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特別展「きもの KIMONO」

東京国立博物館で開催中の
特別展「きもの KIMONO」に行って来ました。


https://kimonoten2020.exhibit.jp/

コロナウィルスに翻弄された今年前半の展覧会の中で最も充実しており、見応えがあるのが「きもの展」です。

全く和服とは縁遠い生活をしている自分でも、会場五分の一も進まぬうちに「これはヤバイ」と感じ、会場出口に至る頃はもう言葉にはできない思いが胸中に込み上げてきました。

軽々に、日本人に生まれて良かったなどと口にしたくはありませんが、着物といういわば民族衣装の祭典に参加し自然とそうした気分になりました。


「きもの展」展示風景

本来の予定では、4月14日(火)〜6月7日(日)と初夏の新緑あふれる過ごしやすい季節の開催でしたが、新型コロナの影響で、遅れに遅れ6月30日(火)〜8月23日(日)に。

梅雨から真夏という展覧会的には芳しくない時季にずれ込んでしまいました。ただ展覧会自体が開催中止となることも十分に考えられたので(この確率の方が高かった?!)時季はどうであれ開いてくれてほんと良かったです。

しかも、内容が誰がどう見ても今開催している日本中、否世界中の展覧会の中でもダントツで1位(当社調べ)であることを鑑みれば観られるだけでもほんと有難いことです。


重要文化財 縫箔 白練緯地四季草花四替模様 安土桃山時代・16世紀 
前期展示:6月30日(火)〜7月26日(日) 京都国立博物館蔵

展覧会の構成は以下の通りです。

序章
第1章:モードの誕生
第2章:京モード 江戸モード
第3章:男の美学
第4章:モダニズムきもの(明治・大正・昭和初期)
第5章:KIMONOの現在


鎌倉・室町時代に作られた着物から、時代順に展示されています。最も充実しているのはやはり江戸時代。

そして「きもの展」の満足度が高い理由として着物だけでなく、同時期に描かれた絵画作品も並べて展示されている点にあります。

これまで、一部参考展示のように絵画と着物などを同時展示することはありましたが、それを一貫しているのです。まさにエポック!


小袖 藍縮緬地燕子花八橋模様
江戸時代 18世紀
愛知 松坂屋コレクション

「小袖屏風」江戸時代 18世紀
千葉 国立歴史民俗博物館

琳派の名の由来となっている尾形光琳は、呉服屋のせがれだったことはよく知られています。「重要文化財 小袖 白綾地秋草模様 尾形光琳筆」も琳派コーナーにさり気なく展示されています。

そしてショップには初音ミクとのコラボグッズが!


「〈冬木小袖〉ミク」
Art by 森倉円 / (C) Crypton Future Media, INC. www.piapro.net

光琳のきものを未来に伝える〈冬木小袖〉修理プロジェクト
東京国立博物館×文化財活用センター
https://cpcp.nich.go.jp/fuyuki/

ところで、着物というと何故か私たちは女性ものを強くイメージしてしまいがちです。でもよく考えれば男性だって当たり前のように着物を身に纏っていたわけです。

3章の「男の美学」はそうした意味からも必見です。


陣羽織 黒鳥毛揚羽蝶模様 織田信長所用 安土桃山時代・16世紀 東京国立博物館蔵

信長、秀吉、家康といった戦国時代の名だたる武将が身に付けた着物には、女性のそれに勝るとも劣らない美しさがあります。

機能美を追求しながらも、ファッションセンスも大事にし個性を発揮する手立てとしています。下手をすれば「死に装束」ともなるわけで、一世一代の着物を身に纏うのも当然だったのでしょう。


火消半纏
鼠色木綿地船弁慶図 19世紀

歌川国芳の浮世絵とともに展示されている、江戸時代の火消半纏のコーナーは身震いするほど。今のどんな服よりも格好よくまさに粋です。

現代でも国芳作品をプリントしたTシャツが人気を博していますが、その源流となる実物と大量に接し気持ちめちゃくちゃ上がりました。


「きもの展」展示風景

西洋化という近代化を行った明治以降のキモノもこれまたまとめて拝見すると、非常に興味深くとても新鮮です。

とにかくけち臭くなく作品数がこれでもか〜とあるので、普通に観ただけでも2時間はゆうにかかってしまいます。

かなり時間に余裕を持ってお出かけにならないと消化不良を起こします。平成館でのこの物量と情報量は暴力的ですらあります。


着物だけでなく、帯留めや髪飾りも所々に配置されており、それがいずれも魅惑的で困ってしまいます。時間泥棒が会場内のあちこちに潜んでいるので要注意!


