青い日記帳 

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AERA「未上場アート今が『買い』」

今日発売の雑誌「AERA」2007年7月9日号に興味深い記事が。
未上場アート 今が「買い」
現代日本人作家が空前の大ブーム


記事の書き出しからしていかにもセンセーショナルな煽り口調。
「今年1月。東京・神楽坂のアグネスホテルで、日本の現代アート市場の「変化」を知らせるようなちょっとしたハプニングが起きた。」


アグネスホテル アンド アパートメンツ東京で13,14日に開催された
A@A アート・アット・アグネス 2007」(←記事)

今年から一般公開されたこのアートイベントが連日大勢の人で賑わい
普段ひっそり閑としたホテルがまるで大祭のような喧騒に包まれました。

アエラの記事は「4月には二つの「異変」が起きた。」と続き、
「100近いギャラリーによる見本市「アートフェア東京2007」」開催を紹介。
「イベントのエグゼクティブディレクター、辛美沙さんは、感慨深げだ。『開場直後にダッシュする来場者を見て、やっと我々もスタート地点に立った思いでした』」


アートフェア東京2007

国際フォーラムの展示ホールにはおよそ100軒もの画廊が
肩を並べ所狭しとひしめき合っていました。大盛況でした。

最後にシンワアートオークションで開催された「コンテンポラリーアートオークション」(3回目となる現代アートオークション)で奈良美智のペインティングが1400万円、天明屋尚の作品が予想価格の4倍の1650万円で落札されたことをアエラは伝えます。


村上隆や奈良美智に高値が付くのは当然として、このオークションでは小林孝亘や天明屋尚、そしてカンノサカンなど一般的にまだまだ名前の知られていないアーティストさんの作品がエスティメートを軽く越える価格で次々と落札されていく様が何とも言い難い雰囲気でした。


「コンテンポラリーアートオークション」前夜祭


前夜祭も含め、しっかりこの3つのイベントに参加してしまった件について…

ジャパニーズ・スピリット―天明屋尚作品集
「ジャパニーズ・スピリット―天明屋尚作品集」 天明屋 尚

アエラの記事はこのアート界に起きた3つの事件を軸にして
日本のアートが熱い」と焚きつけてゆきます。

「今あなたが「ご褒美」感覚で手に入れられる作品も、3年後、いや1年後には、もう手の届かない値をつけているかもしれない。」と。(あまり煽らないで。。。アエラさん)

経済評論家の逢坂ユリ氏まで登場させ、
「絶対に今が『買い』です」と断言させちゃってます。
逢坂ユリのオフィシャルウェブサイト
「5分」で人生を変える時間術―お金とツキはあとからついてくる
「5分」で人生を変える時間術―お金とツキはあとからついてくる
逢坂 ユリ

ただし、今回の記事が読み応えがあるのは、ここからで
4人のアートコレクターの方を紹介しつつこれから成長が期待される若手作家や
作品と向かい合う心得などを紹介しています。実に6ページにも渡る特集です。

それぞれのコレクターの方が推薦するアーティストの紹介は実に興味深い点。
全く名前すらしらない作家さんがゴロゴロ。

谷澤沙和子、田口和奈、政田武史、名和聡子、三嶋章義、小西紀行、赤羽史亮、岩永忠すけ、荒神明香、大竹竜太、新美泰史、増田佳江、Antenna(田中 英行、岡寛志、市村恵介、古川きくみ)、田旗浩一、藩逸舟、森千裕などなど。


自分も絵を購入する側に立つとは全く思ってもいなかったのですが
ここ2、3年で次第にごく自然な変化としてポジションチェンジが行われ
そして気が付けば気に入った作品を。。。

だから、よけいに今週号のこの記事が引っかかりました。色んな意味で。

アエラの記事は結末に小山登美夫ギャラリーの小山氏のコメントを紹介。
「(略)注目する作家の評価が世界的レベルで高まっていく過程を見ることはコレクションの醍醐味でもあり、個人の趣味が歴史にかかわれる瞬間なのですから」

これまた、最後の最後に「専門家」の意見によって方向性が違ってきてしまっている感は否めませんが小山氏に話伺えばこうなるって。。。
インタビューする人間違えてるな〜

自分がいいなーと思った作品が、手に入れられそうな価格で
それが購入可能な作品であれば、迷わず買って愛でる。これに尽きるかと。
数年後いくらになるかとか、そのうち値打ちが出る。なんて
やましくさもしいこと思っているようなら止めた方がよろしいかと。

「バブル」で学んだこと生かさないとね。

因みにこちらが予想価格の4倍の1650万円で落札された天明屋尚の作品。


この正体不明の動物は頭が猿、胴は狸、尾は蛇、手足は虎、声はトラツグミに似るという伝説上の怪獣、妖獣「鵺」(ぬえ)。
鵺(ぬえ)は転じて「得体の知れない人物のこと」を言います。

