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「藤森建築と路上観察展」

東京オペラシティーアートギャラリーで開催中の
「藤森建築と路上観察 第10回ヴェネチア・ビアンナーレ建築展帰国展」に
行って来ました。



森美術館の「ル・コルビュジエ展」よりも観たかった、体験したかった展覧会。
やっと先週、初台まで行って観てくることできました。大満足。

いやーー藤森先生、やっぱりいいわ。最高だわ。
勿論、「路上観察学会」のメンバーの面々も。

昨年の秋にジャパンファウンデーション 国際会議場で開催された
シンポジウム「ポストバブルの建築シーン」(ご一緒したmizdesignさんの記事が秀逸!流石同業者)で藤森照信氏(東京大学教授、建築史家・建築家)のお話を始めて拝聴してから、何かにつけて藤森先生のことチェックしていました。

今回のメイン会場は以前、同じ場所で「伊東豊雄 建築|新しいリアル展」を開催したときも「靴を脱いで」鑑賞するスペースでしたが、伊東氏の時とはかなり趣が違いました。「うねうねと波うつ床」ではなく「草の香漂う床」。

高い評価を受けたヴェネチア・ビエンナーレ日本パヴィリオンよりもはるかに空間的にゆとりが感じられるスペースに仕上がっていました。藤森先生や東大の学生さんたちが展示会場造りに満面の笑みを浮かべつつ作業した様子が頭に浮かんでくるようです。

ヴェネチア・ビエンナーレ会場の様子や藤森氏のインタビューはYouTubeで。

靴を脱いで建物にあがる習慣のない国の人々もとっても楽しそう。
藤森先生のお人柄の良さ、短いインタビューの中にも存分に出ています。

藤森流 自然素材の使い方
「藤森流 自然素材の使い方」 藤森 照信

そんな藤森氏のご自宅。

タンポポハウス
屋根や壁に本物の植物が植えられています。
建築と植物の美の対立が見て取れるとか。
コルビュジエの唱えた「屋上庭園」を具現化したもの?

いや〜実に愉快愉快。

タンポポ・ハウスのできるまで
「タンポポ・ハウスのできるまで」 藤森 照信

愉快ついでに、生まれ故郷の長野県茅野市の畑の中に建てた
高過庵(たかすぎあん)」実に6mの高さがあるそうです。

大人が4,5人入るのがやっとの広さ。
中は意外や意外「茶室」になっています。

茶室の狭い入口を躙口(にじりぐち)と呼びますが、
それに当たる入口はこの高過庵だとかなり「上空」に。
利休や織部に見せてあげたい。秀吉は怒りそう。

そういえば、靴を脱いであがる展示室の入口も狭い躙口のようでした。

路上観察学会メンバーのひとりである赤瀬川原平氏のお宅の屋根にも植物を。
「ニラハウス」

「えっ!あのニラレバ炒めのニラですか?」
「そうです。ニラです」
「でも、どうしてニラ?」
「ニラって聞くと皆笑うでしょう」
「……」赤瀬川さんの上を行く藤森さんの老人力ならぬ強引力。

我輩は施主である
「我輩は施主である」 赤瀬川 原平

屋根の上の植物(ニラ)の世話は大変。とキャプションにありました。
そんなこと当然かと。でもそこが藤森&赤瀬川さんらしいところ。

もうひとつ茶室をご紹介。

徳正寺の超茶室「矩庵
詳しくはこちら

小さな模型も会場内には展示してありました。


とっておきは、ヴェネチアの会場にも設置された
竹と縄で編まれたドーム型シアター
落花生の殻を巨大化したような外観です。
(正式?名称は「ROJO シアター」)
この中で路上観察学会の研究報告のビデオを上映。

「クスッ」という笑いが絶え間なくドーム内にこだま。

日本一薄いビル「カミソリハウス」なんて呼ばれてました。

因みに「路上観察学会」のメンバーはご覧の方々。
この面子が集まって面白くないはずがありません。

藤森照信(建築家・建築史家・東京大学教授)
赤瀬川原平(作家・画家)
南 伸坊(イラストレーター)
松田哲夫(編集者)
林 丈二(作家)
杉浦 日向子(漫画家・江戸風俗研究者、故人)

