青い日記帳 

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国立西洋美術館長の太鼓判

日曜日の新聞の楽しみは、何と言っても「書評」
各紙で様々な本を当代屈指のその道のプロがお勧めの一冊をこれまた優れた文章にて紹介するのですから、もうそれこそ「全部読みたい」心持に誘われて然り。

何十回に一回の割合で、既に読んだ(または購入した)本が紹介されているとその週機嫌がぐーんとよくなる単純な自分。最近では山崎正和氏の『装飾とデザイン』が読売の書評で取り上げられていました。
装飾とデザイン : 書評 : 本よみうり堂 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

さて、今週もまた手元にある一冊の本が書評欄にて紹介されました。(よって一週間かなり上機嫌)。その本は、惣領冬実『チェーザレ 1』(講談社)
チェーザレ 1―破壊の創造者 (1) (KCデラックス)
チェーザレ 1―破壊の創造者 (1) (KCデラックス)
惣領 冬実

もしかして、漫画……。。。
そうです。漫画です
講談社のコミック「モーニング」に連載されています。

漫画が新聞の書評に載るようじゃ…とお嘆きの貴兄。
そううなだれること勿れ。騙されたと思い一冊購入してみて下さい。
今年一年かなりの人にこのコミック紹介しましたが「読んで損した」とつき返された験し御座いません。

【過去の紹介記事】
弐代目・青い日記帳:45億7000万円でラファエロ落札
弐代目・青い日記帳:講演会「レオナルドで知るルネサンス―波乱の生涯と、激動の時代の魅力」

そして今年4月に刊行となった3巻では「佐々木毅氏、推薦」の文字が堂々と帯に記されていたのも記憶に新しいところです。

チェーザレはどこまでマキャヴェッリのアイドルだったのであろうか?
(佐々木毅氏-習院大学教授。元東大総長。21世紀臨調共同代表。 マキァヴェッリの研究からその思想の実践まで、業績は多岐にわたる。)

今回、読売の書評でこの「チェーザレ」を取り上げて下さったのが、上野国立西洋美術館館長であらせられる青柳正規氏なのです。以下引用。

 十五世紀末のヨーロッパは、スペイン、フランス、神聖ローマ帝国が広大な領土と強力な軍隊を有し、小国が割拠するイタリアはこれら大国の思惑に翻弄される小舟のようであり、微妙な政治力学でかろじて均衡を保っていた。ローマ・カソリックの頂点に立つ教皇の領土もそのような小国の一つに過ぎなかったが、精神世界の長としての権威は侮りがたいものであった。
 教皇アレクサンデル六世の息子チェーザレは、権謀術数の渦巻くイタリアを舞台に、非凡な政治力と天才的な軍事戦略を駆使して、教皇権力の強化に貢献した。しかも、父教皇の命令に唯々諾々と従うのではなく、独自の構想と展望に忠実なるが故に、教皇を裏切ることさえあった。そうであるからこそ、同時代を生きたマキャベッリはチェーザレを『君主論』のなかで高く評価しているのである。
 ルネサンス文化が花咲くフィレンツェやピサ、そしてローマを舞台に展開する絢爛たる政治絵巻がコミックスという表現手段によって重厚に展開する。おそらく小説や歴史物語としての言葉だけによる表現では、これほど精繊に具体的に当時の都市景観や建物、衣装などの風俗を描出することはむずかしいだろう。ブルックハルトの『イタリア=ルネサンスの文化』を読んでも、本書のような造形的イメージをどれだけ得ることができるだろうか。
 コミックス独自の表現特性とそれに適した主題の合致によって、いままで経験することのできなかった歴史ものを手にすることが可能となった。作者の丁寧な描写を、ダンテ学者である監修者、原基晶氏の丹念な考証が支えている。
 ◇そうりょう・ふゆみ]1959年大分県生まれ。漫画家。作品に『MARS』など。




これから、年末くだらないテレビ観てダラダラ過ごすなら、この「チェーザレ」読破した方がどれだけ良き新年を迎えられることやら。現在四巻まで出ています。読みこなすには丁度いい分量かと。

