2008.04.07 Monday
「フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロの小書斎」
イタリア文化会館で開催中の
「フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロの小書斎(ストゥディオーロ) 中部イタリアにおける人文主義とルネサンス」展に行って来ました。 ![]() フィレンツェ、 ウフィツィ美術館に所蔵されている初期ルネサンス肖像画の傑作の誉れ高きピエロ・デラ・フランチェスカの手による「ウルビーノ公夫妻の肖像」(フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロの肖像)1465-70年頃 ![]() 極めて高く評価されているこのディプティク(二連画)は元々は留め金で二枚の絵が連結され本のように開くような構造をしていたそうです。ウルビーノ侯爵夫妻の容貌をフランドル絵画派の特徴でもある正確な描写法によって描き上げています。 また夫妻の容貌のみならず、背景描写も正確な遠近法を用い、俯瞰的な位置から見た街の様子が左右バランスよく描かれていることも評価される要因の一つです。 さて、今回の展覧会にこの肖像画は来ていませんが、描かれているウルビーノ公国の君主であったフェデリーコ・ダ・モンテフェルトロ公(1422-1482)がグッビオのドゥカーレ宮殿に持っていた「ストゥディオーロ」(小書斎)“Federico da Montefeltro e lo Studiolo di Gubbio”が東京九段にあるイタリア文化会館エキジビションホールに再現され公開されています。 ![]() ホール中央に見える黒い外壁の小部屋が今回5年の歳月を費やして再現された「フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロの小書斎」です。(許可を得て撮影) フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロの小書斎を取り囲むように、周囲にはルネサンス期のテラコッタ製の壺やマジョリカ焼の薬局用の壺、水差し(アポカ美術館所蔵)などがリズミカルに展示されています。それでは小書斎(ストゥディオーロ)の中に入ってみましょう。 ![]() しばし、ストゥディオーロ内部をご堪能あれ。 ![]() ![]() ![]() また単にトロンプルイユ手法だけだと、安っぽいトリックハウスのような出来になってしまうでしょうが、それを補うに十分なほど遠近法もふんだんに用いられています。最初に紹介した「ウルビーノ公夫妻の肖像」でも見事なまでの空間遠近法が用いられていたこと考えると当時の人々のこの分野に対する興味関心の高さを伺い知ることができます。 ![]() ピエロ・デラ・フランチェスカの記した『遠近法論』のファクシミリ版まで展示してあり、まさに至れり尽くせりの展示内容です。 そうそう、書き忘れていました。 驚くこと勿れ、これら全て絵ではありません「寄木細工」です! ![]() ビックリですよね。 「これ作るのに5年もかかったのか〜さすがイタリア人のんびりしているな〜」 ではなく、 「これたったの5年で作り上げたのか!やれば出来るじゃんイタリア人!」 と、拍手喝采せねばなりません。 観に行きたくなってきましたでしょ。 入場料たったの500円でこの小宇宙ならぬ小書斎を堪能することできます。 更に国立西洋美術館で現在開催中の「ウルビーノのヴィーナス展」のチケットか半券を持っていけば入場は何と無料!自分もお財布に入っていた前売り券見せたら「どうぞ〜」と入れてくれました。上野が先か九段が先か。 オールカラーのカタログもたったの100円で販売されています。 ![]() このストゥディオーロは、グッビオのドゥカーレ宮殿に設置される前に世界で初めて披露されるものだそうです。これ見逃すとウルビーノまで行かなくては観られません、体験できません。今月20日までです。急げ! 因みにオリジナルのストゥディオーロは1939年にニューヨークのメトロポリタン美術館に売却されまったそうです。メトロポリタン美術館のサイト検索したら確かにありました。オリジナル。 ![]() 元々は上部の白い部分には多くの肖像画などが掛けてあったそうです。その大半が現在では失われてしまったそうですが、2点のみロンドンのナショナル・ギャラリーに所蔵されているそうです。 ![]() The Gubbio Studiolo and Its Conservation (Metropolitan Museum of Art) Olga Raggio,Antoine M. Wilmering 最後に「今日の一寄木」 ![]() やっぱり鳥でしょう〜 小鳥の寄木細工を書斎にこしらえさせるなんて、フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロ公間違いなくいい人だったに違いありません。 老婆心ながら。 ![]() 出入り口人がひとり通るのがやっとですの他の人に気を遣って足早に出てしまうと見逃してしまいます。大切なもの。出入り口の天井部分を見上げてみてください。 ![]() フェデリーコ公紋章があります。 自分はこれ見逃してしまい一度会場を出た後、わざわざ戻って観てきました。 ![]() 美のチチェローネ―イタリア美術案内 ヤーコプ ブルクハルト それでは最後に「今日の美味」 ![]() 千鳥が淵沿いにあるインド大使館(現在工事中)前に出ていた「HAKU MAHAL」 ここで「マンゴーラッシー」を販売しています。これが美味。 写真を撮り忘れるほどです。 おまけ: 100円とは思えない充実した内容のカタログより。 20世紀前半最高の歴史家の一人、オランダのヨハン・ホイジンガは、1918年春に出版された名著「中世の秋」の中で、次のように書いている。中世の衰退であり、同時にルネサンスと呼ばれる新時代の夜明けでもあったこの時代において、「人々の生活は暴力的で困難に満ち、血と薔薇の混じった香りを放っていた。」 1422年にグッビオで、ウルビーノの君主グイダントニオ・ダ・モンテフェルトロとグッビオの貴婦人との間に生まれた、フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロが育ったのはまさにこの時代であった。 ![]() 中世の秋〈1〉 (中公クラシックス) ホイジンガ 【関連エントリー】 - 弐代目・青い日記帳 | 「ウルビーノのヴィーナス」 - 弐代目・青い日記帳 | 「エトルリアの世界展」 - 弐代目・青い日記帳 | 「チェッコ・ボナノッテ展」 - 弐代目・青い日記帳 | 「ミンモ・イョーディチェ写真展」 この記事のURL http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1348 JUGEMテーマ:アート・デザイン 本展では、ルネサンス文化が花開いたウルビーノ公国の君主、フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロ公(1422-1482)がグッビオのドゥカーレ宮殿にもっていたストゥディオーロ(小書斎)を再現します。有能な傭兵隊長であるとともに、人文主義者また学者としての素質を併せもち、多くの教養人や芸術家との交友関係をもとに、宮廷に優雅なルネサンス文化を花開かせたフェデリーコ・ダ・モンテフェルトロ公が休息や読書、研究、友人との交友の場として使っていた部屋が「ストゥディオーロ」(小書斎)です。グッビオのドゥカーレ宮殿にあった小書斎には、遠近法とトロンプルイユ手法を用いた「自由学芸」のモチーフの寄木細工で装飾がほどこされていました。オリジナルのストゥディオーロは1939年にニューヨークのメトロポリタン美術館に売却されましたが、この度、地元の職人達が5年以上の歳月をかけて制作した実物大の高精度な複製が完成しました。今回の展覧会では、グッビオのドゥカーレ宮殿に設置される前に世界で初めて披露されるこのストゥディオーロのほか、ルネサンス時代のオリジナル陶器や、ピエロ・デッラ・フランチェスカの著作『遠近法論』の複製などが展示されます。 |



フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロの小書斎を取り囲むように、周囲にはルネサンス期のテラコッタ製の壺やマジョリカ焼の薬局用の壺、水差し(アポカ美術館所蔵)などがリズミカルに展示されています。















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