青い日記帳 

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「レベッカ・ホルン展」

東京都現代美術館で開催中の
「レベッカ・ホルン展−静かな叛乱 鴉と鯨の対話」に行って来ました。



久々に心の底から「良かった〜」と感じた展覧会。

世界的な評価やレベルの高さは勿論のこと、今回の東京都現代美術館での展示がまた素晴らしい!刺激的でありながらどこか格調高さまで感じ取れます。

現代アートが苦手でいまいちわけが分からないという方にでも「行って損はないから!」と強力プッシュ出来ちゃいます。

60年から70年代に作られた作品でありながらも現在でも、古さを全く感じさせない作品(特に映像)と最新作を引っ提げてレベッカ・ホルンがMOTに満を持して登場!


ペソアのためのハート・シャドウ、シネマ・ヴェリテ」2005
オイスター・ピアノ」1992

注:展示室内の写真は内覧会時に主催者の許可を得て撮影したものです。

ドイツ生まれの彼女の作品の中には、どこかしら日本らしさを感じられる側面が見受けられます。「ペソアのためのハート・シャドウ、シネマ・ヴェリテ」にしてもそう。

ご本人はそんな意識は全くないのかもしれませんが、我々が何の予備知識もなく目の前に立っても「懐かしさ」を感じずにはいられません。

展示会場は3階と1階。
3階は立体や平面作品中心。

鯨の腑の光」2002年

ハイデン・チザムの音楽に包まれながら床に腰をおろしゆったりと「筆」が「プール」を彷徨う様子を眺めているうちに、ここが木場だということ忘れ、身体もふわりと軽くなります。


鴉の選択」2009年


アナーキーのためのコンサート」1990 他

ここの空間、久々に超充実した現代アートのフロアとなっています。やっぱこうでなくちゃ!!広さを思い切り生かしています。

そうかと思うとこんな作品も。

ピーコック・ペンシル・モーニング」2009年
バタフライ・ムーン」2009年

レベッカの作品の多くはモーター仕掛けで「動き」のあるものが多く見られます。作品により動きの早さはまちまちですが小さな作品ほど早く、大きなものほどゆったりと動くのは『ゾウの時間ネズミの時間』のようでもあります。

そして1階は映像作品。

「パフォーマンス1」1972年 22分
「パフォーマンス2」1973年 38分
「ベルリン−9つのエクササイズ」1974-75年 42分
「ダンス・パートナー」1978年47分
「ラ・フェルディナンダ:メディチ邸のためのソナタ」1981年 85分
「バスターの寝室」1990年 104分
「過去をつきぬけて」1995年 55分
「妖精モルガン」2009年 20分


それぞれの作品がかなり長編となっているため、しっかりとした椅子も完備。
3階の作品も含め全てを観るには一日では観きれない贅沢な展覧会です。


中央がレベッカ・ホルンさん。左は東京都現代美術館チーフキュレーターの長谷川祐子氏。

マルレーネ・デュマスのように世界的には有名なアーティストでありながら、日本国内ではあまり知られていない作家を紹介していきたいという長谷川氏の願いが実現した展覧会でもあります。

長谷川氏曰く「コミュニケーション不全の現代において大変重要な展覧会

最後の一点」はこちらで。

双子の鴉」1997年

以下、記者発時に行われたインタビューを簡単にまとめました。

記者:レベッカにとってアートとは何ですか?
レベッカ:作家自身の個人的な取り組み。これが大事なポイント。人々が作品に対しどう反応するかは分からないし気にしない。

記者:以前行われていた政治的な取り組みについて。
レベッカ:68年世代だから作品を通じて歴史的、政治的な表現した。今は、「関わり方」が変わってきている。直截的に介入しようとは思わなくなった。アーティストとしての私は望遠鏡を通して見るような距離感が大事だと思っている。



記者:レディメイド的な素材と表現したいものとの関連性について。
レベッカ:40年近くやっていると、愛着のある作品が出てきて積極的に使うようになる。特定の素材を使うことは、アーティストにとっての言語(言葉)であると思う。病気の時と健康の時では扱う素材が違ってくる。「過ぎゆくとき」の靴はバスター・キートンが履いていたもの。エネルギーが作品に生きてくる。

記者:この展覧会をどう考えているか(コンセプト)
レベッカ:日本はスピリチャルな風景が多い。作品同士の対話、作品とお客様の対話がはかれればと考えている。

「レベッカ・ホルン展−静かな叛乱 鴉と鯨の対話」は2月14日までです。

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http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1928

