青い日記帳 

  
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「ロマンティック・ロシア」
Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中の
Bunkamura30周年記念「国立トレチャコフ美術館所蔵 ロマンティック・ロシア」展に行って来ました。


http://www.bunkamura.co.jp/museum/

チャイコフスキー、ムソルグスキーといった作曲家(音楽)やトルストイ、ドストエフスキーといった文豪(文学)は日本でも広く知られ愛れていますが、こと絵画となるとパッと代表的な画家の名前が浮かんで来ないかもしれません。

19世紀から20世紀にかけてのロシアは、音楽・文学と並んで絵画芸術も大きく花開いた時代でした。クラムスコイ、シーシキン、レーピンといったロシアを代表する画家の作品72点がまとめて観られる貴重な展覧会が「ロマンティック・ロシア展」です。


イワン・クラムスコイ《忘れえぬ女(ひと)》 1883年 油彩・キャンヴァス
© The State Tretyakov Gallery

2009年にここBunkamuraで開催された「忘れえぬロシア展」でもポスター、チラシに使われ圧倒的な人気を誇った名画中の名画「忘れえぬ女(ひと)」が再びやって来ています。

一体誰を描いたものなのか、またどんな場面なのか…半眼の謎の美女から上から目線で観られると思考能力が恐ろしく低下します。

冬の目抜き通りを、幌を上げた馬車で行く彼女の行いは、堅苦しい社会に対する挑戦である。」キャプションは更に煽っているように書かれています。


イワン・クラムスコイ《忘れえぬ女(ひと)

なるべくローアングルから仰ぎ見るようにして観ると溜まりません!もう。

それにしても、人生でこの絵に2度も(渋谷で)会えるとは思いもしませんでした。まさに10年ぶりに「彼女」と(渋谷で)再会を果たした気分です。


イリヤ・オストロウーホフ「芽吹き」1887年

ロシア絵画の大きな魅力のひとつは、雄大な国土に広がる自然美を描いた作品が数多くあることです。それは印象派が描く風景とはまるで違います。

まだほとんど人の手が入っていない原初風景がそこには描かれています。柳田國男の『遠野物語』で書かれている「神隠し」や「座敷童」が登場しそうな風景です。


イワン・シーシキン《雨の樫林》 1891年 油彩・キャンヴァス
© The State Tretyakov Gallery

第1章の「ロマンティックな風景」には春夏秋冬別にこのような美しい自然を描いた作品が並んでいます。

展覧会の構成は以下の通りです。

第1章:ロマンティックな風景
第2章:ロシアの人々
第3章:子供の世界
第4章:都市と生活


第2章「ロシアの人々」に「忘れえぬ女(ひと)」は登場しますが、ここに隠し玉的な名品が出ているのです。それがこちらの作品です。


イワン・クラムスコイ《月明かりの夜》1880年 油彩・キャンヴァス
© The State Tretyakov Gallery

「忘れえぬ女」を描いたイワン・クラムスコイの作品。第1章の原初的自然美と不思議な魅力を湛えた美女のコラボ作品。椅子に左手を回し、ある一点を見つめる女性は一体何を想っているのでしょう。

この絵の前でフリーズしてしまい、しばし立ち止まっている方の多いこと!もうこれ一枚を観るためだけに渋谷に行っても良いほどの名品です。

イワン・クラムスコイは単に表面的な女性の美しさを描きたかったのではないのでしょう。容貌・容姿だけでなく、その内側にひた隠しにされた内なる美を求めていた感があります。


イワン・クラムスコイ《月明かりの夜

そう解釈しないと作品の魅力がどうしても理解できないのです。

描かれた当初、クラムスコイはこの作品を「魔法の夜」名付けていたそうです。これほど幻想的な絵画は他ではそうそうお目にかかることは出来ません。素晴らしき出会いに感謝!Спасибо!!


