弐代目・青い日記帳 

  
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『広重TOKYO 名所江戸百景』
講談社より刊行となった『広重TOKYO 名所江戸百景』を読んでみました。


広重TOKYO 名所江戸百景
小池満紀子、池田芙美 著

歌川広重(1797年〜1858年)最晩年の代表作「名所江戸百景」を一冊でまとめて紹介する本の決定版が出ました。

百景とうたっていながら、あまりの人気のため結局最終的には120図で大揃えとなる「名所江戸百景」を見開き1ページに1作品掲載しています。



掲載されているのは、彫り・摺りともに国内外トップクラスのクオリティを誇る原安三郎コレクションの浮世絵です。

原安三郎コレクションの「名所江戸百景」がどれだけ美しいかは、昨年(2016年)にサントリー美術館で開催された「原安三郎コレクション 広重ビビッド」展が多くのアートファンが絶賛したことからも明らかです。

広重TOKYO 名所江戸百景』に掲載されてる浮世絵も、すべてが貴重な初摺で、保存状態も極めて優れた名品です。退色しやすい紫色や藍色もきれいに残っているので、「浮世絵ってこんなに鮮やかだったの?」と驚かれるかもしれません。


左:「広重ビビッド」展図録
右:『広重TOKYO 名所江戸百景』

「広重ビビッド」展の図録を持っているから『広重TOKYO 名所江戸百景』は要らないかな〜と思ったあなた!それは大きな間違いです。自分も最初はそう思ったので反省の念を込めて…

図録では「名所江戸百景」以外の多くの作品が収録されているため、最小限度の解説に留められていますが、『広重TOKYO 名所江戸百景』では「名所江戸百景」に的を絞り一作品ごとに丁寧で詳細な解説が施されている点が大きな違いです。





ご覧のように全作品に現在の写真と現在の地図が掲載されているので、この作品が現在の東京のどこに当たるのかが一目瞭然です。

江戸から東京へ変わり、まるで別の国のように景色は変わってしまいましたが、作品と写真を比較することで、東京にも「広重が見た景色」がまだ残っていることに気付かされます。



因みに掲載しいてる写真の場所すべてに、著者二人が半年以上かけて作品が描かれた場所の現地取材を行って書いた解説なので江戸名所ガイドとしても使える一冊です。

また地図の中には、江戸時代の屋敷や街道を重ねて表示しているものもあるので、古地図を持ち歩かなくても、江戸時代の景色を想像しながら街歩きを楽しむことが出来るすぐれものです。

広重TOKYO 名所江戸百景【目次】

日本橋・霞が関界隈
両国・浅草・上野界隈
佃島・深川・向島界隈
品川・大森・目黒・新宿界隈
江戸川・隅田川上流・王子界隈


このように「名所江戸百景」に描かれた作品のエリアを5つに分類し地域ごとにわけて掲載しているのも痒いところに手が届く親切編集。



それだけでなく、5つのエリアが色分けされているので小口もご覧の通り!

作品の中に描かれているものも詳しく解説しているのはもちろんですが、江戸城や火の見櫓、遠景の山の名前など、小さく描かれていて見逃してしまいそうなものも紹介しています。

また寺社や石碑など、近くに残る旧跡も紹介していますので、作品を隅々まで鑑賞し、理解しつつ、江戸名所めぐりの旅へ誘う一冊です。



訪日外国人旅行者数が過去最高を記録し、2020年の東京オリンピックに向けより多くの方が東京を訪れるはずです。浮世絵について聞かれた時に我々が何も知らなくては、おもてなしどころではありません。

広重TOKYO 名所江戸百景』は単なる浮世絵本ではなく、「江戸〜東京」の変遷を紹介し過去と現在そして未来をつなぐ役割を果たす一冊です。

美しい浮世絵を片手に、広重の視点で東京を眺めることで、新たな発見があるはずです。画集としてもガイド本としても楽しめること間違いなしです!


広重TOKYO 名所江戸百景
小池満紀子、池田芙美 著
協力/中外産業株式会社(原安三郎コレクション)

最高の初摺で楽しむ江戸の名所

歌川広重の最晩年の代表作<名所江戸百景>を、描かれた地域別にまとめた一冊。
掲載するのは、彫り・摺りともに国内外トップクラスの「原安三郎コレクション」。全てが初摺で、保存状態も極めて優れているので、広重が表現しようとした形や色を鑑賞することができる。
描かれた場所の現地取材を行い、作品全てに現在の写真と地図を掲載しているので、江戸名所めぐりにも役立つ。


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『サライ』「奇想建築」特集
小学館から刊行された『サライ 2017年 07月号』を読んでみました。


サライ 2017年 07月号

普段仕事以外の話を滅多にしない同僚から、「今月号の『サライ』見た?」と聞かれ美味しいものや旅行ネタの話かな〜と思ったのですが、意外や意外建築の話題でした。しかも「奇想建築」の!

