青い日記帳 

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「青春のロシア・アヴァンギャルド展」

Bunkamuraザ・ミュージアムで17日まで開催していた
「モスクワ市近代美術館所蔵 青春のロシア・アヴァンギャルド シャガールからマレーヴィチまで」展に行って来ました。



Bunkamuraのサイトに掲げられたこの表現「革命の季節を駆け抜けた若者たちの軌跡」 上手いこと「ロシア・アヴァンギャルド」を言い表しているな〜と感心していると、気が付けばもう会期末。慌てて最終日17日に渋谷へ出かけてました。

カジミール・マレーヴィチや周辺の抽象画家、またロシア出身のワシリー・カンディンスキーやマルク・シャガールなど名の知れた作家に混じり、まるでルソーのような素朴な作品を描いたニコ・ピロスマニら初めて目にする多くの作家さんで構成。

マレーヴィチらの作品には今回アンテナが反応しませんでしたが、ニコ・ピロスマニには「アンドレ・ボーシャンとグランマ・モーゼス」展の影響もあって、激しく煽られグイグイと作品に惹きつけられてしまいました。


左:カジミール・マレーヴィチ「スプレマティズム」1917-18年
右:ニコ・ピロスマニ 「イースター・エッグを持つ女性」1910年代

普段であれば逆だったはずです。
絵は観るタイミングによっても好悪変化します。
これだから展覧会通いやめられません(と正当化)

ピロスマニは好きな女性の為に広場いっぱいにバラをプレゼントしたという伝説の?画家さん。日本では加藤登紀子が歌った「百万本のバラムード」のモデルとなったピロスマニ。(「歌詞の内容はグルジアの画家ニコ・ピロスマニを描いた実話であり、その「美談」をロシアの詩人が詞にし」た。Wikiより


ピロスマニ「宴にようこそ!(居酒屋のための看板)」1910年代

ニコ・ピロスマニ―1862-1918
ニコ・ピロスマニ―1862-1918
ニコ・ピロスマニ

ピロスマニが10点ほどあったので、もう自分の中ではすっかり「青春のピロスマニ展」となってしまったこの展覧会。Bunkamura、このパターン多いな〜

もうひとつ新鮮な驚きと発見がありました。


ヴラディーミル・ドゥミートリエフ「サーカス」1920年代初頭


マルク・シャガール「家族」1911-12年

カラフルな人物や動物たちが浮遊している作風はシャガール独自のものだと思っていましたが、今回出展されているロシア人作家でも同じような作品が多く目に留まりました。

印象派以降の西ヨーロッパの絵画がロシアに伝わり、独自スタイルに変化。文化は受容されるごとに少しづつ姿を変えていくと頭では分かっていましたが、こうしてあらためて目にすると実感として伝わってきます。

勝手な自分のイメージではロシアは深い雪に閉ざされたモノトーンの国。いな、もしかしたらそれだからこそ絵画には明るい色が好んで用いられたのかもしれません。短い夏を心待ちにし、厳しい冬を乗り切るためにも。

最後に「今日の一枚


ダヴィード・ブルリューク「芸者」1921年

何と!日本に亡命したロシア人画家がいたそうです。
しかも日本国内で展覧会まで開催したとか。
2年間の滞在期間中日本美術界に与えた影響は尋常ではなかったそうです。
知らなかったな〜

これだから展覧会通いやめられません(と正当化)

おまけ

チケットに用いられているニコ・ピロスマニのクマ。

こちらは本家「百万本のバラ」


るんるん小さな家とキャンバス 他にはなにもない
貧しい絵描きが 女優に恋をした
大好きなあの人に バラの花をあげたい
ある日街中の バラを買いました
百万本のバラの花を 
あなたに あなたに あなたにあげる
ムード

