青い日記帳 

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「Stitch by Stitch ステッチ・バイ・ステッチ」

東京都庭園美術館で7月18日より開催される
「Stitch by Stitch ステッチ・バイ・ステッチ 針と糸で描くわたし」展の内覧会にお邪魔して来ました。



「エカテリーナ2世の四大ディナーセット展」
「Stitch by Stitch ステッチ・バイ・ステッチ展」
「パリに咲いた古伊万里の華展」
「イタリアの印象派 マッキアイオーリ展」
「アール・デコの館─庭園美術館建物公開─」


↑今年度の庭園美術館展覧会ラインナップをざっとご覧頂いただけで、この展覧会がまるで鬼子のように浮いた存在であること歴然。少なくとも庭園美術館でひと時優雅な時間を過ごしたいと思っている方にとっては、期待を大きく裏切るであろう展覧会です。

「こんなの庭園美術館の展覧会じゃない!!」と叫びたくなる気持ちもごもっとも。「どうして現代アート、しかも刺繍や手芸を観るためにわざわざ目黒まで……」(だいたいチラシのデザインからして庭園美術館らしくありません)

しかーし。いつも変わらぬ庭園美術館も大事ですが、年に一度くらいは趣向をがらりと変えてみるのもまた、新たな魅力を発掘できる術ではないかと。


2階の書斎もこの通り、変わり果てた姿に。。。

注:写真はプレスプレビュー時に主催者の許可を得て撮影したものです。

いつもお客向けの外向きの顔を作っていた庭園美術館の書斎が、片付けの出来ない主の部屋に様変わり。軽いショックを受けつつも、これもありかなと。如何??

今回、庭園美術館をいつもと違う美術館に変貌させてしまったのは、8組のアーティストさん。秋山さやか、伊藤存、奥村綱雄、清川あさみ、竹村京、手塚愛子、ヌイ・プロジェクト、村山留里子。


後にある大きな作品の作家であるベルリン在住の竹林京さんを除く、7組のアーティストさんが内覧会に参加。

ネオテニー・ジャパンやギャラリーの個展でもしばしば目にする実力派揃い。「いつもと同じ期待通りの庭園美術館」を求める方にとっては、何だかさっぱり面白くない展覧会でしょうが、現代アートファンや刺激、変革を求める心が少しでもある前向きな方にとっては大変見応えある展覧会となっています。

しかもここの美術館は作品を数倍良く観させるマジカルな雰囲気を持っています。スキー場で観る女の子がとても可愛く観えるのと同じ理屈。


秋山さやかさん。相変わらずあちこち歩いていらっしゃいます。

こちらは初めて目にする作家さん。

ヌイ・プロジェクトの大島智美さんの作品。

こんな画像では、その御苦労の1000分の1も分からないほど、細やかな作業が結集した大変美しい作品。スタジャンのワッペンとかはたまたエジプトのミイラの棺とかを想起させます。


手塚愛子さんの作品は堂々としたある種貫禄すら漂わせています。

昨年の、「MOTアニュアル2008 解きほぐすとき」で拝見した時は、正直それほど強い印象を受けなかった作家さんですが、今回は展覧会の「つかみ」を任されそれに見事に応えています。

やはり、観る所で印象は随分と変わるものです。


赤い泉から噴き出した水が、風になびいているかのようです。

この他にも画像では決して分からない細やかな、作家が丹精込めて作ったチクチク作品が、庭園美術館の空間と融合し我々を魅了します。ネオテニーの作家たちの作品もご覧の通り。


村山留里子

暗闇に浮かぶカラフルな花々。
しかしどこかしら近寄ってはいけない危険な香りも。


伊藤存

秋山、竹内、手塚、そして伊藤の4名の作品は、この展覧会に合わせて制作されたもの。ゆえに場所にもぴったり適合し、空間と調和。作品の魅力をさらに高めることに成功しています。

また、展示の他にも数々のイベントが今回の展覧会には用意されています。
イベント情報

普段公開していない中三階倉庫を使用し7月20日から計11回もワークショップが開催されます。これは贅沢。倉庫といえども広くて立派なアールデコの空間。ここでチクチク出来なんて、手芸好きの方にはたまらないのでは!!