「奇想」というと、若冲をはじめとする江戸時代の絵師が残した絵画を思い浮かべますが、なんでも「奇想建築」と称される建物があるそうで、それが今静かなブームとなっているらしいのです。



「奇想建築」とは、異なる文明や文化が衝突し生み出された、それまでにない斬新な意匠の建築物をさします。古くは大陸から仏教をはじめとする新しい文化が伝来した頃まで遡れます。

しかし、現在我々が実際に目にすることの出来る「奇想建築」は主に明治時代以降に訪れた最も激しい文明の衝突によって生まれた建造物たちです。

サライ 2017年 07月号』の表紙を飾る開智学校(明治初期)や山形市郷土館(明治初期)岩科学校(明治初期)などが多くの画像と共に丁寧に説明されています。

「どうしてこんな建物を建てたの…」と今の目で見ると奇怪に思えてしまうこれらの「奇想建築」ですが、大きな大きな時代の変遷時に生まれた鬼子であると同時に、当時の建築家がこれからの新しい日本のために持てる発想を全て出して生み出したものでもあります。


山形市郷土館(国指定重要文化財・旧済生館本館)

現存していない「奇想建築」も含め数多くの建物が紹介されており、『サライ 2017年 07月号』に対して何となく抱いているイメージを良い意味で破ってくれます。

辻惟雄先生が『奇想の系譜』を上梓されて50年近くが経つ今、奇想の画家たちがこれだけ大ブームとなることを1970年の発売当初誰が一体予想したでしょう。

今回の『サライ』が、「奇想建築」に光をあてたことにより、10年後、20年後に必ずや「奇想建築ブーム」が訪れそうな予感をページをめくりつつ、ひしひしと感じました。


本願寺伝導院(旧真宗信徒生命保険株式会社本館)

こうした引きの写真(全体像)で観ると、一体どこが奇想なのか分からないかもしれませんが、様々な文化様式をないまぜにしている点や変な動物や妖怪が取り付けられていたりと細部を見て行くと、この本片手に今すぐにでも現地へ行ってこの目で観たくなってしまいます。

そういう意味ではとても危険な雑誌です。

東京にお住まいなら今すぐに観に行け、しかも拝観無料な「奇想建築」の代表が築地にある本願寺でしょう。手掛けたのは建築家・伊東忠太。

10年前に築地本願寺の見どころについては、こちらの記事で紹介しました。

伊東忠太の「妖怪趣味」

銀座から歩いてすぐの場所にこんな変わった妖怪だらけの変わった建物があることご存知でしたでしょうか。築地へ美味しいもの食べに行ったら必ず立ち寄りたい場所が築地本願寺です。


一橋大学兼松講堂(旧東京商科大学兼松講堂)

この美しいロマネスク様式を取り入れた兼松講堂も伊藤忠太が手掛けた「奇想建築」のひとつにカテゴライズできます。なにせ妖怪だらけですから、この講堂…

こんな具合に絶対に観に生きたくなる「奇想建築」を特集によくまぁ企画してくれたものです。「帝冠様式」の枠に収まらない奇抜な建築もひろくカバーしています。

サライ 2017年 07月号』は、後に訪れるであろう「奇想建築」ブームのバイブルとして後々語り草になる一冊です。雑誌ですので売切れ御免です。自分も同僚から教えてもらわなければ買いそびれていました。

やはり長く続け、しっかりとした紙面作りをしている雑誌は出版不況が叫ばれる今にあっても売れるものなのですね。



そうそう、もうひとつの特集がビールなのも「買い」です!

