青い日記帳 

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「蜷川実花展」

東京オペラシティーアートギャラリーで開催中の
「蜷川実花 展─ 地上の花、天上の色 ─」に行って来ました。



花、少女、金魚、アイドル、etc…

オペラシティー会場内の白い壁に氾濫する無数の「虚」。

一見華やかなれどもヴァニタスに満ち溢れた展覧会。



あるモノは数時間、あるモノは数日、あるモノは数年。

限りある命の最盛期、それは蝋燭の炎が燃え尽きる前に輝きを増すその時。
その一瞬を永遠に封封印できればと欲して来た人々。

蜷川実花が無条件に好まれる要因はそれを具現化したからかと。

被写体、また鑑賞者(ファン)に女性の割合が高いのも頷けます。



A〜Iまで用意された展示空間はどこも華やか。横溢する色、色、色。

でも、心を動かされることはどの展示空間からも受けられませんでした。

天邪鬼な自分にはどうしてここまで彼女の写真がもてはやされるのか、はっきり言って理解不能。日本生命他多くのスポンサーが付いてこれだけ大規模な展覧会を開催するほどの作品なのかどうか。

親と子の絆
Switch (Vol.24No.1(2006January))

綺麗な展覧会ですよ。観に行かれて嫌な思いはしません。
ただもしかして「虚しさ」を連れて帰って来ちゃうかも。

「旅」をテーマにした展示空間には壁以外にも展示室内に台が数か所設置されその上に一見無造作に(きっと「意味」はあるのでしょうが)小さな写真がばら撒かれていました。一枚一枚はとても小さいため、腰をかがめて見ないと何が写っているか分かりません。

ものぐさ太郎を心の師匠とする自分は視線を落として俯瞰するのみ。

ところが、大半の方は食い入るように入念にご覧になっている様子。
(コンタクトレンズ落としてもあれだけ真剣に下向かないな〜)



どうしてそこまで没入して蜷川実花の写真を観ることができるのか謎。
謎を謎のまま帰ると初台までわざわざ来た甲斐がありません。

分からないことは聞いてみるのが一番。
すぐ近くにいた年の頃二十歳くらいの女の子にいきなり質問。
「蜷川さんの写真のどういうところが好き?」

答えて曰く「カワイイところかな」「みんなそう言ってるし」

なるほど、溜飲が下がるとはこのこと。
カワイイのか〜そしてみんなが言ってるのか〜
そりゃ最強だわ。

どうりで、難しく考えちゃうおじさんには理解できなかったわけだ。
なるほどね。彼女の答え核心付いているはずです。蜷川人気の。

芸能人の写真も山ほど撮っているのも理由のひとつかな。
「虚」「虚」「虚」「虚」「虚」…と壁一面に。一人で行くんじゃなかった。


蜷川実花展─ 地上の花、天上の色 ─」は12月28日まで。

その後、以下の美術館へ巡回するそうです。
2009年4月11日〜5月31日 岩手県立美術館
2009年7月17日〜9月23日 鹿児島県霧島アートの森
2009年10月10日〜11月29日 西宮市大谷記念美術館
2009年12月6日〜2010年3月7日 高知県立美術館

最後に「今日の一枚


ましもゆき「前夜祝

蜷川実花展の一つ上の会場(4Fコリドール)で同時開催されている、「project N 35 ましもゆき」。また同階では「ブラック&ホワイト―磯見輝夫・小作青史」も開催中。3階の原色溢れる会場とは真逆の様相。蜷川さんのあて馬としてわざとこのお三方展示しているようならそれは大変失礼なこと。「偶然」でないとしたなら酷いな。

おまけ
来月からナディッフで写真展始まるそうです。

蜷川実花 GIFT
Goods and Prints@NADiff a/p/a/r/t
2008年12月5日(金)-2009年1月12日(月・祝)

人気者は大変ですね。引っ張りだこだーー


櫻の園―Official Visual Book―
櫻の園―Official Visual Book―
福田沙紀主演映画「桜の園」の世界観を表現した写真集「桜の園 Official Visual Book」。演出家蜷川幸雄氏の長女で写真家の蜷川実花氏が撮影。

展覧会会場に福田沙紀を撮影したポートレートもありました。

しかし、デザイナーの佐藤可士和然り、日本人ってその世界に誰かメジャーな人誕生すると何から何までその人に仕事が集中するようだけど、どうにか改善できないのでしょうか。「写真家だったら今売れっ子の蜷川さんにしておきましょうよ」なんて会話今日もどこかで…

