青い日記帳 

TB&リンク大歓迎です!
<< September 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
<< 「新宿区歴史博物館名宝展」 | main | 野菜満載!?見所満載!!「だまし絵展」 >>

「動物画の奇才・薮内正幸の世界展」

武蔵野市立吉祥寺美術館で開催中の
「動物画の奇才・薮内正幸の世界展」に行って来ました。



薮内正幸(やぶうちまさゆき・1940−2000)の名前は知らずとも、彼の作品を目にしたことの無い人はまずいないはずです。例えば、『広辞苑』の挿絵。鳥や動物などは薮内が描いたもの。

他にも一躍薮内の名を世間に知らしめた契機となったサントリーの愛鳥キャンペーン広告


愛鳥キャンペーン新聞広告原画

昨年2008年に東大博物館で開催された「鳥のビオソフィア」に心ときめいた人なら必ず吉祥寺まで行く価値あります。鳥だけでなく動物全般お好きな方にとっても。

これからの季節蒸し暑くなってきます。天気も崩れがち。リアル動物園には不向きな季節。それでも、動物を観たい!という方にまさにうってつけの展覧会。


↑これらも全て薮内作品。
小学館の図鑑とか小さい頃飽きることなく毎日のように見た記憶が。

「冒険者たち」はあのガンバの物語!

吉祥寺は安くて美味しいお店沢山あります。街全体に活気が。武蔵野市立吉祥寺美術館はそんな街の中心。駅から徒歩3分ほどの伊勢丹の7階にあります。駅からも近く周りにお店がわんさか。で、一番の魅力は入館料。たったの100円です!

ぐるっとパスも使えるそうですが、100円ならもし忘れてしまっても全然痛くありません。「ワンコインで入れる美術館」とありましたが、まさか100円とは!


オオタカ

薮内は「1959年、19歳で高校卒業と同時に上京、福音館書店編集部に入社。国立科学博物館に通いながら、今泉吉典博士の指導の下、動物の骨格標本や剥製をスケッチ」に明け暮れたそうです。

やがて国立科学博物館の今泉吉典氏にその才能を買われ出版会にデビュー。動物絵画の世界の第一人者として2000年に享年60歳でこの世を去るまで数多くの作品を残しました。

骨の仕組みがどうなっているか、動物の体の内部構造が理解出来て初めて生き生きとした動物画が描けるとの指導を受けた薮内。彼の描きだす動物たちがそれこそ飼い馴らされた動物園で観る動物よりも「リアル」に見えるのはそれ故。

展覧会はシンプルに会場を4構成で。

1:挿絵
2:絵本
3:鳥・動物・自然
4:さまざまな仕事



グリックの冒険


薮内の動物画が観る者の心に響くのは、単に描く対象として動物たちを捉えているのではなく、動物たちへの深い情愛の念が感じ取れるからにほかなりません。写真の出来の良し悪しがカメラのシャッター押す人の被写体に対する気持ちと正比例するかの如く。

彼に撮ってもらったシャメ何んとなく気に入らないようだったら要注意。

[主な展示資料]
絵本原画、図鑑・辞書・事典、機関紙等の挿絵原画および掲載紙。動物園解説版等原画、記念切手原画、愛鳥キャンペーンポスター原画、スケッチブック、アトリエに遺された各種資料。


合計約100点。お世辞にも広いと言えない展示室にギッシリです。

最後に「今日の一枚


通称「裏ヤブ」と呼ばれるスケッチ。
編集者に完成したスケッチを郵送する際に、封筒の裏側に描かれたダジャレ混じりのイラスト。これは見ものです。薮内氏、動物だけでなく仕事仲間に対しても気の利いた心遣いが出来る方だったのですね。

「動物画の奇才・薮内正幸の世界展」は5月24日までです。


武蔵野市立吉祥寺美術館
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-8-16 FFビル7階
Tel:0422-22-0385

冒険者たち―ガンバと15ひきの仲間 (岩波少年文庫 (044))
冒険者たち―ガンバと15ひきの仲間 (岩波少年文庫 (044))
斎藤 惇夫

【関連エントリー】
- 「鳥のビオソフィア」 | 弐代目・青い日記帳
- ブランクーシの鳥 | 弐代目・青い日記帳
- プライス教授の新発見 | 弐代目・青い日記帳
- 「地球の旅人展」 | 弐代目・青い日記帳
- 「花鳥ー愛でる心、彩る技〈若冲を中心に〉展」
- "あなたが選ぶ花鳥風月コンテスト"投票結果発表 | 弐代目・青い日記帳
- 「花鳥礼讃展」 | 弐代目・青い日記帳
- 「花鳥画展」 | 弐代目・青い日記帳

