 月曜日(当日が祝日の場合は開館)
入館料:大人(高校生以上)1,000円(税込)、小・中学生500円(税込)
特別夜間鑑賞券 3,000円(税込)
上記の料金には、入場料、音声ガイド貸し出し料、ドリンク代が含まれます。1日100名限定。
チケットは会場窓口のほか、次のプレイガイドでお求めいただけます。
e+(イープラス)、チケットぴあ、ローソンチケット
※「特別夜間鑑賞券」はプレイガイドのみのお取り扱いとなります。

主催:フェルメール・センター銀座 実行委員会
(木楽舎、廣済堂、読売新聞社、電通)
制作:トド・プレス
後援:オランダ大使館
特別協賛:味の素KK、ANA、HABA(ハーバー)
協力:フェルメール・センター・デルフト、価格コム、J-WAVE
監修:福岡伸一(生物学者)
音楽:久石譲(音楽家)/美術監修:伊東順二(美術評論家)
会場照明:岡安泉(照明デザイナー)
音声ガイド・ナレーション:宮沢りえ(女優)、小林薫(俳優)

iPhoneやiPod touchをお持ちの方は事前に音声ガイドアプリをダウンロードして行かれると便利です。お値段的にも150円お得です。(何度でも好きなだけ聴けちゃいますしね!)



足掛け4年にわたって全世界のフェルメール作品を探訪した生物学者・福岡伸一が贈る世紀の美術イベント。科学と芸術の間を遊泳する福岡伸一が解き明かす、フェルメール作品に秘められた謎。描かれた時間軸に沿って37の作品が並ぶことにより、初めて見えてくる画家ヨハネス・フェルメールの本当の魅力とは…。

フェルメール全作品を制作当時にデジタルマスタリングし展示「フェルメール・センター銀座」

福岡伸一 監修『フェルメール 光の王国展』〜フェルメール全37点のリ・クリエイト作品を一堂に展示

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| プレゼント | 23:41 | comments(0) | trackbacks(0) |
東北3都市巡回展「ルーヴル美術館からのメッセージ:出会い」

ルーブル美術館主催による東北3都市(盛岡、仙台、福島)を巡回する展覧会「ルーヴル美術館からのメッセージ:出会い」展が春から秋にかけて開催されます。



岩手県立美術館(2012年4月27日〜6月3日)
宮城県美術館(6月9日〜7月22日)
福島県立美術館(7月28日〜9月17日)

ルーヴル美術館は、長きにわたり、日本と密接で強い関係を築いてきました。また、ルーヴル美術館においても、毎年非常に多くの日本人来館者をお迎えしています。そして、ルーヴルは、日本とこれまで数多くのプロジェクトを実現してきました。こうして育まれた友情と信頼関係は極めて尊いものです。
2011年3月11日の震災以後、ルーヴル美術館は、日本の皆様、特に被災者の皆様に向けて連帯の気持ちを伝えたいという思いを強くもちました。芸術と芸術に触れる機会こそが、非常に厳しい状況である今こそ必要であると考え、また、ルーヴルの作品を通して、連帯の気持ちを伝えることが、私たちにできる最良の方法だと信じ、東北三県を巡回する展覧会の開催を企画しました。
ルーヴル美術館館長 アンリ・ロワレット
「ルーヴル美術館からのメッセージ:出会い」展は、全8学芸部門から成るルーブル美術館から24作品が初めて東北地方の美術館に貸し出される展覧会でもあります。

展覧会はのテーマは『出会い


愛の女神ハトールとレ・ハラクティに酒を捧げるラムセス2世
紀元前1279年一1213年頃、古代エジプト

古代(オリエント、エジプト、ギリシア)美術と中世から18世紀までの西洋美術における人物の表現を通し、「聖なる対話」「聖なる愛、世俗の愛」「三美神」の3セクションで構成。
日本のひとびとへ向けて、ルーヴル美術館は、「出会い」というテーマのもとに、24点の作品を集めました。古代の美術や西洋の美術など、あらゆる美術の中に、この「出会い」というテーマは見出すことができます。このテーマを通し、素描、絵画、美術工芸品、彫刻といった技法の面で、また紀元前2千年紀に始まる古代オリエント、エジプトから、古代ギリシアとイスラム美術、さらに中世と近代の西ヨーロッパという時間的・地理的な側面においてルーヴルのコレクションの豊かさをご覧いただけます。


