青い日記帳 

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「戸栗美術館名品展供

戸栗美術館で開催中の
「開館20周年記念 戸栗美術館名品展2−中国・朝鮮陶磁−」に行って来ました。



すぐ近くの松涛美術館で9月17日まで開催されていた「景徳鎮千年展」に行きそびれてしまい、歯軋りしきり。後悔先に立たず。未練たらたらの気持ちで仕方なく戸栗美術館へ。多少は慰めになろうかと。。。

…無念…


都内で唯一の焼き物専門の美術館が誇る中国・朝鮮陶磁の実に13年ぶりの展覧会だそうなので100点近い作品は素人目にもどれも「価値ある」もののように映りました。それでも松涛美術館のことが頭を過り一瞬ダークな気持ちに。振り切るように目の前の「青花」を食い入るように見つめます。逃した魚のことを必死に忘れようと。


「青花 琴棋書画文 壺」景徳鎮窯 明(15世紀)

だいたい男性の方が未練たらしいもの。
いつまでもうじうじ、ぐだぐだしているもの。
「しょうがないじゃない、終わっちゃったのだから」と
言われても言われてもそれでも諦められないもの。

戸栗美術館の開館20周年記念の展覧会なのに
ちっとも祝福ムードになれないダメ男。

これなんて、一般的なオリーブグリーンの青磁とぱっと見は同じでも
「澱青釉」という釉薬をかけこの色を出したものだそうです。

澱青釉 瓶 」鈞窯 北宋時代(12世紀)

確かにそう説明されてみると、色合いが違っているように思えます。
一口に青磁と言っても色合いや発色は窯や時代により随分と違ってくるようです。
もっとちゃんと観てくれば良かった…
っと後悔がまた後悔を生む負の連鎖。。。

そんな中にあってキラリと希望の光りを放っていたやきものが。
禾目天目 茶碗」建窯 南宋(12〜13世紀)です。


禾目(のぎめ)天目 
禾目天目というのも建盞の一種です。茶褐色の細い兎の毛並みのような線状紋が黒釉地に発色した天目です。中国では、紺黒の地に柿色の細い線条が、口辺から内外にかけて禾目の釉文を兎の毛に見立てて、兎毫盞(とごうさん)と呼んでいます。

あの曜変天目(ようへんてんもく)の弟分のような存在。黒地にしっかりと浮き出た「禾目」は薄っすらと青い光りを放っているように見えました。これこそ希望の光。
この一点だけでも観に来た価値あったと思わせる作品でした。

朝鮮陶磁は点数的にも少なめ。
中国陶磁に比べるとデザインがあっさりとしたものが多かったようです。


白磁 壷」李朝時代 (16〜17世紀)


青花 秋草文 瓶」李朝時代(18世紀)

ただし、朝鮮陶磁の存在なくしては日本の伊万里焼もなかったわけで…
まぁその辺の詳しい事情はご専門の方にでも。

カラー版 世界やきもの史
カラー版 世界やきもの史
長谷部 楽爾

最後にくどいようですが松涛美術館ネタで。
でも今度は「未練」ではなく「未来」の話題。

10月2日から松涛美術館で特別展「Great Ukiyoe Masters/春信、歌麿、北斎、広重 ミネアポリス美術館秘蔵コレクションより」が開催されます!!

アメリカ中西部唯一の総合美術館であるミネアポリス美術館は、日本美術部門でも全米屈指のコレクションを誇ります。クオリティの高さで知られるリチャード・ゲールコレクションを中核をする浮世絵作品は3000点を越えますが、本展では春信、歌麿、北斎、広重らビッグネームの名品を中心に、約240点を厳選し、浮世絵の歴史をたどります。

これは行き逃すようなことがあると、後悔は今回の比ではないかと。
しかも松涛美術館いつものお値段そのままで300円なり〜

戸栗美術館は「開館20周年記念特別展 からくさ−中島誠之助コレクション−」2007年10月2日(火)〜12月24日(月祝)を開催するそうです。

 古伊万里染付ブームの火付け役、鑑定家として活躍中の骨董屋からくさ主人・中島誠之助のコレクションによる特別展。花唐草、蛸唐草などの愛称で親しまれる「からくさ」をテーマに、古伊万里染付の愛らしくも凛とした器の数々をご紹介します。

