青い日記帳 

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伊藤若冲「動植綵絵」の調査と複製

京都・相国寺の「若冲展」もあっという間に終わってしまい
少しは落ち着き戻ったかな〜と思っていた矢先、
toshi館長からメールで
「国立文化財研究所のページで,若沖の彩色について論文が掲載されていました」
とのご連絡を受け、早速サイトを開いてみると…

〔報文〕伊藤若冲『動植綵絵』の彩色材料について
http://www.tobunken.go.jp/~hozon/pdf/46/04606.pdf

見るやいなや速攻プリントアウトしてしまいました。
貴重な情報有り難うございます。
それにしてもよくぞこんな研究報告を見つけて下さったことやら。
国立文化財研究所のサイトなんてフツー見ませんって。
伊藤若冲「動植綵絵」の調査
宮内庁三の丸尚蔵館が所蔵する伊藤若冲「動植綵絵」30 幅すべてについて、ポータブル蛍光 X 線分析装置により彩色材料の調査を行った。測定ポイントは1,000 箇所近くに及び、金茶色、緑色、赤色などについて大変特徴的な彩色が施されていることを明らかにした。他の若冲作品についても調査を行っており、それらの作品との比較検討を今後行う予定である。
研究組織:早川泰弘、佐野千絵、吉田直人(以上、保存科学部)、三浦定俊(協力調整官)、津田徹英(美術部)
またこれとは別に6月14日付けの京都新聞電子版にはこんな記事が。

奇才・若冲画、精密複製へ 上京・相国寺 4年後に完成
「奇想の画家」と言われる伊藤若冲(じゃくちゅう)(1716−1800)の代表作「釈迦(しゃか)三尊像」(三幅)と「動植綵絵(さいえ)」(三十幅)の精密な複製に、相国寺(臨済宗相国寺派大本山、京都市上京区)が取り組んでいる。全三十三幅は今月上旬まで相国寺の承天閣美術館で開かれた「若冲展」でそろって展示され「120年ぶりの再会」とすごい人気を集めたが、今後、一堂に公開されることは「今世紀中はない」とも言われている。相国寺はすべての複製を4年後に完成させ、一般公開する予定だ。

「若冲展」終わってもホットな話題はまだまだ継続中のようです。
奇才・若冲画、精密複製へ 上京・相国寺 4年後に完成(キャッシュ)

相国寺 承天閣美術館「若冲展」

この複製画を請け負ったのがあの「便利堂」さん。
複製品は京都市中京区の美術印刷「便利堂」(中京区)に発注。等倍のフィルムで撮影し、顔料を多く含むインクで木版画のように1色ずつ手作業で色を重ねる「コロタイプ」と呼ばれる印刷技術で精密に仕上げる。自然な濃淡表現ができるという。すでに宮内庁の許可を得て作業を進めており、釈迦三尊像の複製画は完成。相国寺に納められた。

今年の便利堂さんが配った「若冲カレンダー」(非売品)でもこの「コロタイプ」と呼ばれる印刷技術が用いられていました。
「若冲カレンダー」(非売品)←全ての画像あります。



便利堂さんに任せれば間違いなく良い仕事してくださるはず。
四年後に完成した暁にはまた是非「再現07:若冲展」でも。

因みに気になるお値段ですが…
「お寺によると1枚700万円以上の経費がかかる。」そうです!!
えーーとそれが30幅に「釈迦三尊像」が3幅。合わせて33幅。
伊藤若冲が「動植綵絵」にかけた金額よりも高くつきそうな気も。

天下の名刹相国寺さんなら問題なし?!


とにかくこの感動を再び!!


目をみはる伊藤若冲の『動植綵絵』
目をみはる伊藤若冲の『動植綵絵』
狩野 博幸

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1053
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この記事に対するコメント

こんにちは。
製作費は2億オーバー、期間も4年!
スケールの大きな話ですね。さすが天下の名刹。
ついでに展覧会の入場者数は22日間で12万人!
5000人/日の目標を超えましたね。凄い人気。

なんか若冲はそのうち北斎にならぶ日本の顔になるのでは?と思えるくらいの勢いです。
ブームに乗って行方不明の若冲絵画発見とかってニュースが出ないかと楽しみです。
永徳も出てきたことですし。
mizdesign | 2007/06/24 2:05 PM
@mizdesignさん
こんにちは。