セルゲイ・ヴィノグラードフ「家で」1913年
ワシーリー・コマロフ「ワーリャ・ホダセーヴィチの肖像」1900年

子供を描いた作品が多いのもロシア絵画の特徴であり、魅力のひとつと言えるでしょう。ひとつの章が成立するほどです。

時代的にヨーロッパの様々な作品・作家の影響を受けているはずですが、あまりそれを感じさせませんし、敢えて結び付けようという気持ちも起こりません。

ロシア絵画はロシア絵画としてまずは単眼で観ることが一番多と思います。

それにしても美しい作品ばかりの展覧会でした。もう少し頻繁にロシア絵画を紹介する展覧会があるべきです。我々の目はあまりにも偏り過ぎているので。


ワシーリー・バクシェーエフ《樹氷》1900年 油彩・キャンヴァス
© The State Tretyakov Gallery

上野の華やかで賑やかな展覧会もよいですが、渋谷で未見のロシアの美にたっぷり浸るのもお忘れなく。思っていたよりもはるかに内容の良い展覧会でした。

「ロマンティック・ロシア展」は2019年1月27日までです。是非是非!イワン・クラムスコイ《月明かりの夜》は必見です。


Bunkamura30周年記念
「国立トレチャコフ美術館所蔵 ロマンティック・ロシア」

開催期間:2018年11月23日(金・祝)〜2019年1月27日(日)
*2018/11/27(火)、12/18(火)、2019/1/1(火・祝)のみ休館
開館時間:10:00−18:00(入館は17:30まで)
毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム
http://www.bunkamura.co.jp/museum/
主催:Bunkamura、日本経済新聞社、電通
後援:ロシア連邦大使館、ロシア連邦交流庁(Rossotrudnichestvo)
特別協力:ロシア・イン・ジャパン実行委員会
協力:日本航空
企画協力:アートインプレッション


チェブラーシカコラボグッズ!


レーピンとロシア近代絵画の煌めき
籾山 昌夫 (著)

19世紀から20世紀初頭にかけてのロシア絵画の華麗かつ豊穣な世界を堪能できる画集。クラムスコイやレーピンを筆頭にした〈移動派〉の画家たちを中心に同時代のロシア文学にも共通する深い人間洞察に満ちた作品を紹介。

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注:会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。
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| 展覧会 | 23:16 | comments(0) | trackbacks(0) |
特撮のDNA−『ゴジラ』から『シン・ゴジラ』まで−怪獣王、蒲田来襲!
「特撮のDNA−『ゴジラ』から『シン・ゴジラ』まで」が蒲田にある日本工学院専門学校「ギャラリー鴻」で開催されます。


プレミアムチケット(見本) 画・前田真宏 TM & © TOHO CO., LTD.
http://tokusatsu-dna-tokyo.com/

何故、蒲田?ではなく、当然、蒲田!

そうこの展覧会は最も蒲田で開催するに相応しいものです。

2016年に公開された『シン・ゴジラ』では大田区にゴジラが上陸。「蒲田くん」として愛されたゴジラの第二形態。


ゴジラ第2 形態雛型 『シン・ゴジラ』(2016)より © TOHO CO., LTD.

pixivで「蒲田くん」を検索してみるとその半端ない愛されキャラぶりがよ〜く分かります。

また『シン・ゴジラ』では蒲田駅前に大勢のエキストラ出演者を動員し大変印象的なシーンとして心に刻まれているはずです。

かつて松竹の撮影所があり「映画の町」と呼ばれていました蒲田で開催される「特撮のDNA−『ゴジラ』から『シン・ゴジラ』まで−」
ゴジラシリーズの60年以上の歴史を紐解きます。さらに「平成モスラシリーズ」や「流星人間ゾーン」「電脳警察サイバーコップ」など特撮作品の貴重な資料を展示します。特撮映画ファン、ゴジラファンはもちろん、「特撮ってなんだろう?」という方にも楽しんでいただける展覧会です。

ゴジラ スーツ 『ゴジラ×メカギラス G消滅作戦』 (2000)より © TOHO CO., LTD.

「特撮のDNA−『ゴジラ』から『シン・ゴジラ』まで−」年末年始の慌ただしい時期ですが、怪獣はそんな人間の都合はお構いなしに来襲するものです!