それでは、最後に「今日の美味


ミスドの「ふわふわモンブラン」(チョコ)
名前に釣られて買ってしまったけど、甘過ぎて食べきれなかった…
イマイチ。

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追記:asahi.com2008年9月10日より
青春のロシア展 シャガール3作、展示中止へ
東京都渋谷区のBunkamuraザ・ミュージアムで6月21日から8月17日まで開催された「青春のロシア・アヴァンギャルド展」(Bunkamura、朝日新聞社主催)で展示したシャガール(1887〜1985年)の油彩画3点について8日夜、シャガールの著作権を継承するシャガール委員会(フランス・パリ)から、今後の巡回会場での展示などを控えるよう日本側主催者に要請があった。
 作品は「女の肖像」「ヴァイオリン弾き」「家族」で、「3作品がシャガール作であることには技法などから否定的である」としている。
 同展はモスクワ市近代美術館のコレクション70点を紹介する絵画展。シャガール委からの指摘に対して同美術館は「学術的調査も行っており、作品が真正であることにはまったく疑いを持っていない」と反論している。
 日本側主催者は「非常に困惑している。著作権者、所蔵者の見解が相違し、展示すると混乱が生じかねない」として、25日から開催する大阪市港区のサントリーミュージアム[天保山](同ミュージアム、朝日新聞社主催)などの会場での展示を見合わせることにした。
 この件に関する問い合わせは、Bunkamuraザ・ミュージアム(03・3477・9413)、サントリーミュージアム[天保山](06・6577・0001)へ。
 〈Bunkamura、朝日新聞社の話〉展覧会は正当な手続きを経て行われており、東京での会期終了後の指摘に驚いています。モスクワ市近代美術館にはシャガール委員会と直接協議するよう要請しています。

再追記:asahi.com2008年9月24日より
青春のロシア・アヴァンギャルド展、4作品展示見合わせ
大阪市港区のサントリーミュージアム[天保山]は、25日から開催する「青春のロシア・アヴァンギャルド展」の出品作のうち4点の展示を見合わせることにした。
ジャン・プーニとワシリー・カンディンスキーの油彩画で、フランスの著作権管理団体などから今月中旬、作品の真正さについて疑義が寄せられた。同展の全出品作を所蔵するモスクワ市近代美術館が学術的調査結果を提示して両者が検討に入ることになり、同ミュージアムはその間展示を取りやめる。朝日新聞社はこうした状況を踏まえ、当初予定していた同展の主催に加わることを見合わせた。
同展は東京のBunkamuraザ・ミュージアムで6月21日から8月17日まで、Bunkamuraと朝日新聞社主催で開催。会期終了後、シャガール作品3点に著作権継承者から疑義が寄せられ、その後の巡回会場での展示取りやめを決めていた。

サントリーミュージアム[天保山]の話 一部作品の展示を見合わせることにしましたが、日本で初公開するモスクワ市近代美術館コレクションによって、20世紀初頭のロシア美術の流れと魅力をお楽しみいただけると考えています。



この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1490

JUGEMテーマ:アート・デザイン


 1999年に開館したモスクワ市近代美術館は、20世紀前半に花開いた“ロシア・アヴァンギャルド”の中心的な役割を果たした画家たちの作品を所蔵する美術館です。そのコレクションの中核をなす作品の多くは、現在の総裁であるズラーブ・ツェレテーリ氏により海外から買い戻されたものです。

 本展は同館が所蔵する、ロシア時代のマルク・シャガールからナターリヤ・ゴンチャローヴァ、ニコ・ピロスマニ、そしてカジミール・マレーヴィチ等の作品により、西洋との影響関係を保ちつつも、独自の前衛芸術を形成し、発展させた20世紀ロシア美術の流れを展観します。マレーヴィチ、ピロスマニ各10点をはじめ、全30作家による70作品が集結。モスクワ市近代美術館の所蔵作品をまとめて紹介する、日本で初めての展覧会となります。

展覧会 | permalink | comments(9) | trackbacks(3)

この記事に対するコメント

二十年位前に習志野文化ホールで加藤登紀子の
コンサートではじめて、百万本のバラを聞いて
以来、この歌が好きになりました。
でも、この画家がピロスマニと一致したのは
ごく最近です。
百万本のバラ,カラオケで歌いたくなりました〜
一村雨 | 2008/08/24 5:26 AM
@一村雨さん
こんにちは。

>百万本のバラ,カラオケで歌いたくなりました〜

この歌確かに画家が出てくるな〜と思っていましたが
まさか実在するとは!
「ピロスマニ」なんて憎めない名前。
彼の作品を讃え、ご一緒しましょう。
カラオケ。
私も好きな歌です!
Tak管理人 | 2008/08/24 8:49 AM
こんにちは。私は今回、マレーヴィッチでしたが、ピロスマニも本当に良かったですね。ロシアの素朴派と言ったところでしょうか。

文化村にしては空いているような気もしましたが、
内容はなかなか見応えのあるもので満足出来ました。
次はミレイですね!混みそうです…。
はろるど | 2008/08/24 11:41 AM
薬師寺展をやっている頃に行きましたよ。