庶民にとっては宝くじが
あたらなくては(当たらないけど)
手に入らないような額のお金を
ぽーんと出せてしまうのですから流石。

宮内庁もok出さざるを得ないのでしょうね。

若冲発見のニュースあるといいですね〜
そしてもっと多くの研究者の方による
多角的な研究が進めば尚更よろしいかと。
Tak管理人 | 2007/06/24 3:25 PM
ウワァー、凄い!複製画でも観れないよりはマシ、4年後が
楽しみです。相国寺はホント立派なお寺でしたね。
若冲の絵を売ったお蔭であれだけの境内を維持できたんでしょうか?よく分からないけど・・・お金持ちなんですね。
今回の入場料収入も役に立ってるんでしょうね。きっと。
マキリン | 2007/06/24 9:23 PM
こんばんは。
いよいよ若冲のことならTakさん、ってことになってきましたね。
大倉には、江戸の粋展で「乗興舟」
次回の泉屋にも梅林図のようなもの、
芸大には、金毘羅さんの襖絵、
この際、とことんやっつけてほしいものです。

貝甲図にそっくりな漆箱が現在開催中のサントリー「水に生きる」の中期に、小川破笠の作で出てきます。
楽しみはエンドレスです。
あべまつ | 2007/06/24 10:12 PM
若沖の精密複製画のニュース、すごく嬉しいです!
このあいだの相国寺での本物の若沖展は、開催中に見に行けず、ホゾをかんでおりました。

おまけに「今世紀中は同じような機会がないかも」という話を読み、「今世紀って。。。始まったばかりよね???」と呆然としておりました。

東京で少しずつ見れるかもしれないけど、やっぱり故郷の相国寺で、一堂に会した姿が見れるのが良い。複製にOKを出してくれた宮内庁に感謝したいです。

さらに相国寺さん、有難う!!!
こういうお金の使い方は素晴らしい、というか、すごく上手だと思います。なぜなら;

これで相国寺美術館の存在理由が明確になり、
美術愛好家のためにもなり、
人々をそこに引き寄せるものができ、
そのため京都観光の理由が増え、
よって街にも貢献し。。。
という招福の連鎖が創られますから。

お金は、さらなる未来の創出のために、
こう使われるべき、という見本みたいなもんです。
ロングテールはWeb2.0だけじゃない。

と喜びのあまり、最後ワケわからなくなってすみません。
crystal | 2007/06/25 3:21 PM
@マキリンさん
こんばんは。

>若冲の絵を売ったお蔭で
>あれだけの境内を維持できたんでしょうか?
そのようですね。
廃仏毀釈の嵐吹き荒れる最中のこと。
当時の一万円は一億円くらいの価値があったのでしょう。

海外に流出しなかったこと
つくづく良かったなーと
思わされますね。

@あべまつさん
こんばんは。

「乗興舟」は若冲の違った魅力垣間見ることできます。
泉屋の「目白押し図」?にちいてはこちらで。
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=997

芸大も準備着々と進んでいるようです。
ただしあそこ狭いですから
混雑をいかに避けるかがまたポイントですね。

佐野では菜中譜も展示されます!!
まさに楽しみはエンドレスです。

@crystalさん
こんばんは。

「釈迦三尊像」の方はもう出来ているそうです。
どこかの本で関係者にお披露目したと
書いてあるの読みました。

複製制作に関しては相国寺も
以前から考えていらしたようで
それもどこかで前に読んだ記憶あります。

何だか曖昧な記憶で申し訳ないです。

>ロングテールはWeb2.0だけじゃない。
名言ですね!

招福の連鎖もまた然り。

これだけ盛り上げてご覧になりたい方
沢山いらっしゃるのですから、
東博で30幅公開してくれてもいいですよね。
Tak管理人 | 2007/06/25 7:51 PM
こんばんわ。

彩色材料の調査というのは、色彩に興味を持つ僕としては、
とても興味深いものでした。
こうして科学的に分析すると、
「動植綵絵」のそれぞれの作品ごとに、
色彩の使われ方が異なっていて、それにより
若冲のその当時の心境まで、リサーチできそうな気がしてきます。

次回のレポートも、楽しみです。
らすから | 2007/07/16 7:21 PM
@らすからさん
こんばんは。

これ一応プリントアウトして
ざっと読んでみましたが
かなり専門的で(当たり前か)
読むのに苦労しました。
らすからさんはお詳しいのですね。
この辺の分野が。

>若冲のその当時の心境まで、リサーチできそうな気がしてきます。
色による心理分析。
やってみたら面白いかもしれません。
Tak管理人 | 2007/07/17 4:45 PM
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