青い日記帳 

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映画「ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像」の試写会にご招待します。

2020年2月28日公開の、映画「ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像」の特別試写会に青い日記帳をご覧の皆さまを抽選でご招待致します。


https://lastdeal-movie.com/

<STORY>
年老いた美術商のオラヴィは、なによりも仕事を優先してきた。家族も例外ではなかったが、長年音信不通だった娘に頼まれ問題児の孫息子・オット―を職業体験のため数日預かることに。

その矢先、オークションハウスである一枚の肖像画に目を奪われる。ひと目で価値ある作品だと確信したが、絵には署名がなく、作者不明のまま数日後のオークションに出品されるという。



「あと一度だけでいい、幻の名画にかかわりたい」―オットーとともに作者を探し始めたオラヴィは、その画風から、近代ロシア美術の巨匠イリヤ・レーピンの作品といえる証拠を掴む。

画家の命である署名がないことだけが気がかりだったが、オークションへ向け資金繰りに奔走するオラヴィ。そんな折、娘親子が自分の知らないところで大きな苦労をしていたことを知るが…。生涯を美術品に捧げた男がたどり着いた、真に値打ちある人生とは―


「ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像」予告編 2/28(金)公開

先日、事前にこの映画観て来ました。絵画関係の映画だとどうしてもドキュメンタリー映画が多いのですが、「ラスト・ディール」はしっかりと「人間」が描かれている物語性の高い作品でとても惹きつけられました。

人間ドラマが核を占めるので、アートに関心の薄い方にも観やすくなっている作品です。

この映画をきっかけに絵画やオーククション、そして画家レーピンに興味持たれる方も多いはずです。



絵画の本質を見抜くにはどれだけ多くの作品と真摯に向かい合ったか否かをこの映画は静かに教えてくれます。

そして美術ファンであれば、老画商が目を付けた一枚の肖像画が果たして本物かどうか分かるはずです。

さて、映画「ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像」試写会に青い日記帳をご覧の皆さまを抽選でご招待致します。



【試写会スケジュール】

日時:2020年2月20日(木)
開場・18:00 開映・18:30
場所:渋谷 ユーロライブ
(渋谷区円山町1-5 KINOHAUS 2F)


応募方法は以下の通りです。

住所、氏名、年齢、お持ちであればブログ名、note(URL)、Twitter、Instagramアカウントを明記の上、下記のアドレスまでメールでお申込み下さい。メールタイトルは「青い日記帳試写会」として下さい。

info@lastdeal-movie.com

応募締め切りは、2月11日まで。12日以降当選者の方に試写状を発送、1週間前には当選者さまのお手元に届く予定です。どうぞ奮ってご応募下さい。



映画「ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像」
https://lastdeal-movie.com/

アテネウム美術館(フィンランドのヘルシンキにあるフィンランド国立美術館)、現地ギャラリー全面協力の元制作された映画です。

【キャスト】
ヘイッキ・ノウシアイネン、ピルヨ・ロンカ、アモス・ブロテルス、ステファン・サウク
【スタッフ】
監督:クラウス・ハロ『こころに剣士を』『ヤコブへの手紙』  
脚本:アナ・ヘイナマー


2018年製作/95分/フィンランド
原題:Tumma Kristus
配給:アルバトロス・フィルム、クロックワークス

映画「ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像」は、2020年2月28日からヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほかで公開です。
https://lastdeal-movie.com/

(C)Mamocita 2018


『レーピンとロシア近代絵画の煌めき』


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映画「キャッツ」

映画「キャッツ」を観てきました。


https://cats-movie.jp/

アメリカで公開され映画評論家から酷評されたとネット情報を耳にしていたので、果たしてどんな映画なのか、逆にいつも以上に期待し劇場へ。

劇団四季のミュージカル「キャッツ」を昨年観たばかりだったので、比べたくもなりますが、映画は映画、劇場は劇場。はっきりと峻別して観なければ、それぞれの作品の良し悪しは分かりません。


「自由って、最高。」
テイラー・スゥィフト(ボンバルリーナ)


駅構内などに掲載されているポスターも合わせてご紹介して行きますね。

言わずとしれた、T・S・エリオットによる詩集『キャッツ - ポッサムおじさんの猫とつき合う法』を元にした、アンドルー・ロイド・ウェバーが作曲を手掛けたミュージカル作品。

1983年(昭和58年)から日本でも公開となり、国内のミュージカル上演回数として最多記録を更新中。そんな偉大過ぎる作品を映画化したのですから、はじめからハードル高過ぎて、まともな評価も出来ません。