アエラさんは「未上場アートBUY NOW」なんて記事で煽りますが
まだまだ「得たいの知れない世界」なような気がします。アート界。

信じられるのは自分の目だけ。
目をまず鍛えずして飛びつくと
天狗の尻尾を追いかけるようで
いつまで経っても掴むことできません。

バブルアゲイン
「バブルアゲイン」 伊藤 洋介

そうそう、アエラさんだけでなく「Numero」でも来月号で
大々的に『アートバブル』特集をやるそうです。
(7月28日発売)

「泡沫」と書いて「うたかた」と読みます。
鴨長明の昔から泡は、はかなく消えやすいもの。
くどいようですが、あまり煽らないで欲しいな〜
踊るのも踊らされるのも苦手なもので。。。

バブルへGO!! タイムマシンはドラム式 スペシャル・エディション
バブルへGO!! タイムマシンはドラム式 スペシャル・エディション
阿部寛

眠れる名画―スリーパーを競り落とせ!
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フィリップ モウルド

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1062
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この記事に対するコメント

こんばんわ。
やはり、価値が上がるとかどうとかでなくって欲しい絵、部屋に飾ってみたい絵を購入すべきだと思います。
奈良美智さんは大好きですが、さすがに購入可能な金額ではありません。
やはり、手の届く範囲でというのは大前提ですね。
そんなわけでいま、うちはポスターのフレームが増えてしまって大変です。ほほえみ美術館の若冲のでっかいにわとりポスターはで無料だったのですが、なかなかいい見栄えです。
あおひー | 2007/07/02 10:57 PM
@あおひーさん
こんばんは。

絵で株のようにもうけを出そうという魂胆が嫌です。
なんだか半分くらいそれ煽っているような記事でした。
奈良さんの作品は手が出ませんよね。
でも仰る通りポスターなどでも十分楽しめます。
以前の家では階段脇にずらりとお気に入りのポスターを
掛けてありました。

若冲のポスターはラッキーでしたね!!
足利まで行かれた甲斐あります。
威勢のいい鶏さんでしすね。
Tak管理人 | 2007/07/03 11:35 PM
Takさん
こんばんは

Takさんの記事を読んで私も買ってしまいました。
アエラなのでどうかと思っていたのですが、結構楽しめました。

佐藤辰美さんの記事で紹介されていたポートレートセッションは、
GWに広島へ行ったときに観てました。
ちょっと嬉しかったので、TBさせてください。
lysander | 2007/07/04 1:19 AM
@lysanderさん
こんばんは。
TBありがとうございます。

特集力入っていましたよね。
後半に力点置いてくれれば
もっと楽しめたのですが。

今度、lysanderさんに
お聞きしたいことあります。
お会いした時にじっくりと。
Tak管理人 | 2007/07/04 10:23 PM
沖縄の俳人で写真家の豊里友行と申します。
佐藤辰美氏の「わからないものが好き。僕が見てわからないものは、作家が僕らの先を行っていることを意味している。」という慧眼に見られるよう今しか手に入れられないものってあると思います。
蛇足までに。
豊里友行 | 2009/12/12 4:07 PM
@豊里友行さん
こんにちは。はじめまして。
コメントありがとうございます。

佐藤氏の言葉教えていただき
ありがとうございます!
Tak管理人 | 2009/12/13 11:03 AM
はじめまして(挨拶抜きで失礼しました)。
ほしいと思える美術作品が手に入るってどきどきでしょううね。
写真も愛着を持たれるくらい市場が開拓されているといいのですが。
がんばりたいと思います。
こちらこそよろしくお願い致します。

豊里友行 | 2009/12/13 4:11 PM
@豊里友行さん
こんばんは。

昨夜、某画廊で欲しいな〜と思う
作品が一点ありました。
身の丈に合わない買い物は
してはならないと思い(思わされ)断念。
そんなことの繰り返しです。
Tak管理人 | 2009/12/17 4:52 PM
メリークリスマス!
コメント遅れて失礼しました。
いい物を選ぶのも財布との相談も大変難しいものです。
私はただ創ることに専念しているので書物などの購入に悩んだりしてます。
本物を買うのは大変勇気がいりますね。
豊里友行 | 2009/12/25 5:10 PM
@豊里友行さん
こんにちは。

本はなるべく目にしたら買うようにしています。
絶版になってしまい苦い思いを何度もしているので
そして未だ手に入らない本も。。。

佳いお正月を。
Tak管理人 | 2009/12/26 11:27 AM
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2007年4月の見聞録 | 徒然と(美術と本と映画好き...) | 2007/07/04 1:20 AM