青い日記帳 

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「いきもの集合!」

山種美術館で9月7日まで開催していた
「夏休み特別企画 いきもの集合!−描かれた動物たち」展に行って来ました。



「展覧会では必ずメモを取りながら鑑賞しているのですか?」と聞かれます。
必ずではありません。メモを必要とする展覧会もあれば、全くメモを必要としない展覧会もあります。

「フェルメール展」などでは思いついたことや気が付いたことなど、どんどん手帖にメモしていきます。簡単な図まで描き込むことも。

逆に、山種美術館で日本画を拝見する時は、ほとんどメモを取ることありません。今回の「いきもの集合!」ではメモ一切取らずに鑑賞。山種の場合はこれまでに何度か拝見したことある作品が多いことなども理由の一つかもしれません。

意外に思われるかもしれませんが、後者の割合がかなり高く、しっかりメモを取りながら鑑賞した展覧会は最近では「対決展」や「フェルメール展」くらいです。

肩の力抜き、ぶらりと気儘に鑑賞できるのが山種美術館の利点。秋の気配の感じ取れる葉月下旬の午後いつものように気軽に出かけ愉快な動物たちを満喫。

「ぼ〜」と作品ながめていると、一村雨さんが!
お勧めを伺うと牧進の「」の前へ。

これがもう少しアップであれば、自然写真家・今森光彦の撮った写真のよう。夏の暑い日我先にと水に群がる蝶たちは生命力に満ち溢れている反面、一村雨さんの言葉を借りるなら「ちょっとシュールな雰囲気」すら感じます。

「そういえばチラシにちょこっと載っていた小林古径の『』がなかったですね」と私。「ありましたよ〜入口の最初に!」と一村雨さん。見逃していました。。。


因みにこの後、一村雨さんとは別れ、一人で京橋のブリヂストン美術館へ「美術散歩」をしに。さっき山種で観た古径の「猫」そっくりなブロンズ像が!

聖猫」紀元前950-660年

紀元前も現代も、エジプトも日本もネコ人気高し!
2009年秋、渋谷区広尾に新・山種美術館がオープンする暁には是非ともブリヂストンさんからこの「聖猫」お借りして古径の「猫」と並べて展示してくれること希望。

さて、今回の展覧会でハッと目を惹いたのが山口華楊。

山口華楊「木精


山口華楊「

山口の描く動物たちは、他のどの作家のそれよりも擬人化されているように感じます。また自分自身を作中の動物に置き換えることも容易。

森の中の巨木の奇怪な根っこにとまる一羽のミミズクは都会の「迷路」で行き先を失ってしまった「若者」のようでもあり、陽光眩しい外界とは対照的に牛小屋で寂しげな眼でこちらを見据える一頭のウシは病院に「幽閉」された「老人」のようでもあります。

以前、「木精」を拝見した時はその画面の美しさばかりに目を奪われるだけでしたが、今回は何故だかそんな他愛もないことを館内の椅子に腰かけながらぼんやりと。

また、奥の屏風が展示してある空間にはハッと目が覚めるような鮮烈な色彩の屏風絵が待ち構えていました。


川端龍子「黒潮

スカッと夏に涼を求めるにはもってこいの屏風。
屏風絵としては、ちょっと馬鹿げている破格なスタイル何とも言えません。
何でも、とんでもなく高価な顔料を使用して制作されたそうです。

そういえば、茨城県近代美術館で観た「明治の洋画」展にも屏風絵ではありませんが、これと同じトビウオを描いた作品がありました。



このトビウオの眼が何だか怖かったです。
まるでこの作品のニンフたちの眼のように。




ウォーターハウス「ヒュラスとニンフたち

まぁ、こんな程度のことしか考えないでぼんやり好き勝手に観ているので、メモなんて要るはずないですよね。ゆる〜く、緩く鑑賞するのが日本画にはお似合いかと。

「夏休み特別企画 いきもの集合!−描かれた動物たち」展
会期:2008年8月2日(土)〜9月7日(日)

この展覧会は終了してしまいましたが、9月13日(土)から『百寿をこえて - 奥村土牛・小倉遊亀・片岡球子 -』展が始まるそうです。


百寿をこえて
会期:2008年9月13日(土)〜11月3日(月・祝)

最後に「今日の一枚


佐藤太清「清韻

以前、山種で拝見した速水御舟の描いた「豆花」も「今日の一枚」にしました。その時の感想を再度。同じ理由でこの作品が好きです。

昔、大好きな田舎のおばあちゃんがこしらえていた、さやえんどう(インゲン)を思い出す一枚。初夏に驚くほどに可憐な花をつける野菜です。


過激な隠遁―高島野十郎評伝
過激な隠遁―高島野十郎評伝
川崎 浹

【関連エントリー】
- 弐代目・青い日記帳 | 山種美術館、広尾へ移転。
- 弐代目・青い日記帳 | 「山種コレクション名品選展」
- 弐代目・青い日記帳 | 「山種コレクション名品選展」(後期)
- 弐代目・青い日記帳 | 「千住博展」
- 弐代目・青い日記帳 | 「桜さくらサクラ・2008」展
- 弐代目・青い日記帳 | 「竹内栖鳳と弟子たち展」
- 弐代目・青い日記帳 | 「春のめざめ」展
- 弐代目・青い日記帳 | 「日本画満開」
- 弐代目・青い日記帳 | 「百花繚乱―咲き競う花々―展」


