弐代目・青い日記帳 

  
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「パウル・クレー 東洋への夢」

千葉市美術館で開催中の
「パウル・クレー 東洋への夢 Paul Klee and East Asia」展に行って来ました。



日本でも大変人気のあるパウル・クレーと東洋との関連性を探り検証した、研究結果を実際に作品を示しながら「お披露目」している展覧会。

5月16日から千葉市美術館で始まったこの展覧会。既に行かれた皆さんそれぞれ「輪唱」するかのように同じ旋律を唱えていらっしゃいます。曰く「研究発表会のようだ」と。こちらこちら等。

クレーの作品の脇に影響を受けたであろうとされる浮世絵や中国絵画が並べて展示してあり、一点一点につき詳しい論考が付帯されています。どこがどう影響を受けそれが見受けられるのか等、テキストを熟読しないと作品だけ眺めていては、さっぱり分からないものも多くあります。


↑クリックで拡大。

この「北斎漫画」の影響などは誰がどう観ても「なるほどね〜」と納得でき、さして説明も要らないのですが、、、それ以外になるとかなり雲行きの怪しいものまで、関連性を指摘されていたりします。

四分の一程拝見し(熟読し)観方を変えました。
関連度数を1〜5まで勝手に数値化して判別してみることに。

例えば↑の「北斎漫画」とクレーの作品の関連度数は5.これは異論なかろうかと。

作品名失念してしまいましたが、牧谿の作品との関連性を説いていたものありましたが、あれは無いな。関連度数1.

パウル・クレー「東方の古典的海岸風景」1936年などは、逆に牧谿はじめとする中国山水画からかなりインスパイアーされた作品。絵画自身も、しっかりと二本足で自立している良品。関連度数文句無しに5.

まぁ、こんな具合です。

作品リストには「4.2.1.1.3.1.5…」と算用数字が。。。

うん、数字!そういや、クレーも数字好き。
よく作品の中に数字書き込まれていますよね!!


この作品は出展されていません。

途中で「研究発表会」にも飽きてしまうと思いきや、勝手に点数付けながら観て行ったら意外や意外、楽しめました。まぁせっかく千葉市まで行ったのですからそれくらい工夫しないとね。

展示室最後に思わず「おおっ!」と声上げてしまう作品が。

パウル・クレー「別れを告げて」1938年

チラシの裏面でも紹介されていたので「面識」はあったにも関わらず、対面すると、その存在感に圧倒されてしまいます。こんなシンプルな線だけで描かれた作品なのに!!

クレーは時折、静かながらも爆発的に良い作品を見せてくれます。分けわかんないな〜と会場ぶらぶらしている時に、かつてこの絵に出合った時の衝撃は喩えようがないくらい一種センセーショナルなものでした。

パウル・クレー「蛾の踊り」1923年

第一部の「研究発表会」を観終え読み終えた後の第二部に、これらの作品を配置するなんて、よく心得ていらっしゃるな〜と感心。順序が逆だと展覧会の評価悪くなりますね。きっと。

最後に「今日の一枚

↑で紹介した「別れを告げて」は、特に東洋との関連性についてキャプション等で解説なされていませんでしたが、一目見て受ける印象は最も東洋的な作品であること間違いありません。

例えば、白隠の「達磨図」と並べてみると…

ねっ!仲良しっぽいでしょ!!

二人の目線合うようにこしらえてみました。
これこそ東洋と西洋の出会い!!何てね。
(こんなことやっているから時間が無くなる…)