地方にある「奇想建築」とクラフトビール(地ビール)巡りを兼ねて旅に出なさいと背中を押されているようです。もちろん喜んで行って参りますよ〜まずは表紙にどーんと載っている開智学校からかな。


サライ 2017年 07月号

今号は、近代日本が生んだ驚愕の「奇想建築」の大特集に、全国のビール党に捧ぐ「家飲みビールを究める」の美味特集をあわせ、さらに「自転車生活」の指南特集も入った、盛りだくさんの初夏号です。

サライ公式サイト

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| 読書 | 23:33 | comments(0) | trackbacks(0) |
『もっと知りたいミケランジェロ』
東京美術より刊行となった『もっと知りたいミケランジェロ: 生涯と作品』を読んでみました。


もっと知りたいミケランジェロ: 生涯と作品
池上英洋(著)

今や何冊出ているのかカウントできないほどの人気シリーズとなった東京美術の「もっと知りたい」にミケランジェロが登場です。

いや、待ってください。まだミケランジェロ出ていませんでしたっけ??レオナルド、ラファエロは出ていますが確かにあらためてラインナップ見直してみるとミケランジェロだけありませんでした。もっとマイナーな画家は出ているのに。

もしかして、偉大過ぎて一冊にまとめるの難しかったのかもしれません。筆の超遅いレオナルドや若くしてこの世をさったラファエロに比べ、88歳まで生き亡くなる数年前まで制作を続けていたミケランジェロの残した作品はあまりにも多く下手に紹介できません。


ミケランジェロ「サン・ピエトロのピエタ」1498年 - 1500年
サン・ピエトロ大聖堂

きっと『もっと知りたいミケランジェロ』も何度も編集サイドで企画にあがったけど書き手が了承してくれなかったのかもしれませんね。池上先生以外は。

こういう仕事をそつなくこなすのに非常に長けているのが池上先生です。下手に思い入れが強かったり、肩入れし過ぎているとミケランジェロの功績を一冊の本で紹介出来ません。

とんぼの本でも上手くまとめていたので、まず間違いないであろうと手に取った一冊ですが、今回の『もっと知りたいミケランジェロ』では、更に精度を上げ、代表作すべてを掲載し年代順に解説して行っています。

【目次】

1章 修業時代 ―ルネサンスのイタリアに生まれて
2章 華々しいデビュー ―野心と飛躍
3章 教皇の芸術家 ―万能人への道程
4章 動乱の時代 ―新様式の誕生
5章 苦悩の晩年 ―衰えを知らぬ建築家
6章 死と伝説化 ―神のごときミケランジェロ


ところで、この本の表紙に使われている作品ってミケランジェロのどの作品だか名前出てきますでしょうか?


この絵をこの角度でしかもこの至近距離で目にしたことある人はゼロ。誰もいないはずです。なにせ何十メートルも上の天井画の一部なのですから。

そう、この作品の一部分「リビアの女」です。

システィーナ礼拝堂天井画
ヴァチカン宮殿

本物は撮影不可なので、この画像は大塚国際美術館で撮影したものです。
http://www.o-museum.or.jp/

《コラム》
君は「行ってよかった美術館ランキング」1位の大塚国際美術館を知っているか。

こうした、誰しもが知るミケランジェロの偉大な仕事を丁寧に紹介しつつ、あまり一般には知られていない建築面で発揮した才能なども具に解説しています。


ミケランジェロ・ブオナローティ
《<レダと白鳥>の頭部のための習作》1530年頃
カーサ・ブオナローティ
©Associazione Culturale Metamorfosi and Fondazione Casa Buonarroti

この作品は「レオナルド×ミケランジェロ展」(三菱一号館美術館)で展示されます。

それにしても、ミケランジェロ・ディ・ロドヴィーコ・ブオナローティ・シモーニ(1475年-1564年)の知名度の割にその激動の生涯について、代表作品は観ていても、あらためて年代順に振り返ってみたことありませんでした。


ミケランジェロ「ロンダニーニのピエタ1559年 -
ミラノ、スフォルツァ城博物館 

若い時にミラノでこの作品を観て、無知だった自分はこれが本当にミケランジェロの作品なの?と思わず声に出しそうになったことをよく覚えています。

でも、今なら、この未完成の作品こそがある意味でミケランジェロの激しい生涯を知る大きな大きな足掛かりとなる大事な作品であると分かります。あぁやっぱりまたミラノに行かないといけませんね、これは。


もっと知りたいミケランジェロ: 生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)
池上英洋(著)




神のごときミケランジェロ (とんぼの本)
池上英洋


もっと知りたいラファエッロ―生涯と作品
池上英洋

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『BRUTUS [死ぬまでにこの目で見たい 西洋絵画100] 』
マガジンハウス社から刊行となった『BRUTUS(ブルータス) 2017年 6/15号[死ぬまでにこの目で見たい 西洋絵画100]』を読んでみました。