おまけ:

山梨県に薮内正幸美術館があるそうです。

薮内正幸美術館 〒山梨県北杜市白州町鳥原2913-71
Tel:0551-35-0088  


それでは最後に「今日の美味


YCさんから頂戴した「茶の環」の「抹茶バターケーキ
濃厚過ぎてビックリ!この量で3倍食べた気分。美味しかったです!!
ありがとうございました〜

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1751

JUGEMテーマ:アート・デザイン


薮内正幸(やぶうちまさゆき・1940−2000)は大阪出身の動物画家。
1959年、19歳で高校卒業と同時に上京、福音館書店編集部に入社。国立科学博物館に通いながら、今泉吉典博士の指導の下、動物の骨格標本や剥製をスケッチ。翌年より『世界哺乳類図説』のイラストを描き始め、これが、動物画家としての出発点となりました。
1965年、『くちばし』(福音館書店)で絵本デビューし、以降、『どうぶつのおやこ』(福音館書店2009年1月現在100刷)、『しっぽのはたらき』(福音館書店)、『きょうりゅうのかいかた』(岩波書店)など多数の絵本が刊行されています。
『広辞苑』(岩波書店)や『世界大百科事典』(平凡社)の正確無比な挿絵も薮内の手によるものです。また、各地の動物園の案内板や解説パネル、切手「自然保護シリーズ・アホウドリ」の原画などの仕事も手がけています。
「サントリー愛鳥キャンペーン」のイラストも担当し、この広告で朝日広告賞グランプリを受賞。この連載は13年間続き、自然保護活動の一翼を担うことになりました。
1983年に第30回サンケイ児童出版文化賞、1989年に第9回吉村証子記念科学読物賞をそれぞれ受賞。
1985年、吉祥寺に仕事場を構え、亡くなるまでここで制作活動を行いました。
動物絵本を読んだことのない人でも、ポスターや広告、あるいは動物園の案内板など、どこかで薮内正幸の描いた動物や鳥に出会っているはずです。
本展では薮内正幸美術館(山梨県北杜市に2004年開館)のご協力のもと、吉祥寺にも縁のある動物画の第一人者・薮内正幸の、半世紀にわたる仕事の全貌を多角的に展示・紹介いたします。
展覧会 | permalink | comments(10) | trackbacks(2)

この記事に対するコメント

これは私に行け、と言ってますね。
ああ、冒険者達の表紙もこの方だ!読みました。
ああ、グリックの冒険もこの方だ!読みました。
ああ、私に行け、と言ってますね。
KIN | 2009/05/11 1:01 AM
こんばんは
時間の都合で行くことが出来ず、涙を呑んで帰宅してから、「冒険者たち」を再読中のわたしです。
挿絵もとても好きでした。アニメのガンバも大好きでしたが、原作がまた本当に素晴らしかったです。
薮内さんが亡くなったときはショックでした。あのときもやっぱり「冒険者たち」を再読して、絵を眺めておりました。
リアリズムというだけでなく、どこかにほっとするものがあったなぁと思います。
「どうぶつのおやこ」絵本はとても好きでした。これは友人の子どもさんにプレゼントもしました。
毛並みを見るだけでもドキドキしたことを思い出します。
遊行七恵 | 2009/05/11 10:44 PM
@KINさん
こんばんは。

そうです。
KINさん念頭に置いて書きました!?
色々と泣けます。
サントリーのキャンペーンも懐かしいです。
子どもから大人まで大満足かと。

@遊行七恵さん
こんばんは。

ガンバはほんと素晴らしいアニメ作品でした。
ノロイが怖いの憎いのったらありゃしない。
「シャ!!」て爪でやられるシーンとか
今でも鮮明に覚えています。

薮内さんのことは恥ずかしながら
存じ上げておりませんでした。
享年60歳はあまりにも早い。
もっともっと作品残してほしかったです。
Tak管理人 | 2009/05/11 11:20 PM
同じ方だったんだ!なるほど!これで物忘れな私にも
薮内さんがちゃんと刻まれました。
この記事を書いてくださって本当のありがとうございます。