TAROきもの 岡本太郎原案 昭和49年頃(1974頃) 
東京・岡本太郎記念館蔵

岡本太郎の着物から、アーティストYOSHIKIの着物ブランド「ヨシキモノ(YOSHIKIMONO)」など全く新しい発想の着物も展示されています。

終盤展示内容が息切れし尻切れトンボのように残念な終わり方をする展覧会もありますが、この「着物展」は最後の最後までフルスロットル!全力投球。

ここだけの話、はじめこの展覧会の存在を知った時、さほど期待していませんでした。過去に戻りその時の自分に認識の甘さを問い詰めたい一心です。主催者さんごめんなさい。


「きもの展」展示風景

現在開催している展覧会で最も充実しており、最も見応えがあり、最も満足度の高い展覧会が「着物展」であること間違いありません。

観られるうちに観に行っておいた方がよいと思います。こんな展覧会再び開催不可能なこと素人目にも明らかです。

それにしても、何と豊かな気持ちになれる展覧会なのでしょう。素晴らしいの一言に尽きます。開催して下さって本当に有難うございました。

特別展「きもの KIMONO」は8月23日までです。是非とも!!


特別展「きもの KIMONO」

会期:2020年6月30日(火) 〜 2020年8月23日(日)
前期展示 6月30日(火)〜7月26日(日)
後期展示 7月28日(火)〜8月23日(日)
開館時間:9:30〜18:00
(総合文化展は17:00まで、夜間開館は実施いたしません)
休館日:月曜日、8月11日(火)
(ただし、8月10日(月・祝)は開館)
会場:東京国立博物館 平成館
https://www.tnm.jp/
主催:東京国立博物館、朝日新聞社、テレビ朝日、文化庁、日本芸術文化振興会
協賛:タカラレーベン、竹中工務店、凸版印刷、トヨタ自動車
協力:神戸ファッション美術館
公式サイト
https://kimonoten2020.exhibit.jp/

※お出かけ前に公式サイトでチケット予約など確認して下さい。


恋せよキモノ乙女 1巻: バンチコミックス

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「Crossing Paintings −交差する絵画−」

イムラアートギャラリー(imura art gallery)京都にて、7月11日より「Crossing Paintings −交差する絵画−」展が始まります。


https://www.imuraart.com/

「Crossing Paintings −交差する絵画−」は、若手女性画家3人(石井海音/ 川人綾/ 三好彩)によるグループ展。

それぞれ、作風や技法は違いますが、ある共通点が3人にはあります。

それは、新型コロナの影響で中止となった「アートフェア東京2020」に出品を予定していたという繋がりです。


石井海音「window
Year: 2020
Medium: キャンバスに油彩
Size: H162.3 × W162.1. cm 他

本来であれば、東京国際フォーラムにて開催される予定だった「アートフェア東京2020」でお目にかかれた新作たち。

このまま陽の目を見ずにおくのは勿体ないと、イムラアートギャラリーでグループ展としてお披露目することに。実は6月のグループ展も同種の内容でした。

今回特に注目したいのは、「アートフェア東京2019」で山ほどあるアート作品の中で、ビビッときた川人綾さんが参加している点です。


川人綾「CUO
Subtitle: C/U/O_clxxx-clxxx_(w)_VII 
Year: 2020
Medium:木製パネルにアクリル絵具/ Acrylic on wooden panel
Size:18x18cm 