人気者は大変ですね。引っ張りだこだーー

引っ張りだこ(ひっぱりだこ) - 語源由来辞典

それでは最後に「今日の美味


魂麺まついの「ド・魂麺」木曜日夜限定ラーメン。厚さ数センチはあろう焼豚と極太麺に濃厚スープ。普段のこの店のラーメンとは何から何まで全て違う一品。二郎系好きな人(自分)にはもってこいのメニュー。

【関連エントリー】
- 弐代目・青い日記帳 | 蜷川実花スペシャルトークショー
- 弐代目・青い日記帳 | 「女たちの銀座」 稲越功一の視点 + 銀座の歴史展
- 弐代目・青い日記帳 | 「アイドル!」展
- 弐代目・青い日記帳 | 「千住博展 ―ハルカナルアオイヒカリ―」
- 弐代目・青い日記帳 | 比べてみようフェルメール


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「好きなものは自由に撮る」。蜷川実花のこうした一貫した姿勢から生み出される極彩色の作品は、視覚的な鮮やかさを超え、作家自身の濃度として見る者に鮮烈な印象を与えます。美術評論家・松井みどり氏は“地上の花、天上の色”という言葉で、蜷川実花だけが生み出せる写真の魅力を表現しました(本展の副題は、この松井みどり氏の言葉からとったものです)。
美大在学中のセルフポートレイトから出発した彼女の作品は、変化してやまない被写体が見せるほんの一瞬を、鋭敏に写し撮ってきました。ファッション、音楽、広告などさまざまなジャンルともクロスオーバーし、また、昨年は人気コミック『さくらん』の映画監督をつとめるなど、その幅広い活動は広く知られています。
本展では、現実の光景を撮影しつつも非現実を映し出す“花”、自らの写真家としての力量を問う“旅”、タレントや女優のイメージまでも創出する“ポートレイト”などの代表作はもちろん、初期作品や、最新作《Noir》を加えた500点を超える膨大な数の作品によって、写真家としての蜷川実花の過去から未来を紹介します。
展覧会 | permalink | comments(8) | trackbacks(2)

この記事に対するコメント

ハンマースホイ展のチケット本当にどうもありがとうございました。おかげさまで久々に芸術にじかに触れることが出来ました。レポートは少々お待ち下さい。

蜷川さんの展覧会ですが、松井みどり氏のコピーが「?」ですね。
「地上の花、天上の色」・・・何やらそれっぽいような、決まっているような・・・
しかし私が蜷川さんの写真に感じるものとは遠く隔たっています。

「カワイイ」とは正に言い得て妙ですね。
それは「花」のように生死両面を感じさせるものでも、希望を与えるものでも無い。
「天上」の、遥か高みにあるものとしての非現実性でも無い。
そこにあるのは、プリントされたアニマル柄のような表面的な装飾性。
それから、衰弱と腐敗の臭いに蓋をしたがゆえに現れる非現実性。
ある種のキッチュな良さ・・・ですかね。
蜷川さんの作品を初めて見たとき、Pierre&Gillesの作品を思い出しました。
私自身、蜷川さんの写真は「カワイイ」ので好きですが、それはANNA SUIがカワイイから好きなのと同等で、芸術作品としてではありませんね。
T.S. | 2008/11/21 8:11 AM
(笑)たけさんのこの文章を読みながら
うんうん! とあまりにもうなづきすぎて
ひとり、笑いがこみ上げてきちゃいました。

私も蜷川さんがまだここまでじゃなかった頃、
少し人気で始めてきたかな〜?って頃、
渋谷でやっていた展示に行ったことがあります。
多分あの頃は19歳くらいでしょうか。
その頃は無邪気に、綺麗だなあと感じ、
ただそこにあるどぎつい色合いの金魚や花を見て
きゃっきゃしてたのを思い出します。
それこそ、たけさんが声をかけた少女の感覚に近かったかもしれません。
(さすがにかわいいからとかみんながいってるからとかいうほどの
 浅はかな心持ではありませんでしたが。。。^^;)
それから何年かし、自分もコノ世界へ入り込んでくると同時に
なぜか蜷川人気も加速してきたように思いますが
なんだか私のあの頃の気持ちはもはや幻だったのかと思える程
すこぶる関心がなくなってしまいました。
オペラシティのこのちらしを手にとって
家に持って帰ろうかどうしようかさえかなり悩みました(笑)

