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「長谷川等伯展」もうすぐ開幕!

桃山絵画の巨匠、長谷川等伯(はせがわ とうはく、天文8年(1539年)-慶長15年2月24日(1610年3月19日))の没後400年にあたる今年2010年。

「長谷川等伯展」行って来ました!

かつてない規模の長谷川等伯の画業を振り返る大回顧展が、東京国立博物館と京都国立博物館で開催されます。


没後400年 特別展 長谷川等伯
東京展(東京国立博物館):2010年2月23日(火)〜3月22日(月・休)
京都展(京都国立博物館):2010年4月10日(土)〜5月9日(日)

都心の各駅全てにあるのではないかと思うほど「長谷川等伯展」の告知ポスターや看板。いたる所で、嘗てないほどの物量作戦で派手に宣伝しています。

ちょっと煽り過ぎでは?と思うかもしれませんが、今回の展覧会始まってからでは宣伝遅すぎます。東京展が25日間、京都展が27日間の超短期開催展。瞬きしている間に終わってしまい、世紀の展覧会を見逃すことに。


長谷川等伯 重要文化財「山水図襖」京都・圓徳院蔵
4面 各176.7×94.5cm 紙本墨画 天正17年(1589)

等伯50歳前半の作品。揮毫を申し出たものの和尚に断られた等伯、和尚不在の折をみて圓徳院を訪れ、隙をみて一気に描き上げた作品。

今回の等伯大回顧展で観たい作品沢山ありますが、その中でもこの「山水図襖」は筆頭株。何が何でも観たい!

一面に施された雲母刷りの桐花紋がまるでふりそそぐ雪のようです。実際に作品の前に立ったら泣いてしまいそう。しかしこの一点で泣いているようでは涙何リットルあっても足りません。何せ国宝3点、重要文化財30点、重要美術品1点を含めた約80点の等伯の名品が一堂に会するのです。

中でも圧巻はこの一枚。

長谷川等伯 重要美術品「仏涅槃図
1幅 792.8×521.7cm(本紙)紙本着色 慶長4年(1599) 京都・本法寺蔵

描き表装を含めると実際は縦約10m、横6mにもおよぶ大涅槃図。こちらは一度拝見したことありますが、その巨大さにただただ呆然。作品を観るどころではありませんでした。今回はちゃんと落ち着いて観られるでしょうか。もっとも目で追うだけではこの作品の全貌観ること出来ません。首を上下左右に振りながらの観賞。

期待を寄せていた息子、久蔵が突如この世を去ったことを弔う為に描かれたと言われる作品。大きな作品であるわけはただ一つ。等伯の悲しみがそれだけ計り知れなかったことの表れです。

因みにこの等伯作の「仏涅槃図」と東福寺(明兆作)、大徳寺(狩野松栄作)の「仏涅槃図」をもって三大涅槃と称されるそうです。

またこんな肖像画も気になります。

長谷川等伯 重要文化財「千利休像」春屋宋園賛
1幅 80.6×36.7cm 絹本着色 文禄4年(1595) 京都・表千家不審庵蔵

秀吉に切腹を命じられこの世を去った千利休。その没後5年目に描かれた肖像画。こちらもまた滅多に観られない(特に東京では)作品です。ファンエイクのようなリアリティーに富んだ等伯の人物描写力に注目です。

そうかと思うとこんあ自由闊達な線でかわゆいお猿を描いたりも。

長谷川等伯 重要文化財「枯木猿猴図
2幅 各155.0×115.0cm 紙本墨画 16〜17世紀 京都・龍泉庵蔵

等伯晩年の作品。このふわふわお猿はどうしても観たい!
何度観ても良い作品はいい!!等伯水墨画の真骨頂。
荒々しい筆致でありながらもお猿さんたちは、もふもふ。

でもこのお猿さんたちに逢うには更にタイトなスケジュール調整要します。
東京会場:前期陳列 2月23日〜3月7日
京都会場:後期陳列 4月27日〜5月9日


東博と京博、前期と後期縦横無尽に渡りゆくまさにこの作品に描かれたお猿さんのよう。そして縦横無尽と言えばこの絵に描かれた樹木の線。実はこちらが一番の注目ポイントです。

月夜松林図屏風」17世紀 個人蔵

近年発見された、まだまだ謎多き作品「月夜松林図屏風」も東京で初公開されます。紙の裏側前面に墨が塗られていることにより、月夜の松林の静けさがより効果的に演出されています。

この他にもこの展覧会にかかわる作品調査によって、まだ東伯が「春信」と名乗っていた頃の作品であることが判明した「花鳥図屏風」(16世紀 個人蔵)も出展されます。(詳細は記者発表会に参加された、はろるどさんの記事で)

東京国立博物館の国宝「松林図屏風」と同じ空間に展示されたら…そんなことを思うと居ても立ってもいられなくなっちゃいます。「長谷川等伯展」開幕まであと一ヶ月です!

