青い日記帳 

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「宮島達男 | Art in You」

水戸芸術館現代美術ギャラリーで開催中の
「宮島達男 | Art in You」展に行って来ました。



梅の季節は偕楽園のお客さんで道が混雑するから時期をずらして行こうとlysanderさんと約束していたけど、時が経つのは宮島さんのデジタルカウンターよりも速く、気が付けば会期終了間近。

いちごやでワインを両手の指では足りないほど空にした翌日、アナログの時計の針を休日なのに午前7時にセットし早起きし、一村雨さんもお誘いしていざ水戸へ。

三郷から常磐道へ乗ろうとすると、渋滞情報が。
流石にGWとあって下り車線は常磐道でも酷い渋滞。

そうそう、何キロ渋滞と知らせてくれる電光掲示板もこれまたデジタルの数字。
宮島さんのカウンターは減るものもあり増えるものもあります。
でも、どうやら高速の渋滞デジタルカウンターは数字が増すばかりのよう。

不穏な出足。

三郷から高速へは乗らずに一般道で渋滞個所を避けることに。
助手席に一村雨さんに座って頂いたのが功を奏し地図を片手に的確にナビゲート。
守谷サービスエリアを過ぎれば渋滞は緩和されるとのこと。
千葉→埼玉→千葉→茨城と突き進む。

高速に乗りしばし順調に飛ばすもまたもやデジタル数字が渋滞を告げる。
今度はさっきよりヘビー.友部JCTまで何十キロも滞っているとのこと。
水戸ICまでもう一歩なのに。。。

ここでも一村雨さんやlysanderさんが機転を利かせ、水戸の先に笠間へ目的地を変更。笠間日動美術館を高速降りて一路目指す。快調に。

単調な高速は眠くなるけど一般道は走っていて楽しい。
これも「デジタル」と「アナログ」に喩えられるのかな。
なんて呑気なこと思っているのもつかの間。次なる魔の手が行く手を阻む。

次に現れしは「笠間つつじ公園」
時季ですものね〜つつじの。。。

ツツジ見物客が引き起こす大渋滞。
高速の渋滞と違い微動だにせぬ様子。

どうしてツツジ見物にこれだけの人が押し寄せるの!?と
他人の行動は中々解せないもの。自分だって数年前のGWに
わざわざ群馬まで観に行ったくせに。。。
その時撮影した写真→群馬県立つつじが岡公園

ここでも皆で機転を利かせというよりも、すんなり笠間日動美術館を諦め渋滞避けて国道50号で進路を水戸に変更。この身代わりの速さが世渡りの術。

腕時計を見るともう午後1時を過ぎています。
運転席にあるデジタルの時計ではどうも時間の実感がわきません。
もうひとりの同乗者(かみさん)が腹を空かして暴れだしそうなので
水戸まであと僅か5分足らずのところにある「黄門そば水戸店」へ。



注文しても待てど暮らせど蕎麦は現れず。
まさか注文受けてから蕎麦打ちしているのじゃないかと思わせるほど。
まぁ、それなりに美味しかったから良かったですけどね。
(「今日の美味」決定だな)

さて、お腹も満腹になったとろこで、いよいよ美術館へgo!
閉館時間の関係上最初に千波湖のほとりにある茨城県近代美術館へ。

企画展「開館20周年・美術館設立60年記念 所蔵作品選 175/3000 時を重ねて3000点。飛躍に向けての175選。」は当たりでした。

「175/3000」を宮島さんに対抗し漢数字かなにかで書いてくれると尚よろしいかと。または徹底的に真似てデジタルにするとか。


満開のツツジに出迎えられた時は一瞬嫌な予感しました。。。

さて、いよいよ水戸芸術館へ向かいます。
早起きしたのも全てある意味「宮島達男 | Art in You」の為。
いざ!

水戸芸術館のシンボルであるこちらの塔を車窓から見ながら車を走らせます。こんな大きな目印があっても道に迷う人がいるそうで、、、
はい、我々です。ロストしました。

どうも何をやってもこの日は波に乗れません。
バイオリズムに変調をきたしていたのでしょう。

それでも、何とか辿り着き待ちに待った宮島展へ。

会場へ足を踏み入れるとまず暗室があり
Death of Time」が展示されていました。


赤色発光ダイオードのデジタルカウンターが展示室を取り囲むかのように横一列に配置されています。腰の高さよりも若干上でしょうか。真っ暗なので定かではありませんが。

展覧会で作品を観るときに「観る高さを変える」試みをします。
自分の目の高さからだけで観るのではなく、主にかがんで視線を低くして観たりします(高くしても観たいのですが物理的に不可能なので…)

この作品もかがんで観るとまるで違った作品のように見えました。
もしこれから行かれる方いらっしゃったらお試しあれ。

展示室の床板(自然の木のたわみがあります)に反射した赤色LEDの数字が、地獄の釜ゆで地獄、地の池地獄のように見えたのです。

板床にぼんやり映る赤い光の数々。それが血の池。そして数字を刻むデジタルカウンターが変化することにより、それが血の池にぐつぐつ沸騰しているような様子に見えたのです。長時間車を転がしてきて、いきなり血の池地獄に出迎えられるとは努々思ってもいませんでしたが、中々の歓迎ぶりに満足。