ただ繰り返しますが、ミュージカル「キャッツ」と映画「キャッツ」はストーリーは基本同じであっても、エンターテインメントとしてはまるで別物と考えた方がよいかと。


「私を支えるのも、傷つけるのも、美しい思い出。」
ジェニファー・ハドソン(グリザベラ)


「キャッツ」は「オペラ座の怪人」や他の作品のように明確な物語展開があるわけではありません。基本的に、猫に扮した俳優が踊り唄う場面が次々と展開します。

映画でも大筋では変わりないのですが、ひとつだけ大きな違いは、ヴィクトリアを「案内役」として主人公的なポジションに配置している点です。

フランチェスカ・ヘイワード演じるヴィクトリアの存在は、映画「キャッツ」ならではの大きな見どころのひとつです。Instagram@frankiegoestohayward


「誰かに必要とされたくて、ここまで来た。」
フランチェスカ・ヘイワード(ヴィクトリア)


英国ロイヤルバレエ団でプリンシパルダンサーを務めているだけあり、踊りはピカイチ。そしてとにかく可愛らしい!一緒に観た女性もフランチェスカ・ヘイワードに惚れ込んでいました。

「キャッツ」は知らない人でも名曲「Memory」(メモリー)は何度も耳にしたことがあるはず。グリザベラの十八番の名曲を映画では、ヴィクトリアも熱く歌い上げます。ここ見どころです!


「わがままで、ヘソ曲がり。それがオレの生き方。」
ジェイソン・デルーロ(ラム・タム・タイガー)


映画で初めて「キャッツ」をご覧になる方は、是非事前にどんな話なのか調べてから行きましょう。どんなストーリーなのか知らないと「つまらない」と感じてしまいます。(ミュージカルも映画も)

そう、歌舞伎が各演目の筋書きを知らないのと楽しめないのと同じく。

ヴィクトリアの他にも、マジック猫(手品師)のミストフェリーズという猫がいい味出していました。「メモリー」は別格として、「Oh!Well I never was there ever A cat so clever as magical Mr.Mistoffelees」と次第にテンション上げて行きながら歌う彼の姿には、忘れてしまった勇気をもらえました。


「ずっと見守ってきた。あなたをー」
ジュディ・デンチ(オールド・デュトロノミー)


ミストフェリーズのマジックで助け出された長老猫のオールド・デュトロノミーを演じるのは、映画「007」などでお馴染みのジュディ・デンチ!

映画版『キャッツ』、元祖キャストのジュディ・デンチが出演へ

観終えてから知ったのですが、1981年にウエスト・エンドで公演されたオリジナルのミュージカルでグリザベラ役を演じていたのがデンチだったそうです。

ロングランならではの「いい話」。何故それがいい話なのかは、映画を観てのお楽しみです。

最後にもう一度。歌舞伎と同じで事前にストーリーを頭に叩き込んでから観に行かないと楽しめませんよ!


『キャッツ』日本版予告

世界中で愛され続けるミュージカルの金字塔「キャッツ」が待望の実写映画化!最高峰の製作陣と、多彩なジャンルから集結した珠玉の超豪華キャストが贈る極上のエンターテインメント。映画『キャッツ』2020年1月24日(金)全国ロードショー

因みに、吹替版もあります。世界中で吹替の許可が下りたのは日本とドイツだけだそうです。

字幕版で観てしまった後に教えてもらったので、次はファーストデイ辺りに吹替版で鑑賞します。


キャッツ - オリジナル・サウンドトラック


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映画「エッシャー 視覚の魔術師」

映画「エッシャー 視覚の魔術師」を観て来ました。


http://pan-dora.co.jp/escher/

美術に全く興味の無い人でも、エッシャーの作品は何度も目にしたことがあるはずです。しかもチラ見ではなくかなり興味関心を持ちそれこそ目を皿のようにして見たことでしょう。

<だまし絵>で知られるオランダ人版画家・画家のマウリッツ・コルネリス・エッシャー(1898年〜1972年)の作品は確かに老若男女国境を問わず人々を惹きつける魅力に溢れています。


Maurits Cornelis Escher(1898年6月17日〜1972年3月27日)

しかし、初めから目の錯覚を利用した(だまし絵)を描いていたわけではありません。映画「エッシャー 視覚の魔術師」では、展覧会や関連書籍からでは分からないエッシャーの全貌が丁寧に編まれています。

今年、東京ステーションギャラリー他で開催された「メスキータ展」は、一部のコアな美術ファンの間では話題となりました。

このサミュエル・イェスルン・デ・メスキータ(1868−1944)も映画の中に登場します。エッシャーの師であり、ナチスによって殺されたのち、エッシャーが作品をアトリエから取り戻してきたことでメスキータ作品を21世紀の我々も観ることが出来るのです。

