青い日記帳 

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「ジブリの絵職人 男鹿和雄展」

東京都現代美術館で開催中の
「ジブリの絵職人 男鹿和雄」展に行って来ました。



美術館のサイトに恐ろしいお知らせが。
土日祝日を中心に、事前に観覧券をお持ちの方も含め、展覧会場入口にて入場をお待ちいただいている状況です。(土日の平均待ち時間 約60〜80分
ご迷惑をおかけいたしますが、入場制限によって、お客様の安全確保や作品保護、観覧環境の保持に努めておりますので、何卒ご了承くださいませ。


一時間以上も並ばないと入館できないらしい。。。
更にとらさんのレポートを読むと事態はより深刻。
ものすごい長蛇の列というか人の波!!!掲示には、「チケット購入後、入場まで110分」となっていた。

ディズニーランドなみの人気ぶり。ジブリ人気オソルベシ。
こんなに混雑しているのなら観に行かなくてもいいかな〜と
思ってしまいますが、先程のとらさんのレポート拝読すると
絶対に観ておかなくてはいけない展覧会だと背中押されます。

ほとんど行き当たりばったりで展覧会を観ている自分ですが、
今回だけは早起きし開館目指して木場公園へ車を飛ばしました。



結論から先に述べますと。
TDLのアトラクションに110分並ぶよりもその何倍も価値ある展覧会。
きっと行かれた方のほとんどが満足するであろう濃い内容でした。


二年前、ジブリがここで開催した↓展覧会とは比較になりません。
「ハウルの動く城 大サーカス展」

展覧会は1階と3階を使う大規模なもの。
まず1階に男鹿和雄氏の作品がずらりと展示されています。

【構成】第1章(一階)
1、背景:テレビから映画へ
2、投影:ジブリ作品に想いを映す
3、反映:映画を離れて

まず最初の作品で心を鷲掴みにされました。
だって「侍ジャイアンツ」ですよ!懐かしいな〜
想い出に浸る暇なく矢継ぎ早に次々と作品が
「はじめ人間ギャートルズ」「樫の木モック」「ど根性がえる」「ガンバの冒険」「宝島」「あしたのジョー2」「カムイの剣」「幻魔大戦」「時空の旅人」「はだしのゲン」「妖獣都市」etc…

今の若い子は知らないかもしれませんが、私の年代からするとこれらの作品は「母乳」のようなもの。番場蛮のハイジャンプ魔球真似し足痛めたこと。ギャートルズのマンモスや貨幣。そしてガンバのあの歌!

エンディングにはちゃんと男鹿和雄さんの名前が!

しかし、子供の頃ノロイ怖かったな〜

毎週楽しみに観ていたアニメの背景画を描いていた人の展覧会。
自分にとってはもうこの時点で大満足。

この後のジブリの作品でもそうですが、アニメ作品によってかなり描き方を変えているのが分かります。アニメ本作に合うように描き分けているのです。しかも背景画ですから行ってしまえば脇役です。主役はキャラ。そのキャラの邪魔をしないようさり気なく、そして一瞬で山なのか海なのか街中なのかはたまた「幻魔大戦」のようにニューヨーク(懐かしいパンナムビルも描かれていました)なのかを観ている者(子供)に分からせなくてはいけません。これはかなり難しいことかと。

目立っても駄目。目立たなくても駄目。

「絵職人」とはまさに言い得て妙かと納得。


ジブリの作品がまとめて展示されている展示室の前に↑のトトロの寝床を再現した模型が。のぞき穴から中の様子を伺えます。モーター音のような雑音が聞こえるとおもったらトトロのいびきでした。爆睡中。

「となりのトトロ」「魔女の宅急便」「紅の豚」
「おもひでぽろぽろ」
「平成狸合戦ぽんぽこ」「耳をすませば」「猫の恩返し」「もののけ姫」
「千と千尋の神隠し」「ゲド戦記」「ハウルの動く城」「空想の空とぶ機械達」

特に男鹿氏の作品で秀逸なのは森などの自然を描いた作品。
木々や草々の陰影から光の描き方まで抜群の腕前です。
どれもこれも、目をみはる作品ばかり。
一般の展覧会の倍は鑑賞に時間を費やしてしまいます。

 第二楽章 沖縄から~ウミガメと少年~野坂昭如作
「第二楽章 沖縄から~ウミガメと少年~野坂昭如作」吉永小百合

「3、反映:映画を離れて」では吉永小百合さんとのコラボ作品など映画の世界以外の男鹿氏が手がけた作品が紹介されています。

詩画集 小さな祈り
詩画集 小さな祈り
男鹿 和雄

これだけで充分満足できる展覧会なのですが更に3階へと会場は続きます。
3階会場ではアニメーションの撮影技法や男鹿氏のアトリエの机などが。

そして更に撮影コーナーも数箇所用意されている手の込みよう。


かみさんと来年の年賀状用の写真でもここで↑↓で撮ろうか。なんて話もでたのですが、さすがにそんな歳でもないと思いやめておきました。



「折紙でトトロをつくろう!」なんてコーナーも用意されています。


これを巧く折ると「トトロ」ができるそうです。


因みに↓は左がスタジオジブリ代表取締役の鈴木敏夫氏、右が男鹿和雄氏の手によるトトロ。お見事!


