青い日記帳 

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「月岡芳年展 −描く−」

専修大学 生田キャンパス 図書館研修室(120年記念館3階)で開催中の
「月岡芳年展 −描く−」に行って来ました。



マイミクのakiさんから教えて頂いた展覧会。

新宿から小田急線に乗って向ヶ丘遊園駅へ。急行だと20分程度。駅北口から専修大学行きのバスにゆられ約10分。自然豊かな生田緑地内にある専修大学生田キャンパスへ。お邪魔するのは今回が初めて。(専修大学へのアクセス


新入生たちを迎えんと桜の花も満開。
部活やサークルが新入生獲得に奮闘何て光景は今も昔も変わらないのかな。

図書課課長でいらっしゃる齋藤氏にお話を伺ったところ、専修大学図書館では一昨年に「レオナルド・ダ・ヴィンチの555年 ―“万能の人”知の遺産―」展、昨年「源氏物語 千年の光芒−」展をそれぞれ開催されたとのこと。

知らなかった……ダ・ヴィンチも源氏も共に滅茶滅茶興味あるので行けなかったのが悔やまれます。

それでも今年はakiさんのおかげでここ数年とみに注目が集まっている江戸末期の絵師、月岡芳年の展覧会に足を運ぶこと出来たのですからよしとせねば。

会場へ辿り着くまでに2人の学生さんに道を聞き(親切に教えてくれて有り難う)やっと会場である生田キャンパス9号館(120年記念館)3階にある図書館へ到着。


大学の図書館と聞き、自分が通っていた某大学の古めかしい図書館のイメージしか頭になかったので、こんな吹き抜けのある近代的な建物の中に図書館があろうとは思いも寄らないことでした。

↑の画像良く見ると「月岡芳年展」の垂れ幕が!
エレベーターで3階に到着すると図書館前にどーんと展覧会の案内板が。


かなり気合入っています。下手な美術館よりもビジュアル的に素敵。

何でもおよそ2か月以上かけ、「大学院の井黒佳穂子さん(文学研究科博士後期課程)をはじめ江戸文化や近世文学を学ぶ院生や板坂則子ゼミ生(文学部)がパンフレットやポスターなどを作成」されたとのこと。

今の学生さんしっかりしていらっしゃる。立派です。
昨年、学習院女子大学で開催された、オノ・ヨーコ「BELL OF PEACE 平和の鐘」展も学生さんが中心となり開催した展覧会。

井黒さん他、板坂ゼミの学生さん近い将来良いキュレーションなされること期待大。学生のうちからこうした「活動」が出来るなんて素晴らしいことです。

さて、さて今回の展覧会、大学の図書館で開催するには正直勿体無い内容。大学関係者からお借りした月岡芳年の後期代表作「雪月花」「風俗三十二相」「偐紫田舎源氏」「月百姿」など80点の作品が一挙公開されています。



注:展示風景画像は大学の許可を得て撮影したものです。

ただ、漠然と見せるだけでなく作品を6つのセクションに分け展示。
その展覧会の構成は以下の通りです。

1:英雄を描く
2:役者を描く
3:美人を描く
4:庶民を描く
5:物語を描く
6:月を描く


展覧会タイトル「月岡芳年展 −描く−」にあるように「−描く−」を軸に芳年が何を描いたのか、一目瞭然に観て取れるセクション分け。芳年の作品が個性的で強烈なイメージ観る者に与えますから構成はごちゃごちゃせず、これくらいさっぱりしていた方がバランス取れます。上手いな〜

1:英雄を描く


英名二十八衆句 稲田九蔵新助


英名二十八衆句 直助権兵衛

芳年の代名詞「血みどろ絵」「皮はぎ絵」
これを観なくては芳年ワールド始まらんとばかりに作品番号1.2が付せられています。歌川国芳や河鍋暁斎らと相互に影響しあい生まれた作品。