「特撮のDNA−『ゴジラ』から『シン・ゴジラ』まで」

開催期間:2018年12月19日(水)〜2019年1月27日(日)※休館日は1月12日(土)
開催時間:10:00〜19:00 ※最終入場は閉館の30分前まで
開催会場:日本工学院専門学校「ギャラリー鴻」
〒144-8655 東京都大田区西蒲田5丁目23−22
https://www.neec.ac.jp/gallery/
主催:JTBコミュニケーションデザイン、読売新聞社
共催:大田区
協賛:株式会社スターフライヤー
特別協力:西村祐次(M1号)、若狭新一(MONSTERS, INC.)、なべやかん
展示協力:原口智生コレクション、株式会社カラー、特定非営利活動法人アニメ特撮アーカイブ機構 、
光写真印刷株式会社ほか
協力:東宝株式会社、株式会社東宝映像美術、株式会社ホビージャパン、東京商工会議所大田支部、大田区、商店街連合会、一般社団法人大田工業連合会、公益社団法人蒲田法人会、公益社団法人大森法人会、公益社団法人雪谷法人会、大田浴場連合会、東京急行電鉄株式会社、京浜急行電鉄株式会社、東京モノレール株式会社、グランデュオ蒲田、日本空港ビルデング株式会社、株式会社金羊社、三信交通株式会社、大森交通株式会社、羽田バル
制作:「特撮のDNA」展 実行委員会
公式サイト:http://tokusatsu-dna-tokyo.com/


S.H.MonsterArts ゴジラ(2016)第4形態覚醒Ver.

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| 展覧会告知 | 23:30 | comments(0) | trackbacks(0) |
亥年もトーハクで「博物館に初もうで」
東京国立博物館(トーハク)にて、お正月の恒例企画「博物館に初もうで」が2019年1月2日より今年も開催されます。


https://www.tnm.jp/

今年で何と今年で16年目を迎える「博物館に初もうで」。初めから参加していますが、もう16年も経つとは驚きです。

来年の干支は「亥(いのしし)」でイマイチ、パッとしない印象ですが、それでもトーハク所蔵の国宝「松林図屏風」(長谷川等伯筆)をはじめとする、選りすぐりの作品が観られる好機。国宝「松林図屏風」は2年ぶりの登場となります。


長谷川等伯 国宝「松林図屏風」安土桃山時代・16世紀
本館2室にて1月2日(水)〜1月14日(月・祝)まで展示


国宝 古今和歌集(元永本)下帖
平安時代・12世紀 三井高大氏寄贈
本館3室にて1月2日(水)〜1月14日(月・祝)まで展示

2019年の干支、「イノシシ」を題材にした作品も勿論ちゃんと出ます。

特集「博物館に初もうで イノシシ 勢いのある年に」
2019年1月2日(水)〜1月27日(日) 本館特別1室・特別2室



岸連山「猪図」江戸時代・19世紀 
ハーディ・ウィルソン氏寄贈 東京国立博物館蔵
イノシシは、日本全国に生息しており、狩猟の対象となる身近な動物でした。食用として人の生に密着していることや多産であることなどから、豊穣を象徴する存在であり、「猪突猛進」という言葉があるように、前に突き進む猛烈な勢いが信奉される場合もありました。
猪のお肉確かに美味しいですよね〜

猪突猛進の「イノシシ」にあやかり、本年が勢いのある1年になれるかもしれません。


喜多川歌麿「浮世七ツ目合・巳亥」江戸時代・19世紀 
東京国立博物館蔵

「博物館で初もうで」の楽しみのひとつは、展示だけでなくイベントが数多く開催されることです。

新年2日・3日はお正月イベントとして獅子舞、和太鼓のほか、本館玄関などをいけばなで飾り、お正月気分を盛り上げます。

1月2日(水)
11:00/13:30 和太鼓 湯島天神白梅太鼓 本館前
12:40/15:10 獅子舞 葛西囃子中村社中 本館前



1月3日(木)
11:00/13:30 和太鼓 湯島天神白梅太鼓 本館前
11:50/14:20 クラリネット・コンサート ジュリアンズ 平成館ラウンジ
12:40/15:10 獅子舞 葛西囃子中村社中 本館前

そして、個人的に一番楽しみにしているのが、本館ミュージアムショップで行われる「美術図書バーゲンセール」です。2019年1月2日(水)・3日(木)。

本で家が埋まりそうな状態ですが、それでも欲しい!