BRUTUS(ブルータス) 2017年 6/15号[死ぬまでにこの目で見たい 西洋絵画100]

BRUTUS『西洋美術総まとめ。』から5年。再び山口晃さんが指南役となり、西洋絵画の世界をナビゲートする特集が組まれました。

これまでのブルータスの美術特集で正直つまらなかったものって記憶にありますか?ひとつもないですよね。どれを取っても当たりどころの騒ぎではありません。

Webで何でも情報が手に入ると勘違いしている若い人には、是非今回の『BRUTUS』を手に取ってもらいたいものです。


クロード・モネ「睡蓮」
オランジェリー美術館

人と時間とお金とそして労力を使い、これだけ読み応えのある一冊に仕上げた編集の方々に今すぐお礼状をしたためたいほどです。

画家・山口晃さんの目を通しての世界名画鑑賞術は、「『何が描かれているか』よりも『どう描かれているか』を見る方が良い」という視点で画集やWebではなく現地へわざわざ行って観るべき100の作品を紹介しています。

「こんな見方があったのか!」と目から鱗の、すぐにでも展覧会で実践したくなる山口晃流鑑賞術はとにかく必読です。

ただ漠然と100の作品を紹介するのではなく、以下のジャンルにカテゴライズしそれぞれ何点かを取り上げて行っています。意外な作品から超定番の作品までパラパラとページをめくるだけで楽しくなってきます。

人物の描写
自画像
日常生活
キリストの生涯
最後の審判
時禱書
フレスコ画
モザイク画
中世の写本
建築との共鳴
絵の中の空間
ヌード
ギリシャ&ローマ神話
光と影
寓意
静物
風景
幻想の世界
抽象




因みに表紙を飾る貴族の邸宅のようなつくりの美術館は、パリ郊外約40kmのシャンティイにあるコンデ美術館です。作品の貸し出しが禁止されているため、ここへ行かないと珠玉の美術コレクションはお目にかかれません。

コンデ美術館−シャンティイ城

まさに、絵画を観るために飛んで行かねばならぬ美術館なのです。

今回の『BRUTUS[死ぬまでにこの目で見たい 西洋絵画100]』のためにあつらえたような美術館ではないですか。しかもご覧の通り写真映えもしますしね。

山口晃さんもいつもの3倍増しで画家っぽく見えます。


クロード・モネ「睡蓮」
オランジェリー美術館

山口晃さんが選ぶ100の西洋絵画だけでなく、こんな充実した読み物もあり、もうお腹いっぱいです。

2つの美術館物語 .ランジュリー美術館
Book in Book Paris, envie-t-il? パリが驚く。嫉妬する。この日本のコレクション。
2つの美術館物語◆.屮螢促好肇麋術館
画伯、この名画家と名画、お忘れじゃないですか?
あのアート好きが、この目で見たい、この絵画。


「画伯、この名画家と名画、お忘れじゃないですか?」では鈴木芳雄氏と藤原えりみさんが画伯の選考にもれてしまった名画について語り合っています。これすごく面白い!

ブルータスのweb版でも一部読むこと可能です。でもこれはしっかり買って読まないとね。何年経っても色あせない永久保存版です。

不肖私も「あのアート好きが、この目で見たい、この絵画。」の中で今年国内&国外で開催される展覧会で観られる作品の中からそれぞれ1点ずつ選んでコメントと共に載っています。

是非、お手に取ってご覧くださいませ!


BRUTUS(ブルータス) 2017年 6/15号[死ぬまでにこの目で見たい 西洋絵画100]

本物の絵を見る醍醐味はどこにあるのでしょうか? 山口晃画伯が「死ぬまでにこの目で見たい西洋絵画」約100点をセレクトし、独特の視点と語り口で評します。「料理を味わうように、絵画を味わいたい」という画家の目を通して語られる言葉は、絵画鑑賞に一石を投じること間違いありません。


西洋名画ズバリ101!: 巨匠たちの7つの誘惑

こちらは小学館より刊行となった千足伸行先生編集の西洋名画101点を紹介する一冊。山口さんのセレクションと比べながら読んでみます。

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『色は語る』
大和書房より刊行となった『色は語る 色彩と心理の不思議な関係を読む』を読んでみました。


色は語る 色彩と心理の不思議な関係を読む
山脇 惠子 (著)

