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特別展「源氏物語の1000年」記者発表会

横浜美術館 円形フォーラムで開催された
源氏物語千年紀事業、関東地方最大の大型企画!!特別展「源氏物語の1000年−あこがれの王朝ロマン−」の記者発表会にお邪魔して来ました。


配布されたプレスリリース

今年西暦2008年は「源氏物語千年紀」にあたり、京都を中心に数多くの源氏物語関連のイベントが開催されています。(関東ではイマイチ盛り上がりにかけますが)

素朴な疑問ですが、何故、今年2008年が源氏物語千年紀に当たるかははっきり知りませんでした。理由はこの記事の一番下に掲載してあります。後ほど。

源氏物語千年紀委員会

4月26日から6月8日まで京都文化博物館では「源氏物語千年紀展〜恋、千年の時空をこえて〜」が華々しく開催されています。


この展覧会とは別に、関東地方でも源氏千年紀のイベントの目玉として8月30日から11月3日まで横浜美術館にて特別展「源氏物語の1000年」が開催されます。
公式サイトhttp://genji1000.jp/index.html

その最初の記者発表会が先日、横浜美術館で開催され展覧会のアウトラインを本展覧会の主任学芸員の柏木智雄氏により解説説明。展覧会の構成と共にご紹介します。

プロローグ

第1章 王朝文化の華:源氏物語の世界
   1 王朝人の生活と教養
重要文化財「源氏物語」〈別本系〉

   2 源氏物語の伝承
国宝「倭漢抄」〈近衞本和漢朗詠集)

第2章 源氏絵の系譜
   1 中世から近世初期の源氏絵
伝土佐光信「源氏物語図屏風

   2 江戸時代における源氏絵の諸相

国宝 初音調度のうち「胡蝶蒔絵挟箱」 / 喜多川歌麿「絵兄弟 女三の宮

第3章 生きつづける「源氏物語」
   1 近代人にとっての(近代人による)源氏絵
松岡映丘「宇治の宮の姫君たち

   2 源氏物語の広がり
石踊達哉「「関屋」の帖より月あかり

   3 源氏絵を未来へ伝える
「源氏物語絵巻」平成の復元プロジェクトを中心に紹介。
一昨年開催された「よみがえる源氏物語絵巻展」を見逃した方には朗報。

展覧会の構成と見どころを紹介する前に、横浜美術館館長、雪山行二氏から挨拶が。その中で雪山氏は、10年先も見えず、何が起こるか分からない昨今、1000年もの永い間『源氏物語』という、ひとつの文化を受け継いできた我々日本人のアイデンティティーを再確認する場でもあり、世界20言語で翻訳され読まれている『源氏物語』が有する普遍性の一端に触れて頂きたいと仰っていました。

特に後半部。コンテンポラリーアートに軸足を今まで置き展覧会を開催してきた横浜美術館がどうして今、源氏なのか?という単純な疑問の答えのひとつが。世界各国に流布し愛読されている源氏を紹介するに相応しい国際都市横浜だからこそ、この千年という節目の年に開催する意義があると熱弁をふるっていらっしゃいました。

日本文化、日本美術を捉える重要な展覧会だと。


右から館長の雪山氏、龍谷大の藤本孝一氏、担当学芸員の柏木氏。

そうそう、ちょっとした面白いお話も。
学芸員の柏木氏が源氏物語千年紀委員である瀬戸内寂聴さんと打ち合わせのため初めてお会いした時、「柏木」という苗字に寂聴さんが大変喜ばれたそうです。

その柏木氏から「源氏絵」に関する簡単な解説もありました。

【源氏絵とは?】
・「源氏物語」成立後、ほどなく、その内容を絵画化
・両者を併せて鑑賞
・国宝「源氏物語絵巻」(徳川美術館、五島美術館)が最古の作例
・源氏物語の内容、場面の絵画化
       ↓
      源氏絵


柏木氏曰く、1000年も伝わってきたということは、その時代時代の人々が「残そう」という意識がないと到底無理な話。「源氏物語」にはそれぞれの時代に様々な受け入れられ方をしこの2008年まで残り、今でも尚読まれ続けられているのだと。

確かに今なら簡単に印刷物として本を入手できますが、印刷技術が無かった時代は皆それぞれ書写を繰り返し、そしてそれを家宝とし(時には大切な嫁入り道具として)代々受け継いできたわけです。

昭和、平成の時代となり、印刷技術も飛躍的に発達すると今度は別の角度から「源氏」が読まれ愛されるようになります。記者会見の中でも出てきた「あさきゆめにし」など好例かと。
あさきゆめみしPerfect Book―大和源氏の世界を徹底解析 (別冊宝島 (880))
あさきゆめみしPerfect Book―大和源氏の世界を徹底解析
(別冊宝島 (880))


そして千年紀に合わせ「あさきゆめみし」完全版として店頭に並んでいます!
“大和源氏”完全版刊行 雑誌掲載時のカラー原稿を初めて完全再現。全巻合計120ページのカラーで魅する源氏絵巻。千年読み継がれた極上ロマンス。

