弐代目・青い日記帳 

  
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プロが選ぶ「2009年 ベスト展覧会」
今年も残すところ、あと一週間ちょっと。年賀状も大掃除も何もまだ手を付けていませんが、各新聞には今年一年を振り返る記事が散見。その中に今年の展覧会を総括する記事も。

自分のような単なる展覧会オタクの目からではなく、美術にきちんと携わる専門家の方々はどんな展覧会を「良し」としたのでしょう。

朝日、読売、毎日新聞社さん(掲載日順)にご紹介。
因みに昨年の記事はこちら→「2008年 ベスト展覧会

まずは最も掲載が早かった朝日新聞社さんから。

回顧2009 美術(2009年12月8日)

〈私の3点〉評者・50音順(敬称略)

アート北澤憲昭(美術評論家)

・「岡本太郎の絵画」展 川崎市岡本太郎美術館
・「“文化”資源としての〈炭鉱〉展」 目黒区美術館
・「近代の東アジアイメージ」 豊田市美術館

アート高階秀爾(美術史家・美術評論家)

・「冨田溪仙展」 福岡市美術館ほか
・「躍動する魂のきらめき―日本の表現主義」松戸市博物館で開催中
・「アーティスト・ファイル2009」 東京・国立新美術館

アート山下裕二(美術史家)

・「牧島如鳩展」 足利市立美術館ほか
・「“文化”資源としての〈炭鉱〉展」目黒区美術館
・「医学と芸術展」森美術館で開催中



続いて読売新聞社さん。

回顧2008アート(2009年12月17日)

4氏が選んだ展覧会ベスト4

グッド中原祐介氏(兵庫県立美術館長)

・「高松二郎・鷹野降大“写真の写真”と写真」太宰府天満宮宝物館
・「野村仁」 国立新美術館
・「ジュゼッペ・ペノーネ展」 豊田市美術館
・「束芋:断面の世代」横浜美術館で開催中

グッド椹木野衣(美術批評家)

・「煉獄の茶室」山口県立萩美術館・浦上記念館
・荒木経惟「POLART 6000」RAT HOLE GALLERY
・「小林正人展」高梁市成羽美術館
・大竹伸朗 直島銭湯「I ♥ 湯」直島

グッド田中正之(武蔵野美術大学教授)

・「ヴィデオを待ちながら」東京国立近代美術館
・「マーク・ロスコ瞑想する絵画」川村記念美術館
・「躍動する魂のきらめき―日本の表現主義」松戸市博物館で開催中
・「塩田千春展」発電所美術館

グッド光田由里(渋谷区立松濤美術館主任学芸員)

・「光 野口里佳」国立新美術館
・「原口典之展」横浜・BankART
・「長澤英俊・オーロラの向かう所」川越市立美術館
・「高松次郎 コレクションin Hiroshima」広島現代美術館



最後に毎日新聞社さん。

美術:この1年(2009年12月17日夕刊)

今年の展覧会ベスト3

王冠2高階秀爾(美術評論家・大原美術館館長)

・「ウィリアム・ケントリッジ−歩きながら歴史を考える」京都国立近代美術館
・「建築家 坂倉準三展<モダニズムを生きる 人間、都市、空間>」神奈川県立近代美術館鎌倉/同展<モダニズムを住む>(東京・パナソニック電工 汐留ミュージアム
・「皇室の名宝」展 東京国立博物館

王冠2本江邦夫(美術評論家・多摩美術大教授)

・開館25周年記念「世界へのアプローチ 子どもも大人も見てみよう!」いわき市立美術館
・「ウィリアム・ケントリッジ−歩きながら歴史を考える」京都国立近代美術館
・「眼をとじて−“見ること”の現在」茨城県近代美術館

王冠2三田晴夫(美術ジャーナリスト

・原口典之「社会と物質」展 横浜・BankART Studio NYK)
・長澤英俊「オーロラの向かう所」展 埼玉県立近代美術館ほか/長澤英俊「夢うつつの庭」展 遠山記念館
・「光 松本陽子/野口里佳」展 国立新美術館


毎度のことながら、専門家さんたちが選んだ展覧会総じて個性的なものばかり。展覧会があったことすら知らなかったものも。やはりプロの目の付けどころは違いますね〜

それと去年も書いたのですが、一言二言で構わないのでその展覧会を推した理由を知りたい。どんな点が優れていたとか。

また、名前が挙がっている展覧会の中で、「躍動する魂のきらめき―日本の表現主義」松戸市博物館、「束芋:断面の世代」横浜美術館、「“文化”資源としての〈炭鉱〉展」目黒区美術館、「医学と芸術展」森美術館 はまだ現在もそれぞれ開催しています。

来年、2010年は印象派関連の展覧会が多いようです。(きっとここには挙がってこないでしょうけど)さてどんな隠し玉的な展覧会が待っていることやら、楽しみ尽きません。

おまけ:
Twitterでつぶやいたら反響大きかったのでこちらでも。

この記事本当に新聞記者さんが書いたものなの??