最後に「今日の一点


奥村綱雄「夜警の刺繍

これ何?と憤慨している方もいらしたけど、、、至って真面目な作品?です。
詳しくはこちらを。

「Stitch by Stitch ステッチ・バイ・ステッチ」は9月27日までです。
いつもとまるで違う庭園美術館にこの夏是非!

庭園美術館のサイトによると、こんな方にお勧めだそうです。

・刺繍をするのも見るのも好き。だって女の子だもん。
・「ニットの貴公子」「ビーズ刺繍の貴公子」などの言葉に弱い。
・細かい手仕事を見ると感動する。
・刺繍なんてオカンアート(主婦による自宅装飾品)でしょ?手芸なんてダサい。興味ない。
・美術館で手芸を展示するなんて、ネタ切れもいいとこだ。アニメの次は手芸か。
・クールでカッティングエッジな現代美術が好き。布だの糸だのは、甘くて見てられない。


【関連エントリー】
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- 「旧朝香宮邸のアール・デコ展」(夜間開館) | 弐代目・青い日記帳
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- 「ティファニー展」 | 弐代目・青い日記帳

それでは最後に「今日の美味


庭園美術館敷地内にある「カフェ茶洒」で頂戴した「レンコンチップス」。これがビールに合う合う。ビアガーデンの季節ですね〜


この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1819

JUGEMテーマ:アート・デザイン


タイトルにある「Stitch(ステッチ)」とは、「針を運ぶこと」という意味です。この言葉から、あなたは何を思い浮かべますか?
 多くの人が想像するのは、手芸やニードルアート、もしくは伝統的な刺繍工芸や民族衣装を彩る刺繍などでしょう。本展で展示される作品は、ともすればそうした共通理解を裏切るものかもしれません。
 ここで紹介する作家たちは、時間や記憶を定着させたり、自己の内面をえぐりだしたり、油絵やドローイングとは異なる描線を得たりするために、針と糸を表現の媒体としています。「Stitch」は、作家が自身を表現するために一針ごとに行う決断の集積です。そしてそれは、誰にも身近な素材によって作られているからこそ、感触や制作に費やされた時間の長さなどを身体感覚として理解でき、表現に対する新鮮な驚きや、見ることの喜びをもたらします。
 本展の舞台となるのは、個人の邸宅として建てられた庭園美術館。異なる表情を持つ展示室に、それぞれの作家が独自の作品世界を織り出すインスタレーションにもご期待ください。
展覧会 | permalink | comments(13) | trackbacks(3)

この記事に対するコメント

いよいよ始まりますね。
早々に行きたいところなんですが、夏風邪こじらせてしまっていて、行くのがちょっと遅くなりそうです。
チクチク部隊としては、是非行かねばっ!
朱奈 | 2009/07/18 1:23 AM
こちらとても楽しみにしている展覧会です!
写真で見るだけでもとても刺激的なので
実際観たらもっとすごいんだろうなー
楽しみです。

ただ庭園美術館は事実上子供NGなので
息子は保育園の日に行ってくる予定です。
(友人数名がかなりきつく注意されたそうなので。。)
せいな | 2009/07/18 5:49 AM
怒濤の内覧DAYだったのですね!
こちらの展覧会も実は密かに楽しみにしてました。
いや、刺繍とかしないんですけどね。
清川あさみさんの作品は以前から気になってたので、
実物拝見するのが楽しみ。
(あれ?画像は??)
以前、清川さん作のラグに惹かれ(もちろんお高い!)「うーむ」と思ったのですが断念。
なんとそれ、岡●准一くんがお買い上げされたそうです〜!
ちょっとうれしかったりして。
さちえ | 2009/07/18 9:26 AM
@朱奈さん
こんばんは。

風邪大丈夫ですか?
夏風邪は中々治りにくいと聞きます。
お大事になさってください。
滞在時間長くなりそうですね。

@せいなさん
こんばんは。

庭園美術館さんへ行く時は
普段よりも少しおしゃれして
出掛けたくなりますよね。
そんな独特の空間です。
ラリックに出迎えられて
チクチクの世界へ!

