青い日記帳 

TB&リンク大歓迎です!
<< July 2020 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 「特別展 花 FLOWER」 | main | 「三井寺 勧学院」で生茶。 >>

「様々なる祖型 杉本博司展」

大阪国際美術館で開催中の
「様々なる祖型 杉本博司 新収蔵作品展」に行って来ました。



六本木ヒルズ、森美術館で開催された「杉本博司展」があまりにも
完成度が高く他に類を見出すことできない展覧会だったためか、
それ以降他の美術館で杉本博司の作品を観ても受ける印象があまりに
薄く感動も正直森美術館でのそれと比べ数分の一しかありませんでした。

しかし、大阪国際美術館で開催中の「様々なる祖型 杉本博司展」は
作品数こそ少ないながら森美術館での感動を想い起こさせるに充分な展示でした。

『建築』シリーズと『観念の形』シリーズが森美術館での第一展示室の如く、またカルティエ財団で開催された展覧会と同じように空間を仕切る数枚の「壁」を使っての展示方法が大阪でも採られていました。


ただし、会場の都合で大きな「壁」を縦一列にしか配置できません。
でもそれがかえって新鮮さを観る側に与えていました。
長方形の展示室に都合六枚の「壁」が寸分違わぬ位置に設置され
その両面に『建築』シリーズと『観念の形』シリーズがそれぞれ
展示されていました。大変「絵になる」見せ方です。

勿論、今回も杉本氏が全面的に展示方法を指示。
自分の作品のより良い見せ方をよく心得ていらっしゃいます。

展示室奥から入口方面を観ると「数学的形体」が。

少し観る位置をずらすことによって5枚全ての作品を視野に入れることも可能です。
一枚一枚を鑑賞するというよりも、写真作品が展示されている空間全体に酔う。
そんな鑑賞方法がお勧めかと。

逆に入口側から見ると「建築シリーズ」が。

「建築シリーズ」は実は6枚あります。でも「壁」は5枚。
残りの1枚はというと…突き当りの本物の壁に同じように展示されていました。
その作品が安藤忠雄の「光の教会」だというのもニクイ!!

新収蔵作品はこの計11枚だそうですが、もう1枚既にある所蔵作品の中から
ウイリアム・シェイクスピア」(蝋人形シリーズ)を展示。


これがまた泣かせます。展示場所。
普段は外光を取り入れる天窓の部分を塞ぎかなり高い場所に
この作品1枚だけポツンと展示する方法が採られています。

見上げて観ることになります。
まさかマダムタッソーの蝋人形を写している作品だとは
あの位置にあったら中々分らないかもしれません。
遊び心すら感じさせる展示場所、方法でした。

CONTACTS.
CONTACTS.

京都で「若冲展」や「福田平八郎展」などを鑑賞した翌日
奈良で「神仏習合展」「上方絵画の底ぢから展」、大和文華館を鑑賞し
そのまま近鉄でこの杉本博司展だけの為に大阪へ向かった甲斐ありました。

杉本の作品を空間ごと満喫できたのは森美術館以来のことでした。
展覧会は6月24日まで開催しています。常設展の料金420円で
こんなに素晴らしい空間に浸れるなんて。。。大阪やりますね〜

大阪国際美術館
設計はシーザー・ペリ.

それでは、「今日の一枚

杉本展の入口の写真です。扉の代わりに白くて軽やかな布で仕切っています。
シーザー・ペリの設計した空間に日本風の「間」が表現されているかのようです。



杉本さん建築にも関心があるようなので、ゆくゆくは美術館でも是非。

苔のむすまで
苔のむすまで
杉本 博司

おまけ:エスカレーター脇のコンクリートの柱に注目!!


あっ!!須田悦弘(すだよしひろ)さんの作品だ!



- 弐代目・青い日記帳 | 「杉本博司展」
- 弐代目・青い日記帳 | 杉本博司 「本歌取り」
- 弐代目・青い日記帳 | 最終日の「杉本博司展」
- 弐代目・青い日記帳 | 「杉本博司展」再び

