青い日記帳 

TB&リンク大歓迎です!
<< April 2020 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
<< ギャラリートーク「山口晃が巨匠を斬る」 | main | 松本力+オルガノラウンジ ライブパフォーマンス >>

「北京故宮 書の名宝展」

江戸東京博物館で開催中の日中平和友好条約締結30周年記念 江戸東京博物館開館15周年記念 特別展「北京故宮 書の名宝展」−王羲之「蘭亭序」日本初公開−に行って来ました。



展覧会に出向いても「書」に関して全くの無知な自分が、楽しめるはずもなく、ましてや感動なんてするはずがないと思っていました。たとえ、王羲之(おうぎし)の「蘭亭序」(らんていじょ)が観られるとしても、散々印刷物で目にしているので「目玉作品」にはならないであろうと。

正直に打ち明けると。。。楽しめました。そして感動しちゃいました。

もしこの展覧会行かずにいたら「無知」だけでなく「無智」(無智蒙昧)さを増すことになってしまうところでした。

王羲之の「蘭亭序」なんて知らないよ、という方でも、今使っている「漢字」の大元と言われれば思い出すかもしれません。必ず書道の時間に王羲之の文字をお手本にし練習したはずです。

展覧会の子供向けパンフに分かりやすい説明載っていたので転記します。

【王羲之ってどんなひと?】
王羲之は、中国の西晋(せいしん)(西暦(265〜316年)という国で、西暦303年ごろに貴族(当時の政治家)として生まれました。日本では弥生時代のころです。子どものころは、引っ込み思案だったようですが、周囲に可愛がられ、本人のたゆまぬ努力もあって、大人になって立派な将軍となりました。
王羲之は書が大変上手で、現代の私たちが書いている漢字書体の発展に大きく貢献し、後の人々に大きな影響をあたえました。今では、「書聖(もっともすぐれた書人)」とよばれています。


【「蘭亭序」ってなに?】
会稽(現在の中国浙江省紹興市)という地方の長官だった王羲之は、永和9年(西暦353年)3月3日、その地方で名勝(景色のよいところ)として知られている「蘭亭」という場所で、地元の名士たちを招いて「曲水の宴」という詩会(みんなで詩を作り発表する会)を催しました。この詩会は、小川を流れてくるお酒を入れた杯が手元に届くまでに、詩を作らなければならないというルールで行われました。詩を作れないひとは、罰として大きな杯に入ったお酒を飲まなければなりませんでした。
この詩会は大変盛り上がり、お酒の酔いも手伝って気持ちよくなった王羲之は、この詩会の作品を集めた詩集の序文(詩集の目的などを書いた文章)を書きました。これが「蘭亭序」という世界的に有名な作品なのです。
ちなみに、王羲之は、酔いがさめてから何度も「蘭亭序」を書き直しましたが、詩会の場所で書いた作品よりうまく書けなかったそうです。一番気持ちよく書いたものが、もっとも出来ばえがよかったのですね。


知り合いの書家さんに、王羲之の「蘭亭序」が載っている高校の教科書を見せて下さいと頼んだらこんなに沢山。。。

って言うかどの出版社の本にも絶対に載っています。何せ書道史上最も優れた書家で「書聖」とまで称されたのですから。

更に驚くべきことに、今回の展覧会に出展されている「蘭亭序」の中でも「八柱第三本」(別名「神龍半印本」)が上記の5冊の教科書全てにカラー口絵で紹介されているのです!高校生のお子さんがいらっしゃる方図録要らないかも。



残念ながら王羲之自身の手による「蘭亭序」は現存していません。唐の時代の皇帝・太宗が、王羲之の作品をこよなく愛し各地から蒐集させたのはよいのですが、遺言により「昭陵」という自分の墓に一緒に埋葬されてしまいました。。。

それでは、今回展示されているものは一体何??