アート巡り:さよなら天保山、の巻=青山郁子記者毎日新聞
 ◇閉館の話に「やっぱり」
 大阪のサントリーミュージアム天保山が来年末で閉館するという。名残に大好きなエゴン・シーレの絵を見に行って来た。展覧会のタイトルは「クリムト、シーレ ウイーン世紀末」なのに、クリムト、シーレの本画はほんの数枚。あとはデッサンと同時代の知らない画家の作品ばかり。入場料1300円がもったいない完ぺきがっかり企画だった。
 閉館の話を聞いた時も「やっぱり」と思った。ここだけではない。大阪の大きな美術館は、最寄りの駅から遠くて、案内看板なども不親切。美術館のほかに楽しめるところも少なく、周辺に滞在する時間は短い。
 地下鉄の駅が美術館に直結していて、周辺にはおしゃれなショッピングやレストラン街がいっぱいあって、1日中楽しめる東京とはえらい違い。どなたか「文化都市を目指していたのに」みたいなコメントもあったが、これでは到底無理だろう。(中略)
 最後は当社主催の「小野竹喬展」。私が行ったちょっと前に入場者5万人達成のセレモニーがあったとかで、結構にぎわっていた。今回行った3館の中では一番充実した内容だった。これは手前みそではない。
 今年最後のアート巡りとしてはイマイチだったが、夜は北新地でおいしいお好み焼きを食べて気を取り直した。大きなカートを引っ張っている私に「エレベーターに乗りっ」と親切に声をかけてくれるおじさんもいて、こういう東京にはないあったかい人情はずっと大切にしてほしいと思う師走の浪速だった。(1月は休載します)12月19日 毎日新聞
知らない画家さんの絵に新たな発見あったりするのでは?私は十分面白かったけどな〜この展覧会。

他社主催の展覧会はボロクソで自分のところの展覧会は手放しに褒めちぎるのはさて如何なものかと。ついでにこちらはもっと酷い…「アート巡り:横浜散々、の巻=青山郁子記者

人のふり見て我がふり直せ。
慌しい年の瀬に気持ちの引き締まる記事ありがとうございました。

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1978

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| 展覧会 | 23:24 | comments(10) | trackbacks(1) |
takさん、こんばんは。
「アート巡り:横浜散々、の巻=青山郁子記者」
これは↑本当に新聞に載った記事なのでしょうか?webのみならまだしも少し考えてしまいます。
「躍動する魂のきらめき―日本の表現主義」松戸市博物館。私も好きです。「東京中央電信局」山田守と佐藤朝山「婆羅門僧像」に興味を持ちました。
それでは
| merion | 2009/12/21 11:54 PM |

@merionさん
こんばんは。

青山氏の記事はあくまでもおまけですから。
あまり深入りせずに。

こう見てみると
知らないで見逃した展覧会の
何て多いこと!
| Tak管理人 | 2009/12/22 12:04 AM |

 美連協の方も「日本の美術館名品展」で話していましたね。地方美術館の優れた学芸員が発掘し企画した作家展やテーマの美術展 もっと注目させたいですよね。
 それは やはり強力ブロガーtaktwiが呟き、RTされQTされていくネットの力も新聞やテレビなどマスを超え大きな影響力を持つと思います。
と、いうことで来年もご活躍下さい!
| panda | 2009/12/22 1:31 AM |

ご無沙汰しております。

最近はフットワークも鈍り、都内から足を伸ばしていない状況。

来年は少し落ち着くと思いますので、地方にも出かけてみたいですね。

| わん太夫 | 2009/12/22 12:39 PM |

トラバ返しありがとうございます。
いつも膨大な情報量と読みやすい文章に感服しております。

青山記者の文章は、同業者としても「うーむ」という感じですが、ただ「クリムト、シーレ」についていえば、肝心のクリムトの絵が少なくて、かなり期待はずれだったという点についてはわたしもおなじ意見です。
これまで日本で開かれたクリムトやシーレの展覧会に比べてもだいぶパンチ不足だったと思います。

牧島如鳩展は北海道にも来ていたのに、見逃したのが残念。
目黒区の炭鉱展は、わざわざ見に行った甲斐がありました。
| ねむいヤナイ(akira_yanai) | 2009/12/22 7:19 PM |

拙ブログで取り上げる展覧会、このままではいかんとは思いつつも
建築関連ばかりに偏ってしまってますが(汗)
高階氏のセレクト(毎日の方)を見ると、やはり嬉しく思えてしまいます。