この折り紙がかなり難しく四苦八苦。載せてはいけないと言われつつも、かみさんが作ったトトロをご紹介。プロとアマの差歴然。。。


また最後に約27分ほどの映像、宮沢賢治の名作『種山ヶ原の夜』を、男鹿和雄が脚色・作画・演出を手掛けて紙芝居映像という手法で作り上げた作品も鑑賞することができます。
種山ヶ原の夜
種山ヶ原の夜

男鹿和雄ワールドどっぷり堪能できる展覧会。ジブリと日テレの息がかかっていてもこんな素晴らしい展覧会が開催できるのかと変なところでも納得。ショップで思わず作品集を買ってしまいそうになるくらい素晴らしい作品でした。

男鹿和雄画集II (ジブリTHE ARTシリーズ)
男鹿和雄画集II (ジブリTHE ARTシリーズ)
男鹿 和雄

男鹿氏にせよ小松崎茂氏にせよ縁の下の力持ちの「底力」あってこそ。
「ぼくらの小松崎茂展」
華やかな舞台を陰で支える「職人」あっての名作だと深く理解し会場を去りました。

・男鹿和雄氏インタビュー記事
・ジブリの「世界」を描く男 男鹿和雄さんに聞く


この展覧会は今月30日まででしたが、人気があるため延期が決定したそうです。また休刊日や夜間開館も実施するそうです。詳しくはこちらで。

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1130
男鹿和雄(おがかずお 1952年秋田県生まれ)は、アニメーション美術という仕事において、その作品の舞台となる背景画を数多く描き続けてきました。
特にスタジオジブリ作品では、「となりのトトロ」(1988年)の美術監督として初めて映画作りに参加。
昭和30年代の日本の澄んだ空気を鮮やかな色彩で表現し、かの名作を生み出す重要な役割を担いました。
その後も、リアルに描かれた現代の風景と淡い色彩による記憶の中の風景との対比が興味深い「おもひでぽろぽろ」、狸の棲む里山の四季のうつろいを活写した「平成狸合戦ぽんぽこ」、東北人ならではの感性でエミシの村や太古の森を描いた「もののけ姫」と、多くの作品に美術監督として携わり、そこに描かれる美しい景色は、数多くのシーンを支えてきました。
本展は、スタジオジブリ、および三鷹の森ジブリ美術館の全面協力を得て開催する、本格的な背景美術の展覧会です。
これまで資料として保管され関係者以外は観ることができなかった背景画を中心に、作品点数600点以上というかつてない規模で一般公開いたします。
ジブリ作品に携わる以前のテレビシリーズや劇場映画作品までさかのぼるなど、アニメーションの仕事はもちろん、女優 吉永小百合による原爆詩朗読会「第二楽章」シリーズのために書いた挿画など現在に至るまで、“絵職人”男鹿和雄の幅広い活動を一度に観ることができるまたとない機会です。
今夏、東京都現代美術館に集まるあの名シーンの数々。
技術に裏付けられた、「本物」が語りかけるメッセージに、ぜひ心で触れてください。


展覧会 | permalink | comments(14) | trackbacks(4)

この記事に対するコメント

たけさん男鹿さんの記事書かないのかな〜って
今日思った途端更新されていてびびりましたwww

ととろの折り紙が可愛いですね!!!
見れてよかった〜^^
たけさんの奥さんが作ったととろも可愛いですよ!!!w
あい | 2007/09/08 12:02 AM
男鹿作品というか、スタジオ・ジブリ作品
の絵画としての頂点は、
「千と千尋の神隠し」だと思います。
スタジオ・ジブリのセル画は何枚か持っていますが、
男鹿氏の手によるものは、さすがに持っていません。

