青い日記帳 

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「オン・ユア・ボディ」

東京都写真美術館で開催中の
日本の新進作家展vol.7「オン・ユア・ボディ」に行って来ました。



〈身体〉にまつわる問題は、仮想的空間が強まる現代にあって、逆にますます現代人を捉えて放さないテーマです。当館では、そうした現代写真・映像・美術の最先端を、様々な角度から検証している新進作家たちに焦点をあてた「オン・ユア・ボディ」展を開催いたします。(中略)日本の「今」を是非ともご覧ください。

朝海 陽子、澤田 知子、塩崎 由美子、志賀 理江子、高橋 ジュンコ、横溝 静。
広報によると「今もっとも勢いのある新進作家」さんたちだそうです。

急激な都市化が進み昔からあったコミュニティーが次々と消失している現在。我々はそれと並行し身体を通してのコミュニケーションが益々希薄になつつあること指摘されずとも日々の生活の中で常に感じながら生活しています。

にくる」「がたつ」「くそ悪い」などの代わりに「キレる」といった表現を用いる現代の若者。自分自身の心の変化ですら身体性を喪失しまるで電化製品のように「キレる」のだと鷲田清一氏が述べていらっしゃいました。

閑話休題。

身体やジェンダーにまつわる諸問題を女流作家を起用し提示していく。一見真新しく見える切り口かもしれませんが、実はもうかなり手垢が付いてしまった古めかしい主題。「三丁目の夕日」とまでは行かないまでもある種懐かしさすら感じずにはいられない展覧会。

だから、つまらない。


高橋ジュンコのヴィデオインスタレーションなど痛々しくて最後まで観られませんでした。「東京丸の内の路上を行き交うスーツ姿のサラリーマンの中に立つ一人の若い女性」と文字化しただけでも痛さが伝わってくるでしょ。それをビデオ作品として展示してしまうところにノスタルジックな感すら漂ってきます。

古臭いんだな。


澤田知子のいつもの通り「私」が氾濫する写真も普段ならアイロニカルにそして少し滑稽味を感じつつ鑑賞できるのに類は友を呼ぶ系でイマイチな作品に見えてしまうから展示順というのはオソロシイもの。

澤田の顔がだんだん柳原可奈子に見えてきてしまった。

横溝静の作品は「音」にかなり助けられている。
音が無い状態で観てみたいビデオ作品。

これは悪くないです。

無理矢理取って付けたような、今日日高校生のテキストにも載っていないような身体性を主題にしているこの展覧会の中では異色の存在。


朝海陽子の「ホームアローン,tokyo」など部屋で映画鑑賞する人たちを写した作品群もこの展覧会の主題とは別の点において面白かった。

片意地張らずにこの種の作品をベースに展覧会作ればいいのに。
あんな狭いスペースで身体とジェンダーなんて無理無理。

今回の展覧会では6人の作家さん全て女性でした。
こちらを拝見するとそれは偶然で「あえて女性だけを選んだわけではありません。」とのこと。無理にでも男性の作家さんも入れておけばまだ「バランス」が取れたかもしれません。

今回のテーマにとても感心があり楽しみにしていた故、余計にズレが大きく落胆の度合いも激しかったようです。「蜷川実花とどっちが良かった?」と友人が意地悪な質問をします。

初台がとても良いものと思えてしまうそんな写真美術館の展覧会でした。

最後に「今日の一枚


モーリス・メルロ=ポンティ

今回の写真展には勿論出ていないけど、只何となくね。何となく。

3階で開催されていたこちらの写真展はすこぶる好評でした。


「ヴィジョンズ オブ アメリカ」
第3部 アメリカン・メガミックス 1957-1987


共に12月7日まで開催しています。

メモリーズ・オブ・アメリカン・ドリーム (とんぼの本)
メモリーズ・オブ・アメリカン・ドリーム (とんぼの本)

【関連エントリー】
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それでは最後に「今日の美味


恵比寿ガーデンプレイス内「ビアステーション」の「琥珀エビス
帰りに生ビールでも飲んで帰らずにはいられない展覧会。ビールを飲んで帰る理由作りにはもってこいの展覧会。何て商売上手なんでしょう。

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1585

JUGEMテーマ:アート・デザイン


〈身体〉にまつわる問題は、仮想的空間が強まる現代にあって、逆にますます現代人を捉えて放さないテーマです。当館では、そうした現代写真・映像・美術の最先端を、様々な角度から検証している新進作家たちに焦点をあてた「オン・ユア・ボディ」展を開催いたします。出品アーティストは'07年度コニカミノルタフォト・プレミオ特別賞を受賞した朝海陽子、数々の賞を受賞し、'07年よりニューヨークに拠点を構え、活発な制作活動を展開する澤田知子、写真とホログラフィで独自のスタイルを確立した塩崎由美子、第33回木村伊兵衛写真賞を受賞した志賀理江子、写真作品にとどまらず映像作品にも挑む高橋ジュンコ、コンセプチャルな作品で定評のある横溝静という面々です。彼女たちによって浮かび上がる日本の「今」を是非ともご覧ください。
展覧会 | permalink | comments(4) | trackbacks(0)

この記事に対するコメント

恵比寿のビアステーション寄ったんですね。
18時までだったら麦酒記念館でのテイスティングもいいですよね☆
サッチャン | 2008/11/29 10:54 AM
@サッチャンさん
こんにちは。

ガーデンプレイスが出来る前って
覚えています?変われば変わるものですよね。
今ではあそこに工場あったことなど・・・
Tak管理人 | 2008/12/01 7:50 AM
はい、列車を利用した味のあるビアホールがありましたよね。
あれ無くなっちゃうがの寂しかったな。
サッチャン | 2008/12/01 1:38 PM
@サッチャンさん
こんにちは。

山手線からも見えましたよね。
残してほしかったです。
列車好きとしてはとくに。
Tak管理人 | 2008/12/02 7:37 AM
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