青い日記帳 

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「若冲と京の画家たち」展

静岡県立美術館で開催中の「若冲と京の画家たち展」に行って来ました。



「思い立ったが祝日」ではなく「吉日」
3連休の初日の昼過ぎに「よーし明日は静岡遠征だ!」と突如決定。
いつものように妻は呆れ顔。
(この事につていはAnnexにでも書きます)

静岡県立美術館の「若冲と京の画家たち」展と
熱海市にあるMOA美術館で尾形光琳の「紅白梅図屏風」を観る
日帰り電車ツアー決行してきました。

午前10時の開館3分前に美術館に到着。
外には若冲展を待つ人が約30名ほど。
皆さん気合入ってます!

さて、この展覧会。
静岡県立美術館が所蔵している伊藤若冲の「樹花鳥獣図屏風」に
他7作品を加え、18世紀、若冲と同時代の絵師たちの作品や
若冲の生まれ育った京都の画家などを織り交ぜ約57点から構成されていました。
<若冲と同時代の絵師たち−18世紀の充実>
池大雅、円山応挙、長澤蘆雪、呉春、狩野永良
<江戸後期の豊穣> 浦上玉堂、岸駒、山口素絢
<京の伝統画派> 土佐光起、徳力善雪、狩野永岳
<京の近代> 富岡鉄斎、竹内栖鳳、秋野不矩 
なんと言ってもこの展覧会の中心は
第一章<若冲と同時代の絵師たち−18世紀の充実>
これだけ観るだけでもお腹いっぱいの展覧会です。

お腹いっぱいと言えば、静岡県立美術館は富士山を見渡す日本平の山麓という
大変立地に恵まれた素晴らしい環境に建っている美術館です。
空気も美味しい!空も澄んでいて気持ちがいい!!
それだけでも満腹感に満たされます。時間が許すなら一日のんびりと。

閑話休題。
観てきた若冲の作品の感想書いておきます。

白象群獣図
いきなり桝目画です。
若冲の桝目画については以前、いづつやさんがblogでお書きになられいて
いらっしゃいました(伊籐若冲の桝目描き
桝目画はとっても簡単に説明すると
「画面全体に1cm四方の桝目を書き、その1つ1つに色をのせていく」作業
なのですが、口で言うのとやってみるのでは大違い。
これやれ!と親から言われても。やれるもんじゃありません。
気が遠くなる作業です。「桝目に色をのせる」と言ってもね…
この桝目画は3枚残っているそうですが、今回は2枚展示されています。
いづつやさん御紹介の作品とこの美術館所蔵の「樹花鳥獣図屏風」
そしてこの「白象群獣図」で3作品。でも伊藤若冲の印があるのは
「白象群獣図」だけ。他は工房らしきもので描かれたとされています。

樹花鳥獣図屏風
その工房作らしき作品がこれですが、でも若冲が少なくとも下絵を描いたことは
確かだと思います。こんな絵他のこの時代の人描きませんからね。
桝目の数、実に10万個以上!!!気が遠くなる作業です。
左右の屏風に博物学的にこれでもかーーと動物詰め込んで描かれています。

鹿図
奥山に 紅葉ふみわけ 鳴く鹿の 声きくときぞ 秋は悲しき
この歌がぱっと頭に浮かんできました。
でも墨絵ですので、紅葉の鮮やかさなんてありません。
細長い比較的小さな絵ですので季節も分かりません。
ただ一頭の鹿さんが首をもたげて今にも鳴きそうな気配でした。
スマートな作品です。

花鳥蔬菜図押絵貼屏風
六曲二双の屏風の左右それぞれにタイトルが示すとおり好きな?ものを
描いた屏風。これもまた墨画です。当然白黒、でも色があるように
見えるのは何故??
「筋目描き」というテクニックが若冲のお気に入りだったようです。
墨の滲みを巧みに利用したものです。
すみません、上手く説明できなくて・・・
こちらのサイトに詳しく書かれています。
「松の木」と「鳥さん」が秀逸!

花卉双鶏図
枯木鷲猿図
この2枚は比較的初期の作品らしく、画面全体がごちゃごちゃしている感じです。
でもかえってそれが「よさ」であったりもします。若冲の場合。
描くこと苦じゃない人が描いた絵って見ていても苦にならないので不思議です。
双鶏図にしても鷲猿図にしても、2者の位置関係が画面対角線上にきとんと
配置されていてバランスがとっても良いです。
特に後者は鷲と猿の間をまるで龍のようにS字型に木が描かれています。
ビックリしてしまいます。それに鷲の羽の綺麗なこと。
白く透き通っていました。

猿猴摘桃図
「平面分割」という手法で描かれている作品らしいです。
お猿さんの親子が画面右上から協力して桃を取ろうとしています。
取ろうとしている桃は左下にあります。もう少し手を伸ばせば…
でも、画面左上にちゃんと桃はあります。どうしてそっちを取らないの?
それは架空の桃?「平面分割」によって描かれた。
どなたかお詳しい方いらっしゃいませんか??

