青い日記帳 

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『桃山時代の美術』

先月発売となった『すぐわかる人物・ことば別 桃山時代の美術』(監修:奥平俊六、著者:奥平俊六・成澤勝嗣・梶山博史・日高薫)を読んでみました。


すぐわかる人物・ことば別 桃山時代の美術

現代人の目を楽しませてくれる、豊な江戸時代の文化の礎となったのが、安土桃山時代の文化。本阿弥光悦、千利休、狩野永徳、長谷川等伯、岩佐又兵衛等などビックネームがずらりと名を連ねます。

遠い遠い昔、高校生の時、日本史の文化史を覚えるのが苦手でした。とりわけ安土桃山時代の文化史を覚えるのは苦労しました。理由は簡単。たった40年ちょっとしかないこの短い時代の中に、信じられないほど多くの文化が芽生え発展したのです。しかもそれが後世に多大な影響を与えることに。

Wiki:安土桃山時代(1568年 - 1603年)

これまた先月発売になった「へうげもの 9服 (モーニングKC)」。読み始めたのはいいけど、どうも話が繋がらない…おかしいな〜と思ったら前の8服(8巻)を見事買い忘れていたこと判明。

華やかで、ややこしい時代これじゃー分からなくなって当然。


猛省を促すかの如く、上手いタイミングで「桃山時代の美術」が発売になってくれました。有り難し。

「へうげもの 9服」利休の切腹シーンにドキドキしながら、片手に「桃山時代の美術」。これは最強コンビ。Amazonじゃないけど、まさに「あわせて読みたい」。

すぐわかる人物・ことば別 桃山時代の美術」はタイトルが示す通り、波乱に満ちた下克上の世の中を生き抜いた人物とキーワードを、それぞれ見開きで解説。安土桃山文化を学ぶ上での第一級の「教科書」に仕上がっています。

高校時代に使った山川出版の「日本史用語集」とは大違い。ビジュアル面にも当然ながら力入っています。こんな華やかな文化を語るのにカラー図版なくてはどうにもなりません。

「へうげもの」の主人公・古田織部もこの通り。

歪んだ茶碗を茶の湯の世界に持ち込んだ「数奇者」。

しかし、それにしても桃山時代というのは、どうしてこれほどまでに、様々な文化が花開いて行ったのでしょう?こんな短期間に。あらためてこちらの本読み、不思議で不思議で。

織田信長や豊臣秀吉に代表される、キンキラ大好きな派手者(安土城、聚楽第、変わり兜…)が天下人として君臨していると思えば、臣下には干利休のような侘びの道をひたすら極める者も。

嘗て「御伽草子」を研究なさっている先生から「室町・安土桃山時代は、とにかく面白い。宝の山のようだ。」と話を聞かされても、当時の自分には「はて、何のことやら」分からず仕舞いでした。

でも今なら先生の仰っていたこと分かります。とても。確かにこんな面白い時代はありません!「桃山時代の美術」で取り扱われている人物やことばを列挙してみました。これ見ただけでも興奮してしまいますよね。


第1章 天下人とその時代
織田信長
安土城
イエズス会
洛中洛外図
豊臣秀吉
大坂城と聚楽第
南蛮屏風
北政所
豊国社
徳川家康
初期洋風画
世界図屏風
朱印船
名古屋城と二条城
変わり兜
陣羽織
出雲の阿国
カブキモノ

第2章 桃山の絵画
狩野永徳
塔頭と障壁画
狩野光信
狩野孝信
御用絵師
狩野山楽
狩野内膳
長谷川等伯
海北友松
雲谷等顔
土佐光吉
俵屋宗達
金銀泥絵
岩佐又兵衛
四条河原遊楽図
邂逅図
遊里遊楽図

第3章 桃山の工芸と芸道
本阿弥光悦
近衛信尹
烏丸光広
松花堂昭乗
干利休
長次郎
古田織部
オリベ
唐物屋
桃山の茶陶
小堀遠州
立花
後藤光乗
高台寺蒔絵
幸阿弥家
南蛮漆器

人物に関しては、簡単な年譜も見開きページ内に組み込まれています。
またメジャー人物やキーワードはページを多めに割いています。

この他にも「コラム」や「特集」が随所に組まれています。
中にはこんな痒い所に手が届く「図解」まで!