チェーザレ 4―破壊の創造者 (4) (KCデラックス)
チェーザレ 4―破壊の創造者 (4) (KCデラックス)
惣領 冬実



さて、さて明日の各紙の書評はどんな本を紹介してくれるのやら。
楽しみ。楽しみ。

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1237

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読書 | permalink | comments(15) | trackbacks(0)

この記事に対するコメント

来年帰国時の購入本がすでにこれで決まり!(笑)
この惣領冬実さん、絵がとてもお上手ですし、こういう話は絵に魅力がないと半減・・・当然ですね、漫画なんですから。
日本の漫画の質の高さを楽しみましょう!
チェーザレはイタリア関係の重鎮、塩野七生さんと澁澤龍彦さんがふれたもの、あとはあちらこちらで目にした断片くらいですが、面白い人物だったみたいなのはよーくわかります。
OZ | 2007/12/23 12:57 AM
お。
漫画は読まない主義ですが、惣領冬実さんは昔好きな漫画家さんだったし題材が超素敵なので、Amazonでポチッとしてきました。
楽しみです〜♪
ogawama | 2007/12/23 1:36 AM
丁度国立西洋美術館の記事をUPしたばかりだったので、
同じねたかと思ったら、全然違いました。
24日迄配布のブリューゲルのクリスマスカード、もうGETされましたか?

惣領冬実さんの漫画は読んだことありますが、
こういう話を書いてたのは全然知りませんでした。
Takさんが以前勧めてらしたギャラリーフェイクも面白かったし、
これは買い、ですね。(でも全巻揃ってから読みたいかな。)
m25 | 2007/12/23 2:48 AM
惣領冬実さんの絵は好きなのですが、漫画あまり読まないのでこのシリーズの事は全く知りませんでした。

毎年年末年始のテレビ番組のつまらなさに辟易してるので、ぜひ読もうと思います。
えりり | 2007/12/23 7:09 AM
おおっ!こんなに凄い方が「チェーザレ」をご紹介くださるなんて!

この作品は初めの頃から愛読していますが、下手な小説読なんかよりうんと読み応えありますよね。
4巻は、チェーザレの兄弟も出てきて、いよいよこれからますます面白くなっていく予感がしました♪
ダ・ヴィンチ等との出会いも楽しみです。

今夏、うちの町のふくやま美術館でペルジーノ展があったのですが、地元紙によると監修の原先生が作品展をご覧になったようです。
その中の作品が、いずれ「チェーザレ」で描かれる予定、とありました。
うさみん | 2007/12/23 9:23 AM
おっと3巻までしか読んでない。
4巻かわなくっちゃっ!!
アマゾンアマゾン・・・・・
勉強になるんですよ。
gakko | 2007/12/23 12:12 PM
どうも、こんにちは。
私もこの前の書評で「チェーザレ」を見かけたのですが、思わずのけぞりました。
この作品は以前から読んでいたものの、まさか青柳先生がご紹介されるとは・・・!と。
また、4巻が出ていたことに気づいていなかったので、書評を見てすぐに書店に走りました。(笑)

チェーザレにご興味ありましたら、塩野七生さんの「チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷」もオススメです。既読でしたらスミマセン;;
ちまき | 2007/12/23 4:49 PM
@OZさん
こんばんは。

言葉では表現の限界がありますが
それを抜群の安定した画力で補い
当時の様子を具に伝えてくれている本です。
私もまずその点に「やられました」

要点を踏まえる為の用語解説他
色々とためになるお話も最後に
収録されているのでお得感かかりあります。

@ogawamaさん
こんばんは。

結構読むのに時間を要します。
そして嵌まってしまうと
webで系図やらなにやら調べ深みに。。。ご注意あれ。

@m25さん
こんばんは。

拝見しました!ブログ。
昨日西洋美術館へ行ったので
クリスマスカードいただいてきました。
スポンサーが付くと違いますね!
電飾の数も増えたように思えます。

全巻揃うのかなりかなーり先になると思います。
連載といっても途切れ途切れですので。
4巻が出たばかりですのでとりあえず4冊!

