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「会田誠 山口晃 トークショー」

上野の森美術館で開催中の「アートで候。」
「会田誠&山口晃トークショー」に行って来ました。
展覧会の感想はこちら



小雨降る5月25日、金曜日18:00からトークショー開始ということで
仕事終えて一路上野へ。到着したのは30分前。「余裕だ〜」と思いきや
すでに行列が。。。


その後もぞくぞく若者中心に列は延び、最終的には300人を超える人が。
こんなに沢山の人が入れるスペース上野の森美術館にあったかと余計な心配を。

定刻過ぎに開場。通されたのは一番最後の展示室「ギャラリー」
会田さんの「風景の光学的記録におけるイコン化の確立に関する研究」や
山口さんの「すゞしろ日記」「私と20世紀のクロニクルの挿絵」などが
展示されているスペース。当然席には限りがあり多くの方が立ち見状態。
それでも入りきれない方もいらしたようでモニターで拝聴。凄い人気っぷりです。

上野の森美術館学芸員の坂本さんの司会進行でトークショーはスタート。
「僕しゃべりすぎだな〜」と何度も会田さんが仰った通り、会の8割は
会田さんのトークだったような…

まず1997年に会田さんの呼びかけにより開催された「こたつ派展」について、会田さん「おふざけ展でした。その年の夏ギャラリーが空いているから借りてやってみた。」それに対し山口さん「当て馬だったのですか?」

こんな調子で終始トークは展開。

二人の出会いは「こたつ派展」
会田さん「山口君が藝大の学生だった頃から課題で提出された作品や、秋の藝祭で作品を観て注目していた。『山口晃ファン第一号』を自認している」とのこと。「みんなよりもずっと早くから山口君のファンでもあり商売敵でもある存在。」

山口さん「「こたつ派展」前にいきなり電話がかかってきまして『会田誠ですが〜』(モノマネ口調)丁度その当時『芸術新潮』で目にした会田さんの絵から好感を持っていたので即okした。が、「こたつ派展」会場で見せられたのが『ミュータント花子』でして…えらいことになってしまったな〜と後悔しました。わたくしまだうぶでしたから。」(今でもそうですが)


ミュータント花子
会田 誠

山口さん「当時助手をやっていた時期だったのでコピー機や印刷機が使えたので会田さんの『ミュータント花子』の印刷をお手伝いしましたよね。」

会田さん「そうだったけ?憶えてないな〜」 山口さん「……」(涙)

会田誠氏
ギャラリートーク「森山大道×会田誠」

今回の展覧会の展示は時間軸に沿って展示してあります。まず最初の通路のような展示スペース両脇に学生時代の二人の作品が展示されています。その一番初めに山口さんの「石膏デッサン図」(1990年)があります。会場でこの石膏図を模写している方もいらしたそうです。

山口さん「自分のイメージの中では良い作品だと思っていたのですが、今回出して見ると最悪ですね。私が先生なら直したい所たくさんあります。思い出というものはそっとしておいたほうが良いということを改めて思い知らされました。」

この展覧会の為に描いた新作について。

会田さん「『滝の絵』は未完成なんだ。自然物、岩、水、緑全然出来ていない。もうキャプションにはっきり『未完成』と書こう。とにかく水の描き方がきまっていない。水が本当は主役の絵なんだ。女の子なんてすぐ描けちゃうけど水は描けない。もう今日はこれだけ言えれば満足。とにかくあの絵はもっともっと良くなる作品です。」

会田さん「2階にあるらくがきみたいな絵(『共同制作 アートで候。』)は山口君にはない作品作ろうと思って若僧使ってへらへらと描くスタイルで仕上げた。山口君の澱エンナーレの対比物として観て。」


会田誠「万札地肥瘠相見図
写真提供:上野の森美術館

会田さん「『万札地肥瘠相見図』は何の意味もない作品。はじめはキャベツとロボットが戦っているような絵にしようと思っていた。次にコンクリートの打ちっぱなしの背景に派手な色をのせようとも思っていたが、たまただ電車の向い側に座っていたおじさんが財布から一万円札の束取り出すのを見て、力あるな〜と思い背景は一万円札に決定。あとは5mのインクジェットプリンターで仕上げただけ。」


山口さん「会田さんに『万札地肥瘠相見図』をまだ考えていらっしゃる時にどんな作品になるかと伺ったら「マティスのような色使いの作品になる」と仰っていたのに…まさかこう来るとは。。。」

山口晃氏
『山口晃が描く東京風景 本郷東大界隈』刊行記念講演

会田さん「そういえば、オープン前僕も山口君も作品が出来上がらずに三日連続で徹夜で作業してたんだけど、僕「滝の絵」どうもこりゃ仕上がらないな〜と諦めて、二階に上がり酒買って『共同制作 アートで候。』制作していた若僧たちと「宴会」始めちゃったら山口君に。。。」

山口さん「あれはですね、「渡海文殊」を同じフロアで描いていた時、やはり中々進まずにいると楽しそ〜なお話が耳に入ってきてついついそちらに聞き入ってしまう自分がいたのです。これじゃいけないと思い優しく「静かにして」と言うつもりがついつい言葉がきつくなってしまったわけでして。。。」

(山口さんでも声荒げて「ウルサイ!!」なんて言う事あるのですね)