フランソワ・アンドレ・ヴァンサン「三人の男の肖像
1775年、油彩・キャンバス

この展覧会は、ルーヴル美術館古代ギリシア・エトリア・ローマ美術部門部長、ジャン=リュック・マルティネズ氏(Jean-Luc Martinez)が監修しています。

ルーヴルから日本へ。文明と時代の垣根を越えた展覧会。ルーブル美術館との出会いでもあり、芸術作品との出会いの場でもある「ルーヴル美術館からのメッセージ:出会い」展。

震災で被害に遭われた人たちに、こちら(ルーブル)から出かけて行き、美術作品に触れてもらいたいという想いから実現した展覧会です。芸術はその日を凌ぐ糧には決してなるものではありません。しかし芸術なくして生活を再構築は出来ません。


フランソワ・ブーシェ「アムールを抱く三美神
1765年以降、油彩・キャンバス

フランス国内でも日本にこの時期に作品を貸し出すことに対して厳しい意見もあったそうです。最も懸念される放射能については、福島県立美術館が毎日測定しているデータとフランスが独自に調査したデータを示し、フランス政府の許可を得たそうです。

因みに、福島県立美術館館内の放射線量は0.05μSv(マイクロシーベルト)、屋外が1.0μSv前後の数値だそうです。屋外は今後除染作業や芝生の植え替えなどを行い数量を減らしていくとのことです。

ルーブル美術館からの24点の作品と東北の3つの美術館が所蔵する作品とを関連付け、それぞれの美術館独自のコラボレーション展となるそうです。

作品数よりもフランス側(ルーブル美術館)の日本に対する気持ち、精神を大事にしたいものです。

尚、この展覧会は在日フランス大使館により開始されたキャンペーン「日本とフランス、共に明日に向かって」と連携し開催されるそうです。


監修者であるジャン=リュック・マルティネズ氏及び岩手、宮城、福島県立美術館館長

【開催概要】
東北3都市巡回展「ルーヴル美術館からのメッセージ:出会い」
会期・会場:
岩手県立美術館(2012年4月27日〜6月3日)
宮城県美術館(6月9日〜7月22日)
福島県立美術館(7月28日〜9月17日)

主催:ルーヴル美術館、岩手県立美術館、宮城県美術館、福島県立美術館
後援:在日フランス大使館
協賛:木下工務店、コニカミノルタ、住友生命保険、大正製薬、大日本印刷、東芝、任天堂(五十音順)
協力:日本航空

「出会い」:人と人とをつなぐ感情と関係の表現
時代や文明により、芸術家たちは、二人、あるいは複数の人物を二次元あるいは三次元でどのように表現できるのかを探求しました。これは、どのようにして空間の中に人物を配置するのかというような形式的な試みであり、人々を結ぶ感情の複雑さを、ひとつの表情のなかに捉えながらどのようにして表現するかという心理的な試みでもあります。


各美術館での展示内容、関連イベント等に関しては決まり次第サイトでお知らせされます要チェックです。岩手県立美術館は舟越保武作品とのコラボを考えているそうです。

東北関連でこちらも。

2012年1月27日、仙台市の複合文化施設・せんだいメディアテーク1Fにて新店舗「KANEIRI museum shop 6」がオープン。新店舗開店を記念しオープニングトークを下記日程にて開催。



◆「KANEIRI museum shop 6 オープニング・トーク」
開催日時 2012年1月29日
場所 せんだいメディアテーク1Fオープンスクエア
入場無料
13:30 開会
第一部 今、東北が伝えられること
   ・「八戸レビュウ」のチカラ・
出演:梅佳代 浅田政志 津藤秀雄 内田真由美 
進行:吉川由美
八戸市民と3人の写真家、梅佳代、浅田政志、津藤秀雄によるコラボレーション・プロジェクト「八戸レビュウ」。88人の八戸市民が文章で描いたエピソードをもとに、3人の写真家が八戸の人々の肖像写真を撮影。2011年2月、青森県八戸市に誕生した“八戸ポータルミュージアムはっち”で展覧会「八戸レビュウ」が開催されました。
このトークでは3人の写真家の作品とともに撮影現場のエピソードなどについてお話頂きます。また、アートコーディネーター内田真由美氏より参加写真家の方々の作品について、八戸という地方都市の魅力やポテンシャルについてコメント頂きます。
出演者プロフィール
http://www.bijutsu.co.jp/bss/pr/hachinohe/

