青い日記帳 

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サボテン若冲上京!!

東京国立博物館にてこの夏開催される
「創刊記念『國華』120周年・朝日新聞130周年 対決−巨匠たちの日本美術」展
略して「対決展」に伊藤若冲の「仙人掌群鶏図襖」(重文)がやって来ます。


重要文化財「仙人掌群鶏図襖」(さぼてんぐんけいず)1789年

この襖が所蔵されている大阪、西福寺は一年に一度しか普段この襖を一般公開していません。毎年一回11月3日にしか観ることのできない若冲の作品です。

希少性の極めて高い「お宝」作品である“サボテン鶏図”が何と東博で観られるというのですからこんな喜ばしいことはありません。

天明8年(1788)に発生した京都の歴史上最大の火災「天明の大火」によって、市内に居を構えていた若冲は焼け出され一時、大阪へ避難したそうです。

若冲は、大阪の地で「人参三臓円」という薬を販売してひと儲けしていた鰻谷の薬問屋、吉野寛斎という人物の世話になったそうです。

寛斎は西福寺の檀家総代表のような立場だったらしく、世話になった寛斎のために何枚か若冲は絵を残し、またその縁で西福寺にこの「仙人掌群鶏図襖」を描き残したとされているそうです。

「仙人掌群鶏図襖」

それにしても、どうしてサボテンを襖絵として描き込んだのでしょう?
お得意の鶏を描くのなら分ります。仙人掌を描いた絵はこれしかありません。

しかも当時サボテンは大変珍しいものだったはずです。
目にしたモノしか描かない若冲はどこでサボテンを見たのでしょう。

その鍵を握るのが先ほど登場した大阪薬問屋の吉野寛斎です。

当時の薬問屋はお金持ちが多かったらしく吉野もご多分に漏れずそうだったようです。また異国趣味も持ち合わせており南蛮渡来の様々な珍しいものを大枚はたいて入手していたようです。(駱駝まで持っていたとか)

きっと吉野寛斎のコレクションの中にこのサボテンも含まれていたはず。
それを身を寄せていた若冲が目にし「これは!」とすかざず画題とした。

「仙人掌群鶏図襖」

ところで、この絵に描かれているサボテン、随分と大きいですよね。
何でも1670年に日本にやって来た、ウチワサボテンの一種で「大宝剣」という名の仙人掌だそうです。これと同じ種類の仙人掌が静岡県にある日蓮宗 龍華寺という寺にあるそうです。国指定の天然記念物に指定されているとか。

確かにデカイ…画像はこちら。 
しかも若冲の描いたサボテンそっくり?!

このように生長し木のようになるサボテンもあるのですね。。。
それにしても若冲の描いたサボテンに巻きつくような青い物体は何?

「対決展」開催期間は2008年7月8日(火)〜8月17日(日)です。
博物館へ行ってこの目で確かめてきましょう。

因みに若冲と蕭白が「対決」しているそうです。


日本美術の歴史に燦然と輝く傑作の数々は、時代を代表する絵師や仏師、陶工らが師匠や先達の作品に学び、時にはライバルとして競い合う中で生み出されてきました。直接の影響関係がない場合でも、優れた芸術家たちの作品を比較すると、興味深い対照の妙を見出すことができます。きらめく才能の拮抗により、各時代の造形芸術はより豊潤に、華麗に開花してきたと言えるでしょう。本展では、このような作家同士の関係性に着目し、中世から近代までの日本美術史に名を刻む巨匠たちを2人ずつ組み合わせ、名品を「対決」させる形で紹介します。

公式サイト

若冲のサボテンだけではありません。
こんなに豪華な作品勢揃いします。

永徳×等伯、若冲×蕭白、応挙×芦雪

長沢芦雪の「虎図襖」(重文)和歌山、無量寺・串本応挙芦雪館
これもまた同じく楽しみです。


大雅×蕪村、宗達×光琳、光悦×長次郎

宗達も光琳も朝日新聞社の展覧会に顔出したり、続いて開催される読売新聞社主催の「琳派展」に出たりとなんだか大変ですね。


歌麿×写楽、雪舟×雪村

およそ一ヶ月間の夏の祭典。特別展「対決−巨匠たちの日本美術」
展覧会タイトルいまいちだし、「対決」ってどうなの?と
思っていましたが、ゴメン謝ります。そして必ず観に行きます。
何度でも。

因みに東京国立博物館・表慶館で時同じくして「オルセー美術館コレクション特別展 フランスが夢見た日本−陶器に写した北斎、広重」も開催されます。

19世紀のフランスでは日本の芸術文化が幅広い芸術分野に影響を与え、「ジャポニスム」という芸術思潮を生み出してきました。なかでも浮世絵、とくに北斎、広重の影響を強く受け、そのモチーフを絵柄にしたテーブルウェア「ルソー」と「ランベール」は当時高く評価されました。オルセー美術館では19世紀ジャポニスムを検証するに欠くことのできないこの二つのテーブルウェアの買戻しを進めてきましたが、2008年の日仏修好150周年を迎えるにあたりこの貴重なコレクションを公開することになりました。展覧会には、テーブルウェアのモチーフのもととなった浮世絵も比較対照するように展示します。

こちらは7月1日〜8月3日まで。日本経済新聞社の主催です。
(「対決展」とは別料金)

