2009.06.15 Monday
「パウル・クレー 東洋への夢」
千葉市美術館で開催中の
「パウル・クレー 東洋への夢 Paul Klee and East Asia」展に行って来ました。 ![]() 日本でも大変人気のあるパウル・クレーと東洋との関連性を探り検証した、研究結果を実際に作品を示しながら「お披露目」している展覧会。 5月16日から千葉市美術館で始まったこの展覧会。既に行かれた皆さんそれぞれ「輪唱」するかのように同じ旋律を唱えていらっしゃいます。曰く「研究発表会のようだ」と。こちらやこちら等。 クレーの作品の脇に影響を受けたであろうとされる浮世絵や中国絵画が並べて展示してあり、一点一点につき詳しい論考が付帯されています。どこがどう影響を受けそれが見受けられるのか等、テキストを熟読しないと作品だけ眺めていては、さっぱり分からないものも多くあります。 ![]() ↑クリックで拡大。 この「北斎漫画」の影響などは誰がどう観ても「なるほどね〜」と納得でき、さして説明も要らないのですが、、、それ以外になるとかなり雲行きの怪しいものまで、関連性を指摘されていたりします。 四分の一程拝見し(熟読し)観方を変えました。 関連度数を1〜5まで勝手に数値化して判別してみることに。 例えば↑の「北斎漫画」とクレーの作品の関連度数は5.これは異論なかろうかと。 作品名失念してしまいましたが、牧谿の作品との関連性を説いていたものありましたが、あれは無いな。関連度数1. パウル・クレー「東方の古典的海岸風景」1936年などは、逆に牧谿はじめとする中国山水画からかなりインスパイアーされた作品。絵画自身も、しっかりと二本足で自立している良品。関連度数文句無しに5. まぁ、こんな具合です。 作品リストには「4.2.1.1.3.1.5…」と算用数字が。。。 うん、数字!そういや、クレーも数字好き。 よく作品の中に数字書き込まれていますよね!! ![]() この作品は出展されていません。 途中で「研究発表会」にも飽きてしまうと思いきや、勝手に点数付けながら観て行ったら意外や意外、楽しめました。まぁせっかく千葉市まで行ったのですからそれくらい工夫しないとね。 展示室最後に思わず「おおっ!」と声上げてしまう作品が。 ![]() チラシの裏面でも紹介されていたので「面識」はあったにも関わらず、対面すると、その存在感に圧倒されてしまいます。こんなシンプルな線だけで描かれた作品なのに!! クレーは時折、静かながらも爆発的に良い作品を見せてくれます。分けわかんないな〜と会場ぶらぶらしている時に、かつてこの絵に出合った時の衝撃は喩えようがないくらい一種センセーショナルなものでした。 ![]() パウル・クレー「蛾の踊り」1923年 第一部の「研究発表会」を観終え読み終えた後の第二部に、これらの作品を配置するなんて、よく心得ていらっしゃるな〜と感心。順序が逆だと展覧会の評価悪くなりますね。きっと。 最後に「今日の一枚」 ↑で紹介した「別れを告げて」は、特に東洋との関連性についてキャプション等で解説なされていませんでしたが、一目見て受ける印象は最も東洋的な作品であること間違いありません。 例えば、白隠の「達磨図」と並べてみると… ![]() ねっ!仲良しっぽいでしょ!! 二人の目線合うようにこしらえてみました。 これこそ東洋と西洋の出会い!!何てね。 (こんなことやっているから時間が無くなる…) 「パウル・クレー 東洋への夢」は6月21日までです。 奥田修氏と野田由美意氏の研究の成果を千葉市美術館で。 千葉市美術館 その後下記の美術館に巡回するそうです。 静岡県立美術館 2009年 7月14日〜2009年 8月30日 横須賀美術館 2009年 9月 5日〜2009年10月18日 因みに、千葉市美術館では同時開催として「江戸浮世絵巻」と題し千葉市美術館のコレクションで、浮世絵展を振り返る大盤振る舞い的なとんでもない浮世絵展開催しています。 千葉市美術館の誇る浮世絵コレクションの版画、版本、肉筆画を駆使して、浮世絵の流れをたどります。過去に当館で特別展・企画展を開催した菱川師宣(2000年開催)、鈴木春信(2002年開催)、鳥居清長(2007年開催)、喜多川歌麿(1995年開催)、歌川広重(2006年開催)、歌川国芳(1996年開催)らの競演をお楽しみください。噂にには聞いていたけど、これほどまでとは!!ここの美術館平日午後6時まで開館していますが、時間に余裕を持って出かけないと再度足を運ぶ羽目になりかねません。 ![]() 鈴木春信「蚊帳の母と子」 そうか〜春信コレクション千葉市美術館が国内で最も充実しているのか〜 じゃ、先日古本屋で偶然見つけた「鈴木春信展」のカタログは滅茶苦茶お買い得だったことに!ラッキー ![]() 「江戸浮世絵巻」こっそり春画も出ています。それと分からぬページを開いて。 リストは千葉市美術館サイト内にあります。 【関連エントリー】 - 「海に生きる・海を描く展」 | 弐代目・青い日記帳 - 「雪舟と水墨画」 | 弐代目・青い日記帳 - 「若冲とその時代」展 | 弐代目・青い日記帳 - 「日本の版画 1941-1950」 | 弐代目・青い日記帳 - 「八犬伝の世界」展 | 弐代目・青い日記帳 - 「インドネシア更紗のすべて」 | 弐代目・青い日記帳 - 「鳥居清長展」 | 弐代目・青い日記帳 - 「浮世絵に見る薬と病展」 | 弐代目・青い日記帳 - 「ミラノ展」 | 弐代目・青い日記帳 - 「ミラノ展」再び。 | 弐代目・青い日記帳 それでは最後に「今日の美味」 ![]() ![]() 「長州ラーメン万龍軒」の「野菜らー麺」豚骨ベースに白濁スープ、博多ラーメンと思いきや長州出身の前マスターが作りだしたオリジナルラーメン。一風堂などこの手のラーメン激戦区となっている千葉駅周辺の中でも最も味わいがあり、何より人情味あふれる店の雰囲気が○。 この記事のURL http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1787 JUGEMテーマ:アート・デザイン 1902年、22歳のパウル・クレーは、旅先のフィレンツェでヨーロッパ公演中だった川上音二郎一座の舞台を観て、主演の貞奴と日本の演劇から強い印象を受けました。おそらくクレーにとってこの体験が、「日本」と直接的に触れた最初の機会と推測されます。そして続く1905年〜08年頃には、北斎漫画をはじめとする浮世絵をモデルにした作画上の試みを数点手掛けています。 |


















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