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川村記念美術館「絵画の森」戦後日本美術の作家たち

川村記念美術館で開催中の
「リニューアル2008 コレクション展示
川村記念美術館「絵画の森」 戦後日本美術の作家たち」展に行って来ました。



昨年2008年3月に展示スペースを増設しリニューアルオープンした千葉県佐倉市にある川村記念美術館。(リニューアル当時の記事はこちら

夫婦でデートに訪れたい美術館」でも全国で10位に入る健闘ぶり。都心からちょっとかなり遠いのですが、一度行ってみるとその良さ十分にお分かりになるはずです。DIC株式会社(2008年4月1日 大日本インキ化学工業株式会社から社名変更)の総合研究所を含む自然豊かな広大な敷地はいつ訪れても四季折々の植物が出迎えてくれます。

美術館入口

コレクションの中心は、欧米の20世紀作品。
リニューアルされバーネット・ニューマンの「アンナの光」を常設するとびきりの展示室までこしらえてしまいました(ニューマン・ルーム)。また前回特別展を開催したモーリス・ルイスやロバート・ライマン、ジャクソン・ポロック、フランク・ステラなどとりわけ20世紀アメリカ抽象美術のコレクションの充実には目を見張るものがあります。


またレンブラント「広つば帽を被った男」やモネ、ルノワールといった印象派の名画やルネ・マグリット、マックス・エルンストからジョゼフ・コーネルなどもまとめて拝見することできます。


竹橋の近代美術館で開催した「藤田嗣治展」でも注目の作品のひとつであった「アンナ・ド・ノアイユの肖像」もここの所蔵作品です。


2008年6月3日〜8月31日に開催されたリニューアル2008コレクション展示では、主に西洋絵画コレクションを中心に展示公開。

豊かな自然に恵まれた抜群の環境の中で、良質なコレクションに接することできるのですから、いやがうえにも期待は高まりついで、満足度も高くなること当然。

でも、そんな川村記念美術館もあまり日本美術は力を入れコレクションされていないようで、これまで日本美術の展覧会を開催したことないような気がします。(間違っていたらごめんなさい)

それが今回は「戦後日本美術の作家たち」と銘打ちコレクション展示を開くとあるので、正月早々出かけてきた次第。

ただし出かける前から覚悟していましたが、自分の最も苦手とする時代の作家たちが多くろくに観ても何も感動しないだろうと。予想はずばり的中。

「戦後日本美術」の出品作家:
瀧口修造、菅井汲、堀内正和、飯田善國、山口勝弘、オノサト・トシノブ、斎藤義重、 荒川修作、桑山忠明、高松次郎、李禹煥、若林奮、中西夏之、杉本博司


駄目なんですよね〜この面々。昔からテキスト読む気にもなれない。
僅かに救いだったのは、中西夏之の2点が完成度が高く例の緑と紫の調和のとれた画面が心地よく感じたことくらい。(中西夏之はそういえば、横浜トリエンナーレでもとても輝いて観えました)

表現はとっても下衆だけど「掃き溜めの中の鶴」的存在でした。
李禹煥の展示作品は美しさがない。大原美術館にあるような「線」が好み。

「杉本博司がいるじゃない!」

杉本博司は鶴じゃなくて。別格。
シアターシリーズ最高!森美術館で観た時は理解度足りなかったけど今なら分かる(たぶん)。

青山ブックセンター主催の「杉本博司 講演会」何が何でも行きたいのにどーーしても外せない仕事が…

『歴史の歴史』図録(株式会社 新素材研究所)『現な像』(新潮社)刊行記念
杉本博司 講演会

・日時:2009年1月17日(土)14:30〜16:00(開場:14:00〜)
・会場:東京ウイメンズプラザホール
・定員:250名様
・お問い合わせ先: 青山ブックセンター本店  03-5485−5511