「屏風」の種類や各部の名称等など絵入りで紹介。

日本美術を観るのが楽しみになってしまいます。

サントリー美術館のミュージアムショップとかに置いたら絶対売れるでしょうね、これ。本屋さんに置くよりも。

今週の日曜日は、この「桃山時代の美術」と「へうげもの」8、9服を読むのにあてました。何処へも出かけずに。かみさん怪訝そうな顔していましたが。。。

せめて、せめて、これが始まるまでには読んでおかないとね!

御即位20年記念特別展「皇室の名宝ー日本の華ー」
宮内庁のサイトに詳しい記載が。
公式サイトはとってもシンプル。
「皇室の名宝」展、日本美術の至宝約180件展示
 東京国立博物館、宮内庁など3団体は3日、天皇陛下即位20年を記念する「皇室の名宝―日本美の華―」展(日本経済新聞社など特別協力)の概要を発表した。天皇家所蔵の御物のほか、正倉院や三の丸尚蔵館などに宮内庁が収めている絵画や工芸など日本美術の至宝約180件を展示する。
 会期を1期「永徳、若冲から大観、松園まで」(10月6日〜11月3日)と2期「正倉院宝物と書・絵巻の名品」(11月12日〜29日)に分け、作品をすべて入れ替える。
 見どころは、1期に出品される狩野永徳の代表作「唐獅子図屏風(びょうぶ)」や伊藤若冲の「動植綵絵(さいえ)」全30幅など。皇室の依頼で横山大観や上村松園らが制作した絵画、明治期の技術の粋を集めた「菊蒔絵螺鈿棚(きくまきえらでんだな)」なども注目される。
(NIKKEI NET)

すぐわかる人物・ことば別 桃山時代の美術
狩野永徳「唐獅子図屏風」も勿論掲載されていまーす。
本屋さんやミュージアムショップで見かけたら是非。
(こういう本って編集されるのさぞかし大変でしょうね)

別件:
江戸東京博物館で好評開催中の「写楽 幻の肉筆画展」のチケットを頂戴しました。ご希望の方に差し上げます。

☆終了しました。

チケットご希望の方は、件名に「写楽展チケット希望」、本文にお名前(ハンドルネーム可)を明記しメールお送りください。当選された方には数日内に折り返しこちらから返信メールお送りします。

メールアドレスはこちらのプロフィール欄にあります。
(先日、ここに「このブログについて」を追加しました。よく頂く質問をQ&A方式でまとめてみました。ぐだぐだですけど。。。)


この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1838

JUGEMテーマ:アート・デザイン


天下人信長・秀吉や京の町衆に愛された華やかで革新的な美の世界。黄金で飾られた壮麗な城と、侘びの美を追究した小さな茶室。西洋文化との出会い、異風のものを好む美意識。さまざまな価値観が入り組み、多彩な文化を生んだ時代を天才たち(人物)とキーワード(ことば)で紹介する。
読書 | permalink | comments(2) | trackbacks(0)

この記事に対するコメント

こんにちは。

なるほどTakさんのおっしゃる「華やかで、ややこしい時代」ということに私は最近興味を持ち始めています。
私は油絵が好きですので、どうしてもヨーロッパからの文化に興味をひかれていましたが、歳を重ねるごとにその歴史と文化の特色をもっと知りたいと思うようになりました。
なかなか若いころにはヨーロッパにも行けませんでしたが、本格的なヨーロッパの旅はローマから始まり、ぼつぼつと知ろうとしています。
フィレンツェの栄華を知ると、日本でも時の権力と財力が文化に大きな影響を与え、自分の興味のある美の世界の発展につながるというところがとても面白いと思います。
そういった知識を得ながら、現在の当地を訪ねるというのは本当に興味をそそられるものがありますね。
今更ながらですが、私も日本の歴史と文化を知りたいと思うようになってきました。
本屋さんへ行ってこようと思います。
パレット | 2009/09/30 10:07 AM
@パレットさん
こんばんは。

今発売となっている
講談社「世界の美術館」アカデミア美術館に
ヴェネツィア派のティントレットが特集されています。
「その頃日本では」という箇所で
狩野永徳が!そうなんです。
この時代は日本もイタリアも
かなり濃い時代だったのです!

そして「皇室の名宝展」では永徳の
「唐獅子図屏風」が第1室で待っています。

それが終われば東京都美術館で
「ボルゲーゼ美術館展」

横の繋がりで観られるようになると
愉しさ倍増ですよね!
Tak管理人 | 2009/10/01 10:20 PM
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