1月2日にトーハクにいますので見かけたらお声がけ下さいませ〜


国宝 片輪車蒔絵螺鈿手箱」平安時代・12世紀
本館12室にて1月2日(水)〜3月31日(日)展示

「博物館に初もうで」
期間:2019年1月2日(水)〜1月27日(日)
開館時間:9:30〜17:00
※金・土曜日は21:00まで。
※入館は閉館の30分前まで。
休館日:月曜日、2018年12月26日(水)〜2019年1月1日(火・祝)
※1月14日(月・祝)は開館、15日(火)は休館。
東京国立博物館
https://www.tnm.jp/


いまこそ歩きたい東京国立博物館 (saita mook)
セブン&アイ出版

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| 展覧会告知 | 23:36 | comments(0) | trackbacks(0) |
『カフェのある美術館 感動の余韻を味わう』
世界文化社より監修を務めた『カフェのある美術館 感動の余韻を味わう』が12月11日に発売になります。


カフェのある美術館 感動の余韻を味わう
青い日記帳(監修)

カフェ・レストランに視点を絞った美術館ガイド本として昨年(2017年)に『カフェのある美術館 素敵な時間をたのしむ』を出したところ、予想以上に反響が良く多くの方に手に取って頂けました。

岡田准一さんや吉岡里帆さんのラジオ番組にもこの本がきっかけで出演させて頂くなど、思いもよらぬ展開となりました。


カフェのある美術館 素敵な時間をたのしむ
青い日記帳(監修)

紙の本がなかなか売れない今の時代に、増刷に増刷を重ねられたのは、今までありそうでなかった「アート」と「カフェ」の絶妙な組み合わせが功を奏したのでしょう。

「続編を出してみませんか?」と世界文化社の編集担当さんから打診があった時、「出したくない」「出したい」という相反する思いが同時に起こりました。

「出したくない」理由は簡単で、二匹目のドジョウはいないからです。『カフェのある美術館』はこれ一冊で良いとも思いました。

逆に「出したい」理由としては、前著で掲載したくてもリニューアル中で掲載出来なかった好きなカフェが何軒かあったことです。またどうしても関西方面のカフェが数的に少なかったのでそちらもフォローアップしたい気持ちがありました。



フェルメールの本やその他諸々原稿を抱えていた時期でもあるので、正直しんどかったのですが、折角お声がけ頂いたのに無下にするわけにも行きません。

それと、自分自身も前著を出して以降、意識的に美術館のカフェに以前に増して立ち寄るようになったことや、本の中でお願いした「#カフェのある美術館」がInstagram等SNSで積極的に投稿して頂いているのも後押しになりました。



こちらの記事で訪れた美術館カフェも『カフェのある美術館 感動の余韻を味わう』で取り上げています!

美術ブロガーが伝授!青森のアートスポットを楽しむ10のポイント
諏訪湖の美術館・博物館5選!シルク、名画、オルゴール…アート散歩
福島の個性派美術館へ。世界規模のダリ美術館は必見!

関西のカフェについては、遊行七恵さん(@yugyo7e)のお力をお借りしました。素晴らしいセレクションとなっています。流石遊行さんです!


カフェのある美術館 感動の余韻を味わう
青い日記帳(監修)

「水辺でくつろぐ」「アートビレッジで満喫する」「本格的な料理が味わえる」「独特な空間が楽しい」の4章構成で、前作では紹介できなかった22の美術館を紹介しています。

前著同様に、カフェに惹かれて行きたくなる美術館のガイド本として使って頂くために、大きさは確保しながらも全体はとても軽く(鞄に入れて持ち歩ける)なっています。

アートに感動した後は、お洒落なカフェで余韻に浸ってください。

引き続き、SNSで「#カフェのある美術館」の投稿よろしくお願い致します。

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| 読書 | 23:08 | comments(0) | trackbacks(0) |
「廃墟の美術史」
渋谷区立松濤美術館で開催中の
「終わりのむこうへ : 廃墟の美術史」展に行って来ました。


http://www.shoto-museum.jp/

Instagramで「#廃墟」と検索すると30万件以上の投稿があります。



「廃墟萌え」や「廃墟病院」などややマニアックな投稿も多くみられるほど、「廃墟」は現代における一種のパワーワードとしてその地位を確立しています。

それにしても、何故にこれほどまで廃墟に現代人は惹かれるのでしょう。そもそもいつの時代から廃墟に人々は興味関心を向け始めたのでしょうか。


ユベール・ロベール「ローマのパンテオンのある建築的奇想画」1763年
ヤマザキマザック美術館蔵
リチャード・ウィルソン「キケロの別荘」18世紀
郡山市立美術館蔵

美術史の側面から廃墟を捉える意欲的な展覧会が渋谷区立松濤美術館で開催されています。背景の一部として小さく描かれたきた廃墟が、絵画の主役として表舞台に上がったのは18世紀のことです。

