青い日記帳 

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マーティン・クリード「Work No.850」

テート・ブリテン(Tate Britain)で開催中の
マーティン・クリード氏「作品番号850」(Martin Creed「Work No.850」)を観て?来ました。



毎回度肝を抜かせると言うか、人を喰ったような作品を次々と世に送り出すマーティン・クリード。今度はこともあろうに美術館の中で猛ダッシュし「走る」だけという作品を発表。作品名「Work No.850」

先月頭にこの変てこな作品、こちらの記事でも取り上げました。

2001年度に彼がターナー賞を受賞作品「ライトが点いたり消えたり」よりも更に一段と奇妙奇天烈な作品です。でも変てこな作品ではあるけど、どこか憎めないというか、逆に魅力を感じてしまうのが、マーティンのマーティンたるゆえん。

森美術館で開催された「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」パブリックプログラムアーティストトークでマーティンの話を聞いて自分なりに納得したことも彼を好きな大きな要因。

弐代目・青い日記帳:アーティストトーク「マーティン・クリード」

渋る上司を説得していざ!テイト・ブリテン(旧テイト・ギャラリー)!!


地下鉄ヴィクトリア線のピムリコ(Pimlico)駅という可愛らしい名前の駅から徒歩5分。テムズ川沿いにギリシア神殿風の重厚な姿で建つこの美術館の設計は、シドニー・スミスによるもの。

元々1897年にナショナル・ギャラリーの別館として開館した由緒正しい正統派美術館。アカデミックな新古典主義の作品、ヴィクトリア朝絵画、ラファエル前派などイギリス絵画を体系的に観ることができます。(もちろんターナーの大コレクションや現代アートも)

こちらは正面入口を入ってすぐ。


この重厚で静かな空間の中をマーティンの「作品」が駆け巡っています。ただし、流石絵画展示室は無理なようで、Duveen Galleriesと呼ばれる中央に位置する廊下部分で実施されていました。


オレンジ色の楕円形で印をしたのがDuveen Galleries.

一回走るだけでも疲れてしまいそうな距離を数人で30分間。走り続けます。(別に作者のマーティンが走っているわけではありません)走らせることが「作品」ですから。

で、実際に観てきてどうだったかというと…

これが、速いのなんの!テイト・ブリテンのサイトで紹介されているものより数段速い!ランナー(もとい作品でした)はあっという間に目の前を過ぎ去ってしまいます。テイト・ブリテン写真撮影禁止ですが、何でもこれ(ここ)は写してもokだということ。まさに、はやての如く目の前を走って行ってしまいます。







それなりに、面白い写真は撮れるのですが、出来ればランナー(作品)をしっかり捉えたいもの。フラッシュ焚いても結局変わらず、う〜んと悩んでいると、突如頭の中でひらめきましたひらめき「流し撮り」をやってみようと。

流し撮り」とは「固定したい被写体にレンズを向け、シャッターが開いてるあいだ位置がずれないように、その被写体の動きに合わせてカメラを動かす。背景は露光中にカメラが動いた分だけぶれ、被写体は止まっているように写る。」(Wiki)

猛スピードで走り去る車や列車などを撮影する時に用いるテクニックのひとつ。走っている被写体に合わせカメラも動かすので慣れないととても難しい技術。ここは昔取った杵柄、写真小僧であった昔を思い出しトライしてみるとに。


惜しい…顔にフォーカス出来ていません。。。
プーマのマークに合わせてしまいました……


これは中々!欲を言えばもう少し「待って」から近くでシャッター押したい。


これがベストかな。腕の振りも足の運びもベストショットかな。
流し撮り、急遽思いついたにしては上々。
デジカメで初めて流し撮りしたけどよくまぁ撮れた方かと。

撮影ばかりに気を取られていた30分間でしたが、楽しかったです。
ここではお見せできないようなダメダメ写真やその場の雰囲気。

座り込んで観る人もいれば、全くランナーを無視しマイペースで横切る人等など。そして無理矢理連れて来た上司は「作品」に呆れはて、ものの10秒で姿消していました。(まずいことしたな〜)





走り甲斐のある?テイト・モダンでやらずに、格式高いテイト・ブリテンで「Work No.850」やっちゃうところが、マーティンらしいとこ。


口数少なくシャイな印象の彼の頭の中は表面とは裏腹にとってもラディカル.
森美術館で会った時サインもらっておけばよかったな〜
ここまで好きになるとは思わなかった。。。

で、次はどこで、どんな「作品」を?


それにして、こういった「アート」を許すテイト・ブリテンも立派。
来年の「ターナー賞」は果たして誰のどんな作品でしょう。

最後に「今日の一枚


疾走するスキンヘッドの彼。走り終えると美術館職員用の階段で地下へ。地下のカフェの脇を歩き、そしてまたスタート地点へ…この繰り返しのようです。

地下通路を歩く姿は「作品」に非ず。

マーティン・クリード「Work No.850」はテイト・ブリテンで11月16日まで開催?されているそうです。詳しくはこちらを。

Martin Creed: Complete Works
Martin Creed: Complete Works

おまけ
ここの美術館所蔵のミレイの「オフィーリア」はじめ多くのミレイ作品が日本へ貸出中の為観ること出来ませんでしたが、代わりにラファエル前派の他の名品優品をたんと観ることできたので、逆に良かったかも。



ジョン・エヴァレット・ミレイ展」いよいよBunkamuraザ・ミュージアムで8月30日より開催されます!楽しみ楽しみ。

お土産

Martin Creed Work No.850 2008 Flip Book

昔、教科書の端っこに描いたようなパラパラ漫画ありますよね。
それです、それ。名刺サイズの大きさ。ランナーが走ります。
これで5ポンドってどうなのよ?英国物価高いです。

それでは、最後に「今日の美味


Prestat UK」の「チョコレート

英国王室御用達のチョコレート。英国在住の知人がわざわざ現地の職場まで買って持ってきてくれました「これ、美味しいよ!」と。確かに美味い。イギリスなだけあって紅茶の味がします。ありがとう〜S女史感謝感謝。お嬢さんにも宜しくね〜

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テイトギャラリー―an illustrated companion日本語版
テイトギャラリー―an illustrated companion日本語版

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For reasons of safety, we ask the public not to run or obstruct the runners.

Work No. 850 centres on a simple idea: that a person will run as fast as they can every thirty seconds through the gallery. Each run is followed by an equivalent pause, like a musical rest, during which the grand Neoclassical gallery is empty.

This work celebrates physicality and the human spirit. Creed has instructed the runners to sprint as if their lives depended on it. Bringing together people from different backgrounds from all over London, Work No. 850 presents the beauty of human movement in its purest form, a recurring yet infinitely variable line drawn between two points.
展覧会 | permalink | comments(2) | trackbacks(0)

この記事に対するコメント

 こんにちは。
 現地の美術館で動く作品を見るというのは面白そうですね。Takさんの流し撮りもさすがに上手ですね。

 横浜に行きましたら今年もトリエンナーレがもうすぐ始まるようですが、もしできますなら予告エントリをお願いしたいと思います。広いエリアをあちこち見て歩くのは楽しみです。

パレット | 2008/08/17 1:32 PM
@パレットさん
こんばんは。

撮影しに行ったのか「作品」を観に行ったのか
わけわかりませんが、とにかく楽しかったです。
マーティン・ラブです。

横浜トリエンナーレ情報ですね。
ちょっとうちからだと不便ですが
必ず行くつもりでいます。
源氏物語展と併せて。
Tak管理人 | 2008/08/18 11:48 PM
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