青山記者のは…
天保山も国際美術館も今年初めて別展覧会を観に行ったせいもあり、
どうしても気にせざるを得ません。
1月のみならず、2月以降も当分休載した方が良いのでは…?
| minamimusashi | 2009/12/22 8:48 PM |

ちょっとお先に自分も振り返ってみました。
振り返ってみるとTakさんを筆頭にいかに
美術ブロガーさん達に有益な情報を頂いていたか。。
改めて感謝感謝です。来年もどうぞよろしく御願いします。

青山記者の文は個々の印象はそれぞれあると思うので
印象についての批評は差し支えますがでもひどすぎる。
新聞というメディアに載せるのに点数のみの評価って
あまりに幼稚すぎる感じがしました。
この文章で掲載のOKを出したデスクもちょっとどうなんでしょう。。
毎日新聞大丈夫か。。
| せいな | 2009/12/22 9:09 PM |

こんばんは
ありがとうございます。
うーん。ラストの朝日・読売の総括に救われました・・・・・・。
読売の記者さんのおっしゃる通り、ノルマがのし掛かっていると思います。特に東博は基本線が弱くなっていると感じています(だからここ数年私の中では順位を付けるとするならば一位にはできないのです)。
| 花散里 | 2009/12/22 10:24 PM |

こんばんは。

なかなか興味深い各氏、各紙です。
段々地域の磁場が強くなっている気がします。
土地の力に気がつき始めたいい傾向。
都心にいたら気が付かない現象が起こっているようでもあったり。
学芸員さんたちの企画力も気になる年でした。

今年の時間が夫々な様に、感想も多様ですが、
Takさんのベストテンもたのしみです〜
私はまだまだ悩み中。
| あべまつ | 2009/12/23 11:20 PM |

@pandaさん
こんばんは。

箱は沢山あってそれぞれ学芸員さんも
いらっしゃるのですから、あとは知恵絞って
もらい企画力で勝負ですよね。
この景気の悪い時は尚更。
逆に国内にある名品に目を向ける
絶好のチャンスだと思います!!

@わん太夫さん
こんばんは。

実家の父親の容体がまだなんとも
落ち着かないのであまり遠出できません。
金沢も諦めムードです。

@ねむいヤナイさん
こんばんは。

ありがとうございます。
お褒めの言葉頂戴すると励みになります。
調子にものります。

ウィーン展は自分は楽しめましたけどね。
クリムトやシーレがこのご時世大挙して
しかも長期間に渡りこの国にやって来ること
まず考えられませんので。

逆に普段目の行かないような作家さんの作品に
触れられて良かったと「切り替え」ました。気持ち。

牧島如鳩展は自分の中でも今年のベスト10に
入る展覧会だったと思います。
今後とも宜しくお願い申し上げます。

@minamimusashiさん
こんばんは。

不思議と毎年嗜好が微妙に変わってくるもので
同じような展覧会を拝見したとしても
それぞれ楽しめてしまうからたち悪いです。

去年もそうでしたが、高階氏の評が新聞によって
違うのは発問が違うからなのでしょうか。

青山さんの記事、ブログなら楽しいのに。。。

@せいなさん
こんばんは。

こちらこそ、来年も宜しくお願い致します。
展覧会に行くことが趣味というのも
変わっていると自分でも思いますが
これが一番性にあっているようです。
来年も続けられたなーと。

青山さんの記事に関しては
別段いい悪いではなくて
ここの載るのはどうなか〜と
思ったので、ついつい「つぶやいて」しまいました。

@花散里さん
こんばんは。

東博の中でも「染付展」など集客は見込めない
ものの、内容的に素晴らしい企画展もありました。
あそこの箱で開催できるだけで
一周のステイタスのようなもの。
来年もまた通います。

@あべまつさん
こんばんは。

私のベストテンほぼ決まりましたよ。
その前に、かみさんが選ぶベストテンを
発表することにしますね。
お楽しみに。

日本の表現主義展や雪岱展、それに
ニューオータニの野口展など今まで
光が当てられてこなかったものを
取り上げる展覧会に期待したいですね。
| Tak管理人 | 2009/12/24 4:50 PM |










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2009年のベスト5は
 やってまいりました、恒例のベスト5です。   みなさんも、ぜひぜひコメント欄で参加してください。  参加がないと、すごく寂しいです。  筆者は ◆水脈の肖像(12月、道立近代美術館) ◆さっぽろフォトステージ(11−12月、札幌市写真ライブラリー) ◆幌内布
| 北海道美術ネット別館 | 2009/12/25 11:58 PM |
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【展覧会レビュー】
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「上原コレクション名品選」
「セーヴル、創造の300年」
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かみさんが選ぶ「2017年 展覧会ベスト10」
プロが選ぶ「2017年 ベスト展覧会」
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『文藝春秋』に寄稿しました。

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