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「ロートレック・コネクション」展

Bunkamuraザ・ミュージアムで明日から開催される
「ロートレック・コネクション 愛すべき画家をめぐる物語」展の内覧会にお邪魔して来ました。



「ロートレック・コクション展」
× 「ロートレック・コクション展」

ロートレック作品を集めただけのコレクションではなく、ロートレックと彼をを取り巻く画家たちを紹介する展覧会。「ロートレック・コクション展」

くどいようですが、コレクションではなく「カリフォルニア・コネクション」(水谷豊)のコネクション。こことても大事。



「ジグザグ気取った都会の街並み」とは趣を異にし、テーマカラーのオレンジを要所要所で上手いこと使った巧みな展示空間。

注:写真は内覧会時に主催者の許可を得て撮影したものです。

1: 画学生時代―出会いと影響―


左から、フェルナン・コルモン「海を見る少女」1882年
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック「ジャンヌ」1884年
アンリ・ラシュー「アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックの肖像」1883年
ロートレック「初めての聖体拝領」「ジュリエット・ヴァリー」1888年

パリでのロートレックの交友関係はまだまだこんなもんではありません!


手前左から、エミール・ベルナール「吟遊詩人に扮した自画像」1892年
ポール・ゴーギャン「ブルターニュの少年と鵞鳥(がちょう)」、「ブルターニュの少年の水浴(愛の森の水車小屋の水浴、ポン=タヴェン)」1886年

因みにポール・ゴーギャン「ブルターニュの少年と鵞鳥(がちょう)」はエイアイジー・スター生命保険株式会社が所蔵する一枚。「まねきねこダック」に対抗するには少年とガチョウ!?


左から、ポール・セリュジエ「森の中の焚き火」1895年
ジャン=ルイ・フォラン「お目見え」、「プランストーのカリカチュア
エドゥアール・マネ「イザベル・ルモニエ嬢の肖像」1879年頃
フィンセント・ファン・ゴッホ「モンマルトルの丘」1886年

友人の極めて少なかったゴッホにとってロートレックは唯一無二の親友。パリで二人が過ごした時間は短く、その当時描かれた作品が「ロートレック・コネクション」展に有るか無いかでは、展覧会の質に大きな変化が。

粘り強くクレラー=ミュラー美術館と交渉を重ねようやく借りることの出来た作品。クレラー=ミュラー美術館所蔵作品特有の木枠にすっきり収まっている優品です。

2:モンマルトル―芸術の坩堝(るつぼ)―

ロートレックの友人たちが描いた作品もいいけど、やっぱりロートレックの作品(特にメジャーな作品)も観ないと何だか消化不良起こしそう。そんなロートレック・ファン(自分)の為にこんな派手なスペースも用意されています。



セクション1で、ロートレックの友人たちが描いた油彩画を丁寧に見せたあと、このセクション2では思いきり大胆に空間を使いロートレック自身によるポスター作品を中心に展示。

勿論、彼の作品のみならず、ポスター画家としては大先輩にあたるジュール・シェレやテオフィル=アレクサンドル・スタンランのポスター作品も同時に展示。ロートレックとの比較も容易に出来ます。

3:前衛集団の中で

そして最も見応えのある最終章。

左から、ピエール・ボナール「靴をはく若い女」1908−10年頃
エドガー・ドガ「入浴後の朝食」1894年頃
ンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック「金髪の娼婦」1894年

この3枚の並びは一見地味ながらも、この展覧会の大きな見どころのひとつ。中々こうして並べ比較して拝見できる機会ありませんからね。お互いがそれぞれ影響を与えあっていたことが良く理解出来ます。


左から、モーリス・ドニ「ランソン夫人と猫」1892年
フェリックス・ヴァロットン「おしゃべり」1902年
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック「ルイ・ブグレ氏」1898年

「ナビ派」に属するドニとヴァロットンと並んでロートレックの作品が。ひとつの流派に属していないのがロートレックの交流の広さを生み出した所以。

ロートレックを軸に1900年前後のパリの芸術家を捉えると、こんなにも面白いものだとは正直この展覧会を拝見するまで想像していなかったこと。これとっても良い企画展かも。

しかも最後にミュシャまで登場します!

アルフォンス・ミュシャ「サラ・ベルナール主演「ジスモンダ」」1894年他。

ロートレックの天真爛漫な性格により複雑に織り成された交友関係。それをひとつひとつ、順序よくひも解く形の構成も素晴らしい。この時代によくぞまぁこれだけの作品を国内外から集めてこられたものと感心。



ロートレックファンは勿論、芸術の都として栄えたパリの姿を様々な画家の視線を通し垣間見られる展覧会。

ロートレック作品を軸にその仲間たちの作品をたっぷり堪能できる「ロートレック・コネクション展」は12月23日までです。会期中無休で年末まで開催!