15:40 第二部 価値を見出す、価値を変換する 
    ・東北モノづくりのチカラ・
特別講演 デザイナー 北川一成
 第二部はモノづくりとデザインについて「KANEIRI Museum Shop 6」ロゴ・店舗意匠等製作頂きました、日本を代表するデザイナー北川一成氏より。
全国の様々なプロダクトのデザイン・プロデュースを手掛けられてきた事例と共に、地方におけるモノづくりとデザインの関わりについて、ご解説いただきます。
17:30 終了予定

北川一成(きたがわ・いっせい)
GRAPH代表取締役/ヘッドデザイナー
http://www1.moshi-moshi.jp/

主催:株式会社 金入 
カネイリミュージアムショップHP http://www.kaneiri.co.jp/shop/
御協力:株式会社美術出版社・八戸ポータルミュージアム・GRAPH株式会社・東北各地のクリエイターの皆さま

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ブリヂストン美術館新収蔵品のカイユボット「ピアノを弾く若い男」が観たい!

印象派の画家たちの支援者であり、コレクターでもあったギュスターヴ・カイユボット(Gustave Caillebotte、(1848年8月19日 - 1894年2月21日))。彼はまた自ら絵筆を執り作品も描いています。


カイユボット『パリの通り、雨』(Rue de Paris, temps de pluie)(1877)、シカゴ美術館

モネやルノワールといった印象派の画家に比べると地味な印象を受けるカイユボットですが、彼の作品を見なおす動きがここ数年急速に進んでいるそうです。

再評価といってもまるっきり闇に埋もれていた画家ではありませんので、作品画像を見て「あっ!これ知ってる!!」という絵も多いはずです。


カイユボット『イエール、雨』(L'Yerres, pluie)(1875)、インディアナ大学美術館

45歳の若さで急逝した為、残っている作品は多くありませんが、いずれも新しい時代を予兆させるようなモダンな作品ばかり。カイユボットの隠れファンが多いのも納得できます。

そんなカイユボットの作品を2011年度に石橋財団ブリヂストン美術館が初めて収蔵。3月31日からスタートする特別展「あなたに見せたい絵があります。-ブリヂストン美術館開館60周年記念」で初お披露目となります。

ブリヂストン美術館さんが入手した作品はこちら。


ギュスターヴ・カイユボット
ピアノを弾く若い男」1876年 油彩・カンヴァス

資料によると、この作品はオルセー美術館が所蔵するカイユボットの代表作「床削りの人々」(1875年)の直後に猫かれ、両作とも1876年の第2回印象派展に他の6点とともに出品された作品だそうです。モデルはパリのミロメニル通りの自宅で、ピアノを弾く弟マーシャル。


カイユボット『床削りの人々』(Les Raboteurs de parquet)(1875)、オルセー美術館

カイユボットは「ピアノを弾く若い男」を家族の肖像としてよりは、むしろ近代生活の一情景として描いています。

また、「ルノワールが同じ主題を享楽的な雰囲気のうちに描いているのに対し、カイユボットは、近代的な市民の優雅さを湛えながらも、真摯に創作ないしは練習に励む男性の姿として描いています。表現としては細部と仕上げにきめ細かい注意が払われ、一方で逆光を効果的に用いた繊細な光の効果が捉えらて」いるとのこと。
印象派の画家ギュスターヴ・カイユボット(1848-1894)は、ルノワールやモネら仲間たちを経済的に支え、印象派展等の開催でも意見調整や経済支援などを行い、さらには後世に印象派の重要な作品を残す努カをした人物としてその名を知られています。しかし、近年では画家としての活動に関心が集まり、作品の再評価が急速に進んでいます。

カイユボットの絵画形式は、印象派の初期の展開を語る上で欠かせない一つの要素でありながら、その作例は少なく、本邦においては唯一の例といっても過言ではないでしょう。紛れもなく画家の代表作の一点です。

これは是非とも実物を拝見したいものです。


カイユボット『ボート漕ぎ』(Les Périssoires)(1878)、レンヌ美術館

3月31日から開催される特別展「あなたに見せたい絵があります。-ブリヂストン美術館開館60周年記念」にはもう1枚新たに収蔵した岡鹿之助《セーヌ河畔》もお披露目となります。

