青い日記帳 

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「シャガール展」

上野の森美術館で11日まで開催されていた
「生誕120年記念 色彩のファンタジー シャガール展」−写真家イジスの撮ったシャガール−に行って来ました。



会期末9日の日曜日に行った為、会場は大混雑。
シャガールの変らぬ人気の高さ思い知らされました。

でも、どうしてこんなにもシャガールが人気があるのか、どうも理解できません。自分自身もシャガールの作品は好きですが「おっ!シャガール展開催しているのか。よ〜し観に行くぞ!!」と脳内カレンダーに○を付けるほどの魅力は感じません。

若いカップルなどが多いのもシャガール展の特徴。今回もまた然り。
もしかしてこの辺にシャガール人気の秘密があるのでは?と邪推。

若い頃彼女連れてシャガール展行った記憶はありませんが、中の良かった男の友達と二人でBunkamuraで開催されたシャガール展に連れ立って観に行ったことがあります。(F君、今何しているのかな〜)

その時二人でシャガールの新しい魅力発見したのが今回も展示されていた版画「ダフニスとクロエ」(2〜3世紀のギリシャ人ロンゴス作と伝えられるレスボス島が舞台の小説。捨て子としてそれぞれ島の牧人に育てえられたダフニスとクロエはお互い恋心を抱くようになるが二人の関係はなかなか進展しない。そんな二人が周囲の導きや紆余曲折を経てお互いの気持ちを認識し、ついには結ばれる、という物語。

 

上の二枚の作品↑
ラモーンによるダフニスの発見
ドルコーンの策略

←こちらの作品「
シャガールの作品にはしばしば、牛、馬、鶏など様々な動物が登場します。
時に空を舞ったり、宙に浮いていたり。

版画「ダフニスとクロエ」にもそれらは登場しますが、ここに紹介した三枚の作品の動物はそれらとは違った魅力具えていませんか?まるでネズミの赤ちゃんのような羊が羊飼いの後をついて行くシーンを描いた「冬」などは、やれシャガールの故郷ロシアの原風景を描いただの、彼の異邦人としての内的な世界を描いただの小難しい解説は全く不要。

「これ、いいね。」で通じ合える作品です。

Bunkamuraで、かなり長い間「冬」の前から動かなかったこと思い出しました。
時が経ち場所を変え上野の森でも同じく「冬」を初め版画「ダフニスとクロエ」の有する素直な魅力に心通わせているカップルの姿が長い列を作っていました。

なるほど、シャガールの人気こんなところにあるのかもしれません。

版画シリーズはこの他に「聖書」「アラビアン・ナイトからの四つの物語」「ポエム」「サーカス」が展示されており見応え十分、かなりお得感のある展覧会となっていました。

でも、所々に展示されている油彩画は人気がないようで並ぶことなくすんなり鑑賞することできました。不思議な現象です。

花嫁の回想
まとまりがあり意味づけもしっかりされている作品ですが、美大の色彩構成の試験問題にこれ提出したらきっと合格できないでしょうね。

個人的にはシャガール作品の中ではかなり気に入った作品。ポストカード購入。

また、こんな変った作品も。
アルルカン
シャガールが描いた「アルルカン」(アルレッキーノ)はパリの夜の街の突如現れた「使徒」のようです。軽業師のイメージ微塵も感じられません。何て言いつつもこの作品もいたく惹かれた作品。みな足早に過ぎ去って行ったけど、飽きない作品ですよ。

ピカソなど同時代の画家さんが描いたアルルカンとはかなり様相を異にしています。


どうも、シャガールの油彩画は版画に比べるとアプローチがしづらいのか、今回の展覧会会場では人気がありませんでした。「これ、いいね。」とか下手に言ったりすると「どこが?」と切り返されるのが嫌なのかな。

シャガール―わたしが画家になったわけ
「シャガール―わたしが画家になったわけ」 ビンバ ランドマン

それでは最後に「今日の一枚
「このシャガールいいね〜」とか言えたらたいしたもの!
毛皮襟の女

男「ここに描かれている女性の肩に注目してごらん。毛皮があるにしても極端にふくらんでボリューム感を出させているよね。これって高階秀爾先生が『日本美術を見る眼』の中で述べられていた安井曾太郎の「金蓉」とドミニク・アングルの「エヴィエール氏の肖像」との差異についての考証を想起させるよね。日本人ほどではないにせよシャガールも立派なエトランゼ。『肩』の表現にはかなり気を遣ったっと思われるんだけど、どうかな。君もそう思うだろ?」