閑話休題。

特別展「源氏物語の1000年」に出展される作品や構成を見て、「源氏物語の捕らえにくさ」のようなものを感じました。「源氏物語」を十把一絡げに括り、この展示品が出ればだれしもが満足ということはきっとないのではないかと。

100人いれば100通りの「源氏」があるはずです。

自分のイメージに合った、またはイメージを喚起してくれる作品に逢える楽しみと、全くノーマークだった視点から新たな源氏物語像を発生せてくれる絶好のチャンスがこの展覧会なのではないかと思いました。

かく言う自分も今までは五島や徳川の国宝「源氏物語絵巻」を軸に『源氏物語』の世界を構築してきましたが、今回の記者会見の席で初めて目にした松岡映丘の「宇治の宮の姫君たち」には今まで感じ取れなかった別角度の新鮮な感動がありました。



あまり(ほとんど)顧みなかった近代の画家による源氏絵を第3章 生きつづける「源氏物語」でたっぷりと味わってみたいと今から心躍らせています。(第2章 源氏絵の系譜も楽しみです。特に見立て絵。)

展覧会がスタートするのは「鈴虫」の声と「野分」の時季。
それまでにどの部分をつまみ読みしておこう。。。


特別展「源氏物語の1000年−あこがれの王朝ロマン−」
会場:横浜美術館(横浜市西区みなとみらい3-4-1)
会期: 2008年8月30日(土)〜11月3日(月・祝)

特別展 源氏物語の1000年−あこがれの王朝ロマン−公式サイト
横浜美術館
NHKプロモーション

柏木氏曰く、若い人にもすんなりと源氏の世界へ入って行けるような展示方法を模索検討中だとか。時折しも「横浜トリエンナーレ」と開催時期が重なります。現代アートと「源氏」が横浜でご対面という図式もちょいと解せない気はしますが、副題が「TIME CREVASSE」でもあります。1000年という長く深い歴史の「割れ目」を横浜で体験するのも愉快かもしれません。

おまけ:美術館の前に「あさがほ」「ゆふがほ」の種蒔いてきました。


木谷節子さんのお隣に。

小学生の時、朝顔の観察したけど、あれ今でも学校でやるのかな〜


それでは最後に「今日の美味


特別展「源氏物語の1000年」限定メニュー「王朝ロマンわらび餅パフェ」680円也.横浜美術館内カフェ「小倉山」で「紫式部抹茶ラテ」420円.と共に展覧会開催期間中食べられるそうです。

【関連エントリー】
- 弐代目・青い日記帳 | 「義経展」
- 弐代目・青い日記帳 | 雑誌「國文學」
- 弐代目・青い日記帳 | 「源氏絵―華やかなる王朝の世界―」展
- 弐代目・青い日記帳 | 「花咲く勘三郎」展
- 弐代目・青い日記帳 | 「石山寺と紫式部展」
- 弐代目・青い日記帳 | 「大徳川展」
- 弐代目・青い日記帳 | 特別公開「国宝・天寿国繍帳と聖徳太子像」
- 弐代目・青い日記帳 | Run away to the left
- 弐代目・青い日記帳 | 「よみがえる源氏物語絵巻展」
- 弐代目・青い日記帳 | 「王朝の恋―描かれた伊勢物語―」展
- 弐代目・青い日記帳 | 締め括りは松井冬子
- 弐代目・青い日記帳 | 水曜講演会:「伊勢物語絵を楽しむ」
- 弐代目・青い日記帳 | 蓬左文庫
- 弐代目・青い日記帳 | 「大絵巻展」
- 弐代目・青い日記帳 | 「ニューヨーク・バーク・コレクション展」

追記:5月22日付けでこんなニュースが。
<源氏物語絵巻>江戸時代の「桐壺」 名古屋・徳川美術館
 名古屋市東区の徳川美術館は21日、明暦元(1655)年完成の源氏物語絵巻の第1帖(じょう)「桐壺」が見つかったと発表した。計3巻に、光源氏の誕生や元服、藤壺との出会い、葵の上との結婚など15の場面を描いている。
 1巻の長さは12〜15メートル、高さ35センチ。作者は不明。物語の文章の詞書(ことばがき)を、関白だった九条幸家や摂政だった二条康道が書いている。
 光源氏と、亡くなった母桐壺の更衣に似た藤壺、桐壺帝が左奥の部屋にいる第11図は、少年時代の光源氏を清らかで聡明(そうめい)に描く。絵巻は豪華で、金の粉をまいて雲を表現し、軸に七宝焼の金具を使う。
 個人の所有者が06年11月、徳川美術館に調査を依頼し、絵巻の存在が分かった。同時代の絵巻の第6帖「末摘花」は大津市の石山寺が所蔵し、重要文化財に指定されている。
 桐壺は7月21日まで徳川美術館隣接の蓬左文庫で展示している。