岡鹿之助《セーヌ河畔》1927年、油彩・カンヴァス
岡鹿之助(1898-1978)は、1925年パリに渡り、第二次大戦が勃発する1939年まで15年間滞在しました。その間、藤田嗣治と親しく交わり、渡仏早々にサロン・ドートンヌに入選。その展示会場で自作のマティエールの弱さを実感し、以後、油彩の画材と技法の研究に取り組みます。藤田やアンリ・ルソー、ジョルジュ・スーラなどを学び、やがて考え抜かれた構図を細やかな筆致で描く風景画を確立します。帰国後は春陽会を主な作品発表の場としました。ひとけのない堀割、雪の中の発電所、時間が堆積したかのような城館や廃墟、そして三色スミレなどを繰り返し描きました。風景画のほとんどは実景に即した写生ではなく、黄金比などを利用して幾何学的に組み合わせられた心象風景です。当館はすでに、後期の《雪の発電所》(1956年)、《望楼》(1959-61年)の2点を所蔵しています。
 本作は、渡仏後の岡が新たな様式を確立して間もないころの、初期の代表作品です。藤田の1910年代の抒情的風景画や、ルソーの都市風景の影響が顕著ですが、色彩、モティーフ、構図、筆遣いなどは岡独自のものといえます。海景とならんで、都市の河川風景は初期の岡の重要な題材でした。先行する《橋》(1927年頃、個人蔵)と《水門》(1926年、個人蔵)を合成したかのような構図で、岡が自作を引用し組み合わせながら作品を作りだすプロセスを典型的に示すものです。


「あなたに見せたい絵があります。−ブリヂストン美術館開館60周年記念」
開催期間:2012年3月31日(土)〜2012年6月24日(日)

3月18日までは、パリへ渡った「石橋コレクション」1962年、春を開催しているブリヂストン美術館。東京駅の目の前という好立地にある私立美術館の先がけとなった美術館です。

カフェ「ジョルジェット」では毎日数量限定で各界の著名人に愛される名店「赤トンボ」のサンドイッチを提供しています。前日までなら電話予約も可能。いつも品切れという方次こそ是非!

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Anne-Birgitte Fonsmark,Dorothee Hansen,Gry Hedin

| その他 | 23:22 | comments(0) | trackbacks(0) |
2011年 展覧会入場者数ランキング ベスト10

2011年 展覧会入場者数ランキング

生活の友社刊『美術の窓』2012年2月号に掲載された2011年12月までに閉幕している美術展の入場者ベスト42の中からベスト10をご紹介。


美術の窓 2012年 02月号 [雑誌]

表示は「展覧会名」「開催会場」「総入場者数」「展覧会会期」「開催日数」の順です。

1位:特別展「恐竜博 2011」 国立科学博物館 558,252人 7月2日〜10月2日 87日間

2位:「空海と密教美術」展 東京国立博物館 550,399人 7月20日〜9月25日 61日間

3位:小谷元彦展:幽体の知覚 森美術館 488,380人 2010年11月27日〜2月27日 93日間

4位:フレンチ・ウィンドウ展:デュシャン賞にみるフランス現代美術の最前線 森美術館 425,240人 3月26日〜8月26日 154日間

5位:ワシントン・ナショナル・ギャラリー展 印象派・ポスト印象派 奇跡のコレクション 国立新美術館 380,304人 6月8日〜9月5日 78日間

6位:フェルメールからのラブレター展 京都市美術館 379,528人 6月25日〜10月16日 101日間

7位:没後120年 ゴッホ展 九州国立博物館 354,114人 1月1日〜2月13日 42日間

8位:ヨコハマトリエンナーレ2011「OUR MAGIC HOUR―世界はどこまで知ることができるか―」 横浜美術館 333,739人 8月6日〜11月6日 83日間

9位:ワシントン・ナショナル・ギャラリー展 京都市美術館 307,456人 9月13日〜11月27日 68日間

10位:大英博物館古代ギリシャ展―究極の身体、完全なる美― 国立西洋美術館 264,006人 7月5日〜9月25日 73日間

以下、11位から42位までは現在発売中の『美術の窓 2012年 02月号』 でご覧下さい。

「レンブラント展」あと一歩及ばず!