香水塔も必見です。
いやーー満足満足。

@さちえさん
こんばんは。

昨日はへとへとになりました。
それでも山下裕二先生の
行動力にはとてもかないませんが。

清川あさみさんの作品は
2階の「部屋」にありました。
照明を落とした雰囲気ある空間です。
画像追加で載せましょうか?!

彼、清川さんのファンなのですか〜
彼を題材にした作品とかあったら
即買いでしょ!
Tak管理人 | 2009/07/18 8:07 PM
はい、行ってきました!
秋山さん国内、海外問わず歩いていらっしゃいますね。
奥村さんのが立派な作品だとも納得、警備員しながら刺繍されてたのですね!
惜しむらくは新聞社が主催しているため、図録が前もって出来ている事でしょうか。
当然庭園美術館での一種の遊び的雰囲気は反映されてない図録になってますね。
会場風景入れた冊子は八月にできるようですが、図録と冊子と2つ買うのもー。
しかし庭園美術館の雰囲気とかけ離れているためか閑散としてましたね。
oki | 2009/07/27 10:53 PM
本日行ってきました!
見応えありました。
部屋の雰囲気が作品にとてもマッチしていて
さすがだなーって思いました!

せいな | 2009/07/28 3:10 PM
@okiさん
こんばんは。

昨年開催された舟越桂展同様
夏の庭園美術館はふだんと
装いががらりと変わり我々には
大変たのしみであります。

こうした別の顔もあってよろしいかと。
毎年夏にこうした現代アートの展覧会を
開催してもらえると嬉しいです。

@せいなさん
こんばんは、

あそこは部屋や空間が完成度
高いですから、何を置いても
それなりに絵になりますよね。
今回はギャップを楽しんできました。

リンクありがとうございます!!
Tak管理人 | 2009/07/28 6:40 PM
ようやく行ってきました。
チクチク部隊として、るるさんと参戦。
もう、はまりまくりだし、いい刺激を受けてきました。
2階の書斎風景、思わず納得!です。
朱奈 | 2009/08/31 12:34 AM
@朱奈さん
こんばんは。

いいでしょう〜
特にご自身でチクチクされる方には。
もうたまらん展覧会かと。
現代アートと会場の融合
毎年楽しませてもらってます。
Tak管理人 | 2009/08/31 11:36 PM
遅くなりましたが、行ってまいりました。
庭園美術館とは思えない展示ですが、
これを企画するのはすごい勇気!

デザイン学校系の賑やかな団体さんがいて、
いつもとは違う雰囲気も、この企画ならでは。

松岡美術館でエジプトの木棺を見た後だったので、
nui projectの大島智美さんのビーズは
なおさら感慨深かったです。
うまのすけ | 2009/09/03 4:26 PM
@うまのすけさん
こんばんは。

そうですよねーー
確かに勇気要ります。
ここの会員の方にとっては
面白くない展覧会だったでしょうが
自分は大変刺激的で別の顔が見られ
有意義でした。とても。

松岡美術館から庭園美術館への
コースでしたか!
畠山と目黒も頑張れば行けますが
最近は・・・
Tak管理人 | 2009/09/03 8:54 PM
Takさん
こんばんは

写真を撮られていますね!
エントランスの手塚さんの作品はとてもフォトジェニック
だったので、パチリとしたかったなぁ...
lysander | 2009/09/20 11:13 PM
@lysanderさん
こんばんは。

内覧会にお邪魔できたので。
庭園美術館の香水塔も
チクチクの魔法にかけられていましたね。
Tak管理人 | 2009/09/21 11:47 AM
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Stitch by Stitch 針と糸で描くわたし@東京都庭園美術館 http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/stitchi/index.html 庭園美術館では実に珍しい現代アートの展覧会。とはいえ、「Stich (針を運ぶこと)」というタイトルが示すように、
Stitch by Stitch | Art and The City | 2009/09/11 3:32 AM
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ステッチ・バイ・ステッチ -針と糸で描く私- (東京都庭園美術館) | 徒然と(美術と本と映画好き...) | 2009/09/20 11:14 PM