青い日記帳 

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「カオスモス’09 作家はつぶやく」

佐倉市立美術館で開催中の
「カオスモス’09 作家はつぶやく」展に行って来ました。



川村記念美術館の「マリー・ロランサン展」と一緒に観てきた展覧会。ただ、自分とかみさん二人で行ったらこの展覧会はパスし、歴博へ行っていたはず。同伴者のはろるどさんお勧めの展覧会。これが意外や意外楽しめました。展覧会は行ってみないと分からないものです。

ところで、展覧会タイトルの「カオスモス」って何??
美術館のサイトにはこんな説明が。

カオスモスとは、カオス(混沌)とコスモス(秩序)を合体させた造語です。本展では、極めて私的な表現を確立した5人の作家たちの作品(絵画、彫刻、アニメーションなど)約50点を展示します。そこにはまず、他人が普段気にも留めないような、何気ないものへの執着があります。声高な主義主張が溢れる中で、作家の「孤島で生きるつぶやき」とでも喩えられるような、言い知れぬ深みを持った作品をご鑑賞ください。

「つぶやき」。。。何やら今風。でも今回で4回目だそうです。とするとTwitterよりも先輩。元々「千葉県の美術状況を紹介すると共に、分かりにくいとされる現代美術への理解を深めていただく目的で開始した「チバ・アート・ナウ」シリーズ」に端を発しているそうです。

「チバ・アート・ナウ」って。。。

どんだけ千葉県、時代先取りしてるんだ!
(Twitterネタばかりですみません)

出展作家は以下の5名。
喜舎場盛也、戸來貴規、宮嶋葉一、吉田哲也、和田淳。


宮嶋葉一(1954年大阪府生、千葉県在住)の「アンテナ」2005-2006年

約1.5四方のカンヴァスに油絵具でダイナミックな太い線を描いています。大きな展示室を取り囲むように宮嶋のこのような作品が16点ほど掛けられています。

「イングリット・バーグマン」に「アパート」「月」「給水タンク」「おでん」そして「鳥肉」まで。ぱっと見何が描かれているか分かりません。我慢してキャプション(答え)見ずにあれこれ想像力働かせ考える楽しさ。ちょいと新鮮な体験でした。

それにしても「鳥肉」は強烈!そのまんまです。

続いて二人のアールブリュットの作家さんの作品が。
戸來貴規[Takanori Herai] 1980年岩手県生、幼少期を千葉県で過ごす
喜舎場盛也[Moriya Kishaba] 1979年沖縄県生

戸來貴規の超装飾文字で綴られた日記は、宮嶋の陽気な明るさを兼ね備えた作品とは実に対照的なもの。組み合わせの妙。制限ある中でキュレーターさんの努力伺い知れます。

圧巻は、喜舎場盛也の「つぶやき」


喜舎場盛也「無題(漢字シリーズ)

写経の如く小さな小さな文字で漢字が隅から書かれています。ただどの作品も際立った共通点はありません。左下から書き始め、僅か数行でペンを置いてしまった作品もあれば、B4かな?用紙一枚にびっしり漢字を書き込んだものもあります。

↑の作品の一番下の列に記された文字列書き出してみます。

【石晴岩開君植登海神朝結城長夏魚地帰飯健車集真運浦残紀場連校士瑶水便物束家】

彼の「つぶやき」に規則性や意味を見出そうとするのはナンセンスなことなのかもしれません。ついつい我々は書かれたものを目にすると、そこに何が描かれているのか知りたくなります。書いた本人でさえ分からないものをも。「分からないものを分からない」ままにしておけない悲しい性。

「アールブリュット」「沖縄」二つの強烈な周縁力。「文化の中心」に居ると自負する者達の足元などいともたやすくすくわれてしまいしそうです。


吉田哲也[Tetsuya Yoshida] 1964年愛知県生、2005年逝去
彫刻/トタンや針金、石膏といった素材を用いて、極限まで簡素化された彫刻

和田淳[Atsushi Wada] 1980年兵庫県生
アニメーション/英国で大賞を受賞した「鼻の日」等4本の緩いアニメーション作品も上映されています。



「カオスモス’09 作家はつぶやく」は3月22日までです。

ツイッターと連動した何かしらの企画開催希望!!

「チバ・アート・ナウ」・「作家はつぶやく」
時代が追いついたようですね!?佐倉市立美術館に!!

佐倉市立美術館
〒285-0023 千葉県佐倉市新町210
TEL 043-485-7851

taktwi



この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=2052

JUGEMテーマ:アート・デザイン


千葉県の美術状況を紹介すると共に、分かりにくいとされる現代美術への理解を深めていただく目的で開始した「チバ・アート・ナウ」シリーズから、出品作家を県外からも招くことで、より客観的な位置に視点を置いた「カオスモス」シリーズに移行して4回目を迎えます。カオスモスとは、カオス(混沌)とコスモス(秩序)を合体させた造語です。本展はこの言葉の示すように融合し、分裂していく今日の美術の状況を報告すると共にそれらが何処へ向かっているのか、鑑賞者と共に考える企画でありたいと思います。

本展でご紹介するのは、極めて私的な表現を確立した作家たちの作品です。そこにはまず、他人が普段気にも留めないような、何気ないものへの執着があります。創造への強い衝動を抱えた作家が、当節の流行や社会における自分の位置などではなく、孤独な日常生活と対峙した末に自分だけの秘密の回路へと辿りついたのです。声高な主義主張が溢れる中で、作家の「孤島で生きるつぶやき」とでも喩えられるような、言い知れぬ深みを持った作品をこの機会に是非ご鑑賞ください。

尚、吉田哲也氏は2005年に亡くなっておられますが、この度アトリエで未発表作品が見つかったこともあり、広く世に知られることのなかった秀作をご紹介する重要性から例外として出品作家とさせていただきます。
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