青い日記帳 

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「山口英紀展」

新生堂(東京都港区南青山5-4-30)で開催中の
「山口英紀展」に行って来ました。



骨董通りを少し根津美術館寄りに曲がるとギャラリー新生堂が見えて来ます。その地下1階と中地下会場で2月19日まで開催されている山口英紀氏の個展。どんなに忙しくとも是非足を運んで同じ感動を分かち合いたい、そんな衝撃的な鳥肌ものの作品が待ち構えています。

山口英紀(やまぐち・ひでのり)氏は1976年生まれの水墨画家

水墨画と聞くと、お固く現代風でないイメージがあります。また中国の山水を描いていたり、花鳥画であったりと描かれる対象もほぼ似たり寄ったりでなんら新しい発見ないかのように思ってしまうもの。

ところが、山口氏の描き出す(作り上げるかな)作品は見事にそんなステレオタイプの水墨画の概念を打ち破ってくれます。しかも爽快に。

だって、これですよこれ!

山口英紀「追憶より淡く」112.1×145.5cm×2 紙本水墨 2009年

より大きな画像はこちらで。

水墨画ですからね、これ。写真ではなくCGでもなく。


会場で拝見するとこんなに大きな作品(水墨画です!)


画像で見ると「セピア色の写真」としか見えません。それじゃー実物を目にしたらどうかと言うと、、、やはり「セピア色の写真」に。。。

生まれも育ちも千葉県木更津市の山口氏。目の前に連なる京葉臨海工業地域を描いた横長の作品。何度も言いますがこれも写真ではなく水墨画。画面が茶色く黄ばんで見えるのは紙本に中国紅茶を滲ませているため。

「水墨画で写真っぽく描いているだけじゃん。」
当たっているようで大きく外れています。残念。

この質感を出すために山口氏が用いている手段は尋常ではありません。少なくとも紙本を6,7枚重ね合わせこうした写真のような水墨画作品を作り上げているのです。これほどストイックな技法見たことも聞いたこともありません。

昨日埼玉県立近代美術館の控室で、以前山口氏のアトリエを訪ねたことのある山下裕二先生から伺ったのですが、笑っちゃうほどアトリエに何もなく、あるのは極僅かな墨と筆のみだそうです。

こちらは先ほどのコンビナートの風景画の一部分

紙本を幾重にも重ねているからこそ可能な「空気感」。山口氏が最も大事にしているのがこの「空気感」に他なりません。目の前の工業地帯を描いたにもかかわらず、どこなノスタルジックで抒情的且つ有機的な風景画に仕上がっています。

そして他にも注目すべきは、わざと剥落したような部分を織り込んだり、キラを塗したりしている点です。これは山口氏の「日本画体験」がもたらしたもの。古い絵巻物を意識してのこと。横長の構図も当然ながら絵巻物から拝借したもの。

こうした日本画の素地に加え、中国留学で学んだ墨のイロハにより支えられた山口氏の水墨画。他の追随を全く許さないまさに「超絶技法」の使い手です。小手先のテクニックや派手な技法に走らず地道で生真面目な水墨画を描き出す山口英紀氏の活躍にこれからも目が離せません!

山口英紀氏のサイト「思纂室

最後に「今日の一枚


山口英紀「うたかた」紙本水墨

絶句。。。

超絶悶絶驚愕の展覧会。絶対観に行くべし!!

「山口英紀展」は2/19(金)までです。
日祝休 11:00〜18:00(最終日:〜17:00)


新生堂(東京都港区南青山5-4-30)


「表参道」駅(銀座線・半蔵門線・千代田線) B1出口から徒歩7分

ex-chamber_memo

G-tokyo会場でばったりお会いした幕内さんもべた褒めです。


この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=2023

JUGEMテーマ:アート・デザイン


↓山口氏のテクニックが4ページに渡り掲載されています↓
展覧会 | permalink | comments(4) | trackbacks(1)

この記事に対するコメント

いっとけばよかった〜!

と帰り道に思った者です。。。^^;
友人の展示を見に地上一階でやっている中島千波研展のほうにいったのですが
時間の都合で地下は行かれませんでした。。。;;
DMだけ持っていってあとから えっ 水墨画?! と驚きました。

また機会があったら再度訪れたいと思います!
ai | 2010/02/02 12:05 AM
@aiさん
こんばんは。

それはもったいない。
すぐ上まで来ていながら。。。

1階の展覧会はお友達の作品でしたか。
頑張ってますね〜卒業制作展も
もうすぐですね!!
Tak管理人 | 2010/02/03 8:13 PM
takさん、こんばんは。
ここで情報をいただいて、行ってきました。
今までの水墨画という概念が、変わってしまうのではないかというくらい衝撃的でした。
情報ありがとうございました。
イッセー | 2010/02/08 2:05 AM
@イッセーさん
こんばんは。

行かれましたか!!
青山まで行く価値十分にありましたでしょ。
全て売約済みなのにも納得です。

水墨画という括りにとても入れられないような
「水墨画」でしたね。正真正銘の。
Tak管理人 | 2010/02/09 8:07 PM
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