赤瀬川さんの「トマソン」はもとより、
街角の風景を現代アーティストの作品に見立てたところなど
海外でも笑いを誘うこと間違いなし。イヴ・クラインなんて
ただの青いトタンじゃん!とつっこみ入れつつも最後まで鑑賞。

路上観察学入門
路上観察学入門

こんなに愉快な身持ちにさせる展覧会何処にもありません。きっと。
「少年の心」を持った優れたおじさんたちの底力まざまざと。

そして中にはこんなシュールな作品もあったりもします。

東京計画2107
温暖化が進み海に沈んでしまった東京。
その後、ニョキニョキと自然発生したのが奥の土塔。
ここには一体誰が暮らすのでしょう。
(画像にはありませんが、海上で東京タワーは折れてました)

こんなファニーな建築展何処にもありません。
(建築展と呼んでいいのかすら疑問)
とにかく会場入口からずーとわくわく感継続します。

建築の持つ祝祭性を表現したい」と藤森氏は仰います。
この展覧会ではその考えが見事に反映され、具現化されています。

建築に興味がなくても、私のような素人でも時の経つのを
忘れて楽しむことできました。(最終日にもう一度行こうかな〜)
逆に「つまらなかった」という方の感想も聞いてみたいです。

藤森照信野蛮ギャルド建築
藤森照信野蛮ギャルド建築

それでは最後に、「今日の一枚」ならぬ「今日の一軒


九州は大分にある「ラムネ温泉館
ラムネ温泉館公式ホームページ

今年はちょっと無理だけど、来年あたりにゆっくり骨休めに行きたいなー
その前にこの本が欲しい!
旅するデザイン 鉄道でめぐる九州 水戸岡鋭治のデザイン画集
旅するデザイン 鉄道でめぐる九州 水戸岡鋭治のデザイン画集
水戸岡 鋭治

書き忘れました。
展覧会は7月1日まです。
初台へ急げ!!

藤森照信の特選美術館三昧
藤森照信の特選美術館三昧
藤森 照信,藤塚 光政


この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1056
日本近代建築史研究の第一人者・藤森照信が、自ら建築作品を手がけるようになったのは1990年のことです。以来、形式にとらわれることのない独創的な建築の数々を発表し、建築界に驚きを与え続けてきました。昨年の第10回ヴェネチア・ビエンナーレ建築展で開催された「藤森建築と路上観察:誰も知らない日本の建築と都市」は、国際的な評価が高い日本の現代建築の、もうひとつの顔として大いに話題を呼びました。東京オペラシティアートギャラリーの会場では帰国展特別プロジェクトも加わり、ヴァージョンアップした内容をご覧頂きます。

展覧会 | permalink | comments(14) | trackbacks(6)

この記事に対するコメント

こんばんは!
すごい偶然です。わたし、21:50に同じく路上観察の記事を挙げました!わーなんかメッチャ嬉しいです〜〜♪

たいへん楽しかったですね、本当に楽しんで楽しんで・・・
(楽しみすぎてこの後の予定が狂ったわたしですトホホ)
路上観察学会のセミナーとか講演会には機嫌よく出かけますが、いつもいつも脳みその薄皮一枚剥がされたような気分になります。
藤森教授の建築もいいのですが、まだ実物を見ていないのでなんとか今年くらい見て回りたいです。
(トマソンを探して歩くことはしてます)

ああ、なんか嬉しい楽しい展覧会に、更にニコニコが増したような気持ちです!
遊行七恵 | 2007/06/26 10:03 PM
@遊行七恵さん
こんばんは!
ナイスタイミングですね。

これは嬉しいです!!