【今回出品される「蘭亭序」とは?】
王羲之の「蘭亭序」を愛した唐の皇帝・太宗は、当時の一流の書人にたくさんの「蘭亭序」の複製(コピー)を作らせました。それを元にまた多くの複製(コピー)が作られ、宋(西暦960−1279年)という時代には800種類もの「蘭亭序」があったといわれています。その中で、もっとも出来のよい作品のひとつが今回展示される「八柱第三本」です。作品の左右両端に唐の時代の年号である「神龍」という印が押されていることから、「神龍半印本」とも呼ばれています。現存している「蘭亭序」の中でも保存状態がよく、鮮やかな墨色で、文字がくっきりと見えます。北京故宮博物院でも通常公開されていない貴重な作品ですが、北京故宮博物院の協力により、今回日本で初めて公開されることになりました。



「蘭亭序」展示室(奥の壁際に沿って「蘭亭序」が!)
主催者の許可を得て撮影しています

もしかして絵画以上に本物を見ないと書というものの素晴らしさは実感できないのかもしれないと思わせるほど「蘭亭序」の前ではしばし動けなくなるほど深い感銘を受けました。

元来「歴史モノ」が好きなことに加え超ミーハー体質なので、これだけの作品を目の前にしたらもうそれはそれは大変なことになるであろうとは容易に想像出来たのですが、「書の名宝展」と言われてもピンと来ず、下手したら観に行かないで終わっていたかもしれません。

子供は目の前にあるものがどれだけ価値があるのか分からず、雑に扱ったり等閑にしたりするものです。自分はもっとダメダメです。両国に来日しているものの価値を頭では知りながらも実際に観に行こうとしていなかったわけですから。蒸し暑さを理由に、、、



展覧会には、「蘭亭序」の他にも唐時代より清時代にいたる名品65件が中国故旧博物館よりやって来ています(唐・宋・元時代の書は、長らく海外への持ち出しが禁じられていたそうです)

時代の変遷とともに「書」も大きく変容していく様子が手に取るように分かります。そして一緒に行った同僚が言っていた通り、本やWebで観るのとこれほど違うことにも驚かされました。

「書」がそれを書く者の内面性までを表す。なんて言葉で説明されてもイマイチ、ピンとこないことも、会場でなるほど〜と、はたと手を打つこと間違いなし!

作品から、歴史のロマンを感じ、また表意文字「漢字文化圏」に生活する我々のアイデンティティーをくすぐられもします。「abc」の記号で言葉を表す国に生活する人々が持ちえない我々だけの特権のようなものを。

「北京故宮 書の名宝展」は9月15日までです。

書にもお詳しい、とらさんの記事はこちら
書家の榊莫山さんや國重友美さんもお勧めしています。↓
筆で書を始めたい|NIKKEI NET 日経WagaMaga:趣味−楽しむ

やさしく極める“書聖”王羲之 (とんぼの本)
やさしく極める“書聖”王羲之 (とんぼの本) 石川 九楊

尚、王羲之の影響を色濃く残している空海の筆による国宝「風信帖」が現在、東京国立博物館二階「国宝室」にて展示公開されています。

これまた、滅多にないチャンスです。「対決展」の帰りにでも是非。
(公開は8月3日までです)

この展覧会のチケットをご希望の方にプレゼント致します。
mixiへメッセ送って頂くか、メールで直接ご連絡下さい。
終了しました
mixi、メール共に【プロフィール】にあります。

それでは最後に「今日の美味


キリンシティ Kirin Cityの「生ビール
梅雨明け間近、ビール指数も上昇中!!

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1455

JUGEMテーマ:アート・デザイン


【お知らせ】
7月22日から8月4日まで仕事で渡欧します。
それまでの間、毎日0時に記事が自動更新されるよう設定していきます。
ただし、コメントとTBは受け付けないように設定します(帰国後解除)
また、今までの記事に対してのコメントも承認制とさせて頂きます。
留守中何かとご不便おかけしますが、何卒ご理解下さい。
日本にいない間も「青い日記帳」どうぞ、ご贔屓に。
 広大な敷地に偉容を誇る北京の故宮博物院は、明時代から清時代の五百余年にわたり、24人の皇帝が起居した宮殿です。
 かつて紫禁城と呼ばれたその聖域は、歴代の皇帝が政務を執り行う場所であると同時に、内外の絢爛たる美術品が集積される場所でもありました。清時代の乾隆帝の頃に全盛を極めた宮廷コレクションは、その後の政変や火災によって多くが流出・焼失してしまいました。しかし、1949年以降、中国文化の精華は再び蒐集され、今もなお世界を代表する博物館の1つとして多くの観光客や研究者が訪れています。
 本展は、中国美術の粋を収蔵する北京故宮博物院から、中国書法史を彩る唐時代より清時代にいたる名品65件を展観するものです。蘭亭序(八柱第三本)を含む唐・宋・元時代の書は、長らく海外への持ち出しが禁じられていました。現存作例が少ない明時代初期の作品をはじめとして、明時代中期に蘇州で活躍した呉派、明末清初に一世を風靡し、日本にも多大な影響を与えた連綿趣味の数々、さらには清朝帖学派の作品や、学問的な裏づけによって生まれた碑学派の書など、中国の書の流れを概観します。
展覧会 | permalink | comments(6) | trackbacks(2)