水墨游
近年発見された作品だそうです。
これまた墨画ですが、本当に色が付いているかのように見えるから不思議です。
先日上野で観た可愛い鶏も親子で描かれてありました。
足元にいるヒヨコ。持ち帰りたくなる可愛さです。
上手いな〜動物好きなんだなーーとまたまた感心。
鳥の正面から見た顔もとても滑稽です。
虫食いの葉っぱとか、よく観てます。とにかく。
この作品、いくら見ていても飽きないものでした。

他にもたーーくさん観てきましたが、
きりがないので、若冲のみで。おしまいにします。

この展覧会は3月13日(日)まです。
以下プレスリリース
京―千年の都として伝統を誇るこの町の魅力は、古いものを守り伝えるだけでなく、常に新しい文化を生み出そうとする気概を保ち続けた点にあります。たとえば伊藤若冲。個性的な画風で知られる彼もまた、京の町が慈しみ花開かせた希有な才能の一つです。裕福な商家に生まれ何不自由ない生活を送ったはずの若冲は、絵にのめり込み、他の誰とも似ない独自の画境に到りました。《樹花鳥獣図屏風》の奇想天外な世界は、江戸時代絵画の枠を大きく広げ、その豊かさを強烈にアピールしています。
歴史に支えられた奥深さと、新たな創造を促していく懐の深さ。江戸時代から近代まで、若冲はじめ京を舞台に活躍した画家たちの多彩な作品を通して、その魅力を体感してください。
展覧会 | permalink | comments(9) | trackbacks(2)

この記事に対するコメント

Takさん、行っちゃいましたね。静岡県美に。うちは3/5を予定してます。樹花鳥獣図屏風などワクワクする絵がずらーとという感じですね。Takさんも日本画の通になってきましたね。共通の話題が増えて嬉しいです。

今日、美の巨人たちで長澤芦雪を取り上げていましたが、若冲や芦雪などはユーモアがあり、構図が奇抜な見ていて楽しい絵もあり、また正統的な絵を描かせれば画技が高いですから超リアルに表現します。天才ですね。
いづつや | 2005/02/13 12:33 AM
@いづつやさん
こんにちは。
行って来てしまいました。。。
いきなり計画して即実行。
迷いなし(^_-)-☆
若冲だけ見に行くのでも価値ありです。

長澤芦雪は近年発見された
新作も展示されていました。
「鷲図」これ必見です。
長澤芦雪だけでも6作品くらい展示されていました。
Tak管理人 | 2005/02/13 2:28 PM
こんばんは。思い立ったが吉日で、素敵な休日をすごされたようですね!桝目画の白象群獣図、見たいです〜宇多田ヒカルのMVでも出てきました、この絵。(ブライスコレクションの方かもしれませんが…)静岡は無理ですが、若冲は今度、京都国立博物館でも特集陳列されるので「百犬図」に再会してこようと思っています。
forest-door | 2005/02/14 10:42 PM
こんばんは.

>第一章<若冲と同時代の絵師たち−18世紀の充実>
これだけ観るだけでもお腹いっぱいの展覧会です。

確かに.ぼくが行ったときも第1室だけは混んでいました.
しかし,若冲は面白いですね.細部を見ていても見飽きることがありません.

>足元にいるヒヨコ。持ち帰りたくなる可愛さです。
ぼくは「樹花鳥獣図屏風」のうさぎとオシドリを持ち帰りたくなりました(笑)

では.
おけはざま | 2005/02/15 12:24 AM
@forest-doorさん
おはようございます。
桝目画の白象群獣図は所蔵作品の桝目画とは
微妙に違っていました。
桝目桝目の色の置き方がとても丁寧でした。
ばらつきが全くありません。
これ「本物」ですきっと。

♪えっ宇多田ヒカル!チェックしなくちゃ!!

@おけはざまさん
コメントありがとうございます。
面白いですよねーー
時間いくらあっても足りないです。
こういう作品は敢えて時間を絞って観るほうが
いいのかもしれません。
それもまた贅沢かと。

持ち帰りたくなる動植物たち。
若冲ってほんと細かなとこ観察してますね。
Tak管理人 | 2005/02/15 7:48 AM
やっと拝見しにきました。
以前は、おおっ!長い!と思ってゆっくり読もうと・・・。
升目描きについて、この間「迷宮美術館」で説明があったようで、母が一生懸命説明してくれましたが良く分かりませんでしたが、こちらでやっと分かりました(笑)。
なるほど、点描とはまたちがう感じなのですね!

宇多田ヒカルのほうは、たしかTravelingのPV??だったと思います。
おそらくタイルで出来たブライスコレクションです(と、読んだおぼえがあります)。

そういえば、京都国立博物館で、若冲の小展示がはじまりました。
近々、観に行こうと思っています♪
Chubb | 2005/02/20 4:16 PM
@Chubbさん
こんばんは。
桝目に描くと言っても半端な時間じゃすみませんよね。
あれ一人でもしやったとしたら、相当なものです。
工房説が出てもおかしくないと思います。
ただ、出展されていた作品でも
「白象群獣図」これは『本物』です。絶対。
桝目のそろい具合が他と段違いに揃ってます。
言葉じゃ上手く表現できないのがもどかしいのですが
これは若冲渾身の一作だと思います。

京都行かれたらTBでもして下さいね!
宇多田のPV手に入れよう!
Tak管理人 | 2005/02/21 12:00 AM
Takさん
こんばんは、
ようやく最終日に行ってきました。
そんなに点数は多くないのに、見応え十分の展覧会でした。
静岡まで行った甲斐がありました。
イッセー | 2005/03/15 3:07 AM
@イッセーさん
こんにちは。
TBありがとうございます。
よくまとめられていますね、感想。
後ほどTBさせていただきたいと思います。

若冲、次は京都だそうです。
遠くなる・・・・・・
しかも作品数多いそうです。
行きたくなる・・・・・・

罪な画家さん日本にもいますね。
Tak管理人 | 2005/03/15 5:44 PM
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