「パウル・クレー 東洋への夢」は6月21日までです。
奥田修氏と野田由美意氏の研究の成果を千葉市美術館で。

千葉市美術館

その後下記の美術館に巡回するそうです。

静岡県立美術館 2009年 7月14日〜2009年 8月30日
横須賀美術館  2009年 9月 5日〜2009年10月18日


因みに、千葉市美術館では同時開催として「江戸浮世絵巻」と題し千葉市美術館のコレクションで、浮世絵展を振り返る大盤振る舞い的なとんでもない浮世絵展開催しています。
千葉市美術館の誇る浮世絵コレクションの版画、版本、肉筆画を駆使して、浮世絵の流れをたどります。過去に当館で特別展・企画展を開催した菱川師宣(2000年開催)、鈴木春信(2002年開催)、鳥居清長(2007年開催)、喜多川歌麿(1995年開催)、歌川広重(2006年開催)、歌川国芳(1996年開催)らの競演をお楽しみください。
噂にには聞いていたけど、これほどまでとは!!ここの美術館平日午後6時まで開館していますが、時間に余裕を持って出かけないと再度足を運ぶ羽目になりかねません。


鈴木春信「蚊帳の母と子

そうか〜春信コレクション千葉市美術館が国内で最も充実しているのか〜
じゃ、先日古本屋で偶然見つけた「鈴木春信展」のカタログは滅茶苦茶お買い得だったことに!ラッキーときめき

「江戸浮世絵巻」こっそり春画も出ています。それと分からぬページを開いて。
リストは千葉市美術館サイト内にあります。

【関連エントリー】
- 「海に生きる・海を描く展」 | 弐代目・青い日記帳
- 「雪舟と水墨画」 | 弐代目・青い日記帳
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- 「ミラノ展」 | 弐代目・青い日記帳
- 「ミラノ展」再び。 | 弐代目・青い日記帳


それでは最後に「今日の美味


長州ラーメン万龍軒」の「野菜らー麺」豚骨ベースに白濁スープ、博多ラーメンと思いきや長州出身の前マスターが作りだしたオリジナルラーメン。一風堂などこの手のラーメン激戦区となっている千葉駅周辺の中でも最も味わいがあり、何より人情味あふれる店の雰囲気が○。


この記事のURL
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 1902年、22歳のパウル・クレーは、旅先のフィレンツェでヨーロッパ公演中だった川上音二郎一座の舞台を観て、主演の貞奴と日本の演劇から強い印象を受けました。おそらくクレーにとってこの体験が、「日本」と直接的に触れた最初の機会と推測されます。そして続く1905年〜08年頃には、北斎漫画をはじめとする浮世絵をモデルにした作画上の試みを数点手掛けています。
 クレーは個人コレクターや出版物を介して浮世絵を知る機会をもったようですが、最初期にはフランス印象派、後期印象派の影響を強く受けており、浮世絵の構図を援用したゴッホの作品などからも間接的に日本美術を学んだといわれています。線描による造形を探究していた初期のクレーにとって、北斎漫画の巧みなスケッチが格好の手本となったことは容易に想像されます。 20世紀初頭のヨーロッパでは日本や中国の美術を紹介する書籍が相次いで出版されており、後年クレーの書架にも中国文化関連の書籍が並んでいたといいます。またクレーが、漢詩の世界に強く惹かれていたことも広く知られています。
 本展は、スイス、ベルンにあるパウル・クレー・センターの協力のもと、これまであまり注目されることのなかったクレーと日本・中国文化との接点に焦点をあてます。線描画家として頭角を現しつつあった初期作品に浮世絵からの直接的な影響を確かめるとともに、色彩画家として成熟した中期以降の作品に見られるアジア的なかたち(カリグラフィー、省略、シンボルといった要素)にも注目し、パウル・クレーと東アジア文化を結ぶ糸をたぐり寄せます。デッサンや水彩画などクレー自身の作品約90点に加えて、本展に出品されるクレー作品と関連する浮世絵版画等も展示します。
| 展覧会 | 22:56 | comments(8) | trackbacks(3) |
Cosはしばらく前に見てきたのですが、さっきやっと記事にしました(爆)

やっぱり「蛾の踊り」と「別れを告げて」が一番良かったです。
今回の展示、最初のうちは解説を読む楽しさで後のほうでそれを踏まえて勝手にひとつずつを楽しむようになっているのかな
なんて思いながら見てました。
| Cos | 2009/06/16 12:33 AM |