しかし、感動したのはこれだけ。
他は肩透かしを喰らったようでした。
事前にKINさんからお話伺ってはいたのですが…
首都圏で実に8年ぶりとなり個展としては寂しい。

Counting in You」は展示室の壁に描かれたドローイング。1から9までの数字が時計のように円を描き記されています。宮島さんの作品に「0」が登場しないのはご承知の通りですが、その0に該当する部分に鏡の破片が張り付けられメッセージが書かれています。

Art in
Peace in
All in
Life in
Action in
Change in
Hope in
World in
Death in
Eternity in


ざっと書き取ってきたのでこれだけかどうかわかりませんが
とにかく「in」の後に鏡の破片があり、そこに自分の姿を映すことも可能です。

メッセージ性が高い割には作品としてはイマイチ。

Counter Skin」はワークショップに参加した人の写真を宮島さん自らが写真に収めた作品。沖縄の皺くちゃのおばあちゃんの手に数字をペイントして合掌する姿を撮影する感覚は如何なものかと。



ワークショップの開催地を選出する基準はやはり「平和」がテーマなの?
北海道天売島、奈良の岩船、広島平和記念公園、沖縄平和祈念公園

参加者が自らの死の日時を打ち込むことでカウントダウンをはじめる「Death Clock」の品のなさには辟易。

死は他人(芸術家)から「強要」されるものではなく
自らが受け止めるべきもののはず。「死の押し売り」は要らない。

そして今回の目玉「HOTO」(山梨県の郷土料理ではなく仏塔のことらしい)

イメージ画像

HOTO」はLEDを使った高さ6メートル、直径2メートルの巨大立体作品。カラフルなデジタル大小のデジタルカウンターを配置したさしずめ子ども時代の絵本に登場した「未来都市」を闊歩するロボットの様相。

イメージ画像

宮島さんの作品のイメージが変化することだけは確実です。
良くも悪くも。個人的にはもっとミニマムな作品が好き。

Peace in Art Passport」は展覧会開始まもなくはけてしまったそうです。
せめて入館者全員にこれ配布してくれれば良かったのに。
チケット購入時に手渡すとか、色々と方法はあったはず。

実際に送って「パスポート」をもらうつもりもないし、宮島さんのサインが欲しいわけでもないですが、これは読んでみたかったな〜とりあえず。

パスポートには、宮島達男からのメッセージと、宮島がセレクトした平和に対してアクションをおこなった歴史的アーティスト達の言葉が紹介されています。

「宮島達男 | Art in You」は5月11日まで。

展覧会会場から出て表の噴水で生き生きと遊んでいる子供たちを観てほっとしてしまった。そんな展覧会でした。


宮島達男 Art in You
宮島達男 Art in You
宮島 達男

それではお待ちかね?「今日の美味


黄門そば水戸店の「かき揚げ天蕎麦大盛り
注文してから小一時間。
食べ終わるのに10分。

【関連エントリー】
- 弐代目・青い日記帳 | 「FRAGILE」宮島達男展
- 弐代目・青い日記帳 | 雑誌『BRUTUS』現代アート特集

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発光ダイオードのカウンターを使った作品で国際的に評価の高い現代美術家、宮島達男は、この10年来「アート作品は、何かと出会い、何かに気づき、何かに感動するための装置に過ぎず、アート的体験や感動は、人間ひとりひとりの想像力の中にある」とする美術概念「Art in You」を提唱し、活動の根幹としています。
首都圏ではおよそ8年振りに開催される大型個展となる本展では、宮島が北海道、奈良、広島、沖縄の日本国内4個所で開催したワークショップキャラバンを通じて制作した、宮島初の写真作品「Counter Skin」、そして6色の発光ダイオードとカウンターヴォイドによる高さ6メートルの巨大立体作品「HOTO」などの新作を中心に、この「Art in You」のメッセージが展開されます。
1999年にベニス・ビエンナーレの日本館で発表した「Mega Death」に代表されるように、宮島はこれまで「死」を表象することによって「生」を喚起する作品を制作してきました。ニューヨークの同時多発テロや未だ終息をみないイラク戦争の目撃を経て開催される本展は、平和への希望や幸福に生きることへの願いを込めた作品を通じて、「生命」への想像力を触発する宮島の新たな挑戦への第一歩となります。

展覧会 | permalink | comments(10) | trackbacks(6)

この記事に対するコメント

目線変えると面白いですよね。東山魁夷の襖などは
それで私は楽しみました(畳に正座した時の高さを
シミュレーションしたり)