翌日の1月18日に金沢21世紀美術館であるこちらへ日帰りか!?無理だよな〜

杉本博司 歴史の歴史 関連イベント
『歴史の歴史 杉本博司』刊行記念 サイン会


・日時:1月18日(日)15:00〜16:00
・会場:金沢21世紀美術館ミュージアムショップ内
・金沢21世紀美術館 電話:076-220-2801


現な像
「現な像」 杉本 博司
「私は長い間写真に関わりながらも、未だに真の何たるかを知ることを得ない」……。美の本質とは、時間の意味とは、そして人間の存在とは何か? 写真、絵画、建築、映画、骨董など、あらゆる芸術を手がかりに、人類の記憶を辿り神の企みを暴く、思索の冒険! 代表作を含む図版も多数収録した待望の論考集。

閑話休題。

川村記念美術館入口脇にあるオブジェ。

清水久兵衛「朱甲面」1990年

戦後日本美術の作家さんの簡単な解説があればまだ良かったかも。読んで分かるわけではないけど、分かった気にはなれます。Bunkamuraで現在開催されている「ピカソとクレー展」では全ての作家の簡単な解説がなされていました。

折角良いコレクションお持ちなのですからその辺もう少し頑張るとリピーターもぐんと増えるかも。次の展覧会が今年前半の大きな目玉展のひとつなので何卒よろしゅう頼みます。

最後に「今日の一枚


長谷川等伯「烏鷺図」(右隻)1605年以降

戦後日本美術の蒐集はイマイチだけど、これは白眉。
右隻に白鷺が比較的穏やかに描かれ、左隻には対照的に真っ黒な烏がダンスを空中で行っているかのような動的な場面が描かれています。鳥好きゆえついつい白黒の鳥たちへ目が行ってしまうのですが、両脇の柳と松の木の表現が好き。

折角だから左隻も。


「川村記念美術館「絵画の森」戦後日本美術の作家たち」は2月1日まで開催。
「今見られるコレクション」リストはとても有難い。欲を言わせてもらえば、これを印刷してリストとして置いておけば言うことなしなんだけどな〜

尚、現在も川村美術館ご自慢のロスコ・ルームは閉鎖中。

テート・モダンで開催中の1950年代の終わりに30点が制作された連作「シーグラム壁画」を中心に晩年の作品を紹介する「ROTHKO展」に貸し出し中。(川村記念美術館が所蔵している「シーグラム壁画」7点のうち5点を貸し出し中)

2月1日でテイトでの展示は終了。
で、お次の巡回先が川村記念美術館!!

「マーク・ロスコ 瞑想する絵画」
2009年2月21日(土)―6月7日(日)


今まで川村へ行ったことない方もこの展覧会を観るために是非!
ロンドンに比べれば佐倉は近いです。

ロスコ良いですよ〜日本にこれがあることが信じられない!
戦後日本美術のコレクションは他にまかせてやっぱりこの路線で。

首を長くして待っています。

それでは最後に「今日の美味


さちえさんから頂戴した鎌倉「宗達」の「昆布
これを炊き立ての白米の上にのせると…

【関連エントリー】
- 弐代目・青い日記帳 | 川村記念美術館リニューアル
- 弐代目・青い日記帳 | 「ピカソ展」ー幻のジャクリーヌ・コレクションー
- 弐代目・青い日記帳 | 「マルク・シャガール展」&長谷川等誉「涅槃図」
- 弐代目・青い日記帳 | 「ゲルハルト・リヒター展」
- 弐代目・青い日記帳 | 「ロバート・ライマン -至福の絵画」展
- 弐代目・青い日記帳 | 「パウル・クレー展」
- 弐代目・青い日記帳 | 「アルベルト・ジャコメッティ 矢内原伊作とともに展」
- 弐代目・青い日記帳 | 「ハンス・アルプ展」
- 弐代目・青い日記帳 | 「モーリス・ルイス展」


おまけ

川村美術館の敷地内に自生していた万両(マンリョウ)
この他はこちらで。

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1626

JUGEMテーマ:アート・デザイン


川村記念美術館では2008年3月のリニューアルオープンにともない、美術館を周囲の環境も含めたひとつの森に見立てて「絵画の森」と題し、夏季と冬季にそれぞれ約120点の所蔵作品を展示しています。冬季はコレクションのなかでも今までまとめて展示される機会の少なかった戦後日本美術の作品を中心にご紹介いたします。

