青い日記帳 

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「福澤諭吉展」

東京国立博物館表慶館で開催中の
慶應義塾創立150年記念 特別展「未来をひらく福澤諭吉展」に行って来ました。


「未来をひらく福沢諭吉展」公式サイト

慶應大学付属の小学校や幼稚園の子供たちがご両親と一緒に観に来ているのか、いつになく展覧会会場内の「子供率」が高い。それも含め色んな意味で異色の展覧会。慶應大学出身者は結束が固く、決して慶応の悪口は言わないと聞いたことあります。この展覧会については如何なものなのでしょうか。

第1部:あゆみだす身体
第2部:かたりあう人間(じんかん)
第3部:ふかめゆく智徳
第4部:きりひらく実業
第5部:わかちあう公
第6部:ひろげゆく世界
第7部:たしかめる共感−福澤門下生による美術コレクション


以上、表慶館を第1会場とし福澤諭吉にまつわるあまたの「資料」を展示紹介。


尚商立国論」自筆原稿 1890年

「これがかの有名な20世紀を迎えた朝(明治34年(1901)1月1日)にお書きになられた『独立自尊迎新世紀』の書か〜」とか、「慶應義塾のモットー『独立自尊』を記された『尚商立国論』か〜〜」と盲目的に崇め奉る事のできる方以外は、かなり厳しい(面白味の無い)展示品が続きます。

中にはこんな珍品もありますが…

「福澤諭吉写真 写真館の少女と共に」1860年

この年、はじめて訪れたサンフランシスコで写真館の少女と一緒に写った福澤諭吉肖像写真。この時代に国際結婚?と一瞬目を白黒。福澤諭吉は写真マニアだったらしく数多くの肖像写真が遺されています。

折角1200円も払って(自分はパスポートで入館)観に来たのに「資料」や「写真」だけではいくらなんでも…とういう声を少しでも緩和させようと最後の最後に「第7部:たしかめる共感−福澤門下生による美術コレクション」が。


野々村仁清「重要文化財 色絵金銀菱文重茶碗」MOA美術館所蔵

仁清好きのかみさんが、「これ本当に仁清?」と疑うほど珍しい意匠。
大きさ(たて)が違うにも関わらず半分から下の文様はほぼ同じ高さ。半分より上のひし形の部分で大きさの違いが生じているはずなのですが、視覚のトリックなのかさほど差がないように見えてしまうから不思議。現物は画像以上でした。

返す返す、江戸時代に焼かれたとは思えないモダンなデザインです。


「国宝 秋草文壺」平安時代

どうしてこんな古い壺を慶応が持っているのかと言うと…理由は簡単。日吉キャンパスを造成中に掘り返していたら土の中から偶然見つかったもの。(神奈川県川崎市幸区南加瀬出土)こういう強運は慶応にはつきもの。流石。

会場は表慶館から本館2階(第2会場)へと繋がります。美術ファンにとっては第2会場だけご覧になればいいかな。こちらだけなら特別展の料金取られずに拝見出来ます。

第7部 たしかめる共感−福澤門下生による美術品コレクション(第2会場展示作品)
「重要文化財 佐竹本三十六歌仙絵巻断簡「源順」」サントリー美術館所蔵
「重要文化財 金光明経巻第二(目無経)」「重要文化財 鑑真和上像]
「国宝 山水図(水色巒光図)奈良国立博物館蔵
以上ほんの一例です。詳しくはこちらのリストをご覧あれ。

最後に「今日の一品


グーテンベルク印行『42行聖書』」1455年頃

活版印刷技術を発明されたと云われるグーテンベルクによる印刷本聖書。慶應大学のサイトによると「世界で48部、アジアでは唯一のこの聖書は600年近い歳月を経ても飾り文字の鮮やかな金の輝きや、繊細な色合いの植物と鳥をモチーフとした欄外装飾の美しさしさは損なわれていません。」とのこと。

福澤諭吉との関連性がある無しどうこうに関わらず、これが観られたのはラッキーでした。行くことないかな〜と思っている展覧会でも必ず「救い」はあるものです。

注:残念ながら公開は2月1日で終了しています。
「無意識は文字文化のせいである」と、マクルーハンはいう。
 古代人は無意識なんてもっていなかったというのである。それが、文字を常用するようになり、あまつさえその文字が活版で大量に印刷できるようになって、「変な無意識」というものが生じたのだという。
松岡正剛の千夜千冊『グーテンベルクの銀河系』マーシャル・マクルーハン

「福澤諭吉展」は3月8日まで開催しています。
以下巡回予定です。
福岡展:2009年5月2日(土)〜6月14日(日)、福岡市美術館
大阪展:2009年8月4日(火)〜9月6日(日)、大阪市立美術館



東京国立博物館表慶館
皇太子(後の大正天皇)の御成婚を記念して計画され、設計は、J.コンドルの弟子で、東宮御所(現在の迎賓館)なども手がけた宮廷建築家の片山東熊。中央と左右に美しいドーム屋根をいただき、上層部の外壁面には製図用具、工具、楽器などをモチーフにしたレリーフがあります。明治末期の洋風建築を代表する建物として昭和53年(1978)、重要文化財指定されました。

【関連エントリー】
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こちらの展覧会は見逃せません!!