心理カウンセラーで芸術療法士として活躍されている山脇惠子氏が、色彩と心理の関係を親しみやすい観点から読み解いている一冊です。

テクノロジーがいくら発展し我々を取り巻く環境は大きく変化しても、身の回りにある色は1000年前とさほど大きな違いはありません。

大化の改新より前に制定された「冠位十二階」も色の違いで地位を現していたように、色が有するイメージは政治的な場面から身近な生活に至るまで、ありとあらゆるところに存在します。


「冠位十二階」冠の色の諸説

色は語る』では、色別にそれぞれの色が歴史的にどのように捉えられてきたかを分かりやすく解説しています。

【目次】
はじめに
序章:「色彩心理」は単純じゃなくって
第1章:赤
第2章:黄
第3章:茶
第4章:緑
第5章:青
第6章:紫
第7章:ピンク
第8章:白・灰・黒



東山魁夷「白馬の森」

青い日記帳と題し15年以上もブログを書いているとことさら青色に対する思い入れは強く第5章からいきなり読んでしまったのですが、これがとっても面白いのです!

サッカー日本代表のユニフォーム(サムライブルー)の話から正倉院宝物や清少納言の『枕草子』、はたまた食欲を減退させる色である青の話と実に多岐にわたり、様々な話題がテンポよく取り上げられています。

その中にはピカソの「青の時代」やラファエロやフェルメールの青といった絵画作品にまつわる話にも多くページが割かれており、美術ファンにとっては嬉しい一冊となっています。


アンリ・マティス「食卓ー赤のハーモニー」

マティスの有名なこの絵から画家としてのマティス自身の心情心理を読み説くくだりは、美術史家の視点とは違い、とても新鮮な印象を与えてくれました。


マイスター・フランケ「キリストの降臨」

キリスト教の信仰には、太古からあった「自然崇拝」が見え隠れしているという指摘も「緑」の章を読み進めていくと、なるほど〜と納得させられるものがあります。

Ingressでは、青陣営(レジスタンス)ではなく、緑陣営(エンライテンド) に所属している自分なので、第4章が最も興味深く、いちいち頷きながら読み進めることが出来ました。


Enlightened(エンライテンド) 緑陣営チーム - 覚醒派

古今東西の芸術、宗教、歴史そして身の回りの品々まで幅広く色を軸にして捉えている『色は語る』を読むと、普段見慣れた街並みも明日から違って見えるはずです。

文庫本サイズでオールカラー、絵画だけでなく美しい花や食べ物など写真も盛りだくさんです。


色は語る 色彩と心理の不思議な関係を読む
山脇 惠子 (著)

色――それは人類にとって常に重要なものであり続けたツールである。
生命の歴史のなかで、「色彩認識」はなぜ、どのようにしてヒトにもたらされたのか。猜雑な目瓩悗凌焚修髻△気泙兇泙奮囘戮らみつめるとともに、古今東西、時の権力者、貴族社会、大衆文化が創りあげてきた様々な「色のイメージ」を豊富なエピソードで綴り、そこに秘められた欲情、見栄、狂気といった人間心理の深淵を読み解く。
「色彩心理」の新たな楽しみを案内!



色は語る』小口部分も色分けされています!

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パリ行って来ました
オランダ行って来ました
 

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『AERA』に載りました。

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「美連協ニュース」寄稿

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宮下規久朗先生の最新刊!絵画に描かれた代表的な「モチーフ」を手掛かりに美術を読み解く、画期的な名画鑑賞の入門書。カラー図版150点を収録した文庫オリジナル。
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日本美術図解事典―絵画・書・彫刻・陶磁・漆工
日本美術図解事典―絵画・書・彫刻・陶磁・漆工 (JUGEMレビュー »)

「これ一冊で日本美術を鑑賞する際の知識が全て揃う」
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アイテムで読み解く西洋名画
アイテムで読み解く西洋名画 (JUGEMレビュー »)
佐藤 晃子
西洋絵画を鑑賞する際に必要となる宗教画,神話画の50のアトリビュートを紹介。ありそうで無かった絵画ファン待望の一冊。
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美術鑑賞手帳
美術鑑賞手帳 (JUGEMレビュー »)