@えりりさん
こんばんは。

漫画と言ってもこれきちんと読むとなると
相当な時間が必要かと。関連事項を調べてみたり
歴史年表紐解いてみたり。。。

テレビは本当につまらないです。辟易。

@うさみんさん
こんばんは。

ペルジーノ展今、ふくやま美術館で開催されているのですか
あの展覧会は良かったですよね。
っと思って自分のブログの記事探しても見当たりません。
展覧会の記事書くのどうやら忘れていたようです。
「再評価」されつつある画家さんですよね。

「チェーザレ」にも登場ですか〜
当時の画家や芸術家がもっともっと出てくると
より一層楽しみが増します。

原先生お願い!!

@gakkoさん
こんばんは。

4巻は先月だったでしょうか。
発売になったのは。
内容はですね。。。。
なんて書いたら怒られてしまいますね。

@ちまきさん
こんばんは。
コメントありがとうございます。

書評、「チェーザレ」、青柳氏。
この3点セット誰が想像したことでしょう。
驚きました。
忘れた頃にサッと発売になるのがまた憎い。
これで売れ行きも倍増でしょうね。

塩野七生さんの本は読んだことありません。
教えて頂き有り難う御座います。
塩野さんの本はよくかみさんが読んでいます。
自分は、世界史にとんと弱い人間です。

Tak管理人 | 2007/12/23 9:41 PM
こんばんは
かなり好きです。
モーニング読者なので、掲載号はわくわくです。
ちまきさんの挙げられた塩野さんの作品は見事です。
一陣の風が吹き渡るような感じです。
他にサガンの『ボルジア家の黄金の血』や星野之宣のルクレツィアを描いた作品も好きです。

モーニングではあと『かぶく者』にもハマッてます♪
遊行七恵 | 2007/12/24 12:22 AM
こんばんは
にわかイタリアかぶれなので早速大人買いしました。
とりあえず二巻まで読了。面白い!
lysander | 2007/12/24 1:09 AM
こんにちはチェーザレは高校の頃に塩野七生氏の本で憧れてました。
マンガで読める日が来るとは!!
『モーニング』って凄いなぁ〜
「へうげもの」も面白いし...週刊で読もうかな〜
るる | 2007/12/24 10:18 AM
こんにちは。
前作の「ES」から読んでいたので、チェーザレも連載で読む派です。
いよいよ序章クライマックスというところで次期に続く(書き溜めて短期集中連載なので時間が空く)なので、首を長くして待っております。
mizdesign | 2007/12/24 12:18 PM
@遊行七恵さん
こんばんは。

毎週読まれているのですね。
週刊誌まで欠かさずチェックされているとは畏れ入ります。

「かぶく者」もチェックしたいと思います。
星野さんの作品は好きです。
昔よく読みました。
今は京極堂をいつ観に行こうか思案中です。

@lysanderさん
こんばんは。

正しい決断です。
イタリア行かれた後ですので
ご自身が旅してきた場所そのままの光景が
描かれているのではないでしょうか。

@るるさん
こんばんは。

週刊誌で読むクセがあまりないので
コミックの登場を待ち焦がれています。
中々発売されないものも多い中
これはかなり順調かと。

@mizdesignさん
こんばんは。

区切り方も上手ですよね。
中だるみもなさそうですし、
このままの勢いとクオリティー保ち
一気に最終巻まで行って欲しいものです。
Tak管理人 | 2007/12/24 11:17 PM
話題としては過去になってしまうでしょうが、実は「チェーザレ」が到着。
今日は洗濯の合間に読みふけりました。
面白い!!
この丹念な考証が作品に重みを加えていますね。

とりあえず2巻までですけれど、この記事の時点で4巻まで
でているそうなので、帰国したら手にいれます!!

ルネサンスの巨人たちの交わりも興味深いです。
そうそうコロンブスもルネサンスの人だった。
なんだか結びつけていなくて意外な感がありました。
OZ | 2008/08/14 6:54 AM
@OZさん
こんばんは。

おおーー到着しましたか〜
想像以上の出来でしょ。
漫画といえども侮れません。

今、5巻まで出ました。
私も英国から帰ってから
書店で買い求め読んだところです。

あれだけ丹念に調べ描くのは
さぞかし大変なことかと。
それにストーリー性も大事ですからね。
Tak管理人 | 2008/08/14 7:56 PM
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