横10×縦5。合計50個の作品(18x18cm)から成る集合体。

どんな絵でも実物を見ないとその良さが分からないものですが、川人さんの作品は実物を前にしてもどのような技法で描かれているのか知らないと感動や驚きが得られません。


川人綾「CUO

ぱっと見デジタル画像のように思えて、その実超超アナログな作業によりこの作品が編み出されています。

興味のある方は「川人綾」で検索かけてみて下さい。そしてその後でもう一度この作品を眺めましょう。

50個まとめ買いが出来るほど財力に余裕があれば良いのですが、それは叶わぬこと。せめて数個だけでもいいので購入し常に目にする場所に掛けておきたい作品です。

「アートフェア東京2020」開催していたら危険でしたこれは。


三好彩「乾いた壁の前にいる
Year: 2019
Medium: 油彩、キャンバス
Size: H46×W45.6cm 他
キャンバスの上にあるのは、意図的に抽象化した何かではなく、駆け抜ける心象そのものの写し描きです。人と人の間には宇宙よりも大きな隔たりがあり、同じ場所にいても、同じ言葉を使っても、一人一人の内側に広がる心の情景の本当の姿は、誰とも共有することはできません。そして全てを抱えたまま、いつか消滅することは、空気のようにいつもそばにある小さな絶望です。色と形の体を得てあらわれた自分の分身を記録していくことは、それらに対する抵抗なのかもしれません。 −三好 彩−
自分は今月中に京都に行くのはかなり難しいので、代わりに是非ご覧になってきてください。

「Crossing Paintings −交差する絵画−」展は7月11日から31日までです。


Crossing Paintings −交差する絵画−
石井海音/ 川人綾/ 三好彩

期間:2020年7月11日(土)〜7月31日(金)
会場:イムラアートギャラリー京都
時間:火曜日〜土曜日 12:00-18:00 (休廊:日・月・祝祭日)
https://www.imuraart.com/


Twitter:https://twitter.com/taktwi
Facebook:https://www.facebook.com/bluediary2/
Instagram:https://www.instagram.com/taktwi/
mail:taktwi(アットマーク)gmail.com

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「太田記念美術館コレクション展」

太田記念美術館で開催中の
「太田記念美術館コレクション展」に行って来ました。


http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/

浮世絵の「浮き世」は元々「憂き世」が語源とされています。つまり辛いことの多い現世。昨今のコロナ禍や大雨による被害などニュースを見ると暗い気持ちになりがちです。

浮世絵が人気を博した江戸時代もコレラや天然痘が流行り多くの人の命を奪いました。洪水や地震も今と同じように多発し富士山まで噴火したほどです。


歌川国芳「木菟に春駒

こちらは国芳が描いた疱瘡(天然痘)除けのお守りとして制作された「疱瘡絵」です。「疱瘡絵」で画像検索してもらうと他にも山ほどあることが分かります。

どの「疱瘡絵」も赤一色で摺られているのは、赤い色に魔除けの効果があると信じられていたからです。「疱瘡絵」を見ると子どものころすり傷に塗ってもらった「赤チン」を思い出します。

懐かしの「赤チン」、ついに市販品1社のみに 製造も2020年で禁止 最後の赤チン製薬会社が語る思い

別のコーナーに同じ国芳が描いたちょっと変わった「赤い人」もいました。


歌川国芳「ほふづきづくし 八そふとび

金魚や猫の浮世絵が有名ですが、このホオズキの実を擬人化したシリーズも実に味があり好きです。

あたかも源義経が実際に船から船へと飛び移る八艘跳びをしているかのような動きは見事です。こうした作品に出逢えるとホッとするものです。憂き世を忘れて。


森光親「厄病除鬼面蟹写真

源氏だけでは不公平なので平家も。ヘイケガニの一種の鬼面蟹はその名の通り、甲羅が鬼の顔のような形をしているのが特徴です。

この蟹を玄関や軒先に吊り下げておくと魔除けになると信じられていました。でも手に入れることが難しいため、こうした絵で代用したのです。

「家の戸や壁に貼っておくと厄除けになる」と書かれているそうです。竈門炭治郎や柱たちに見つからないようにしましょう。

これだけ医療や科学技術が発達した現代に住まう我々も、アマビエにすがるのですから、江戸時代の人々が疱瘡絵や鬼面蟹の絵を買い求めたのを笑うどころか共感を覚えます。


歌川広景「江戸名所道戯尽 十六 王子狐火

展覧会の構成は以下の通りです。

1:病魔と戦う
2:ゆかいな動物たち
3:意外な人気者


1章(1階)には、江戸時代の人々の病気に対する不安と希望を映し出した浮世絵が展開されています。普段は展示されないような作品ばかりですが、コロナ禍の今だからこそ「蔵出し」!