「廃墟画」の誕生からまず展覧会は静かにスタートします。(今回は松濤美術館2階展示室が第一会場となっています)


ジョン・セル・コットマン「城門と城壁の廃墟、ライジング城の城郭、ノーフォーク」1817年 他
郡山市立美術館蔵

かつてそこに人が住み、生活を営んでいた家、または栄華を極めていた王侯貴族の城。廃墟となるには「人」が欠かせない要素です。

今はもう人がいなくなってしまい建物だけが空しく残される。そこにある人はセンチメンタリズムを感じ、ある人は人生の儚さを思うでしょう。

そう、廃墟には人の様々な想像力をかき立てるものがあるのです。ある程度生活にゆとりがないと自分の生活に手いっぱいで、廃墟には目が向きません。

18世紀から19世紀に廃墟画が登場したのは、そうした理由が大きいのではないでしょうか。勿論現在の#廃墟もその延長線上にあります。


藤島武二「ポンペイの廃墟」1908年頃
茨城県近代美術館蔵

展覧会の解説にはこの時代に盛んとなった考古学への関心や「グランドツアー」の影響により、廃墟画が多く描かれたとありました。

展覧会の構成以下の通りです。

1章 絵になる廃墟:西洋美術における古典的な廃墟モティーフ
2章 奇想の遺跡、廃墟
3章 廃墟に出会った日本の画家たち: 近世と近代の日本の美術と廃墟主題
4章 幻想のなかの廃墟:昭和期の日本における廃墟的世界
5章 遠い未来を夢見て:いつかの日を描き出す現代画家たち




第二会場の地下展示室は廃墟への憧れから一歩先に進み、廃墟を積極的に作品内にモチーフとして取り入れたポール・デルヴォーやルネ・マグリット、キリコなど所謂シュールレアリスムの画家たちの絵が展開されます。

その影響を受けた「昭和期の日本における廃墟的世界」は知らない作家も多く大変興味深い一角となっていました。文学の世界では安部公房の『砂の女』や『箱男』が書かれた頃です。

シュールな世界の表現に廃墟は最も使い勝手のよいアイテムだったのでしょう。

平成に入ってからも現代アートの世界では廃墟を積極的にテーマとして取り上げる作家が多くいます。最終章では大岩オスカールの2点が最も優れており目を引きます。


大岩オスカール「動物園」1997年
東京都現代美術館寄託

元田久治や野又穫の近未来に起こりうる新たな「廃墟」作品で展覧会は締めくくられます。

そうそう、日本では江戸時代から廃墟画が描かれていました。


伝 歌川豊春「阿蘭陀フランスカノ伽藍之図」 文化期(1804−18)頃
町田市立国際版画美術館

ヨーロッパからもたらされたローマ遺跡の版画を目にした日本人が写した浮世絵です。廃墟画が早くも江戸時代に伝播していたことを今に伝える重要な作品です。「廃墟萌え」の萌芽が江戸時代にあったとは!

日本人が人の居なくなった廃墟に興味関心を示すのは西洋の影響もあるかもしれませんが、元々「誰が袖図」(たがそで:桃山時代から江戸時代にかけて流行した種々の豪華な婦人の衣装を衣桁にかけた図。)などを好んだ点も見逃してはいけません。

いずれにせよとても意欲的で多くの刺激を受ける展覧会でした。「廃墟の美術史展」は2019年1月31日までです。是非是非!