骨格や標本のスケッチに明け暮れたということ。
旭山動物園の園長さんは飼育係りさんに「動物達を見る”目”を持て」と話したそうです。
建築家宮脇檀氏の著書に『目を養い手を練れ』という本があります。
「まなざし」というもの、言葉でコミュニケーションするのではない相手から、感じ取ることの豊かさを最近考えています。
「デザインサーベイ」という景観を写し取る描写にはこのような生きものへの「まなざし」に通じるものがあったのではないかと思い着きました。

最近「シートン動物記」を読む機会があり、読み進めるうちにイメージが重なったのが「空間流離―矢野和之著」でした。
どちらにも物言わぬものへの「まなざし」があったように感じています。
それを魅力的な「言葉」にして届けてくれたシートン氏、矢野氏、
そしてTakさんに感謝したいと思います。
長文失礼いたしました。
つれづれ可喜庵 | 2009/05/12 10:51 AM
@つれづれ可喜庵さん
こんばんは。
コメントありがとうございます。

薮内氏の作品、随分とお世話になっておきながら
お名前を自分も存じあげておりませんでした。

こうして展覧会を開催してくれたこと
大変有難く嬉しく思います。

動物の骨格の話ではないのですが
仏像や彫刻もまた人体解剖が盛んだった
国や地域では「リアル」なのだそうです。
エジプト然り。

今日、この美術館が入っている
吉祥寺の伊勢丹が閉店するというニュース
耳にしました。ここがどうなってしまうのか
心配です。とても。雑然とした街中にあって
オアシスのような場所も必要かと。

今後とも宜しくお願い致します。
Tak管理人 | 2009/05/12 11:15 PM
管理人様、初めまして。
「日々道草」の大野様にこちらのブログを教えていただき、舞い上がりながら私も見に行って参りました。
小粒ながら素晴らしい企画、作品を本当に間近で見る事が出来て至福のときでした。
色んな事を思い出して、なぜか胸一杯でグッきてしまいました。
昨日行った場所が、今日になって閉店のニュースに私も驚きました。
あのぐらいの規模のギャラリー、町の中にあるとホッとして素敵なんですけどね、何か別の形で残せないものなんでしょうか。
最近関東に来たばかりでこういう情報が余りにも多く、収集する事が面倒だなと感じていたのですがこちらに伺えば情報満載で私にとってはかなりお得です(笑)
美術にはド素人の私ですが、これからもどうぞ宜しくお願い致します。
るるる@fab | 2009/05/13 6:43 PM
行きましたよ、ええ、行きましたとも。

KIN | 2009/05/13 11:57 PM
@るるる@fab さん
こんにちは。

伊勢丹閉館となると
ここのギャラリーどうなるのでしょうか。
100円で入れる美術館なんてまずありませんし
あの立地は何事にも代え難いものあります。

関東(とりわけ東京)は展覧会だらけで
どこへ行ってよいのやらほんと迷います。
時間の制約もありなかなか観てまわること
できませんが、多少なりともお役に立てれば幸いです。

今度ともよろしくお願いいたします。

@KINさん
こんにちは。

愛のある記事拝読!
鳥はよいですよね〜
Tak管理人 | 2009/05/15 7:40 AM
吉祥寺はいわば僕のホームグラウンドです。
この展覧会忘れないようにしないと。
この美術館は企画展示の他に、浜口陽三と荻原英雄の展示室もあってゆっくり楽しめますね。
藪内は僕は名前も知らないですが、井の頭自然文化園で関連展示もしているとか、ぐるっとパス持っていれば、そこから三鷹に出て、ラウルデュフィ楽しむこともできて、贅沢な一日になりそう。
oki | 2009/05/15 10:44 PM
@okiさん
こんにちは。

吉祥寺の近くにお住まいですか。
それは羨ましい!
良いお店、美味しいお店沢山ありますよね。

三鷹へも行って来ました!
久々にデュフィの世界に浸れました。
この2つだけでもかなり感得!
Tak管理人 | 2009/05/17 10:37 AM
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://bluediary2.jugem.jp/trackback/1751
この記事に対するトラックバック
悪い予感のかけらもないさ 大阪/京都見聞録はまだ途中で棚上げです。 まずはこの本
夜霧が窓をつつんで〜薮内正幸の世界展 | 今日の献立ev. | 2009/05/13 11:46 PM
武蔵野市立吉祥寺美術館で開催中の「動物画の奇才・薮内正幸の世界展」に行って来ました。 この展覧会始まったのは4/4。 定期購読して...