さて、上記のランキングは会期の長短に関係なしに単純に入場者数をカウントしたもの。したがってどうしても開催期間の長い展覧会が有利となります。そんな中、7位にランクインした「ゴッホ展」@九州博物館は大健闘したのではないでしょうか。

『美術の窓』にはこのランキングとは別に「一日平均で見る 2011年展覧会入場者数ランクキング」も掲載されています。

こちらでは、順位が大きく変動します。ご参考までに6位までご紹介しますね。
(人数は一日平均の来場者数です)

1位「第63回 正倉院展」 奈良国立博物館 17日間 14,093人

2位「空海と密教美術」展 東京国立博物館 61日間 9,023人

3位「没後120年 ゴッホ展」九州国立博物館 42日間 8,431人

4位 特別展「恐竜博 2011」国立科学博物館 87日間 6,762人

5位 特別展「法然と親鸞 ゆかりの名宝」 東京国立博物館 36日間 5,893人

6位 特別展「写楽」 東京国立博物館 41日間 5,601人


まぁ奇麗に「国立博物館」が1位から6位まで並んだものです。一日に1万人もの来館者があるのですから、そりゃ〜混雑もしますよね。

丁度今日(1月24日)でトーハクに長蛇の列を作り出させた「清明上河図」も展示終了となりました。さてさて「故宮博物館展」最終的にどれくらいの来場者があるのでしょう。

今年は大型展覧会が目白押しで「展覧会の当たり年」などと言われています。6月のフェルメールの前には、根津美術館にメトロポリタン美術館から八橋図屏風もやって来ます。

ボストン美術館展、メトロポリタン美術館展、エルミタージュ美術館展そしてセザンヌ展!今年絶対に見逃せない展覧会情報も満載の『美術の窓 2月号』買って損無しです!

また生活の友社さんは、こちらの「アートコレクター」という雑誌も出されています。(以前拙ブログ紹介して頂きました)


アートコレクター 2012年 01月号 [雑誌]

【巻頭特集】描かれた美しき女 Best40
【巻頭グラビア】絵の中の美神
福井欧夏/卯野和宏/山本大貴 /越智光進/李 暁剛/西田幸一郎/塩谷 亮/岡 靖知/杉 正則/渡抜 亮/岡村倫行/児島新太郎
【エッセイ】女性画の最高峰・島村信之が語る「女性の美しさとは」

「アートコレクター」最新号の情報はこちらで!

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| 展覧会 | 23:50 | comments(0) | trackbacks(0) |
『美術史家に聞く』第一回:小池寿子先生
『美術史家に聞く』第二回:池上英洋先生
『美術史家に聞く』第三回:高橋明也先生
『美術史家に聞く』第四回:金沢百枝先生
『美術史家に聞く』第五回:宮下規久朗先生


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ホキ美術館:外観
ホキ美術館:内観


展覧会レビュー
マーティン・クリード「Work No.850」
「ファンゴッホと夜の色展」
「ウォーターハウス回顧展」
木下史青氏に聞く「誕生!中国文明展」のヒミツ
「レオナール・フジタ―私のパリ、私のアトリエ」
「海を渡った画家たち」
「アンリ・ル・シダネル展」
アリソン・ショッツ「GEOMETRY OF LIGHT」
「来世のための供物展」
「ゴヤ展」
「根付 高円宮コレクション」
「ザ・ベスト・オブ・山種コレクション」
「ノーベル賞110周年記念展」
「レオナルド・ダ・ヴィンチ美の理想」(静岡)
「能面と能装束」
「没後150年 歌川国芳展」
「青木良太展」
「フェルメールからのラブレター展」
ミヤケマイ個展「膜迷路」
「平清盛展」
「百椿図」
「北京故宮博物院200選」
パリへ渡った「石橋コレクション」1962年、春
「ジャン=ミシェル オトニエル:マイ ウェイ」
中川正子写真展「新世界」
「ルドンとその周辺」
2011「第1クォーター展覧会ベスト3」
2011「第2クォーター展覧会ベスト3」
2011「第3クォーター展覧会ベスト3」
2011「第4クォーター展覧会ベスト3」



パリ行って来ました
オランダ行って来ました

 

BLUE HEAVEN(本館)

トークショーに出演しました

日経に掲載されました

「美連協ニュース」寄稿

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moon phases
 
   
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誕生したときは酷評された印象派が、どうやって「安心して見ることができる」絵画に変わったのか?

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