慶應義塾創立150年記念「夢と追憶の江戸」

高橋誠一郎浮世絵コレクション名品展
2009年9月19日〜11月23日 三井記念美術館

おまけ:
この展覧会拝見した後、折角行ったのだから…と思い読んだ本。
早稲田と慶応 名門私大の栄光と影 (講談社現代新書)
早稲田と慶応 名門私大の栄光と影 (講談社現代新書)
橘木 俊詔

「第二章 二人の創設者−福沢諭吉と大隈重信」より引用。
森有礼と福沢諭吉は明治六年(1873)創設の学者の集まりである「アカデミー」を発展させた「明六社」において、すでに論争を開始していた。「学者の職分を論ず」として有名なものである。福沢は先に『学問のすゝめ』で主張したように、一人一人が自分の意思で学んで、自分で考えながら行動するような、独立心旺盛な人を育てるのが教育と考えたのに対して、森有礼はそもそも人民は自分で学びかつ判断できるようなレベルに達していないのであるから、それをわからせるようにするのが教育の果たす役割と考えた。

何事も学んでからの方が良いようで。。。
不勉強の自分を反省。

取り敢えず、明日(2月9日)発売の「学問のすすめ」現代語訳でも買って読んでみることにします。
学問のすすめ 現代語訳
学問のすすめ 現代語訳
福澤 諭吉

慶応関連のお知らせ:
慶応義塾大学公認ダンスサークル「Dancing Crew JADE」公演

JADESTYLE2009〜MIRROR〜

公演日時:2009年3月7(14:30、18:30)8日(13:30)
公演場所:横須賀市文化会館

JADE STYLE 2009」に関しての詳細はこちらのブログで。
Mちゃん頑張ってね!

それでは最後に「今日の美味


ペーターハウス」の「ウニのフラン
今日は結婚式に参列。一日一組限定で一軒まるごと貸し切ってのゲストハウスウェディング。東郷神社もなかなか手広く上手にやるな〜何はともあれSさんご結婚おめでとう!末永くお幸せに。(喧嘩してもうちは何のアドバイスも出来ません)

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1659

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 福澤諭吉(1835-1901)は、幕末明治の激動の時代を生きた思想家として、日本の近代化に大きな足跡をのこしました。中津藩(大分県)の下級武士の家に生まれ、大坂の適塾で蘭学を学んだ福澤は、1858年、23歳の若さで江戸に蘭学塾(のちの慶應義塾)を開きます。その後、欧米各国を3回にわたって訪問。その経験をもとに『西洋事情』を著し、さらに『学問のすゝめ』『文明論之概略』などにより、近代日本の進むべき道を提唱しました。また、当時の知識人がこぞって官職を求めたなかで、生涯、無位無冠の一市民であることを貫きました。たとえ「異端」と見られても、思ったことを堂々と述べる勇気と気品―福澤は、そのような姿勢にこそ、文明の進歩があると信じた思想家でした。

 本展覧会は、慶應義塾創立150年を記念して開催するもので、福澤諭吉の遺品、遺墨、書簡、自筆草稿、著書などをとおして福澤の先導的な思想と活動を紹介するとともに、慶應義塾ゆかりの美術品などを展示いたします。

展覧会 | permalink | comments(4) | trackbacks(2)

この記事に対するコメント

こんばんは。
諭吉展、張り切って初日に行ったのですが、
しょうしょう拍子抜け、2階の展示だけがすばらしく
うなってしまいました。門下生っていっても、、
あのお茶人たちですからびっくりでした。

高橋誠一郎の浮世絵コレクションが愉しみです。
一部は第2会場に出ていて、広重の東海道五十三次
隷書版や芳年の月百姿の一枚はじめてみました。
すぴか | 2009/02/09 12:07 AM
@すぴかさん
こんにちは。

自分はこんなものだろうな〜と
一応覚悟して?行ったので肩透かしは
最小限度にとどめることできました。

「表慶館」で開催したのは良いことかと。

浮世絵のコレクションは楽しみですね。
チラシに載っている春信、見たい!!
Tak管理人 | 2009/02/10 7:42 AM
こんにちわ。
あの当時の写真なのにやたらとポーズの決まってる諭吉はかっこいいなと思いました。
あおひー | 2009/02/14 5:29 AM
@あおひーさん
こんにちは。

先日は「先走って」しまい
ご迷惑おかけしました。。。

諭吉さんとても写真好きだったようですね。
今なら「フォトブック」とか作っているかも。
Tak管理人 | 2009/02/15 11:31 AM
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