戦後、日本で活動した美術家たちは、海外の美術動向と並行しながらも独自の表現を追及してきました。それは慣習化し精彩を失った従来の芸術観をくつがえし、そこからあらためて芸術とは何か、さらには人間とは何かといった問題を考えていく行為でもありました。

今回は、新たな表現を牽引した瀧口修造(1903-1979)、斎藤義重(1904-2001)らの作品に加え、ニューヨークを拠点に単色の平面を構成した作品の制作を続ける桑山忠明(1932-)、鉄を素材とした彫刻作品によって空間や時間についての思索を行った若林奮(1936-2003)、ものを作り出すのではなく、ものと人と空間の関係自体に注目し、世界と直接に関わろうとした李禹煥(1936-)の作品などを展観します。

レンブラントや印象派からシュルレアリスムの作品、さらにはバーネット・ニューマンの《アンナの光》など欧米の傑作とともに、日本で生まれた同時代の表現を鑑賞することで、異なる文化から派生した美術の多様な森を実感していただければ幸いです。


展覧会 | permalink | comments(6) | trackbacks(0)

この記事に対するコメント

戦後日本の美術のこの辺りの作家たちはたしかに小理屈こねておもしろくないですもんね。
でも違った見方が出来るようにならなきゃと、いつも自分は反省してるんですが、やっぱりダメでしょうね。

とにかくロスコです。
日本にこれだけ集まるなんて奇跡以外の何者でもありません。
みんなに宣伝しましょうね。
レイ | 2009/01/07 12:00 AM
実は杉本博司さんの展覧会、わが町、ルツェルンで開催中です。
あと少しで終了ですが、年末夫と行ってきました。
無論杉本氏が誰だかは存知ずに、です。
ヴィデオで御自分の作品等について語っていたのをみられたのが有難かったです。
写真は苦手分野なのですが(知識もないし)楽しめました。
後手にはまわりましたが、Takさんが以前書かれた記事も読みました。
こちらの美術館の館長さんは「うちのような中規模の美術館にこんな大物の展覧会を開催できて光栄である」というようなコメントされていたそうです。

シアターシリーズよかったですね、でも、やはり海景かな。
OZ | 2009/01/07 4:03 AM
こんばんは
川村へは二度ばかり参りましたが、マイリました。
すっ飛ばすバスの中で「本当にたどりつくのか?」と不安になり、着いた途端の牧歌的風景にもビックリでした。
'07夏〜秋に兵庫県美術館で川村の展覧会があり、四期に亙って日本画の展示換えがありました。
そのときTakさんのあげられた「烏鷺図」にとても感動しました。今回こちらで再会できてとても嬉しいです。
遊行七恵 | 2009/01/07 8:59 PM
@レイさん
こんばんは。

先日はどうもありがとうございました。

レイさんにそう仰っていただくと
ほっとします。
あの辺分からんですよね。
分かりたくもない雰囲気あります。

ロスコです、ロスコ!!
川村でかつて開催したロスコ展とは
また違ったテイストになるはず。
宣伝しまくります!

@OZさん
こんばんは。

おおーーsugimoto展開催中ですか〜
そうなんですよね、海外での評価は
もうずば抜けているものあります。
高い精神性を有している写真です。
もう、大好きです。
杉本氏ご自身とも何度か会いましたが
これまた驚くほど気さくな方です。

海景は泣きました。ほんと。
いいですよねーー

@遊行七恵さん
こんばんは。

あのバス自分も使ったことありますが
細い道通っていきますよね、
不安になります。ドナドナです。
あれだけ立地の悪い美術館もまずないかと。
それでもコレクションはピカイチ。
自分も等伯のこの作品
久々にこちらで対面できました。

ロスコ来ちゃいますよ〜
Tak管理人 | 2009/01/07 10:43 PM
 実は、川村美術館はロスコのために暫しお預けです。
三賢者揃ってお奨めの川村美術館 納得できるはず。
期待しています。
panda | 2009/01/09 5:10 PM
@pandaさん
こんにちは。

ロスコ楽しみですよね!
もういまからわくわくです。
長年の夢がかないます。
テイトからシーグラムが!!!
Tak管理人 | 2009/01/10 10:21 AM
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