うわぁ〜。。
「クレー」と「浮世絵」ですか。。
意外な所で影響しあっているのですね。

クレーも大好きだし、浮世絵もここ数年ハマっているので
とても行きたい!
・・でも日にちがない!!うぅ〜ん、残念です。。

白隠の「達磨図」&「別れを告げて」、
いいですね!「凄い2ショット」です(笑)。
| emicy | 2009/06/16 12:42 PM |

僕はこれは横須賀を待ちます。
Takさん、横須賀へ行かれたことは?
横須賀は日本の美術館名品展でも出していますが、朝井閑右衛門記念
室なんてあったりしますね。
千葉はミラノ展をみられなかったのが残念です。
| oki | 2009/06/17 12:49 AM |

@Cosさん
こんばんは。

Cosさんがクレー好きなの
とてもよくわかるような気がします。
はじめの頃は我慢我慢の展示でしたね。

浮世絵で息吹き返しました。

@emicyさん
こんばんは。

浮世絵の影響がどれだけあったかは
まだまだこれからの研究課題のようです。
ドイツではフランスにかなり遅れて
浮世絵熱発生したそうです。

達磨さんとクレーの2ショット
いい感じでしょ!

@okiさん
こんばんは。

横須賀近辺の美術館へは
行ったことがまだありません。
泊まりがけでゆっくりと
いつかはと思いながらもなかなか。。。
| Tak管理人 | 2009/06/18 12:02 AM |

こんばんは。Takさんの記事を拝見して自分の感想がまだだと気づき、
慌ててアップしてみました。
本当に「研究発表」でしたが、何点か美しいものがあったのでとりあえず良しとしたいですね。

千葉市美の長期改修後のラインナップ、さてどうなるのでしょうか。
新市長の手腕に期待したいところですが…。
| はろるど | 2009/06/19 12:24 AM |

@はろるどさん
こんばんは。

ありますあります。
記事の書き忘れ。
自分の場合は意図的だったりしますが。。。

千葉市美術館にかけるお金
若い市長さんいきなり大幅カットとか
しないでしょうね、、、まさか。
浮世絵の良さ31歳では分からないかなーー
| Tak管理人 | 2009/06/19 6:39 PM |

熱心な研究者に発表の場を提供することは結構なのですが、浮世絵を専門にしている千葉市美術館としては吟味の足りない展覧会でした。
提示されているいくつかの強引な結論に対して専門家としての意見が出せないのであれば、単なる貸し展示場に堕してしまいます。
| とら | 2009/06/20 8:35 AM |

@とらさん
こんばんは。

途中から疲れちゃいました。
結構強引な説も多かったですからね。
「それはないだろーー」としばしば
突っ込みも。
かみさんと出掛けたらきっと
かんかんだったはずです。
| Tak管理人 | 2009/06/21 11:20 PM |










http://bluediary2.jugem.jp/trackback/1787
パウル・クレー 東洋への夢
基本的にCosはクレーガ好き。 パウル・クレー東洋への夢 千葉市美術館で1009
| こすもす | 2009/06/16 12:34 AM |
千葉市美術館で「パウル・クレー 東洋への夢」展を観た!
チラシに使われている作品はパウル・クレー「蛾の踊り」1923年 午前中に千葉県庁で用事を済ませて、向かった先は歩いてすぐそばにある千葉市美術館、なにも調べないで行ったので、なにをやっているのかまったくわからない、ちょうど「パウル・クレー 東洋への夢」
| とんとん・にっき | 2009/06/17 11:27 AM |
「パウル・クレー - 東洋への夢」 千葉市美術館
千葉市美術館(千葉市中央区中央3-10-8) 「パウル・クレー - 東洋への夢」 5/16-6/21 クレーと日本・東洋美術の関係をひも解きます。千葉市美術館で開催中の「パウル・クレー - 東洋への夢」へ行ってきました。 まずは展覧会の構成です。主に以下の二部に分かれて
| はろるど・わーど | 2009/06/19 12:25 AM |
『美術史家に聞く』第一回:小池寿子先生
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