美術鑑賞の楽しみをさらに広げるこれまでになかった手帳です。ミニガイドと書き込み式の鑑賞の記録ページが一緒に。

自分もお手伝いさせて頂きました。レビュー→こちら
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画家の食卓
画家の食卓 (JUGEMレビュー »)
林 綾野
画家たちが楽しんだ26のレシピを再現。クレー、フェルメール、セガンティーニ、メムリンクの暮らしと創作現場を巡る旅。
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美術品はなぜ盗まれるのか: ターナーを取り戻した学芸員の静かな闘い
美術品はなぜ盗まれるのか: ターナーを取り戻した学芸員の静かな闘い (JUGEMレビュー »)
サンディ ネアン
とかく扇情的に扱われる美術品盗難。だが実際は、麻薬や犯罪に絡む危険な裏社会と結びつく場合が多い。事件に巻き込まれた学芸員の立場からその実態を訴え、問題点を考察する一書。 レビュー→こちら
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江戸の献立 (とんぼの本)
江戸の献立 (とんぼの本) (JUGEMレビュー »)
福田 浩,松井 今朝子,松下 幸子
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日本美術全集2 法隆寺と奈良の寺院 (日本美術全集(全20巻))
日本美術全集2 法隆寺と奈良の寺院 (日本美術全集(全20巻)) (JUGEMレビュー »)
長岡 龍作
法隆寺金堂内陣は、普段は大変暗い上に太い円柱に加え、金網が廻らされており、その詳細はなかなか見ることができません。今までに撮影された写真も鮮明さということでは満足のゆくものではありませんでした。今回は最新の撮影技術により、南面(正面)のみならず、北面(背面)からも撮影。その結果、全く見たことがない写真を目の当たりにすることになりました。仏像の質感と量感、豊かな色彩に感嘆し、感動をおぼえる一冊となっています。
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山口晃 大画面作品集
山口晃 大画面作品集 (JUGEMレビュー »)
山口 晃
8年ぶり、待望の最新作品集。11月26日発売!予約しないと!!

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運慶: リアルを超えた天才仏師 (とんぼの本)
運慶: リアルを超えた天才仏師 (とんぼの本) (JUGEMレビュー »)
山本 勉,ヤノベ ケンジ,橋本 麻里,みうら じゅん
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知識ゼロからのキリスト教絵画入門
知識ゼロからのキリスト教絵画入門 (JUGEMレビュー »)
池上 英洋
池上英洋先生が易しく紐解く『聖書』の世界。レビュー→こちら
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芸術家の家: 作品の生まれる場所
芸術家の家: 作品の生まれる場所 (JUGEMレビュー »)
ジェラール=ジョルジュ ルメール,ジャン=クロード アミエル
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フェルメールへの招待
フェルメールへの招待 (JUGEMレビュー »)

不肖・私がフェルメール30作品の解説執筆と全体の編集に携わった一冊です。オールカラーB5版。96ページから成る、これまでにないフェルメールパーフェクトガイドです。主に「フェルメール初心者」に向け丁寧に噛み砕いた表現で綴られているので、美術の専門用語を知らずともフェルメール作品について一通りの知識を得ることが出来ます。

お手に取って頂ければ幸甚です。よろしくお願い致します。
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偽りの来歴 ─ 20世紀最大の絵画詐欺事件
偽りの来歴 ─ 20世紀最大の絵画詐欺事件 (JUGEMレビュー »)
レニー ソールズベリー,アリー スジョ
来歴さえあれば、たとえ贋作でも「ほんもの」になる。詐欺師は驚くべき方法で美術史を捏造した。美術界を震憾させた事件を追うドキュメンタリー。レビュー→こちら
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フェルメールの食卓 暮らしとレシピ (講談社ARTピース)
フェルメールの食卓 暮らしとレシピ (講談社ARTピース) (JUGEMレビュー »)
林 綾野
林綾野さんの待望のフェルメール本!レビュー&インタビュー→こちら
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ヴァチカン物語 (とんぼの本)
ヴァチカン物語 (とんぼの本) (JUGEMレビュー »)
塩野 七生,藤崎 衛,石鍋 真澄
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野兎の眼
野兎の眼 (JUGEMレビュー »)
松本 典子
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Vixen 多機能単眼鏡 マルチモノキュラー4X12 1105
Vixen 多機能単眼鏡 マルチモノキュラー4X12 1105 (JUGEMレビュー »)

掌に収まる単眼鏡は、必要なときにサッとポケットなどから取り出して使える便利な、美術館・博物館必須アイテム。
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日本美術のことば案内
日本美術のことば案内 (JUGEMレビュー »)
日高 薫
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日本美術鑑賞の際に、よく出てくる言葉を満載。絵画、彫刻、工芸品などの具体的な写真をふんだんに使い紹介
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