尚、等伯作品の内、国宝指定の3点については全期間展示されます。
松林図屏風」(東京国立博物館)
楓図壁貼付
松に秋草図屏風」(智積院)


没後400年「特別展 長谷川等伯」
会場:東京国立博物館 平成館(台東区上野公園13-9)
会期:2010年2月23日(火)〜3月22日(月・休)
休館:月曜日。但し最終日の月曜(休日)は開館。
時間:午前9:30〜午後5:00。金曜は午後8時まで。
料金:一般1400円、大高生900円、中小生500円。


巡回先:
京都国立博物館
4月10日(土)〜5月9日(日)


長谷川等伯と同じ年に亡くなったイタリアの巨匠カラヴァッジョ。
そう、今年2010年は『カラヴァッジョ没後400周年』にあたる年でもあります。ローマでは大規模な回顧展が開催されます。

『カラヴァッジョ展』"Caravaggio" (ROMA)  
2010年2月18日〜6月13日
ローマ・スクデリア・デル・クイリナーレ美術館
Scuderie del Quirinale, ROMA

『カラヴァッジョ没後400周年文化プロジェクト』公式サイト
www.caravaggio400.org


日本とイタリアで史上最大にして最上の回顧展がそれぞれ開催。
美術ファンにとって2010年は歴史的な一年になりそうな予感。

まずは何としてでも「長谷川等伯展」に行かねばなりません!

追記
1月27日に東京美術より『もっと知りたい長谷川等伯』が発売になります!

著者は出光美術館学芸部長の黒田泰三氏。価格の割に内容や図版が大変充実していることで定評のある「もっと知りたい」シリーズ。今回もまたやってくれました。書店で見かけたら手にとってみて下さい。等伯関連書籍の決定版間違いなしです!

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=2013

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萩 耿介
日本経済新聞出版社
¥ 1,575
(2008-11-29)

水墨画の最高峰 「松林図屏風(しょうりんずびょうぶ)」、金碧障壁画(きんぺきしょうへきが)の至宝「楓図壁貼付(かえでずかべはりつけ)」を描き、あの狩野永徳をも脅かした桃山絵画の巨匠、長谷川等伯(1539〜1610)。能登七尾(石川県)に生を受けた等伯は、はじめ「信春(のぶはる)」と名乗り主に仏画を描きました。30代で上洛すると画題を肖像画、花鳥画 などにも拡げています。豊臣秀吉や、千利休らに重用され、一躍時代の寵児となりました。時に精緻に、時に豪放に描きわけられた作品群は、今もなお我々を魅了し続けます。

 本展は、長谷川等伯の幅広い画業を、ほぼ網羅する大回顧展です。郷里七尾で「信春」と名乗った初期の作品から上洛後「等伯」と号して大徳寺をはじめ京都の名刹に揮毫した名品を一挙公開いたします。国宝3件、重要文化財作品約30件、重要美術品1件を含む約80件の桃山の鼓動を伝える作品群と、それを創出した等伯の人間ドラマを没後400年の節目の年にご紹介いたします。
展覧会 | permalink | comments(7) | trackbacks(0)

この記事に対するコメント


 楽しみです!

 見に行く前に、等伯さんを題材とした歴史小説、
 澤田ふじ子先生の『闇の絵巻』を読み直してみようと思います。
家麿 | 2010/01/23 12:05 AM
@家麿さん
こんにちは。

萩 耿介の「松林図屏風」も等伯の
激動の生涯知るにはうってつけです。
Tak管理人 | 2010/01/23 10:02 AM
今年もっとも楽しみにしている美術展です。

一昨年の暮れ、萩 耿介の「松林図屏風」を読んだとき、

等伯のもがき格闘する生き様に触れたようで感激しました。


「月夜松林図屏風」や「山水図襖」京都・圓徳院蔵は是非とも観たいですね。

牧谿との比較も楽しみです。
わん大夫 | 2010/01/23 3:34 PM
いつも詳しい情報ありがとうございます。
知らなければ「枯木猿猴図」の展示期間に行ってしまうところでした。
| 2010/01/23 8:39 PM

 ありがとうございます。

 読んでみます♪

家麿 | 2010/01/25 3:57 AM
何年も前にチューリヒであった等伯展を思い出します。
小さなスペースを目一杯使って松林図あり、お猿さんあり、
利休あり、と濃い展覧会でしたね。
松林図はさすがに本物の前では足が動かなくなりました。
でも、お猿ちゃんのかわいらしさが1番だったかも?!
OZ | 2010/01/26 5:36 AM
@わん大夫さん
こんばんは。

印象派の展覧会が乱立するなか
この等伯展はある種異彩を放っています。

もう今からわくわくドキドキです。
東博でどのように展示されるか。

短期決戦しかも前後期。
頑張らねば!

@| | 2010/01/23 8:39 PM | さん
こんばんは。

期間が短いことに加え更に
その中でも展示替えがあるようです。
それがまた愉しみでもあります。

@家麿さん
こんばんは。

是非。

@OZさん
こんばんは。

「松林図屏風」は色々な解釈があり
それぞれに納得できてしまうので
いつも観ると絵の前で混乱をきたします。
あんなにあっさりと描かれた等伯なんて
あり得ないと思いつつも。。。
Tak管理人 | 2010/01/27 5:34 PM
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