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1024
杉本博司は、1948年東京に生まれ、74年からニューヨークで写真作品の制作を開始しました。代表作には、記録写真のように見える、原始時代を再現し た作り物の写真『ジオラマ』や、画面上半分が空で下半分が海の、恒久的イメージの写真『海景』などがあります。 近年の杉本は、写真作品の回顧展と、写真作品と古美術品を一緒に展示する展覧会を、世界中に巡回させるなど、華々しい活躍をしています。
 当館では2005年度に、『建築』シリーズ6点と『観念の形』シリーズ5点の計11点を収蔵することが出来ました。公開にあたり、展示方法のアイデアを求めて作者に相談を持ちかけたところ、すでに所蔵していた『肖像写真』シリーズからの1点を加えた、12点によるこの展覧会を開催する運びとなりました。
 杉本は90年代末から様々な意味で飛躍を果たしました。その間の活動の中心に位置づけられるのが、今回展示される3つのシリーズです。『肖像写真』は、 絵画を元にした蝋人形を肖像画風に撮影した精彩ある肖像写真。『建築』は、現代の名建築の象徴的イメージをぼけた写真として撮影し、その本質を浮かび上がらせています。『観念の形』は、三次関数の数式を立体化した小さな模型を堂々とした写真に仕上げています。
 これら3つのシリーズは、これまでの杉本の写真作品と繋がりつつ、それら自体でまとまりがあり、また近年の活動の充実ぶりを示しています。『肖像写真』と『建築』は、既知の芸術作品を独創的方法で撮影し、一貫した関心を新しい形で表現しています。『観念の形』は、見えないはずの世界を肖像画風に撮影したもので、『肖像写真』のみならず、建築家の抱いていたイメージの再現と言える『建築』とも繋がっています。また、これら近年の作品群は、大きくプリントされ、杉本の写真作品を従来にも増して魅力的に見せているでしょう。
 本展は、変則的な新収蔵品展であり、90年代末からの杉本を本格的に紹介する展覧会ではありませんが、展示プランが作者自身による点が魅力として加わり、現在の杉本博司に触れる貴重な機会となっています。
展覧会 | permalink | comments(6) | trackbacks(1)

この記事に対するコメント

さすがTAKさん精力的ですね。恐るべき行動力に敬服です。大和文華館にも行かれましたか。あそこの中庭の空間が好きでした。
国際美術館の近くに以前のオフィスがあって、私はお昼休みに散歩でよく通ったものです。ロビーにあるミロの無垢の笑いとか、土産ショップの横の丸柱に高松次郎の「影」がそれとはなく展示してあったり。
向かいにある科学館なんかも大好きで、お昼休みに一度3D映画を見たこともありました(笑)
シルフ | 2007/05/26 9:41 AM
こんにちは。はじめまして。
先日、京都へ若沖を観に行ってきました。
当方、犬のブログを書いておりまして、
そこでその感想「このシロバのなさは、相当楽しんで描いてたかキ●ガイかどっちかやな。」という一文に、
TAKさんの若沖ページ「http://bluediary2.jugem.jp/?eid=712」をリンクさせていただきました。
ブログ記事:http://blog.goo.ne.jp/39shima/e/d91fc11b78a6340c6e191d4017b4643d


「動植綵絵」のシャワーを全身に浴び、とTAKさんもコメントされていますが、知恵熱でそうでした。すごかったです。
もも獣のおかん | 2007/05/26 2:33 PM
takさんたら、そそりますねえ。
去年大阪に行った時は面白い展覧会が見つからなくてアート不毛の地..?と思ったのですが・・・リサーチ不足でした。
シェイクスピアに会いたいです。



ogawama | 2007/05/26 10:37 PM
@シルフさん
こんばんは。

折角関西まで行ったのだから・・・と
ついつい貧乏根性出してしまい
杉本展まで見てきてしまいました。

中之島周辺びっくりするくらい開発が
進んでいますね。地下鉄まで通るとか。
これからどう変貌を遂げるのか楽しみです。

@もも獣のおかんさん
こんばんは。初めまして。

コメント&TBありがとうございました。

今日、若冲展へ行った知人と会う機会が
あったのですが、まだまだ熱冷めやらぬ様子。
まだしばらくは微熱続きそうです。

そしてこのまま一気に藝大美術館の展覧会へ!
今から楽しみです。

今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

@ogawamaさん
こんばんは。

いいでしょ〜ぞくぞくするような空間でした。
シェイクスピア高〜い所におりました。

大阪も良い展覧会結構やっているようです。
小川信治展も是非見たかったものの一つです。
Tak管理人 | 2007/05/27 1:13 AM
こんばんは。贅沢な展示でしたね。
12点ながらあれほどの雰囲気を作るのとはさすがです。
森美の個展も思い出しました。

美術館は周囲が寂しかったですね。今後の町づくりに期待しましょう!
(ちなみにリーガロイヤルは建て替えの計画もあるそうです。何年かすると激変しているかもしれません…。)
はろるど | 2007/05/31 10:46 PM
@はろるどさん
こんばんは。

見せ方って大事ですよね。
杉本さんはそれも考慮して
あれこれ建築分野まで
手を広げていらっしゃるのでしょう。

リーガも建て替えですか
すると本当にあの一体は
様変わりしますね。
美術館もリニューアルしないと
(早いか。。。)
Tak管理人 | 2007/06/02 11:18 PM
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック機能は終了しました。
この記事に対するトラックバック
国立国際美術館(大阪市北区中之島4-2-55) 「様々なる祖型 杉本博司 新収蔵作品展」(コレクション1 常設展示) 4/7-6/24 広大な展示室が、さながら「地下神殿」のような空間へと変化していました。全12点の近作にて構成された、関西初の杉本博司の個展です。常設