私も、なんだろうこのなんともいえないものは・・・と
むずむずしていたのですが
たけさんが「虚」と言い当ててくださったのですっきりしました(笑)

話が長くなってしまいましたが、
キレイと美しいは別物で、蜷川さんの作品は
いわゆるキレイだなあと思います。
キレイなイロのその奥になにがあるのか・・・
残念ながら私には何も見えないのです。。。
そのイロを超えて語られるものが感じられないのです。
でももしかしたらその”軽さ”のようなものこそ
たけさんが声をかけた少女たちからすれば
心地よいものなのかもしれませんね。
それってもしかしたらいわゆる現代社会そのものかもしれませんね。。。
だから蜷川作品が受け入れられるんでしょうか?
(私は単純にお父様のお力もかなり大きいのではと思っていますが^^;)

(そういえば映画”さくらん”でも
 やはり蜷川さんの作品といったかんじでした。
 ベテラン出演者のインタビューなどを聞いていると
 苦し紛れな感想が目立っていました。)



・・・しかし実は私自身の作品にも
蜷川さんのような要素があるような気がしています。
いわゆる「虚」のようなものが・・・あるのではないかと
常に恐れて常に怯えています。
きっと多かれ少なかれあるのかもしれません・・・
当面は課題になりそうです。。。><

あ〜コメント長くなってしまってすみません><;
あんみつ | 2008/11/21 9:35 PM
@T.S.さん
こんばんは。

いえいえ、楽しんで頂けて嬉しく思います。
しっくり来ましたでしょうか?

そのハンマースホイとはまるで世界が
違う蜷川さんの写真展。
どうやら自分は明らかに圧倒的に
モノトーンの世界の方の住民のようです。

カワイイはまさに正鵠。
それ以上でもそれ以下でもなし。
かわいければすべてよし的な風潮の
世の中を大手を振って歩いていらっしゃるよう。
しかも七光付きですから怖いものなしです。

芸術手帖の特集にはがっかりでした。

@あんみつさん
こんばんは。

大変な時にたくさんコメント
書いていただきどうもありがとうございます。

お返事は個展会場で。

以前、私も渋谷で見た時は
今回ほど嫌悪感抱かなかったのですが
どうも最近はダメです。
社会性とか別に求めませんが
それでも少しは「何か」ないとね。

借りてきたような言葉で
自分の作品を語るのはやめた方がいいかと。

写真を撮影する時
地上から足が浮くそうです。
たいしたものです。

「勝ち目」ないですね。
凡人には。

では、会場で!!
奥野ビルで!!
Tak管理人 | 2008/11/21 11:42 PM
地上から足が浮くんですか!それはすごいですね!!

たけさんこそお忙しい中、来ていただけるんですか・・・!
たけさん忙しいから会えないかも・・・と思ってました。
ひえ〜恐縮です!緊張します!お待ちしております!
お会いできるのを楽しみにしております!
あんみつ | 2008/11/22 12:15 AM
@あんみつさん
こんにちは。

凄いでしょ!流石ですよね。
喩えるにしてもそのベタな表現が蜷川流。

初日に伺う予定です。
Tak管理人 | 2008/11/23 10:17 AM
Tak さん

TBありがとうございました。
実花さんの写真展、素晴らしかったですね。
とてもいい刺激を受けました。
Tak さんはいろんな展覧会に行かれているのですね。
また寄らせていただきます。
よしりん | 2008/12/23 10:46 AM
@よしりんさん
こんにちは。
コメントありがとうございます。

刺激確かに受けました!
色々な。

展覧会に行っていないと
泳いでいないマグロのようで
息ができません?!
ほとんど病気です。

こんな自分ですが
今後ともどうぞ宜しくご贔屓に。
Tak管理人 | 2008/12/25 10:46 AM
はじめまして。

たまたまこの記事をみたのですが、

記事での批評や自分の考えなどとは別なんですが、

コメント覧はみていて不快でした。

こういうコメントはよく、いろんな人が掲示板などで書いているのでよく観たことがありますが。


でも、ブログで書くことは自由なことですよね。

失礼しました。
まいこ | 2011/02/15 4:02 AM
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