ちょうどテレビの裏番組みたいで、ガラガラのガラ空きでした。

おかげでゆっくり見えましたが。

新聞屋さんからもらったチケットだったので、駄目もとで行ったのですが、

意外に良かったですよ。

でもロシア革命以後は画壇も気の毒な状況になってしまいましたね・・・
わん太夫 | 2008/08/24 2:40 PM
@はろるどさん
こんばんは。

昨夜は大変お骨折り頂き
ありがとうございました。
自分は世界一の果報者です。

ピロスマニが強烈過ぎて
本来主となるマレーヴィッチが
かすんで見えてしまいました。

展覧会の面白さでもありますね。
並べる作品によって見え方も
変化してきますからね。

@わん太夫さん
こんばんは。

昨日のパーティーに参加頂き
ありがとうございました。
お土産まで頂戴し恐縮です。
いつもいつもすみませんです。

ロシアと絵画の結びつき
ぴんと来ないまま出かけると
いきなり鮮烈なカンデンスキーが
あり、度肝抜かれました。
Tak管理人 | 2008/08/26 12:42 AM
 私、早い時期に行ってきました。

 「青春の……」(Весна русского авангарда、The Spring-Time of Russian Avant-garde)というタイトルがぴったり当てはまる興味深い展覧会でした。おそらく、世紀末から1920年代までのロシアは、芸術のアヴァンギャルドにとっては、けっして帰らぬ自由な良き時代だったと思えます。
 作家ごとの解説がしっかりしてるのにも感心しました。

 モスクワ近代美術館(Московский музей современного искусства )のサイト(http://www.mmoma.ru/)を見ると、Весна русского авангарда. Выставка в четырех музеях Японии. 21.06.2008 - 22.03.2009 の見出しで、同美術館、ロシア連邦文化省、モスクワ市など、ロシア側の主催による日本巡回展と書かれてます()。

 それにしても、この美術館がロシア・アヴァンギャルドの宝庫だったとは知りませんでした。
 以前参照していたモスクワの詳しい市街図が今ネット上で行方不明なので、正確にはわかりませんが、ウェブサイトの写真で判断すると、行ったことのある美術館かもしれません。だとすれば、保守派クーデタとエリツィンの革命の直後という時期のせいだったかもしれませんが、現代美術の数人の作家の展示しかなく、ひどく殺風景な美術館でした(迷路歴程「ソ連・東欧世紀末点描」http://hw001.gate01.com/xfrt/Labyrinth/su_ee12.htm にちょっと書きました)。
 今はトレチャコフのほうでも、アヴァンギャルドがだいぶ展示されていると聞いてます。

 しかしそれでも、この展覧会は日本巡回だけのようですし、モスクワ近代美術館まで出かけても、果たしてアヴァンギャルドがどれだけ見られるのか……。ロシアはまだまだ、わからない国のように思えますので……。
xfrt | 2008/08/27 1:53 AM
@xfrtさん
こんばんは。

全く興味関心がないというか
この展覧会を観るまで名前すら
知らない画家さん多数。

しかも当時のロシアがどのような
状況下におかれていたかなども
ぼにやりしか分からない自分にとって
唯一の救いがピロスマニでした。

チェコやドイツにかけては
フランスやイタリアにない
独特の文化圏が中世以降
観られると聞きます。

いつの日か興味関心の湧く日も
くるでしょうか。こんな自分でも。
Tak管理人 | 2008/08/28 12:56 AM
こんにちは。7点が出品取りやめとなり、朝日新聞も主催を降りたサントリミュージアム「天保山」の『青春のロシア・アヴァンギャルド』展見てきました。観客は少ないですが、ニコ・ピスマニにはまりました。せっかくの展覧会ですのでもっと盛り上がって欲しいですが・・。
kazupon | 2008/10/09 11:08 PM
@kazuponさん
こんばんは。

ニコ・ピロスマニ良かったですよね。
それにしてもこの展覧会一体。。。
サントリーさんもとんだ割り食って
しまいましたね。
Bunkamuraはさっさとサイトから
消してしまうし。。。
Tak管理人 | 2008/10/11 10:06 PM
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公式サイトはこちら。渋谷Bunkamuraにて開催中。展示会の趣旨は(公式サイト
Bunkamura ザ・ミュージアム(渋谷区道玄坂2-24-1) 「青春のロシア・アヴァンギャルド - シャガールからマレーヴィッチまで - 」 6/21-8/17(会期終了) 既に文化村での会期を終えている展覧会ですが、ファンとしてはマレーヴィッチを10点見られただけでも満足出来
何と言ったらよいのだろうか?6/21〜8/17まで東京のBunkamuraザ・ミュージアムで展示が行われた後の大阪巡回展。サントリーミュージアム<天保山>での『<初公開>モスクワ市近代美術館所蔵・青春のロシア・アヴァンギャルド』展(9/25〜11/3)。 [[attached(