いずれも目を覆いたくなるような残虐な場面をリアルに(とりわけ血の描写が凄い)描いている作品ながらも、ついつい魅入ってしまう作品。誰の心にも存在するサディスティック側面を刺激し目を覚まさせる作品です。

2:役者を描く


雪月花 雪 岩倉の宗玄 尾上梅幸

大判3枚続の作品。驚いたのは制作年。明治23年(1890)の作品だそうです。江戸時代から明治時代に移行すると錦絵に使用される「赤」が濃くなり、また江戸時代では使われなかった色も多用されるようになり、だいたい一目で判別出来ます。

ところがこの「雪」は見事にやられました。題字の部分の色見れば分かるのかもしれませんが、梅幸の肋骨に見惚れてしまいそこまで目が…

3:美人を描く

このセクションの作品が一番多かったかな。「風俗三十二相」や「見立多以尽」「東京自慢十二ケ月」「新柳二十四時」「吾妻絵姿烈女競」などのシリーズものが。

最も目を惹いたのが「全盛四季大松楼 冬」。ちなみに「全盛四季夏 根津花やしき 大松楼」が現在太田記念美術館で開催中の「ジャパニーズ・ビューティ −浮世絵にみる日本女性の美-」展に出展されています。「夏」もイイです。はい。

4:庶民を描く

芳涼閣両雄動
大判2枚を縦に合わせひとつの作品に。

昨年、千葉市美術館で開催された「八犬伝の世界」展でも拝見した作品。
何度観ても迫力あります。「絵」でしか表現できない緊張感あるシーン。

5:物語を描く


偐紫田舎源氏

初っ端にスプラッターな作品拝見してしまったので、「偐紫田舎源氏」にも無理無理そんなシーンを期待してしまう自分。この作品だけでも十分オドロオドロシイのですけどね。。。血みどろ閾値上昇。

すぐ近くに有名な「奥州安達ケ原ひとつ家」があったりするものだから余計にそんなシーンを期待してしまいます。

芳年ワールド恐るべし。

6:月を描く


月百姿 玉兎 孫悟空」   「月百姿 きぬたの月 夕顔

「月百姿」が実物とパネルを合わせ全て展示公開されています。
所蔵されている「月百姿」が一冊の本として綴じてあるので全てを一度に展示出来なかった為にパネル展示も行ったそうです。気が利いているな〜
こうして一気に拝見するとまた印象も随分と変わってくるものです。

こちらのサイトでは全ての作品が観られます。


手前に見えるのは「芳涼閣両雄動」半露出展示?

「月百姿」の全ての作品をそれぞれ使用し学生さんたちが作った栞が会場で無料で配布されています。受付の方が「100種類あります!」と誇らしげに語っていたのが好印象。100枚全部欲しかったけど「雨中月 児島高徳」を選びました。早速使わせてもらいます。

また専修大学図書館サイト内に「月岡芳年展 特設サイト」が設けられ、無料壁紙やスクリーンセーバーも無料でダウンロードできるようになっています。

ここ最近、展覧会のサイト、フラッシュ等使い凝りに凝ったもの散見しますが、学生さんたちがこしらえた「月岡芳年展 特設サイト」の方がよほど観やすく、展覧会情報的確にゲットできます。こうでなくちゃね。

最後に「今日の一枚


雪月花の内 花 御所五郎蔵 市川左団次」明治23年

やっぱりこの時季これでしょう〜


「月岡芳年展 −描く−」は4月24日(金)まで。
※日曜日は休館
開館時間:午前10時から午後5時まで。
入場は無料です!

「最後の浮世絵師」月岡芳年の世界を思う存分堪能出来ます。


専修大学図書館本館
生田キャンパス 9号館(120年記念館)3階(専修大学へのアクセス

今年は月岡芳年生誕170年目に当たります。
この展覧会だけでなく平木浮世絵美術館 UKIYO-e TOKYO(いつの間にかサイトが出来た)や太田記念美術館でも芳年の展覧会開催中、もしくは近日中に開催予定です。

2009年は月岡芳年が熱い!
どこか出版社さん芳年関連の本出して下さい!!