「終わりのむこうへ : 廃墟の美術史」

会期:2018年12月8日(土)〜2019年1月31日(木)
休館日:12月10日(月)、17日(月)、25日(火)、12月29日(土)〜1月3日(木)、1月7日(月)、15日(火)、21日(月)、28日(月)
開館時間:午前10時〜午後6時(金曜のみ午後8時まで)
会場:渋谷区立松濤美術館
http://www.shoto-museum.jp/
主催:渋谷区立松濤美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会
協賛:ライオン、大日本印刷、損保ジャパン日本興亜


アンリ・ルソー「廃墟のある風景」1906年頃
ポーラ美術館

ルソーが廃墟を描くと全く廃墟らしさが消えてしまうのは面白いですね。「カワイイ廃墟」


幽幻廃墟

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| 展覧会 | 23:51 | comments(0) | trackbacks(0) |
【お知らせ】

↑単眼鏡紹介記事書きました。

おかげさまで重版となりました!


いちばんやさしい美術鑑賞』 (ちくま新書)


編集・執筆を務めた『フェルメール会議』10月2日発売です!

編集・執筆を務めた『カフェのある美術館 素敵な時間を楽しむ』(世界文化社)好評発売中です。


青い日記帳(編集)『美術展の手帖』小学館より発売中です。


青い日記帳「出前ブログ」


gooいまトピ連載中

朝日マリオン・コム「ぶらり、ミュージアム」

びゅうたび連載中


山下裕二&井浦新トークショー


青い日記帳コラボグッズ

「展覧会に出かける前に準備しておきたい5つのこと。」

「展覧会を何十倍も楽しむために心がけたい5つの秘訣。」

フェルメールへの招待
國學院大學文学部教授の小池寿子先生監修。不肖私(Tak)が編集と一部執筆しました。詳細はこちら

【展覧会レビュー】
「国宝 雪松図と花鳥 美術館でバードウォッチング」
「上原コレクション名品選」
「セーヴル、創造の300年」
「パリ・グラフィック」
かみさんが選ぶ「2017年 展覧会ベスト10」
プロが選ぶ「2017年 ベスト展覧会」
読んでおきたい10冊のアート関連本

パリ行って来ました
オランダ行って来ました
 

BLUE HEAVEN(本館)

『文藝春秋』に寄稿しました。

『AERA』に載りました。

「マウリッツハイス美術館展公式ガイドブック」編集・一部執筆しました

「ザ・シネマ」に寄稿しました。

トークショーに出演しました

日経に掲載されました

朝日新聞に掲載されました

再び日経に掲載されました

「美連協ニュース」寄稿

『アートコレクター』で紹介されました

Yahoo!カテゴリ絵画に登録されました

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画家・山口晃のエッセー漫画第2弾。

面白きことも無き世を、面白く!

画家・山口晃の“どーでもいいけど楽しげなこと”満載
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モチーフで読む美術史 (ちくま文庫)
モチーフで読む美術史 (ちくま文庫) (JUGEMレビュー »)
宮下規久朗
宮下規久朗先生の最新刊!絵画に描かれた代表的な「モチーフ」を手掛かりに美術を読み解く、画期的な名画鑑賞の入門書。カラー図版150点を収録した文庫オリジナル。
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日本美術図解事典―絵画・書・彫刻・陶磁・漆工
日本美術図解事典―絵画・書・彫刻・陶磁・漆工 (JUGEMレビュー »)

「これ一冊で日本美術を鑑賞する際の知識が全て揃う」
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アイテムで読み解く西洋名画
アイテムで読み解く西洋名画 (JUGEMレビュー »)
佐藤 晃子
西洋絵画を鑑賞する際に必要となる宗教画,神話画の50のアトリビュートを紹介。ありそうで無かった絵画ファン待望の一冊。
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美術鑑賞手帳
美術鑑賞手帳 (JUGEMレビュー »)