会場の最後に、宮崎アニメの独自な撮影の
説明があったのが良かったです。
「もののけ姫」の森を駆け抜けるシーンで、
背景画を江戸城の奥座敷の襖にように重ね合わせ、
それをキャラの移動に合わせて、
どんどん動かしていくのはスゴイ。
こうなると、ほとんど実写ですねぇ。
Jun | 2007/09/08 2:16 AM
むむ〜。チャンスがあったのに知らなくて行かなかった展覧会です。
やはり良かったんですね(泣)
お名前は存じませんでしたが、アニメの背景画はかなり好きなのでみたかったです・・・・
そしてTakさんがあげてくださったアニメの種類をみて感動しました。
ほんとうに多彩な絵です。
ちなみに私は(CGであふれる)アリエル以前のディズニーアニメの背景も大好きです。
特に「百一匹ワンちゃん・・・」
OZ | 2007/09/08 5:26 AM
@あいさん
こんばんは。
コメントありがとうございます。

本当はオープニングに行く予定だったのですが
仕事が入ってしまい断念。気がつけば大混雑。
行くタイミングを逸していました。

折り紙が子供ではとても太刀打ち
できない難しさ。係のお姉さんが
一生懸命教えてあげていました。

@Junさん
こんばんは。

「千と千尋の神隠し」は最近になって
もう一度あることに関して見直してみたい
作品だったので、この展覧会がさらに
後押ししてくれた感があります。

「もののけ姫」の森を駆け抜けるシーンは
たった数秒なのにあんなに手の込んだ
撮影をしているとは初めて知りました。
次から正座して観ないと罰当たりそうです。

まさに実写のようでしたね。

@OZさん
こんばんは。

ジブリ作品だけかと思っていたので
最初にずらりと懐かしいアニメが
展示されていたのは嬉しい誤算でした。

あの頃は今よりも一日が長く
のんびりと過ごしていたように思えます。
そんな懐かしく良い記憶の中に
列挙した作品もまた含まれています。

そういえば昨年はディズニーの展覧会でした。
Tak管理人 | 2007/09/08 11:26 PM
こんばんは。

私は早々と7月に行ってまいりました。
入場制限こそなかったですが、平日なのに混んでました。

「ガンバ」はオオウケでした。でも一番はやっぱり「トトロ」。
shamon | 2007/09/08 11:43 PM
コノ美術館 実家から 歩いて10分デス。
へへへ。
現在は 外国暮らしですが 
もともと 深川の下町っ子なのであります。
実家に帰ると よく この美術館に足を運んでおります。

なんか ここに Takさん&おくさまがいらしてくださった
というお話に うれしくなっちゃいました。
おんなじフロアを共有(!?)しちゃったという
だけで 思わず にこにこです。

真珠 | 2007/09/09 8:27 AM
こんにちは
なんとなく最近ジブリから意識的に遠ざかろうとしてたので、今回は初めからパスしてましたが、激しく後悔です。
とらさんのところでも「うぐー」と思っていたのですが、初期に蛮ちゃんとかガンバかーっと思った途端、滝涙ですよ。
出崎監督・宮崎監督らの作品の背景は、どの作品でも見事だなと思っていたので、クラクラしました。
(わたしはアニメの背景から、風景画に入っていったのです)
延長してもこの混雑は解消されそうにないでしょうね。
youtubeでもじーーーっと見るばかりです。
遊行七恵 | 2007/09/09 5:34 PM
@shamonさん
こんばんは。
TBありがとうございます。

さすが、行動早いですね!
私ももっと早くに行っておけば良かったと。
あっという間に混雑してきますね。
朝一狙いで行きました。

@真珠さん
こんばんは。

えーーそうなのですか〜
意外です。
でも下町っ子だからこそ
日本らしさを背負って
海外でも堂々と生活できるのでしょうね。

ここの美術館は会員になっているので
車でよく行きますよ!
駐車場に白い2ドアの車あったら
もしかしてそれうちのかもしれません。

@遊行七恵さん
こんばんは。

同じくジブリの夏のここでの展覧会は
辟易している感があるので今回
出足が鈍りました。。。
まぁそういう時に限って「当たり」
だったりして悔やまれるものですが。

交通の便が悪くてもあれだけの人出です。
もし上野とかで開催していたら
それこそ大変なことになっていたかと。
考えただけでも恐ろしいです。
Tak管理人 | 2007/09/09 10:32 PM
こんばんは。

わたしが生まれて初めて当たったビンゴ!の賞品がこの展覧会の招待券!!