オルセー美術館コレクション特別展 フランスが夢見た日本−陶器に写した北斎、広重」も観たい!!今年の夏の東博は大変だーー猫2

異能の画家伊藤若冲 (とんぼの本)
異能の画家伊藤若冲 (とんぼの本) 狩野 博幸

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ライバル日本美術史
「ライバル日本美術史」 室伏 哲郎
 尾形光琳と円山応挙、葛飾北斎と歌川広重、棟方志功と池田満寿夫――。政治評論から美術批評まで手掛ける著者が、日本美術を代表する芸術家たちをライバルとして対比させて、美術史をひもといたユニークな評論だ。
 豊臣家の御用絵師・狩野永徳を強く意識して野心を抱いたという長谷川等伯。「犬猿の仲」とされながら、実際は尊敬し合っていたという横山大観と竹内栖鳳。そうした様々な逸話が生き生きと記されていて、芸術家たちの人間味あふれる姿が伝わってくる。(ひたる アート)



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この記事に対するコメント

こんばんわ。
これは楽しみです!
内容がやたらと豪華な感じですね。
日本美術オールスターの競演とあっては見逃せません。
今年の夏、上野が熱くなりますね。
会期中に何回か行くことになりそうです。
あおひー | 2008/02/26 11:58 PM
@あおひーさん
こんばんは。

やたらと無駄に豪華な気が自分もしますが
祭りみたいなものかと。
暑い盛りですから。
熱中症対策万全にして
イザ上野!
Tak管理人 | 2008/02/27 12:03 AM
面白い!
楽しみの‘美術展’です。
特に‘仙人掌〜’が〜
講義を読みまして、うれしさ倍増デス。

初めまして、‘花’と云つて、ブログ逍遥してる者です。
時々、勝手に休息してました。
貴ブログを拝見しながら〜
紅茶を飲みながら〜。

花 | 2008/02/27 1:43 AM
若冲大好きなので、これは本当に楽しみです!
オルセー美術館コレクション特別展のテーブルウェアも!
この夏は東博に通いそうです。
早く夏来ないかな〜。
えりり | 2008/02/27 6:48 AM
おはようございます。
学校のプリントを作りながら、
ちょっと休憩でこの記事にフリーズ!!
これは、プライスコレクション以来の熱気が上野に集中しそうですね。
なんとかVSこんとかは、見る人の心煽りますね〜
お祭り気分で盛り上がること必定。
いつ行くかがキーポイントです。
何度でも通いたい人用に定期券発行してもらいたいです。
熱い情報、ありがとうございます!!
仕事に気合い入りました。??
あべまつ | 2008/02/27 10:16 AM
うわっ、これは必見ですね。
「対決」のネーミングはともかく、中身は豪華。
最近のここらの時代の日本美術総決算みたいな
豪華さ。
出し惜しみしてる余裕なんぞ無い!みたいな。
KIN | 2008/02/27 12:28 PM
仏像マニアの私は「薬師寺展」をこころ待ちにしていますが、
夏にもこんな面白い企画展があるのですね。

これは現代アート偏重の私でも行きます。
テツ | 2008/02/27 1:43 PM
良い情報です♪通い込むために、この春更新はパスポートから友の会に繰り上げしようと思います。
東京国立博物館の盛況と企画内容の充実ぶりに、Takさんも活躍しているのでは。
panda | 2008/02/27 3:52 PM
年に1度しか一般公開されない襖の公開、
かなり貴重な機会になりますね。
コンドルもぜひ、見に行ってみたいです。
仙人掌群鶏図襖。200年以上も前の貴重な作品なのですね!
コンドル | 2008/02/27 3:57 PM
@花さん
こんばんは。初めまして。
コメントありがとうございます。

京博に負けじと
豪華な顔ぶれの展覧会です。
仙人掌是非ともこの目で
早く観たいものです。

この前知人から頂いた紅茶が
美味しくてコーヒー好きな自分が
ここ数日毎日のように飲んでいます。

今後とも宜しくお願い致します。

@えりりさん
こんばんは。

この絵はきっと観られないだろうなと
半ば諦めていたのでとっても嬉しいです。
東博さんの当たり年になりそうな気がします。
これで常設も力あるのですから
一日中いても飽きることありませんね。

@あべまつさん
こんばんは。

自分もこのチラシを手に入れた時は
一瞬フリーズしてしまいました。
少しお知らせするのが遅くなりましたが
まだまだ先のことですからね。

「対決」って美術の世界ではあまり
馴染みの薄い言葉ですがそれを
敢えてタイトルにもってくるのですから
きっと自信かなりあるのでしょう。

ほんと、定期券欲しいですね。
お仕事頑張ってください!

@KINさん
こんばんは。

そうそう、ネーミングがね…
京博と「対決」したいのかなと
穿った見方してしまいます。
どこを見てもお宝だらけの
とてつもない展覧会となりそうです。

@テツさん
こんばんは。

この展覧会のあとにさらに
「琳派展」も控えています。
それぞれ一ヶ月間と期間が
短いので見逃さないようにしないとです。

@pandaさん
こんばんは。

フリーパス発行してほしいですよね。
一万円でも出します。
新聞社さんがからむので難しいかもしれませんが
東博さんなら、やってくれそうな気もします。

@コンドルさん
こんばんは。

そうなんですよ〜
年に一度、しかも大阪のお寺での公開しか
行われない襖絵ですからねー
若冲の作品は時代を超越した魅力にあふれています。
是非。

Tak管理人 | 2008/02/27 6:27 PM
私も先日、このチラシを入手して独りニマニマしてました♪
対決のセレクトも流石!!って感じです
パスポートか回数券欲しいですね〜
るる | 2008/02/27 8:44 PM
@るるさん
こんばんは。

思わずニヤケてしまいますよね。
だってわざわざ大阪から東下りして
きてくれるのですから。
パスポート強く希望です!
Tak管理人 | 2008/02/29 5:54 PM
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