国芳一門浮世絵草紙 侠風むすめ (小学館文庫)
国芳一門浮世絵草紙 侠風むすめ (小学館文庫) 河治 和香

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One Hundred Aspects of the Moon: Japanese Woodblock Prints by Yoshitoshi
One Hundred Aspects of the Moon: Japanese Woodblock Prints by Yoshitoshi
Tamara Tjardes,Yoshitoshi Taiso

それでは最後に「今日の美味


Yさんから頂戴した昭和製菓株式会社「蜂の家」の「まゆ最中
小倉、柚子、胡麻、白つぶし、黒糖。5種類のあんが楽しめる一口サイズの最中。こういう箱って使わないのに取っておきたくなるんですよね〜

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1719

JUGEMテーマ:アート・デザイン


このたび専修大学では、近年とみに脚光を浴びている江戸末期の絵師・月岡芳年(つきおか・よしとし)の作品展示を行います。
 今年は、月岡芳年が誕生してから170年目の節目の年にあたります。月岡芳年といえば、幕末期の不安な世相を反映した「血みどろ絵」が有名ですが、その画業は多岐にわたり、美人画、役者絵、歴史画にもすぐれた作品を残しています。今回は「雪月花」、「風俗三十二相」、「新形三十六怪撰」、「偽紫田舎源氏」、「月百姿」など、後期の代表作を中心に、80点を展示いたします。
 この展示会は、広く一般の皆様にこれらの浮世絵の素晴らしさを体感していただく機会を提供するものです。
展覧会 | permalink | comments(14) | trackbacks(4)

この記事に対するコメント

早速行かれたんですね。はやっ!
予習して行けることになり、お知らせしてよかったですぅ。

特設サイトの壁紙、スクリーンセーバーも気が利いてますよね。

やーー、こりゃ行かなきゃですね。桜が残っているうちに!
それと栞が残っているうちに・・
 血みどろより月百姿が楽しみです。
aki | 2009/04/09 1:06 AM
こんばんわ。
芳年関連の書籍、少ないですよねえ。
単体の画集で、今普通に新品で出に入るのって
国書刊行会の妖怪シリーズの位ではないでしょうか。
(印刷はいいけど偏った編集なのが難。)
あとは絶版で、もう洋書だけが頼み・・。
芳年は和漢百物語や魁題百撰相が
町田国際版画に揃いである(はずだ)し、
萩の浦上館とか地方にも
数を持ってる所があるので、
どこかの出版社さんにぜひ
やってもらいたいですね!切実。
へっぽこもふ | 2009/04/09 1:22 AM
@akiさん
こんばんは。

はるばる生田まで行ってきちゃいました。
教えていただき感謝です。

学生さんが中心となり
こうした企画開催するなんて
羨ましいかぎりです。

勿論作品にも大満足でした。

@へっぽこもふさん
こんばんは。

少ないですね。
今普通に入手できるものないようです。
Amazonで海外のものなら手に入りそうです。
評価を観るとよさそうなのでついつい。。。

芳年はこれから数年先にはきっと
どこかの出版社さんが出してくれると
期待しています。これだけ展覧会あるのですから。

じっくり観たいですよね。手元で。
Tak管理人 | 2009/04/10 12:01 AM
ちょっと余談ですみません!
Takさん、専大だったんですね〜。
私もです。

源氏のゼミにおりましたが、源氏の展示があったのもしりませんでした・・・。
すっかり足が遠のいてしまい、よくありませんね。
図書館にもびっくり。
4/24まで、い、いけるか?!というところですが
月岡芳年、なんかすごいですね!
久々に同級生と集まるのもいいかもしれません〜。
ココ | 2009/04/11 10:48 AM
@ココさん
こんにちは。