女「わけ分からない、何それ?知ったかぶり。つまらないし。帰る」

やっぱりシャガールの油彩はデートには不向きのようです。

【参考】
 
安井曾太郎の「金蓉」とドミニク・アングルの「エヴィエール氏の肖像


シャガールと木の葉
シャガールと木の葉
谷川 俊太郎

入口付近にいたピエロのお兄さん。少し寂しげでした。

会田誠さんや山口晃さんの作品がここに展示してあったとは思えないな〜

すぐわかる画家別幻想美術の見かた
「すぐわかる画家別幻想美術の見かた」 千足 伸行


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今年は、20世紀最大の画家の一人であるマルク・シャガール(1887-1985)の生誕120年にあたります。シャガールは、ロシア生まれのユダヤ人で、フランス、アメリカ、メキシコで活躍します。パリに出て豊かな色彩感覚を開花させ、詩的で豊かな色彩表現と物語性をたたえたシャガールの絵画は、世界中の人々に愛と希望を与え続けました。
1922年頃から版画の制作を始め、その後生涯に渡って約2,000点にも及ぶ作品を残しています。はじめは銅版画を中心に取り組んでいましたが、第二次世界大戦後リトグラフに専念し、鮮やかな色彩の作品を次々と生み出しました。

本展では、シャガール・リトグラフの最高傑作ともいわれる《ダフニスとクロエ》やシャガールの版画世界がより大きな広がりをみせた木版画《ポエム》や《サーカス》、《聖書》、《アラビアンナイトの四つの物語》の5つのシリーズ合計222点と、愛や生命への賛歌を奔放な描線と、踊る色彩で幻想的に描いたシャガールの油彩画約20点を一挙に展示します。また、画家と交遊のあったリトアニア生まれの写真家イジスが優しい眼差しで撮影したシャガールの制作風景や素顔などの写真約100点を特別公開し、知られざるシャガールに迫ります。
展覧会 | permalink | comments(16) | trackbacks(3)

この記事に対するコメント

シャガールってラブラブな絵が多いから
人気があるんじゃないですかね〜
かくいう私もその一人で〜す(^-^)
サッチャン | 2007/12/17 11:48 PM
ひとつの重い恋が終結したばかりなので
シャガール眺めてたら
涙 止まらなくなりました。

よぉーしっ!!
人生 仕切りなおしだっ!!

んで シャガールの柔らかいタッチに
しみじみ時を忘れて 身を委ねているわたくしです。





真珠 | 2007/12/18 6:47 AM
「毛皮襟の女」は実に意外な作品です。
やっぱりシャガールって愛らしいお目目の牛ちゃんや、空飛ぶ恋人たちなんですよね〜(笑)
「アルルカン」いいですね。シャガールの絵の中の独特の動きが面白く表現されてる気がします。
『夜、歩く』っていうタイトルでもいいような?!
OZ | 2007/12/18 8:13 AM
シャガールって色んな絵を描くんですね。
奈良でやっているシャガール展とは また違った感じです。
奈良のは小ぶりな作品が多くて 動物もたくさん宙に浮かんでましたよ。。
「毛皮襟の女」は本当に意外ですね。
私もどちらかというと油彩のほうが気になるタイプです。
モモ | 2007/12/18 10:45 AM
シャガール展。版画に人気が集中しているのですね。
それに比べて油彩画には行列がないって。
コンドルも油彩画を見て、これいいねぇ〜なんて
言ってみたいものです(笑)
コンドル | 2007/12/18 7:02 PM
展覧会にお越し頂いて、どうもありがとうございました。
もっと早く来て頂ければ、混んでいなかったのですが、、、
そういえば、チケット届きましたか、、、?(ちょっと不安)
ちなみに、あのピエロさんは催眠術も出来るんですよ(^o^)
フリーダ | 2007/12/19 9:52 AM
マティスか何かの展覧会に行ったとき、
デート中のカップルの会話を盗み聞き。