床に散乱した作品には軍靴に踏みつけられた足跡がはっきりと残っていたと、劇中でエッシャーが語っているのを聞くと、まさに命がけの行動だったのです。



それにしても、作品先行でエッシャーほどその生涯について知られていない画家も珍しいのではないでしょうか。劇中にも登場しますが、彼が生前中より作品のコピーが出回り、手を加えられ今風に言うなら「拡散」しました。

1960年代後半にアメリカ合衆国で一世を風靡したカウンターカルチャーであるヒッピーたちにとりわけエッシャーの作品は持てはやされたのです。

エッシャー自身もそのことを知っていたのも面白い点です。映画の中ではどのようにコピー作品に対して策を取ったのかも紹介されています。



ところで、エッシャーって50歳を過ぎた頃まで仕事に就いていなかったってご存知でした。好きなように絵を描いてその日暮らしをしていたのです。

父親が日本にも技術支援として明治時代にお抱え外国人として招聘されたほど、名の知れた人物であったためエッシャー自身は働かずとも親の資産で家族を養っていけたのです。

奥さまとの出会いの場面はロマンティック。子どもたちによる語りは時に辛辣で笑ってしまいます。第二次世界大戦が終わった後、ようやく自分で稼がねばならず版画制作により一層打ち込む姿も人間臭くて良い感じです。



映画の中でエッシャーは何度も「Wonder」という言葉を使います。「不思議」というより「わくわく」「ドキドキ」といった感覚で用いているようです。

〈だまし絵〉もその観点から見直してみるとただの錯覚を利用した絵にとどまらず、より幅が感じられませんか。

そして何より、彼自身が自分は画家ではなく数学者であると述べている点も見逃せません。若い頃、イタリアで生活していたエッシャーですが、旅行で訪れたスペインのアルハンブラ宮殿で目にした幾何学模様のタイルに目を奪われます。


アルハンブラ宮殿

今回のこの映画を、荒木義明氏(日本テセレーションデザイン協会/数学者)が応援していらっしゃるのもなるほど納得がいきます。

エッシャーはアルハンブラ宮殿で目にした敷詰模様(テセレーション)に生き物を加えることで、オリジナリティを発揮、そしてそれが数々の有名な(だまし絵)作品へと発展して行ったのです。



劇中では彼の日記、書簡、二人の息子へのインタビューなど家族や収集家の証言等を手掛かりに、創作の足跡を丹念に辿り、彼の立体的な作品を、CGアニメーションを用いてさらに斬新な表現へと導くなど、これまで以上のエッシャー体験が出来る映画です。

またエッシャーから多大な影響を受けたロック・ミュージシャンのグラハム・ナッシュへのインタビューや、タイルなど我々の日常生活にまで及ぶ影響と、エッシャーの創造力の源泉を探るなど、新たなエッシャー像が見出せるはずです。

この予告動画を観ただけでも「ワクワク」してきます。


ドキュメンタリー映画 『エッシャー 視覚の魔術師』予告編

他にも新しい発見の連続であっという間に上映時間が過ぎてしまいました。ドキュメンタリー映画でこんなにも時間が短く感じたのは初めてです。

眠くなるどころか、目がらんらんと輝いてきます。2019年の締めくくりに、2020年の一本目に映画「エッシャー 視覚の魔術師」を!


映画「エッシャー 視覚の魔術師」
http://pan-dora.co.jp/escher/

2019年12/14(土)〜アップリンク渋谷、アップリンク吉祥寺にてロードショー、全国順次公開

©All M.C. Escher works © the M.C. Escher Company B.V.- Baarn – the Netherlands


エッシャー ミニカレンダー 2020

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映画「エッシャー 視覚の魔術師」12月14日より公開です!

ドキュメンタリー映画「エッシャー 視覚の魔術師」が、2019年12月14日(土)にアップリンク渋谷、アップリンク吉祥寺ほか、全国順次公開となります。


http://pan-dora.co.jp/escher/

映画「エッシャー 視覚の魔術師」は、いわゆる<だまし絵>で知られるオランダ人版画家・画家のマウリッツ・コルネリス・エッシャー(1898年〜1972年)の、知られざる波乱に満ちた人生と、今なお人々を魅了し続ける作品についての映画です。

劇中では彼の日記、書簡、二人の息子へのインタビューなど家族や収集家の証言等を手掛かりに、創作の足跡を丹念に辿り、彼の立体的な作品を、CGアニメーションを用いてさらに斬新な表現へと導くなど、これまで以上のエッシャー体験が出来る映画です。