最後に「今日の一枚


フィンセント・ファン・ゴッホ「モンマルトルの丘」1886年

今回のチラシ(ポスター)には「ロートレック・コネクション」の画家たちの名前が所々に入っています。でも肝心のゴッホの名前が見当たりません。前述したように、この作品最後の最後まで貸し出し可能かどうか交渉していたため、印刷に間に合わなかったそうです。

どこかに「Vincent van Gogh」と書き込んでおきます。
ゴッホもさぞかし喜ぶことでしょう。

Bunkamuraザ・ミュージアム
「ロートレック・コネクション」展
【会期】2009年11月10日(火)−12月23日(水・祝) 開催期間中無休
【開館時間】10:00−19:00 毎週金・土曜日21:00まで


渋谷で会期終了後は以下の美術館へ巡回するそうです。
北九州市立美術館 分館 2010年1月2日(土)−2月7日(日)
財団法人ひろしま美術館 2010年2月13日(土)−3月22日(月・祝)


そうそう、音声ガイド担当がJ-WAVEラジオパーソナリティ・クリス智子さんでした。芸能人の方のガイドも悪くはないけどやっぱりプロは違いますね。クリスさんの声聞き慣れているし。

最後に「今日の収穫


南仏生まれの“太陽の布”と呼ばれるテキスタイル。「レ・トワール・デュ・ソレイユ」と「ロートレック・コネクション」展との会場限定コラボレーショングッズ。

アニマルキーホルダー」と「ハギレコレクション
クマの可愛さは無敵。他にも色々。今週実家に帰る用事あるのでたまには母親にでも。

【関連エントリー】
- 「ロートレック展」 | 弐代目・青い日記帳
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- 『芸術とスキャンダルの間』 | 弐代目・青い日記帳


もうBunkamuraはすっかりChristmasモード突入!

この記事のURL
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世紀末のモンマルトルを舞台に活躍した異才の画家、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(1864-1901)は、36年という短い生涯のなかで、多彩な画家たちとの交流を通し、独自の作風を確立していきました。
 モンマルトルの画塾でのベルナールやゴッホとの出会い、敬愛するドガとの交流、年上の画家マネへの憧れ、そしてポスター制作においてはシェレやスタンランらと刺激を受け合い、さらにはボナールなどナビ派の画家とも親交を結んでいます。
 本展覧会は画家ロートレックの出身地、南仏アルビのトゥールーズ=ロートレック美術館館長の企画・構成により、国内外のロートレック作品と、交流のあった画家たちの作品を併せて紹介することで、世紀末のパリを駆け抜けた画家、ロートレックの世界を展観します。 


展覧会 | permalink | comments(6) | trackbacks(6)

この記事に対するコメント

おはようございますね。タイトル拝見して、えっもう始まってたっけ?と・・・。いつもながら、お早いです。そして、ロートレック・コネクション、テーマカラーはやはりこの色でしたか。Bunkamuraは、本当に入口に凝りますねぇ・・・。
花散里 | 2009/11/10 12:31 AM
 素敵な展覧会ですね。
ご多分にもれず(?)ワタクシもロートレックは大好きです。
にしてもゴッホと親友だったとは初耳。
ゴッホ展で言及がなかったのは何だか不思議ですね。
OZ | 2009/11/11 4:09 AM
あ〜、私は「コ”レ”クション」だとばかり思っていました。
最初に、Takさんに御礼を!? 

それにしても入口のなんと素敵なこと!
ガウディ?
いえいえ南仏の太陽という感じのオレンジですね。

ご紹介のゴッホの作品、彼らしくない?ような印象で
是非見たいです。早速行かないと。。

・・その前に「皇室の名宝展2期」が先かな(笑)。

emicy | 2009/11/11 12:39 PM
@花散里さん
こんにちは。

展覧会ってうっかりしていると
知らない間に始まりそして
知らない間に終了していたりするものです。
ロートレック・ファンなのでこれは
事前にチェックしていました。

@OZさん
こんにちは。

付きあっている期間が短かったこともあるでしょう。
こののちアルルへゴッホは旅立つわけです。
機縁とはつくづく不思議なものだと。

昨夜ロートレック美術館の館長さんから
伺ったお話の内容まとめられたら近いうちに。

@emicyさん
こんにちは。

このゴッホ一枚観にいくだけでも価値ありです。
またロートレックの豊富な友人関係も。

アルルの町を象徴するオレンジ色で統一された
展示室内は渋谷とは思えないあたたかな雰囲気に
包まれています。

>「皇室の名宝展2期」が先かな
これは時間との戦いですからね!!
Tak管理人 | 2009/11/12 6:53 AM
こんばんは。
ロートレックはやっぱり好きですね。ポスターのシンプルな表現のほうが絵画よりかえって難しいのではないかなあと思います。

ゴッホの「モンマルトルの丘」は空がすごく気にいりました。
あおひー | 2009/11/16 10:52 PM
@あおひーさん
こんばんは。

自分も昔からロートレックは意味も
分からずに好きで展覧会は欠かさず
行くようにしています。
理屈抜きに好きな画家さんっていますよね〜
Tak管理人 | 2009/11/18 6:59 PM
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