美術鑑賞の楽しみをさらに広げるこれまでになかった手帳です。ミニガイドと書き込み式の鑑賞の記録ページが一緒に。

自分もお手伝いさせて頂きました。レビュー→こちら
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画家の食卓
画家の食卓 (JUGEMレビュー »)
林 綾野
画家たちが楽しんだ26のレシピを再現。クレー、フェルメール、セガンティーニ、メムリンクの暮らしと創作現場を巡る旅。
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美術品はなぜ盗まれるのか: ターナーを取り戻した学芸員の静かな闘い
美術品はなぜ盗まれるのか: ターナーを取り戻した学芸員の静かな闘い (JUGEMレビュー »)
サンディ ネアン
とかく扇情的に扱われる美術品盗難。だが実際は、麻薬や犯罪に絡む危険な裏社会と結びつく場合が多い。事件に巻き込まれた学芸員の立場からその実態を訴え、問題点を考察する一書。 レビュー→こちら
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江戸の献立 (とんぼの本)
江戸の献立 (とんぼの本) (JUGEMレビュー »)
福田 浩,松井 今朝子,松下 幸子
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日本美術全集2 法隆寺と奈良の寺院 (日本美術全集(全20巻))
日本美術全集2 法隆寺と奈良の寺院 (日本美術全集(全20巻)) (JUGEMレビュー »)
長岡 龍作
法隆寺金堂内陣は、普段は大変暗い上に太い円柱に加え、金網が廻らされており、その詳細はなかなか見ることができません。今までに撮影された写真も鮮明さということでは満足のゆくものではありませんでした。今回は最新の撮影技術により、南面(正面)のみならず、北面(背面)からも撮影。その結果、全く見たことがない写真を目の当たりにすることになりました。仏像の質感と量感、豊かな色彩に感嘆し、感動をおぼえる一冊となっています。
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山口晃 大画面作品集
山口晃 大画面作品集 (JUGEMレビュー »)
山口 晃
8年ぶり、待望の最新作品集。11月26日発売!予約しないと!!

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運慶: リアルを超えた天才仏師 (とんぼの本)
運慶: リアルを超えた天才仏師 (とんぼの本) (JUGEMレビュー »)
山本 勉,ヤノベ ケンジ,橋本 麻里,みうら じゅん
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知識ゼロからのキリスト教絵画入門
知識ゼロからのキリスト教絵画入門 (JUGEMレビュー »)
池上 英洋
池上英洋先生が易しく紐解く『聖書』の世界。レビュー→こちら
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芸術家の家: 作品の生まれる場所
芸術家の家: 作品の生まれる場所 (JUGEMレビュー »)
ジェラール=ジョルジュ ルメール,ジャン=クロード アミエル
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フェルメールへの招待
フェルメールへの招待 (JUGEMレビュー »)

不肖・私がフェルメール30作品の解説執筆と全体の編集に携わった一冊です。オールカラーB5版。96ページから成る、これまでにないフェルメールパーフェクトガイドです。主に「フェルメール初心者」に向け丁寧に噛み砕いた表現で綴られているので、美術の専門用語を知らずともフェルメール作品について一通りの知識を得ることが出来ます。

お手に取って頂ければ幸甚です。よろしくお願い致します。
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偽りの来歴 ─ 20世紀最大の絵画詐欺事件
偽りの来歴 ─ 20世紀最大の絵画詐欺事件 (JUGEMレビュー »)
レニー ソールズベリー,アリー スジョ
来歴さえあれば、たとえ贋作でも「ほんもの」になる。詐欺師は驚くべき方法で美術史を捏造した。美術界を震憾させた事件を追うドキュメンタリー。レビュー→こちら
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フェルメールの食卓 暮らしとレシピ (講談社ARTピース)
フェルメールの食卓 暮らしとレシピ (講談社ARTピース) (JUGEMレビュー »)
林 綾野
林綾野さんの待望のフェルメール本!レビュー&インタビュー→こちら
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ヴァチカン物語 (とんぼの本)
ヴァチカン物語 (とんぼの本) (JUGEMレビュー »)
塩野 七生,藤崎 衛,石鍋 真澄
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野兎の眼
野兎の眼 (JUGEMレビュー »)
松本 典子
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Vixen 多機能単眼鏡 マルチモノキュラー4X12 1105
Vixen 多機能単眼鏡 マルチモノキュラー4X12 1105 (JUGEMレビュー »)

掌に収まる単眼鏡は、必要なときにサッとポケットなどから取り出して使える便利な、美術館・博物館必須アイテム。
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日本美術のことば案内
日本美術のことば案内 (JUGEMレビュー »)
日高 薫
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日本美術鑑賞の際に、よく出てくる言葉を満載。絵画、彫刻、工芸品などの具体的な写真をふんだんに使い紹介
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