この予告動画を観ただけでもワクワクしてきます。


ドキュメンタリー映画 『エッシャー 視覚の魔術師』予告編

上野の森美術館で昨年(2018年)に開催され爆発的な人気を博した「ミラクル エッシャー展」の興奮が冷めやらぬまま、矢継ぎ早に映画が公開となります。

エッシャーがどのようにして不思議な作品を描いたのか、また彼自身について意外と我々は知らないことがまだまだあります。



映画では、70年代のサイケデリック・ムーブメントの時代に、エッシャーから多大な影響を受けたロック・ミュージシャンのグラハム・ナッシュへのインタビューや、タイルなど我々の日常生活にまで及ぶ影響と、エッシャーの創造力の源泉を探るなど、新たなエッシャー像が見出せるはずです。

さてさて、12月15日(日)にアップリンク渋谷にて上映後トークイベントを開催致します。

10:30からの回終了後に、荒木義明氏(日本テセレーションデザイン協会/数学者)と私Takでエッシャーの魅力について語ります。

日曜日、お時間のある方、映画館(アップリンク渋谷)までお越し頂けば幸いです。



この他にもトークイベント盛りだくさん用意されています。

12月14日(土)10:30〜
荒木 義明(日本テセレーションデザイン協会/数学者)、遠藤諭(元「月刊アスキー」編集長)

12月21日(土)
荒木 義明さん×向 敦史さん(探究学舎 講師)

12月22日(日)
荒木 義明さん×野老 朝雄さん(TOCOLOCOM/美術家)

詳しくはこちらのサイトでご確認下さい。
https://shibuya.uplink.co.jp/movie/2019/54986


『エッシャー 視覚の魔術師』

公開日:2019年12月14日(土)アップリンク渋谷、アップリンク吉祥寺ほか、全国順次公開
監督・撮影・製作:ロビン・ルッツ
脚本:ロビン・ルッツ/マラインケ・デ・ヨンケ
ナレーション:スティーヴン・フライ
登場人物:グラハム・ナッシュ(クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング)
ジョージ・エッシャー/ヤン・エッシャー/リーベス・エッシャー
配給:パンドラ
http://pan-dora.co.jp/escher/


3D球体パズル エッシャー 60ピース 物見の塔/上昇と下降 (直径約7.6cm)

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映画「永遠の門 ゴッホの見た未来」

映画「永遠の門 ゴッホの見た未来」を観て来ました。


映画「永遠の門 ゴッホの見た未来」

フィンセント・ヴィレム・ファン・ゴッホ(Vincent Willem van Gogh、1853年3月30日 - 1890年7月29日)に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか。

日本のみならず、世界中で「ゴッホ展」が開催されると長蛇の列ができる、誰しもが知るそしてその才能を認める画家です。

9月にリリースされた、スマートフォン向け芸術家育成タイムライズゲーム『パレットパレード』でも名だたる画家をおさえ、ゴッホが「主役」級の扱いとなっています。



しかも、ファッショナブルで小ぎれいな美男子として登場。概ね我々がぼんやりと抱いているゴッホ像と遠からず近からず、中々いい線行っているように思えます。

が、我々はゴッホをあまりにも美化し過ぎていませんか。彼の境遇を知ると確かに肩入れしたくなるのも分かります。

ただし、現実のゴッホの姿は映画「永遠の門 ゴッホの見た未来」で表されているものに近いはずです。予告編をまずご覧ください。美男子ゴッホは出てきません。


【公式】『永遠の門 ゴッホの見た未来』11.8公開/本予告

美男子どころか、疲れ果てとても30代には見えない衝撃のゴッホの姿が映し出されています。

ゴッホ役に抜擢されたのは、ウィレム・デフォー(Willem Dafoe, 1955年7月22日 - )。還暦を過ぎた64歳の役者が演じていることにまず驚き、次に30近く年齢差があるにも関わらず違和感を覚えない演技に二度驚かされます。



ハーグ派や印象派の影響を受け画風を変えつつ、精力的に描いた油彩画は全く売れず、弟テオからの仕送りだけを頼りに生活をしていたことや、街の人から邪見にされていたことは知られていますが、実際の映像で観ると、単に「可哀そう」とは思えなくなります。

アルルの住民のゴッホに対する冷たさ…思わず可哀そう…となるはずですが、この映画はそうは見せません。ある意味でとことん現実の姿を突き付けてきます。



監督を務めた、ジュリアン・シュナーベル自身もアーティスト(世田谷美術館での展覧会にも作品を出したことがあります)であるため、画家に対する思い入れがそこかしこで見られたりします。

映画の中に出てくる絵画もジュリアン・シュナーベル監督が描いたものです。その数なんと130点以上!