山口晃「渡海文殊
写真提供:上野の森美術館

山口さん「この「渡海文殊」は、開場芸術というか、何て言うか、とにかく大きな作品を描いてやろうと思い取り掛かったものでして、普段横へは大きくなっても縦に大きな作品ありませんので今回はそれに挑戦してみました。明治期の人々が西洋画を見て受けた衝撃、バカみたいにでかくて心の全くこもっていないルーベンスのような…そんなもろもろの意味も含め。。。あれ?僕何か損してませんか?」

山口さん「描きたかったのは『波』でして、機械仕掛けのスペクタルな波を表現したつもりです。ICチップがひとつひとつ埋め込まれているような波を。ところがこれが難しくてパッと一箇所直すと他の何処かが破綻してボロボロになってしまう。そうそんなシーンありましたね映画『カリオストロの城』でルパンがロケットに火をつけ損なって…あれ?どなたも分らないようですね…」
ルパン三世 - カリオストロの城
ルパン三世 - カリオストロの城

(分りましたよ〜同世代ですから!)

この後、質問タイムになり何人かの方からお二人に質問が。
その中でも愉快だったのは
Q「現代アートのツートップと言われていますが如何ですか?」
(二人とも全くそんな意識はないと仰った後)
A山口さん
「マラソン大会で走っている選手の横をちょこっと併走している人でしょうか」
A会田さん
「そもそもマラソン大会自体に参加していないそんな人」

Q「お二人がそれぞれの作品で感心されたものはありますか?」
A会田さん
「『今様遊楽圖』とその下絵かな」
A山口さん
「ヴィデオ作品『おにぎり仮面の小さすぎる旅』で流れているBGM」
(これには一同爆笑。会田さん沈黙。最後にしてやったりの笑顔の山口さん)

あっという間の90分でした。

尚この展覧会、好評につき来月6月から木曜、金曜、土曜日は夜8時まで
開館時間を延長するそうです。意外と観るのに時間かかります。

そして山口さんの「渡海文殊」は初日に観た時よりも色が随分と加わっていました。最終日には完成するかな??

一方会田さんは6月に最新作品集が発刊されるそうです。

「会田 誠 MONUMENT FOR NOTHING」

MONUMENT FOR NOTHING
MONUMENT FOR NOTHING
会田 誠

そうそう、会田さんクロックスのサンダル履いていらっしゃいました。
タウンサンダルNV(サイズ27)
タウンサンダルNV
これのダークグリーンだったかな。

追記:
トークショー途中、山口さんマイクのプラグを抜いて首裏に差すそぶりしていたけど、あれって「マトリックス」の真似かな?


(先日はお忙しい中サイン有り難うございました)

山口晃作品集
山口晃作品集
山口 晃


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この記事に対するコメント

レポ、ありがとうございました!
山口さん、けっこう映画をたとえ話に出す事多いですよね。
前回のミズマでのトークショーでも「MATRIX」の話をしてました。
プラグを首に刺すマネはきっとそうですよー
わたしも「カリオストロ」はどのシーンかバッチリわかっちゃいました!
さちえ | 2007/05/31 1:23 AM
今回も詳しいレポートをどうもありがとうございました。
作家本人が展覧会場でトークショーをしてくれるのって、嬉しいですよね。
話を聞いてから作品を見ると、また違った見方が出来ますから。
ということは、皆さんもう一度見に来ないといけませんね(^o^)
明日は山口さん、来週は会田さんのトークショーがありますので、どうぞまたいらっしゃってくださいね♪♪
フリーダ | 2007/05/31 2:46 PM
@さちえさん
こんばんは。

体調もう万全ですか?
明日ですね、いよいよ。
山口さん落ち着きなかったですよ。
座ったまま謎の動きしたり。。。

@フリーダさん
こんばんは。

>話を聞いてから作品を見ると、また違った見方が出来ますから
そうなんですよね!まさに。
「滝の絵」にしても「渡海文殊」にしても
観るポイントが全然違ってきます。
また明日伺います。
よろしくお願いします。
さてどんな新たな発見があるやら。
Tak管理人 | 2007/05/31 5:01 PM
こんばんは。
昨日見に行ったばかりなのでとても面白く読ませて頂きました。
>会田さん「『滝の絵』は未完成なんだ。
これ読んで、なんかほっとしました...。
ほんとに加筆されるなら、また是非観たい絵です。
ogawama | 2007/05/31 10:31 PM
えらい!明日もいらっしゃるのですね(^o^)
そうですよね、めったにない機会ですから♪♪
ところで私のhttp://46007053.at.webry.info/にて、会田&山口展のプレゼントクイズを実施中です。
良かったら御参加下さい。
商品は、招待券とポストカードセットです。
フリーダ | 2007/05/31 11:12 PM
@ogawamaさん
こんばんは。

観たばかりだとまた観たくなるのでは?
Sさんとご一緒し既に三回も。。。
「滝の絵」は果たして完成するのでしょうか。
相当、苦労なさっているようなお話でした。
「水が描けないんだよ!とにかく!!」

@フリーダさん
こんばんは。

山口さんのギャラリートークもお邪魔させて頂きました。
本当なら会田さんのも是非聴きたいのですが
生憎その日は別用がありまして行けません。残念。

プレゼントクイズ今からでも間に合いますかね?
間に合うようでしたら早速チャレンジします!
Tak管理人 | 2007/06/02 11:13 PM
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