そしてそれはTakさんのところに来たオープニングの案内状で、当日に都合がつかない場合には、それを持っていけば二人まで入場できるというものでした。

念のため家を出る前にその招待券の写真(TBしたブログの一番上の画像)を撮っておいて正解でした。現美で招待券を出すと、年配の係員が最敬礼して、その招待券を取り上げてしまったからです。

あまりジブリのことを知らない「とら」がお先にこの展覧会を観て、感激しているのも神様の仕組んだアニメなのでしょう。

同行した家内もとても喜び、久し振りに面目を施しました。Yukiさんにお待ちいただいてしまったようで申し訳ありません。

ところでYukiさんの「折り紙トトロ」を拝見しましたが、Takさんの作品は? とらはあえなくギブアップしました。

もう一度、「ありがとうございました」!!!
とら | 2007/09/10 9:55 PM
@とらさん
こんばんは。

ご丁寧なお返事大変恐縮です。
こちらこそ常日頃お世話になりっぱなしです。

「折り紙トトロ」は同じく断念しました。。。
せっせとかみさんひとり折っていました。
私はうろうろし写真撮影を。

あの折り紙は難解過ぎますよね。
でも手先が器用なとらさんなら
ほんとうはお茶の子さいさいなのでは?

それにしても今回の「ジブリ」の展覧会には
驚かされました。こんなに質の高い展覧会を
催すとはゆめゆめ思っていませんでした。

アニメ甘く見ることできません。

また近いうちにどこかご一緒させて下さい。
楽しみにしております。
Tak管理人 | 2007/09/10 11:47 PM
はじめまして。googleから検索で来ました。

…というのは、ふとした機会で久々に「ガンバの冒険」を観ていたら
エンディングの美術設定に男鹿和雄さんという名前が…
聞き覚えのある名前と思ったら、トトロの森を描いた人だったんですね!

「ガンバの冒険」は、私にもとっても「母乳」であり、ベストアニメであるのですが、その中でも、あのエンディングの背景は、幼心に焼き付いた、最高峰なものだったと思います。

男鹿和雄さんが、そんな昔から描いていたのも驚きですが
あのエンディングを描いたのも男鹿和雄さん自身でしょうか?
なら、なんだか自分の中で、すごく納得と感動なのですが…。

自分は男鹿和雄展行けなかったので…
こんな1年以上も前の記事にコメントいれてすみません。
気がむいたら、教えてください。
よろしくお願いいたします。
neco. | 2009/01/05 1:35 AM
@neco.さん
こんばんは。
初めまして。コメントありがとうございます。

「ガンバの冒険」ときたま
ザッピング中にケーブルTVで
放送していたりすると
思わず魅入ってしまいます。

押井守氏も確か「ガンバ」のこと
以前かなり熱く語っていらしたかと。

さて、ご質問の件ですが
残念ながら私では分かりかねます。
ジブリに直接伺ってしまうのが
最も正確で速いかと。

お役に立てずに申し訳ないです。

今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
Tak管理人 | 2009/01/05 8:06 PM
ぶしつけな質問に丁寧にコメントをしていただき、ありがとうございました。
ここを読んだ時、妙に嬉しくて、テンションが上がってしまい…思わず書き込んでしまいました。

多くのアーティストについて書かれてある、ここのブログは
ここ自体が展覧会のようですね。

また、お邪魔させていただきます。
ありがとうございました。

neco. | 2009/01/06 1:51 PM
@neco.さん
こんばんは。

いえいえ、こちらこそ
お役に立てず申し訳ないです。

細々と更新し続けています。
駄文を画像でカバーしながら。

「絵」だけご覧になるだけでも!
今後とも宜しくご贔屓に。
Tak管理人 | 2009/01/06 11:31 PM
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むせかえるような緑、美しい街。一枚一枚にあの名シーンが蘇る。 東京都現代美術館に
「ジブリの絵職人 男鹿和雄展 トトロの森を描いた人」 | ひねもすのたりの日々 | 2007/09/08 11:43 PM
 猛暑の8月12日にブログ仲間で東京国立博物館の「京都五山禅の文化展」の鑑賞会があった。そしてその後、総員18名の盛大な「暑気払い」が挙行された。会が十分に盛り上がったところで、ビンゴが始まった。賞品は幹事長のTakさんが自前で準備して来てくれた。自慢ではな
最初の1/3で話がなかなか展開していかなくて退屈な映画だなーと思っていたが、半分超えたところでいやになり、我慢して最後まで見たら、突然、何ですかあの龍は! 意味がわかりません・・・。amazonでも酷評ですし・・・。
ゲド戦記 | 映画や本を淡々と語る | 2007/09/14 9:29 PM
ジブリ映画の背景画や美術を担当した男鹿和雄展を札幌芸術の森美術館に見に行った。ちょっと意外だったのはジブリ以前は幻魔大戦の背景画も描いていたことだった。結構メカニックな絵も得意なのである。
男鹿和雄展を見てきた | 札幌生活 | 2008/08/03 8:36 PM