さて、他人との距離の取り方が滅法下手なゴッホは、ゴーギャンや町の人たちともしばしば問題を起こします。


ゴッホとゴーギャン(オスカー・アイザック)

アルルで共に絵画制作に励むゴッホとゴーギャン。しかし、個性の超強い二人の画家が共に絵画制作に取り組めるはずもなく、すぐさま度重なる意見や絵画論の違いからゴーギャンはアルルを去りパリへ戻ってしまいます。

元々精神薄弱だったゴッホは、自分の左耳を切り落としゴーギャンに「手土産」として渡そうとしますが、当然上手くいきません。切りたての耳を快く受け取る友人がもしいたとしたらそちらの方が問題ありですが…


マッツ・ミケルセン演じる聖職者

アルルの町を追われるように出て行き、南仏のサン=レミにある精神病院に治療のために入院させられ治療にあたります。

その後、パリから30キロほど離れたオーヴェル=シュル=オワーズが、ゴッホの終焉の地となります。ポール・ガシェ医師の治療を受けながら、農村で絵画制作に明け暮れました。


ポール・ガシュ医師(マチュー・アマルニック)

聖職者の言葉に巣くわれ、ガシュ医師にも優しく接してもらい、次第に人間性を恢復していったように見えた矢先に「事件」は起こります。

7月27日の日曜日。普段とおなじように絵具とキャンバスを携え、野外にスケッチに出かけたゴッホですが、夕方町に戻ってきた時には何も持たず、ふらふらとした足取りだったそうです。

町の人たちは売れない画家が昼間から飲んだくれて…と冷たい視線を送っていたのでしょう。ゴッホの異変に気が付く人は誰もいませんでした。まるで船酔いしたような特殊なカメラワークが臨場感を演出します。



医師ガシェも手の施しようがなく、数日後ゴッホはこの世を去ります。

自殺とこれまでされてきたゴッホの死因ですが、近年の研究で他殺だったという説が急浮上し俄然注目を集めています。

この映画もその最新の説を取り入れています。果たしてゴッホを死に追いやったのは誰なのでしょうか。映画を観てのお楽しみです。


映画「永遠の門 ゴッホの見た未来」

本年度アカデミー賞主演男優賞(ウィレム・デフォー)ノミネート!
第75回ヴェネチア国際映画祭男優賞(ウィレム・デフォー)受賞!

【STORY】
幼いころから精神に病を抱え、まともな人間関係が築けず、常に孤独だったフィンセント・ファン・ゴッホ。才能を認め合ったゴーギャンとの共同生活も、ゴッホの衝撃的な事件で幕を閉じることに。あまりに偉大な名画を残した天才は、その人生に何をみていたのか――。

監督:ジュリアン・シュナーベル『潜水服は蝶の夢を見る』
出演:
ウィレム・デフォー『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』
オスカー・アイザック『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』
マッツ・ミケルセン『偽りなき者』
マチュー・アマルリック『グランド・ブダペスト・ホテル』
配給:ギャガ、松竹

2019年11月8日(金)より、新宿ピカデリー他 全国順次ロードショー

© Walk Home Productions LLC 2018

この映画を観てから「ゴッホ展」に行くと、これまでとは違ったゴッホに出会えるはずです。


https://go-go-gogh.jp/

会期:10月11日 (金) 〜 2020年1月13日 (月・祝)
開館時間:9:30〜17:00(金曜、土曜は20:00まで開館)
*最終入場はそれぞれ閉館30分前まで
休館日:12月31日(火)、1月1日(水)
会場:上野の森美術館
http://www.ueno-mori.org/
主催:産経新聞社、BS日テレ、WOWOW、ソニー・ミュージックエンタテインメント、上野の森美術館
後援:オランダ王国大使館
協賛:第一生命グループ、大和証券グループ、眈招設、NISSHA、アトレ、関電工、JR東日本
協力:KLMオランダ航空、日本航空、ヤマトグローバルロジスティクスジャパン
総合監修:ベンノ・テンペル(ハーグ美術館館長)
「ゴッホ展」特設サイト:https://go-go-gogh.jp/

スヌーピーなどコラボグッズが盛りだくさん「ゴッホ展」


『殺されたゴッホ』 (小学館文庫)
著/マリアンヌ・ジェグレ 訳/臼井美子 訳/橘 明美

ノンフィクション小説『殺されたゴッホ』の著者マリアンヌ・ジェグレさんと原田マハさんによる対談『文学と芸術』が、11月21日に行われます。


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