>楽しみすぎてこの後の予定が狂ったわたしです
同じくこの日一発目にここ行ったのですが
予定よりはるかにここに居てしまい
その後のスケジュールかなりメチャメチャに。
それでも何でもこの楽しさには替え難い。

藤森先生と行くツアーとか本当は参加したかったのですが
叶わぬ夢に。
茅野なら車で日帰りできそうなので
ちょっくら行って来ようかな〜

それにしてもなんという偶然!
私もとってもとっても嬉しいです。
Tak管理人 | 2007/06/26 10:32 PM
 オペラシティでの建築の展覧会は、楽しいしかけが多いですね。
 藤森建築と路上観察会は昔っから大ファンです。
 早速 週末に行ってきます!私も時間オーバーしそうかな。
panda | 2007/06/27 12:33 PM
こんにちは。
昨日遊行さんのところでTakさんのところと同時記事アップ事件を知りましたよ〜
赤瀬川原平氏繋がりの路上探検に非常に惹かれます。

こういうつまらない(流されてしまいがちな物をわざわざじっと見る)発見で、日常の景色が替わって見えるのは、
眼の付け所。
お茶人の発想とも繋がるのだから、深い!!です。
あべまつ | 2007/06/27 12:40 PM
中空茶室!こんなの私も一つ欲しい(笑)
Seedsbook | 2007/06/27 5:13 PM
あ〜〜〜
1日までですね。
chie | 2007/06/27 10:10 PM
こんばんは。
東京計画はちょっと「?」だったのですが、
導入の素材を含め、展示全体はとても楽しかったです。
帰国展とは言え、
オペラシティの建築展はセンスが良いですよね。

細川さんのような身分になりたい…。!?
はろるど | 2007/06/28 10:13 PM
@pandaさん
こんばんは。

今回もまたやってくれています。
伊東さんの時とはまた違ってある意味斬新。
絶対予定時間オーバーします。
確実です。

@あべまつさん
こんばんは。

あの方たちは、本気でやっていらっしゃるのが凄い。
フツー思いついてもあんな6mもある茶室
こしらえたりしませんって。
しかも材料とか凝りに凝っています。

楽しそうなのですよねー
とっても。作っている最中の映像も。
観ているだけで幸せ脳内分泌液が出てきます。

@Seedsbookさん
こんばんは。

土地さえれば、何とか。。。
しかし贅沢ですよね。

@chieさん
こんばんは。

頑張れ!
都営線で一路初台へ!!

@はろるどさん
こんばんは。

細川さんとても一国の首相を
つとめた方には思えません。
やっぱりお殿様だなーと。

ベネチアで受けたというのも分ります。
草の香する展示室
撤収してしまうの勿体ないです。
Tak管理人 | 2007/06/28 10:55 PM
Takさん、こんばんは
木材と道具の関連性のコーナーではチェーンソーに思わず触りそうになりました(いけない、いけない)

また、路上観察を大いに楽しみました。あのそっけない女性のナレーションがおかしさを増していたような…
アイレ | 2007/07/04 10:53 PM
@アイレさん
おはようございます。

最初会場に入って
道具やら壁材などが
一見無造作に展示?されているのを見て
まずビックリ。確かに触りたくもなります。
(触っている方もいましたし)

路上観察自分達でもやりたくなりますよね。
カメラ片手に。
Tak管理人 | 2007/07/07 7:37 AM
こんにちは。
楽しげな雰囲気と只者ならぬ作品のバランスが良いですよね。
焼杉の塀に金箔で縁取ったにじり口のセンスや、竹篭のような路上シアターで観る路上観察の怪しげな雰囲気にドップリ嵌りました。

ただオヤジギャグだけは、僕にはまだ早い(と思いたいなあ)と感じました。
mizdesign | 2007/07/08 12:22 PM
@mizdesignさん
こんばんは。

藤森さんってあれだけ偉い方なのに
それを前に出しませんよね。
エライな〜と

自分なんて偉くも何ともないのに
エラそうなことばかり。。。
自省内省させられた展覧会でした。
Tak管理人 | 2007/07/09 12:26 AM
藤森氏の建築は面白くて斬新で、芸術出来ですよね。魅力にのめりこんでしまいそうです。
せたがや家・庭・訪問 | 2008/07/08 11:44 AM
@せたがや家・庭・訪問さん
こんばんは。はじめまして。
コメントありがとうございます。

建築のことはまるで
門外漢ですが藤森氏の建築は純粋に楽しめます。
Tak管理人 | 2008/07/08 9:02 PM
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