この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1393

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日本はもとより世界の文学史における名作の一つ「源氏物語」は、「紫式部日記」の記述から、寛弘5年(1008)には宮中で読まれていたことが確認され、物語としてある程度まとまった部分が成立していたと考えられています。したがって、2008年は源氏物語が歴史上に登場してちょうど1000年の節目にあたります。その「源氏物語千年紀」を記念し、特別展を開催いたします。

主人公・光源氏の恋愛や人間関係が豊かに綴られた「源氏物語」。1000年もの長きにわたり愛されてきたこの長編小説は、物語を読み継ぐ歴史と、物語にもとづいて新たな芸術を創る歴史をあわせ持っています。

作者の紫式部が当時の文化を背景にして源氏物語を執筆して以来、この物語を愛した菅原孝標女(すがわらのたかすえのむすめ)から、藤原定家をはじめとする源氏学者、そして現代語訳者の営みを経て、現在も愛読者が増え続けています。また、執筆された平安期から、源氏物語は絵画化され、いわゆる「源氏絵」の系譜を形成してきました。とりわけ近世には、王朝人の生活や文化への憧れと印刷技術の発展によって、幅広く人々に受け入れられ、雅俗両様の多彩な「源氏絵」が描かれました。

本展では、「源氏物語千年紀」に関連する東日本最大の企画展として、現代にまでいたるその「源氏絵」、および源氏物語や紫式部にまつわる絵画を中心に、国宝・重要文化財・重要美術品約20数件を含む豪華絢燭な作品を展観いたします。
お知らせ | permalink | comments(6) | trackbacks(0)

この記事に対するコメント

源氏物語、
高校の頃古文の授業で好きな話でしたね。
1000年前に書かれたとは思えない内容ですよね。
今でも現代文でどこかに連載されてたら夢中になって読んでしまいそうです。
ここのところN○Kで瀬戸内寂聴さんの源氏物語をやってて興味深く見ております☆
あ、「あさきゆめみし」!
これがきっかけで源氏物語に興味持つようになったんですよね。
サッチャン | 2008/05/21 10:33 AM
コメントの追加です☆

これ美味しそう!
「王朝ロマンわらび餅パフェ」
11月3日までやってるんですね!
これだけでも食べに行きたい!
サッチャン | 2008/05/21 11:10 AM
いつも興味深くお邪魔しておりたまにコメントしています。

源氏物語が横浜美術館で・・・というのに違和感を覚えましたが、観終ったところで「なるほどね」と感じる展示を今から期待してしまいます。担当が柏木様だなんて面白い限りです。あさがおと夕顔の種まきというのも面白いですね。

周辺イベントばかりでなく、まったく知らない人にも楽しそうな展示をお考えの様子で、今年1つくらいは源氏物語関連の場所にでかけてみようかと思う私にはぴったりと思いました。ぜひ出掛けたいと思います。
kero | 2008/05/21 11:24 AM
源氏物語千年紀 http://www.2008genji.jp
ここの登場人物人気投票 面白いです♪(5/31まで)
全国で源氏物語にちなんで展開していますね。
(京都国際マンガミュージアムでもコーナーが)
横浜美術館がどう切り出すか楽しみ。 夕顔も
panda | 2008/05/21 1:58 PM
こんばんは。
魅力的な展覧会になりそうですね。

ところで、
娘は1年生のとき、学校であさがお育ててました^^。
昨年はミニトマトやクロッカス、今年はほうせんかだそうです。
(横道それてすみません)
tsukinoha | 2008/05/21 8:45 PM
@サッチャンさん
こんばんは。

源氏は高校生の時に習っても
さっぱりその「良さ」が理解出来ませんでした。
敬語や主語ばかり気にしながら口語訳だけに
徹してしまったからでしょうか。

「あさきゆめみし」は顔が皆同じに
見えてしまいこんがらがってしまいますが
ある程度内容を把握してから読むとよく
出来ていること実感できます。

赤坂の「とらや」本店でいい企画展開催していますよ!

@keroさん
こんばんは。
コメントありがとうございます。

柏木さん力入っていましたよ〜
これから会場のレイアウトや展示方法を
詰めていかれるのでしょうが、きっと
柏木さんならと期待を寄せています。

トリエンナーレと掛けもちで
観に行けたらなと思っています。
都内でやったら大混雑でしょう。
横浜で良かったかもしれません。

@pandaさん
こんばんは。

登場人物誰が人気あるのでしょう。
今現在は紫の上のようですね。
これは揺るぎないのかな〜
紫の上の場合、それぞれの場面で
感情移入をしやすいのかもしれません。

@tsukinohaさん
こんばんは。

楽しみです。秋に開催するのもいい感じです。

私も一年生の時にあさがお育てました。
一昨年かな西洋朝顔をまいたら大変なことに
なってしまいました。育ち方が異常です。
家が飲み込まれるのではと心配しました。
Tak管理人 | 2008/05/22 9:31 PM
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