因みに戸栗美術館のキュレーターは中島誠之助氏のご息女、中島由美氏。
珍しいですね「親と娘の展覧会」というのも。

古伊万里からくさ美術館―中島誠之助コレクション (コロナ・ブックス)
古伊万里からくさ美術館―中島誠之助コレクション (コロナ・ブックス)
中島 由美


この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1145
  本年、当館は開館20周年を迎えるにあたり、収蔵品の中から名品を厳選した記念展を、一年間にわたって4回開催いたします。その第二弾して今回は、当館所蔵の中国・朝鮮陶磁の名品を展示いたします。戸栗美術館において中国・朝鮮陶磁が一堂に会する展覧会は13年ぶりとなります。

●中国陶磁
 世界の古代文明のひとつ、黄河文明発祥の地である中国では、紀元前5000年にはすでに土器が焼かれていたとされます。新石器時代の文化を代表する土器である彩陶や灰陶は資料的価値も高いことはもちろん、その造形感覚の斬新さに驚かされます。漢時代の緑釉陶は青銅器に代わる副葬品として隆盛し、その後の唐時代では華やかな唐三彩や、なめらかな白磁が盛んに作られました。やきものの黄金期と謳われた宋時代は、青磁、白磁、天目茶碗などの様々な作品が各地の名窯で生まれました。元時代の13世紀後半にはその後の陶磁史において画期的展開となった青花が焼かれはじめました。その後の明・清時代の景徳鎮官窯による美しく華麗な作品や、民窯による多様な装飾技法が施された作品も出展予定です。長い歴史の中で、日本はもちろん世界の陶磁器に常に影響を及ぼし続けてきた中国陶磁の各時代の名品が揃います。

●朝鮮陶磁
 日本で初めて誕生した磁器である伊万里焼は、豊臣秀吉の朝鮮出兵の後に九州に渡ってきた朝鮮人陶工の努力によって生まれたと伝えられており、朝鮮半島の陶磁器は日本陶磁のルーツとも言えます。朝鮮半島では、中国の影響を受けて、9世紀頃後半から10世紀頃までに青磁を中心として磁器が焼かれはじめました。高麗時代(918〜1392)の代表的陶磁である高麗青磁は、装飾的な技法と共に発展し、12世紀から13世紀にかけて最盛期をむかえて象嵌青磁などの優美な青磁が多数焼成されました。15世紀から16世紀には器面に白泥を塗って様々な装飾を施す紛青沙器などに優品が見られます。この頃には白磁も本格的な生産が始められ、青花や鉄分の多い顔料で文様を描く鉄絵、銅を主成分とする顔料を使用する辰砂、釉裏紅などが展開し、余白を充分に生かした雅味あふれる作品が生み出されています。中国陶磁の完璧なまでの美しさとは異なった、情緒ある美をご覧いただけます。
展覧会 | permalink | comments(3) | trackbacks(0)

この記事に対するコメント

こんばんは
戸栗さんは本当に良いものを展示してくれるので、とても嬉しいです。
昨日わたしは安宅コレクションを観てきまして、こちらにも改めてドキドキしてたのですが、間もなく東京に出向くので、どうぞご覧になってください。(←回し者)
戸栗さんでは主に色鍋島に好きなものが多いのですが、Takさんの書かれている通り、朝鮮陶磁は少ないですね。
今わたしの意識には翡色が刻み込まれています。
陶磁器の美には、言葉を失ってしまいます・・・
遊行七恵 | 2007/09/23 10:08 PM
こんばんは。
Takさんには申し訳ないのですが、
戸栗、松涛セットで見ました。
記事にはまだしてないのですが・・・
戸栗は陶磁器専門の美術館だけに、いい物を持っていますよね。落ち着いて鑑賞できるし。
松涛は区立ながら、いい展覧会やりますね。
去年から相当いい企画です。
今年は特に20周年だから、企画にも力入っていますから、次回も期待できそうです。
三井に来る安宅も是非見に行きましょう〜(←回し者2)
あべまつ | 2007/09/23 11:15 PM
@遊行七恵さん
こんばんは。

安宅コレクションも三井で始まるので
これも見逃さないようにしないと。
秋はとにかく忙しいものですね。
嬉しいほど。
鍋島を観ると安心してしまうのは
あれが一番肌に合うからでしょうか。
とにかく時間がないので
効率よく観てまわらないと…
こんなんで京都行けるのでしょうか?!

@あべまつさん
こんばんは。

セットで!!!
なんと贅沢な!
それは羨ましい。

安宅コレクションは以前、大阪で見て
その質の高さに素人ながら驚嘆しました。
また三井で再会できるのを楽しみにしています。

松涛の浮世絵だけはとにかく
見逃さないようにしないと。
珍しくカレンダーに書き込みました。
Tak管理人 | 2007/09/24 1:13 AM
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