青い日記帳 

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「白髪一雄展」

横須賀美術館で開催中の
「白髪一雄展」格闘から生まれた絵画に行って来ました。



昨年、2008年にお亡くなりになった白髪一雄氏の回顧展。

展覧会の構成。これが良かった!

・初期作品
・血のイメージ
・密教シリーズ
・歴史への憧憬
・アプローチの多様性-題材・技法・画材
・資料


「水滸伝」シリーズなど生前、白髪が構想していた構成を生かした展示となっています。普段、東近美の常設や他の展覧会の中で1,2点、白髪の作品があってもはっきり言って気を留めじっくり拝見することありませんでした。つまり今回が初の「白髪一雄」体験と。

白髪と言えば、「足で絵を描く」アクションペインターとして有名ですが初期作品数点はまだその技法に到達する前の白髪らしくない作品。11点の初期作品これだけ拝見出来ただけで横須賀まで行った甲斐があったかと。

例えば、1949年に描かれた「鳥檻」「難航」など抽象性は高いですがまだ形あるものを描こうとしています。ロスコの初期作品に通づるものを感じ取れたりも。

そして1950年代の作品では、絵筆を捨て、パレットナイフで描くように。その瞬間から白髪が白髪に。パレットナイフから直接指で描き始めたと思ったが早いか1954年頃には既に足で!

しかし、まだキャンバスからは何らかの形を伺うこと出来る作品です。東京都現代美術館所蔵の「作品」はまるでカップ咲きの真っ赤なバラのよう。



ogawamaさんをして「こんなに胸を打たれた画って最近ない」と言わしめた放射状の同タイトルの「作品」も隣に。

初期作品数点で完全につかみはok!白髪作品に対するイメージも好転。これだから展覧会はやめられません。ぶっちゃけ、鎌倉で内藤礼、鏑木清方を拝見しそれでおしまいのはずでしたが、横須賀までやはり行った甲斐ありました。戦艦・三笠にも乗れたし!

ogawamaさん一村雨さんの「良かったよ〜」という言葉信じ大正解!

「格闘から生まれた絵画」というサブタイトルも単にアクションペインティングを指しているわけではなさそうです。

作品タイトル「無題」では海外に何点も送った際に見分けがつかなくなるという、幾分後ろ向きな理由からタイトルが与えられた「水滸伝シリーズ」

その後、延暦寺で修行を積み、1971(昭和46年)に得度し法名を「素道」を得た後は、タイトルに必然性が伴うようになり、後付けだったものから逆転。ある意味ここからが白髪の真骨頂なのかもしれません。

歌人連月」2001年には本気で惚れぼれ。


赤い丸太」と「超現代三番叟」が展示されたエントランス

ジャクソン・ポロックと同列に語られる白髪ですが、ポロップが格闘場であるキャンバスと一定の距離を置いた「ドロッピング」を用いたのに対し、白髪は直接自分の足で格闘場に乗り込む手法を採用。

接点の有無は実は大きな違いなのだと今回の展覧会で認識。
これが最も大きな収穫かも。

ポロックが坂を転げ落ちるように零落し不幸な最後を迎えたのに対し、84歳で亡くなる前まで格闘続けた白髪。地に足ならぬ、キャンバスに足をつけていたからこそ。何て考えるのはちょいと野暮かな。

最後に「今日の一枚


天魁星呼保義」1964年

天井から吊るした紐につかまりながら、床に置いたキャンバスに足で描く特異な方法(フット・ペインティング)で描いた白髪。この作品には珍しく「足跡」が残されているそうです。

左下サインのところにほら。


「白髪一雄展」は12月27日です。



横須賀美術館(横須賀市教育委員会美術館運営課)
〒239−0813 神奈川県横須賀市鴨居4-1
tel:046-845-1211 


横須賀美術館の後、碧南市藤井達吉現代美術館に巡回します。

白髪一雄展 格闘から生まれた絵画
2010年1月23日〜3月14日


おまけ:we will we pollock you


おまけ2

イヴ・クラインが猛烈に観たくなってしまった。。。

それでは最後に「今日の美味


目黒にある「アートグレイスクラブ」で頂いた前菜。前菜で勝負決まると言っても過言無し。結婚式で食べた料理の中ではここが一番!

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日本におけるアクション・ペインターの先駆けとして知られる白髪一雄(1924-2008)は、具体美術協会の代表的な画家であり、戦後の美術を語る上で欠かせない存在です。白髪はキャンバスを床面に置き、その上を滑走するようにして足で描くという独自の手法により、力強く躍動感のある絵画を達成しました。その行為と物質が結びついた絵画は、世界的にも高く評価されています。白髪は具体美術協会解散後も精力的に活動を続けていましたが、2008年に惜しまれながらも亡くなりました。  本展では、没後初めての回顧展として、白髪が生前構想していたシリーズ区分による展示を採用し、油彩約50点を中心に展示を行います。これらには、<水滸伝>シリーズや、<中国古代歴史>シリーズといった、白髪の代表作が含まれます。これには、足描きによるダイナミックなマチエールを生かした作品群や、板を用いて絵具の流れを生かした実験作のほか、斧を振り下ろした痕跡を残す《赤い丸太》などをご紹介します。また、それに加えてアクション・ペインティングに至る過程を示す初期の油彩群や、制作の背景を示す資料や映像を併せて展示し、白髪の60年に及ぶ画業の全貌を紹介します。また本展は、関東で初めての本格的な個展となります。
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この記事に対するコメント

こんばんは。先日は大変お世話になりました。スケジュール云々行程も全て完璧でしたね。楽しかったです。

白髪さん、構成はもとより、横須賀美の箱とびっくりするほど良くマッチしていましたね。初期作など見たことなかっただけに、あれだけでも行って正解という印象でした。

三笠の記事に期待してます!
はろるど | 2009/12/27 12:31 AM
こんばんは。TBさせていただき、またしていただき、コメントもいただき、どうもありがとうございました。
臨場感あふれる現場写真とともに、いつも記事を楽しみに読ませていただいております。東京から始まる展覧会も多いので、鑑賞の参考にもさせてもらっております。
これからも、よろしくお願いいたします!
art-around | 2009/12/27 10:31 PM
@はろるどさん
こんばんは。

いやーー愉しかったですねーーー
ドライブ&アート

ナビしてもらい助かりました。
白髪展、都内の箱ではこれほど
感銘受けなかったかもしれません。
横須賀まで行った甲斐がありました。

三笠は年明けかな。

@art-aroundさん
こんばんは。
ご丁寧なコメントありがとうござます。

自分の備忘録として書いているブログですが
僅かでもお役に立てるようなら幸せです。
プラスの面を見つけて書くようにしています。
来年も頑張ってみるつもりです。

今後とも宜しくお願い致します。

Tak管理人 | 2009/12/30 6:19 PM
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