>Takさん、専大だったんですね〜。
紛らわしい表現で誤解を与えてしまったようですが
残念ながら専修大学OBではありません。

初めて今回伺いましたが、いいところにありますね〜
緑も多く校舎も立派。
自分が通っていた大学とは大違い。

図書館でこれだけの展示をして下さるなんて
専修大学の学生さん羨ましいかぎりです。
尤も大学生の時分は浮世絵なんぞに興味無いでしょうけどね。

>久々に同級生と集まるのもいいかもしれません
芳年が取り持つ同窓会!
何だかすごそうですね。
Tak管理人 | 2009/04/11 11:29 AM
今日行ってきました。
立派な建物ですね。
展覧会も女性が中心に企画されたようで、細かな配慮がされてました。
とら | 2009/04/11 11:38 PM
し、失礼しました!

私が通っていたころとはほんとうに図書館もぜんぜん違っていたものですから、早とちりしました!

とおーっても田舎ですが、今の季節緑がきれいでしょうね。
遠足かねて友達に打診してみます^^
ココ | 2009/04/12 2:04 PM
@とらさん
こんにちは。

今の大学の図書館て随分と立派なのですね。
まずそこに驚かされました。
美術館も見習ってほしいところ色々ありましたね。
学生さんたち(それと指導された先生)に感謝です。

@ココさん
こんにちは。

いえいえ、こちらこそ
紛らわしい書き方してしまいすみません。

自分が通っていた大学の図書館も
近年大層立派に建て替えたとか。
お金どこにあるのかな〜と首傾げてしまいます。

生田緑地また今度は一日かけゆっくりと。
Tak管理人 | 2009/04/12 4:11 PM
昨日は色々とありがとうございました。
昨日の昼間、生田に行ってました。
図書館のある建物、タワーみたいでしたね。
月百一気に見られたのもうれしかったけど、役者絵が収穫でした。
ogawama | 2009/04/16 11:31 PM
@ogawamaさん
こんにちは。

こちらこそ美味しく頂戴しました。早速。
生田までわざわざ。お疲れ様です。
でもその甲斐はありますよね。
役者絵がこれまた格好いいんです!!
決まってます。
Tak管理人 | 2009/04/17 7:49 AM
いつも素敵な&素早い情報、有り難うございます。
今回は、あの芳年の作品ということで、早速行ってきました。久しぶりに芳年作品を観ましたが、やっぱりイイです&お気に入りですぅ〜(満面の笑み)。

本当にtakさんのブログを拝見していれば、中途半端な他の情報誌はいらないですね。楽しい情報が盛り沢山で楽しませて頂いております。合わせてTBさせて頂きました。
alice-room | 2009/04/19 7:48 PM
@alice-roomさん
こんばんは。

何だか皆さんを生田まで
行かせる羽目になってしまったようで。。。
恐縮です。

でも見ごたえ十分ありましたよね。
入場料も無料ですし。
行って損はありません。

紙媒体は正確ですが
このブログはたまにミスが…
Tak管理人 | 2009/04/19 11:36 PM
24日、最終日に行ってきました。

生田、かなり行きづらいのに皆さんが行かれていて、Takさんのご紹介の力ですよね。

役者絵、月の百枚もすばらしかったのですが、私は美人画の○○したいシリーズの中、「洋行したい」がなんだか気に入ってしまいました。

着物の袖口から洋服の袖をのぞかせていて、被服史からみても面白いのかな・・と思ってしまいました。

最終日でしたが、栞がまだたくさんあったので、3マイいただいてきました。
aki | 2009/04/30 12:28 AM
@akiさん
こんばんは。

間に合いましたね。

このブログをご覧になり
行かれたという方すくなからず
いらしたようです。
満足されたかな〜

これだけの展覧会
もっと上手いこと
宣伝できれば良いですね。
勿体無いです。

教えていただきありがとうございました。
感謝感謝です。
Tak管理人 | 2009/04/30 6:36 PM
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