女性は楽しげに微笑んでるのに男性が
「こんなテーブルの脚、ありえないよ」
なんて言ってて興醒め。

印象派以外の展覧会は、
デートに向かないのかもしれません。
紫式子 | 2007/12/19 2:13 PM
@サッチャンさん
こんばんは。

純粋に愛を表現している作家さんて
もしかしてシャガールがナンバー1かも
しれませんね。「ラブラブな絵」に納得です。

@真珠さん
こんばんは。

日記は拝読したのですが
上手いことコメントつけられずにいました。
すみません。

恋をしているとき
ふわりと浮いているような感じになります。
シャガールの絵に通じるものそこにも
あるのかもしれませんね。

@OZさん
こんばんは。

>『夜、歩く』っていうタイトルでもいいような?!
ですね。
「歩く」という行為際立って前面に
表現されている作品のように見えます。

「毛皮襟の女」はよい作品でしたよ。
誰も足を止める方いませんでしたが。
自分はこれかなり気に入りました。
こういう絵もあって初めてシャガールの他の絵も
理解が深まるように思えました。

@モモさん
こんばんは。

奈良で開催しているシャガール展は
版画が中心なのでしょうか。
小さな版画でも色が加わっていると
「見え方」かなり変ってきますよね。
まず色ありきでしょうか。
ルオーとは全く雰囲気違いますが。

@コンドルさん
こんばんは。

版画は見やすいですからね、連作ですし。
ストーリー性があるので。
油彩画は描かれた背景とか分からないと
楽しめない部分も多分にあるようです。

@フリーダさん
こんばんは。

チケットありがとうございました。
混雑している展覧会慣れているので
問題なしです。閑散としているより良いです。
活気に満ち溢れていました。

催眠術。。。ですか…やるな〜

@紫式子さん
こんばんは。

駄目なオトコですね〜
分かれないとそこで。
眼に見えるものだけが真実ではないのだよ。若者よ。

印象派の展覧会は鉄板ですね。
困ったら「綺麗だね〜」で事足ります。
人気があるわけです。どうりで。

TBありがとうございました!
Tak管理人 | 2007/12/19 8:48 PM
連投失礼します。

幸せな雰囲気が人気の理由なのでしょうね。
絵画に全く興味のない夫もシャガールだけは好きです。
shamon | 2007/12/20 8:43 PM
@shamonさん
こんばんは。

雰囲気ってまず導入として
とても大事ですよね。
それを持っているシャガール。
人気あって当たり前でしたね。
Tak管理人 | 2007/12/21 11:09 PM
こんばんは。
シャガールの油彩はデートには不向きなのですね!
これは重要なことですね、勉強になります!φ(・_・") メモメモ
シャガールの作品はどこかほのぼのとしていて心地よく感じました。イジスの写真も見応えがありました。今回は作品数が多くて、展覧会2つ鑑賞したような疲労感がありました。。。ヾ( ̄ー ̄)ゞ
受胎告知をはじめ、パルマ展やオランダ風俗画等、絵画の楽しみ方をたくさん教えていただき本当にありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願い致します。(^_^)
りゅう | 2007/12/30 11:23 PM
@りゅうさん
こんにちは。

勝手なこと書き散らしています。
たしかにこの展覧会作品数多くて
疲れましたねーへとへとでした。
階段を上るだけでも辛かったです。

楽しみ方だなんてそんな…
素人目で見てせめて少しでも
快く見られたらなーと思っているだけですので。

来年はフェルメール展に照準を絞って
とことん楽しみたいと思っています。

こちらこそどうぞよろしくお願い致します。
Tak管理人 | 2007/12/31 12:40 PM
Takさん、こんばんは
シャガールの絵は細部に色々な物語をもっているから
面白いのかもしれません。

とは言っても、私もシャガールの良さについてはまだまだ
わかりませんが…
月曜に行っても美術館が混んでいたのにはびっくりでした。
アイレ | 2008/01/02 12:47 AM
@アイレさん
こんばんは。

上野の森にシャガールですから混雑必至。
ここは混雑する仕掛けがあるようです。

シャガールはどうもいまいち
好きになれないのですが、
まつわる思い出が良いこと多いので
ついつい出かけてしまいます。
Tak管理人 | 2008/01/04 12:51 AM
やっぱシャガールはいいですねぇー↑↑
私は大好きです
あい | 2008/08/23 7:32 PM
@あいさん
こんにちは。

Bunkamuraで最近拝見したシャガールが
大変印象に残っています。
パリに出る前の作品と分けて見ると面白いです。
Tak管理人 | 2008/08/24 8:46 AM
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