展覧会タイトルやTwitterでもそうですが、太田記念美術館の臨機応変な対応はいつも感心されるばかりです。

予定していた展覧会も開催出来なくなってしまい、すぐさま時世に合わせた作品を紹介する「太田記念美術館コレクション展」を企画。他の美術館には真似できないスピード感です。

【老舗力】浮世絵は企画力で勝負だ!太田記念美術館の魅力と秘密


歌川芳虎「家内安全ヲ守十二支之図

享楽的な世界を描いた作品ばかりが浮世絵ではありません。迫りくる未知の病魔に対する手立てとしての浮世絵も多く存在します。

この絵が制作された安政5年(1858)は、感染症(コレラ)が流行していました。病魔から身を護るためのお守りのようなものでしょうか。

ただし、どこか(とても)ユーモラスなのは江戸時代の気質なのでしょう。この絵も家の安全を守るため、何と十二支の動物たちが合体しています。昔のロボットアニメの原点かもしれませんね。

是非、伝説のポケモンとしてゲーム内にもこの合体十二支登場して欲しいものです。

さて、2階では動物たちを描いた浮世絵と、「意外な人気者」と題したセクションに展示された作品が展示されています。


河鍋暁斎『暁斎画談 内篇』巻之上 手足真図及ヒ画図

「意外な人気者」とは、コロナの影響で臨時休館中、公式ツイッターで「#おうちで浮世絵」というハッシュタグをつけ、美術館が所蔵するさまざまな浮世絵を毎日紹介した中で担当者が予想もしいほどRT&いいねされた作品のことです。

ちょっと地味な作品やこれまでほとんど紹介していなかった作品にも、かなりの高評価があったことが「#おうちで浮世絵」をたどると分かります。

暁斎のこの作品は何と、太田記念美術館のツイッターにて約2万6000いいねも獲得したそうです。リアルの観察を基礎としながらも、絵にする時はアレンジを加えて生動感を出し描いた暁斎の真骨頂が表れた一枚です。

太田記念美術館Twitter @ukiyoeota


歌川国芳「五十三駅 岡崎


不明「志んぱん猫の国かい

とっても有名な国芳の化け猫や、作者不詳の「猫の国会」を描いたユニークな錦絵。

特に「猫の国会」は、コロナ禍でギスギスした心を和ませてくれます。画像では分かりませんが一匹一匹(一人一人?)個性豊かに描き分けられています。

国会議員の猫は背を向けていますが…昔も今も、エライ人の「顔」は見えないものなのですね。

国家議員でなく様々な職業の人を猫で表した、歌川芳藤「志ん板猫のあきんどづくし」も必見ですぞ!!


三代歌川広重「円窓雑画

意外な作品はTwitterだけでなくこの展覧会でも多く出逢えます。小林清親「鍾馗」、鈴木其一「鍾馗」、葛飾北斎「青面金剛」、小原古邨「つがいの鶏」「鷹と温め鳥」、勝川春扇「やつし玄徳雪中訪孔明」、服部雪斎「マンボウ」等々。

普段目にすることのない作品がこの時だからこそ観られるまさに好機。しかも海外からのお客さんがいないので空いていて見やすい今が狙い目です!

村上隆制作の3メートルの巨大なビリー・アイリッシュ像が出迎えてくれるオープンしたばかりの「ユニクロ 原宿店」と合わせ太田記念美術館へ是非。

そうそう、驚くほどJR原宿駅使いやすくなりましたよ。

「太田記念美術館コレクション展」は7月26日までです。憂き世を吹き飛ばしに是非是非〜


「太田記念美術館コレクション展」

会期:2020年7月1日(水)〜7月26日(日)
休館日:7月6、13、20日
開館時間:午前10時30分〜午後5時30分(入館は午後5時まで)
会場:太田記念美術館
(東京都渋谷区神宮前1-10-10)
http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/
主催:太田記念美術館


『ヘンな浮世絵』 (コロナ・ブックス)
日野原 健司, 太田記念美術館他

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「ドレス・コード?」展

東京オペラシティ アートギャラリーで開催中の
「ドレス・コード?ーー着る人たちのゲーム」展に行って来ました。


https://www.operacity.jp/ag/exh232/

高齢者を狙う特殊詐欺が後を絶ちません。警察官を装った犯人一味にクレジットカードを渡してしまう…まさかそんなことがと思うかもしれませんが、毎日のように日本各地で起こっています。