この記事に対するコメント

Takさ〜ん。
rossaも書道については、全然わかんないのですが、
書道人口。ってものすごい☆らしく。(※一説に、日展の経営は、書道の出品料でまかなってる?!とか)まわりに書道の方。ほんと多いです。古典も現代も面白いです。
それで、中国の書道家の後援をなさってる方がいらっしゃって、中国の方の書展に伺ったら、日本とあまりに、ちがう感じ。に驚いたことあります。
まずは、<落款の使い方>とても自由に、あちこちに、まるでアイコンのように。どんな風に使いこなすかは、その人のセンス。と感じました。それと、<墨色の多様性>。そして、<紙の白と墨の黒のバランス>に書いていないところも作品と感じたこと。おもしろいですね☆書道。ミニマムアートですね。凝縮された宇宙。。。。みたいな感じ☆
rossa | 2008/07/20 9:17 AM
 いただいたチケットで家内と一緒に見てきました。拓本ではない《蘭亭序》の肉筆本を実見できるとは夢のようでした。ありがとうございました。

 この書の前だけはちょっとした行列でしたが、後は立ち止まる人が少なく、ゆっくりと見ることができました。

 拙いブログを紹介していただき、恐縮です。
とら | 2008/07/20 11:20 AM
僕も書は全くの素人というか苦手なのですが、NHKプロモーションさん提供の招待券があるので書道が趣味の知人と観にゆくつもりです。
けど難しい理屈はいらないんですね、素直に感動できるんですね!
何となくほっとしました。
oki | 2008/07/20 11:45 PM
@rossaさん
こんにちは。

書道人口確かに多いそうですね。
今回の展覧会も書道をやっていらっしゃる方に
とって千載一遇のチャンスなので
きっと混雑するかと思います。
絵画の世界ではこうした「神」のような
存在の画家さんや作品ってこれ!というもの
ありませんよね。

ミニマルアートと聞き、なるほど〜と
思いました。確かにそうして見ると
別の世界が広がって見えるかもしれませんね。

@とらさん
こんにちは。

「蘭亭序」が観られることがどれだけ
凄いことなのか次第に分かってきました。

少ししたら「幻の展覧会」などと
言われるようになるかもしれません。

16世紀、17世紀に入ると書の世界も
変革期のようなものを迎えまさに
百華繚乱の時代へ入っていったこと理解出来ました。

@okiさん
こんにちは。

まぁこの書に全く疎い自分でも
これだけ感動できたのですから
きっとokiさんなら独自の鋭い
観察眼から様々な感動を得ることが
できるはずです。是非是非。

Tak管理人 | 2008/07/21 9:41 AM
上海でみたものが、多いものですから見に行こうかどうか、迷っています。
 全体としては、北京より日本に所蔵されているもののほうが良いものが多いのですが、日本ではまとまってみる展示は少ないですね。
 正直いって本当にみたいものが数点なので、ちょっとどうかなあと思っています。
山科 | 2008/08/16 12:53 PM
@山科さん
こんばんは。
コメントありがとうございます。

上海でご覧になられたのですか。
江戸博混雑しているようですので
是非とまでは申せませんが、素人の自分が
観ても素直に感動できる展覧会でした。

Tak管理人 | 2008/08/17 1:07 AM
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック機能は終了しました。
この記事に対するトラックバック
今日も、朝からいいお天気で気温も上がって、蒸し暑かったです。でも、昨日ほどは湿度が高くなかったようにも感じました。昨日の屋外作業と今日の室内活動の差かもしれません。
王羲之「蘭亭序」に感激する | 吉岡家一同おとうさんのブログ | 2008/07/20 7:22 PM
江戸東博で行われている“北京故宮 書の名宝展”(7/15〜9/15)を見た。普段
北京故宮 書の名宝展 | いづつやの文化記号 | 2008/08/05 5:45 PM