で、宮島展

>しかし、感動したのはこれだけ。

激しく同意ですね。
まぁ、受け取り方は人それぞれですが、私はやっぱり
説教臭いと言う感じを受けました。

水戸迄行って、そして僕は途方に暮れる、が頭の中で
ぐるぐる回っていたのでした。

HOTO、確かにブリキロボットに似てますよ〜。

別の所でもコメントで書いたのですが
鏡の作品と言うと以前SCAI THE BATHHOUSEでやって
いたこの作品が凄く奇麗だったのでそれと比べてしまっ
たのが私の印象の悪い原因でもあります。

http://open-air-museum.org/ja/art/collection/arthall/tatsuo_miyajima.php

http://www.spmoa.shizuoka.shizuoka.jp/_archive/exhibition/shuzouhin0303_0404.html

少なくともこの作品は美しかった!
KIN | 2008/05/08 1:22 AM
Takさん、こんにちは!
最近ばたばたしていてごぶさたしてます。

そして、この記事。
ふっふっふ…(不敵な笑み)
いやー、なんというかー。
説教くささ全開というのには非常に共感します。
パスポートもそんなに私の印象にはのこらなかったかなー。
手元にあると思うので、いつかお会いする機会があったらお見せします!
はな | 2008/05/08 11:56 AM
こんにちわ〜
昨日チラシ画像を探していて
行かれた事だけは判っていたのですが
今日感想をじっくり読んで、うんうんと首を縦に振ってうなずいております。

人の感想を先に読んでしまうと
流れてしまう傾向にあるので先に感想を書いて良かったなんて思っていたりもします。

渋滞ご苦労様でした。
やっぱり水戸は遠いですよね。
笠間美術館も一度行ったことありますがこちらはまた落ち着いた美術館だった気がします。
パレットのコレクションの印象しか残ってないですがw
ごーろ | 2008/05/08 1:07 PM
@KINさん
こんばんは。

目線を変えたくても変えられないこと
多いのですが今回は難なくそれができました。
血の池地獄ですまさに。

過剰な期待をしてしまったのは事実としても
これで「展覧会」を終わらせるのも如何なものかと。

メジャーになれば何でもありかと
ふと思わされるそんな展覧会でした。

SCAI THE BATHHOUSEで開催していたような
限定された、ミニマムな作品にこそ彼の美を
せめても感じ取ることできます。

@はなさん
こんばんは。
コメントありがとうございます。

宮島展のことあまり書きたくなかったので
旅日記的にまとめてみました。簡略に。

モテナイですよね〜これじゃ。
胡散臭すら感じ取れます。
デジタルカウンターで一生食っていけるのに。。。。

パスポートの件よろしくです。

@ごーろさん
こんばんは。
TBありがとうございました。

水戸は遠いです。
ジュリアン・オビーがあるので
また行かねばなりませんが
それにしても。。。

笠間は昔一度行ったので
簡単に諦めつきました。
お花には勝てません。

写真やドローイングは不要でしたね。
Tak管理人 | 2008/05/08 10:07 PM
お疲れさまでした。
水戸のお蕎麦屋さん。
注文してからでてくるまでの時間が小一時間。。
おいしかったから許せるものの、
そうじゃなかったら。。暴れてしまうところでしたね(笑)
コンドル | 2008/05/08 10:47 PM
こんにちは。
テーマを考えれば、今回の表現手法も「あり」なんだろうと頭では分かっても、どうにも受け入れられない自分もいました。
そのモヤモヤ感が狙いだと言われれば、その通り。
でも、それって「Art」なのか?と堂々巡りです。
mizdesign | 2008/05/09 9:42 AM
こんばんは。ワークショップ云々を考えると、やはり「足りない部分」が多過ぎたのかなと思います。構成からして少し甘かったかもしれませんね。

HOTOは評判が悪いようですが、私は結構楽しんでみられました。
場所を変えて展示してみるというのもアリかもしれませんね。

それにしても水戸までのご行程が…。
そば屋、注文してから粉でも打っていたのでしょうか…。
はろるど | 2008/05/09 9:43 PM
@コンドルさん
こんばんは。
コメントありがとうございます。

暴れるところ寸前でした。
渋滞もひとりだったら
もう完全にアウトでした。
旅行はよい同伴者が必須ですね。

@mizdesignさん
こんばんは。

如何でしたか〜水戸の休日。

宮島さんくらいになっちゃうと
何やってもいいのでしょうね。
肩書きも「立派」だし。

@はろるどさん
こんばんは。

あれ都内でやったらきっと荒れますね。
水戸芸の人、あれで良しとしたのでしょうか。
いいなりなのかな〜とついつい。

HOTOはカラフルな色に戸惑いました。
あれも慣れだと思います。

疲れたけど楽しい旅でした。
Tak管理人 | 2008/05/09 10:30 PM
当日は、ありがとうございました。
私は今でもねばねば納豆のフレーズが
耳に残っています。
HOTOは、賛否両論ですが、存在感は
ありましたね。
一村雨 | 2008/05/10 7:26 AM
@一村雨さん
こんばんは。

こちらこそ。
ウルトラナビゲーションありがとうございました。
おかげで助かりました。

あの空間だけ昔絵本でみたような
未来空間のようでしたね。
Tak管理人 | 2008/05/11 10:02 PM
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