それでは最後に「今日の美味


ruruさんから頂戴した「ル・パティシエ・タカギ」の「ロッシュダルブル
ふんわりとした生地の中に数種類のナッツが。
御馳走さまでした〜

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1506

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日本人は古くから動物や鳥、虫など、生命(いのち)ある「いきもの」たちに魅了され、その姿を描いてきました。中国から伝わった花鳥画以外にも、仏教絵画での神聖なる象や獅子、伝説上の麒麟(きりん)や鳳凰(ほうおう)、禅宗における龍虎(りゅうこ)図など、日本画における動物たちは時に宗教や信仰とも密接に関わりを持っていました。一方、近代日本画における動物たちは、こうした伝統をふまえながらも、より写実的に描かれ、作家の視線が感じられる個性的な姿として自由に表現されるようになります。

子犬、うさぎ、猫や、猿、牛などの哺乳類や、孔雀、鶺鴒(せきれい)、鷺などの優美な鳥たち。そして、蝶やカミキリ虫、鯉、蛇、蛙などの虫、魚、爬虫類(はちゅうるい)や両生類―。「いきもの」と一言で言っても、その種類は実に様々で、それぞれの生命の輝きに満ちています。

しんとした空気の中にひっそり佇む山口華楊《木精(こだま)》のみみずくや、真っ白な羽が凛として美しい上村松篁の《白孔雀》。白い兎と黒い猫が装飾的な画面構成の金地屏風に、象徴的に描かれた速水御舟の《翠苔緑芝(すいたいりょくし)》。愛らしい雛と人間社会の子どもの姿が重なる小茂田青樹の《雛》。仲睦まじい夫婦の様子を思わせる吉岡堅二の《浮遊》。背筋をぴんと伸ばした猫の視線に身が引き締まる小林古径の《猫》。

本展覧会では、この夏、お子様も楽しめる企画として、約50点の楽しく、愛らしい「いきもの」を集合させて皆様にご紹介します。ぜひご来館いただき、お気に入りの動物を見つけていただければと思います。
展覧会 | permalink | comments(6) | trackbacks(0)

この記事に対するコメント

一昨日の土曜日に行ってきました。
やはり拝見したことある作品が多かったのですが、動物好きなので動物を題材にした作品ばかり集めた展示に嬉しくなって、山口華楊や上村松篁や速水御舟の作品の前の椅子に座ったりして、かなり長い時間「ぼ〜」と眺めてました。
えりり | 2008/09/08 11:32 PM
私も美術散歩によって、あの猫ちゃんとの遭遇に
感激しました。
あれで、九段下のお堀の横であんな猫と出会っていたら、
もっと驚きでしたね〜
一村雨 | 2008/09/09 5:55 AM
@えりりさん
こんばんは。

えりりさんとご一緒できたら
さぞかし楽しめることでしょうね〜
今回はかなりリラックスして
鑑賞することできました。
感じ方も変わってきますね。

@一村雨さん
こんばんは。

先日はどうもです。
お堀のネコたち
どこ行ったでしょうね。
改修工事していましたからね。。。
Tak管理人 | 2008/09/09 10:43 PM
小林古径の『猫』いいですねぇ〜
猫好きなので春草の『黒き猫』やジャコメッティの『猫の給仕頭』とか大好きです。

姫路の遠い空の下、
皆さんのブログ見てヨダレ...
うぅ〜ん、やっぱり関東に居るって
美術ファンには幸福ですょ

ruru | 2008/09/11 12:40 PM
Tak様初めまして。凛と申します。お邪魔致します。
『伊藤若冲』でグッグって
こんなに素敵なブログに出会って
しまい、カキコさせて頂きます。
ブログじゃなくルーブ(ル)ログ美術館
スゴい!ココ半端じゃない!感動!!

失礼をカキコんで居りましたら削除願います。
『鳥獣花木図屏風』に3〜4時間釘付けだった者デス。
鳥獣花木図屏風の1/1Tシャツを本日着ている者デス。

運命的!!と・・・・未熟者ですが、失礼致しました


凛 | 2008/09/13 11:28 AM
@ruruさん
こんばんは。

「猫」は文句なしに可愛いです。
街角で見かけるネコもまた然り。

関東だと展覧会多すぎという
贅沢な悩みもありますよ。
見逃すと悔しいですからね。

@凛さん
こんばんは。はじめまして。

そんなに感動していただき恐縮です。
毎日更新することだけを目標に
続けているブログなので内容は
薄っぺらですが、数だけはそれなりに
あるかと思います。

若冲良いですよね〜
「対決展」ですっかり満足したつもりでしたが
またそろそろ禁断症状が出ることです。
どこか展示している所探さなくては!

今後とも宜しくお願い致します。
Tak管理人 | 2008/09/15 12:00 AM
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