昔、消火器の押し売りが横行したことがありました。あれも消防署の職員を装っての犯行。こうした犯罪は、人に騙されるのではなく着用している服に騙されてしまうのです。



服は現代社会においてあまりにも大きな記号性を有しています。いつ自分も騙されるか分かりません。

「ドレス・コード?」展は、京都服飾文化研究財団(KCI)が収蔵する衣装コレクションを主軸に現代アートやアニメ、写真などを織り交ぜながら、私たちが毎日身に付けている服について、多角的な視野から問いかけつつ、再考察を迫る展覧会です。

有名ブランドのオートクチュールだけでなく、ユニクロなど毎日私たちが袖を通している身近な衣服まで300点以上で構成されています。



昨年(2019年)夏に京都国立近代美術館で開催されTwitterなどでも話題となっていた「ドレス・コード?」展、熊本市現代美術館を巡回しようやく東京にやってきました。

コロナの影響で開催されるか微妙でしたが会期をずらし何とかオープンにこぎつけています(当初は、2020年4月11日(土)〜6月21日(日)に開かれる予定でした。)

非常に身近な存在でありながら、常に哲学的な要素を内包している服。13の質問を鑑賞者に投げかけながら展開します。

展覧会の構成は以下の通りです。

裸で外を歩いてはいけない?
高貴なふるまいをしなければならない?
組織のルールを守らなければならない?
働かざる者、着るべからず?
生き残りをかけて闘わなければならない?
見極める目を持たねばならない?
教養は身につけなければならない?
服は意志を持って選ばなければならない?
他人の眼を気にしなければならない?
大人の言うことを聞いてはいけない?
誰もがファッショナブルである?
ファッションは終わりのないゲームである?
与えよ、さらば与えられん?




通常の展覧会は、東京オペラシティ アートギャラリー3階フロアだけで展開されますが、今回はなんと4階部分の収蔵品展エリアも用いています。これって初めてのことではないでしょうか。

その4階部分は少し雰囲気を変えインスタレーション的な作品が展開されています。



かなり情報量の多い展覧会ですので、時間に余裕を持って観に行かれるのがよろしいかと。中にはかつて自分がハマった懐かしいブランドや憧れの服など実に多種多様。

2007年にジェフ・クーンズとルイ・ヴィトンがコラボした何とも微妙なバッグをまたここで目にするとは思っていませんでした。


Louis Vuitton x Jeff Koons
(当時送られてきたメールより)

少し贅沢をいうなら、アリソン リュリー『衣服の記号論』や鷲田清一『ちぐはぐな身体―ファッションって何?』などを絡めてはどうだったのかな〜と思いました。

現代のファッションは服装や化粧が、じぶんとは別の存在になるという、そういうコスミックな〈変身〉の媒体であることをやめて、じぶんの別のイメージを演出するというただの〈装い〉の手段へと、みずからの力を削いできた。ただそれだけのことだ。そのぶん、ファッションと宗教の関係は見えにくくなっているが、もともとはファッションと宗教はほとんど同質のパフォーマンスとしてあった。
鷲田清一てつがくを着て、まちを歩こう―ファッション考現学』 (ちくま学芸文庫)より。

まぁ、物量として圧倒的ですし、見せ方も上手いので別段不平不満はないのですが、ちと勿体ないかなと。


イノサンBleu(ブルー)とのコラボは佳かったです。

そうそう、服飾ばかりに目が行きがちですが、脇を固めるかのように展示されている現代アートも必見です。

とりわけ青山悟さんの作品群はひと際輝いていました。彼の技法をしらないとスルーしてしまいがちですので、出かける前に調べて行って下さい。

そして、シンディー・シャーマンと森村泰昌を同列に扱い展示するという、荒業も中々のもの。

さて、どんな服を着て行きましょう。ドレスコードは設けられていませんが、時間指定事前予約制です!