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この秋、ドイツの現代美術家レベッカ・ホルン(1944 - )の、日本で初めての個展を開催することになりました。
羽や角をまとうパフォーマンスで知られるレベッカは、二十歳代での「ドクメンタ后彭源臆丹瞥茵⊆ 垢反靴燭蔑琉茲膨戦する精力的な活動を通して、美術のみならず、ダンスや映画の愛好者をはじめ、多くのひとびとを魅了してきました。
他者とのコミュニケーションの回復や、自然との交感を求める初期のパフォーマンスで着用した知覚の拡張装置はやがて、機械仕掛けで動く立体作品へと展開していきます。その後、滞米生活の中で着手した長編映画では、これら動く彫刻を取り込み、その意味の変容を軸とした映像世界を展開しています。また1980年代に活動の拠点を母国に移してからは、近現代史と直接向き合い、個人の体験を社会の記憶と結びつける作品は高い評価を得てきました。近年は、作曲家との協働によるインスタレーションや舞台美術、のびやかなドローイングを手がけ、その自由な創造は常に新たな関心をひきつけているのです。
 本展は、パフォーマンスの記録から長編映画まで、映像の代表作全てと、絵画や彫刻の近作をあわせ、それぞれのメディアを関係づけながら展開してきた活動を本格的に紹介するものです。自然や人間の様々なエネルギーの流れを、目に見えるかたちに変換していく、独自の創造の軌跡を堪能するまたとない機会となるでしょう。
展覧会 | permalink | comments(9) | trackbacks(3)

この記事に対するコメント

こちらではお久しぶりです。
昨日同じく東京都現代美術館に行ってました。
以前から書いてきた別展覧会目的だったんですが、
ボリューム的にはこちらの方が何倍も豊富なようで…
今の自分が鑑賞し切れたとしても、レビューに悩み続け、
結局いつものように閉幕までUP出来ずじまい…
という事態に間違い無く陥りそうです(汗汗汗)
minamimusashi | 2009/11/01 11:25 PM
僕は、レベッカホルンはチケットなくて、ファッションの欲望の方はチケットあるので、レベッカホルンそんなに映像作品が多くて時間とられるならかえってよかった!
けどセット券なんて販売してるんですよねー。
ファッションの欲望もご覧になられたのなら是非記事に!
oki | 2009/11/02 12:42 AM
@minamimusashiさん
こんばんは。

ラグジュアリー展は京都で
開催している時からどうなの??
って感じでしたので期待はゼロ。
感想も書かないかもしれません。

しかーーし、このレベッカ・ホルンは
もしかして年間ベスト10に入っても
おかしくないほど素晴らしい展覧会。
日本で観られるなんて幸せ!!

@okiさん
こんばんは。

チケットのこと(お金のこと)で展覧会毎に
悩むのであるなら、ここの会員になってしまうのが
一番楽かと。私は賛助会員となっています。
年間たったの1万円で展覧会入り放題です。
同伴者2名も無料。こんな美味しい会員制度ありません。
是非!滅茶苦茶安いでしょ!1万円ですよ。
Tak管理人 | 2009/11/02 5:33 PM
先日行ってきましたが、私はちょっと物足りなさを感じてしまいました。
映像をじっと見るのがニガテなのもありますが、できれば作品を
映像でなく現物で見たかったな、というのが大きいです。
もちろん3Fの作品群にはグッと来たのですが。
もっと打ちのめされたかったような。

#ネオテニー展のチケット有難うございました。お礼が大変遅くなってすみません。
半券割引の鴻池さんの個展までしっかり楽しませて頂きました。
nekoba | 2009/11/09 1:03 AM
@nekobaさん
こんにちは。

あらら、そうでしたか。
確かに1Fの作品は全て映像でしたからね。
あれ全部観るのは相当な「体力」要ります。

結局自分も3Fだけの評価です。
先端恐怖症の方を寄せ付けない
鳥嫌いな方を退かせるそんな奇異な
作品でありながらも、訴えかけるもの
はっきりと持っていました。

しばらくしたらまた伺ってみます。
Tak管理人 | 2009/11/12 6:40 AM
Takさ〜ん☆
rossaも、ひさしぶりに(笑)さぼってるBLOGをUPしよう☆という気持になった展覧会でした☆
ほんと、これ、おもしろいです☆
rossa、プレビューに行くはずだったのですが、行けなくて、ちょこっと、先週末に、観にいきました☆
価値ありです。2時間半ののぞみ。。。(笑)
rossa | 2009/11/18 8:40 AM
@rossaさん
こんばんは〜☆

パワフルでアクティブな女性アーティストさんですよね。
内から湧き出でるもの感じます。
しかしそれは決して激しいわけではなく
形を変容させ表わされている点に彼女の魅力があるのかと。

ホント価値ありですよね。これ。
Tak管理人 | 2009/11/18 7:03 PM
私も観に行ってきました。(招待券をいただいていたので)

映像全部見たかったんですけど、閉館の時間がせまっていて
少しずつのチラ見でした。
たぶん、全部見れてもよく理解できなかったとは思いますが・・

3Fの展示はどれも好きでした。
シュールな感じですが、嫌な感じはまったくなく、微笑ましくもありました。

それはそうと、年間1万円で見放題とは・・
全然知りませんでした。

今回は無料でしたが、今度入会してみようかと思ってます。

yoshi | 2009/12/03 1:51 AM
@yoshiさん
こんにちは。

もともと映像は苦手なので
サラッとしか見ませんでした。

3Fの展示だけで十分満足できます。
ガチガチに作られていなく
どこか「間」を感じさせるものばかり。
これに惹かれたのかもしれません。

と言いながら、まだ記事書いていませんでした。
うーーん。後まわしにするといけませんね。

1万円を寄付すると思い会員になっています。
現代アートの貴重な美術館のひとつですので。
Tak管理人 | 2009/12/06 11:02 AM
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