「ドレス・コード?」展は8月30日までです。


ドレス・コード? ―着る人たちのゲーム

期間:2020年7月4日(土)〜8月30日(日)
開館時間:11:00〜19:00(入場は18:30まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日)、8月2日[日](全館休館日)
会場:東京オペラシティ アートギャラリー[3Fギャラリー1, 2/4Fギャラリー3, 4]
https://www.operacity.jp/ag/
主催:公益財団法人 東京オペラシティ文化財団、公益財団法人 京都服飾文化研究財団
協賛:NTT都市開発株式会社
特別協力:株式会社ワコール
企画協力:京都国立近代美術館
協力:KLMオランダ航空、株式会社七彩、センクシア株式会社、ヤマトグローバルロジスティクスジャパン株式会社
助成:モンドリアン財団
https://www.kci.or.jp/special/exhibitions2019/


『イノサンBleu(ブルー)』

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台湾「星のやグーグァン」にも内海聖史作品があります。

2019年6月30日に台湾の台中郊外にある温泉地・谷關(グーグァン)にて開業した「星のやグーグァン」。

星野リゾートが台湾で初めてプロデュースしたラグジュアリー温泉リゾートです。


https://hoshinoya.com/

「温泉渓谷の楼閣」をコンセプトに掲げ、全室半露天風呂付の客室と、風と水を感じる開放的なパブリック空間、滞在シーンに合わせた料理など、谷關の自然を身近に感じられる特別なホテル。

圧倒的な非日常の世界観と日本のホスピタリティをベースにしたおもてなしを提供する星のやブランドの海外2軒目の施設です。


独創的なデザインの露天風呂

温泉渓谷の楼閣をコンセプトとし、深い渓谷がもたらす湧水と豊かな温泉に恵まれたこの地で、自然に共鳴するような建築、ランドスケープデザインで展開されています。

渓谷をまるごと貸切ってしまったかのような非常にスケールの大きなホテル。非日常を味わうにこの上ない場所です。


ウォーターガーデン

パブリック空間は、豊かに湧出する温泉と台湾中央山系の湧き水でデザインされています。

谷關温泉は枯渇することなく湧出しているため、年間をとおして安定的な湯量を確保できます。無色無味の弱アルカリ性炭酸泉で、肌への刺激が少なく、通称「美肌の湯」とも言われています。

星のやグーグァンには、その温泉をじっくり堪能できる大浴場があります。日本的な木質系の内湯と、独創的なデザインの露天風呂で構成されており、谷關の自然を身近に感じる開放的な空間で湯浴みを楽しめます。


「月見」の半露天風呂

高台に建つ「星のやグーグァン」は、温泉だけでなく、湧き水を生かして設計されています。

どこにいても水の気配を感じる仕掛けがあり、水路が張り巡らされたウォーターガーデンには心地よい水音が響き、水路を彩る花々や、木々の間を縫って流れる水が散策に楽しみをもたらします。

温泉に入った後は、涼風が渡るウォーターガーデンを散策し、ガゼボでまどろむ、そんな心身が蘇る時間も提供します。(谷關温泉の情報出所:台中観光局)


「風音」のテラス

そんな超ラグジュアリーな台中のホテルでお客さんを迎えるレセプションに掲げられているアート作品に注目です。

そう、あの内海聖史氏の作品です!!


レセプション

内海氏の作品はオフィスや病院そしてホテルなど人が集まる場所にとてもマッチします。クセのある現代アートとは真逆の路線を突き進んだ結果、多くの人から愛されることに。

これから益々活躍の場を広げていくことでしょう。


星のやグーグァン(台湾/谷關(グーグァン)) 
場所:1Fエントランス
タイトル:overhead color
サイズ:h3000×w5800×d60mm
制作年:2018年
撮影:(株)ナカサアンドパートナーズ

内海氏がこれまでに手掛けた主なパブリックアートはこちらのコラムにまとめてあります。是非ご覧あれ。必ずどこかで目にしているはずです。

パブリックアートの旗手、内海聖史
ホテルやオフィスにも内海聖史作品!

コロナ禍去って、また台湾に行ける日が来た暁には思い切って星のやグーグァンに泊まってみたいですね!


星のやグーグァン

所在地:台湾台中市和平区博愛里東關路一段温泉巷16号
交通:台北松山空港より台北駅で乗り換え、高速鉄道台中駅から車で約90分
客室数:50 室(全室半露天風呂付)・チェックイン:15:00/チェックアウト:12:00
付帯施設:大浴場、プール、スパ、ダイニング、ガゼボ、ライブラリーラウンジなど
宿泊料金 :1泊18,000台湾ドル〜(1室あたり、税・サ―ビス料別、食事別)*1NT$=約3.48円2019年6月現在
https://hoshinoya.com/



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