青い日記帳 

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「フセイン・チャラヤン」

東京都現代美術館で開催される
「フセイン・チャラヤン- ファッションにはじまり、そしてファッションへ戻る旅」展のプレス内覧会にお邪魔して来ました。



フセイン・チャラヤン:Hussein Chalayanって誰?という方まずこちらから。

この展覧会はロンドンのデザイン・ミュージアム(Design Museum)にて2009年1月22日〜5月17日に開催されたHussein Chalayan「From Fashion And Back」の巡回展。

東京都現代美術館チーフキュレーターを務める長谷川祐子氏が2001年より親交のあるチャラヤンに勧めでデザイン・ミュージアムでの展覧会を見て「是非これを東京でも開催したい!」ということで晴れて開催に。それにしても仕事早い!行動力ありありです。

その長谷川氏曰く、フセイン・チャラヤンの作品世界を今回の展覧会で是非見て欲しいと仰っていました。ひとつの空間に服や映像、彫刻らがそれぞれ関係性を築いて存在しているとのこと。

確かにただのファッション展ではないことは明らか。ファッション好きな方もアート好きな方もどちらも受け入れてくれるある意味欲張りな展覧会に仕上がってます。


フセイン・チャラヤン「慣性」2009

スピードが何よりも最優先される生活内に於いても重要な要素。パソコンが立ちあがるのが遅いとイライラ。スピード至上主義の世にあって、もとより流行という足場のないポジションに存在するファッション服。


フセイン・チャラヤン「パノラマ」1998

これ一番あれこれと考えさせられた作品。帰りがけに頂戴した解説読んでなるほどね〜と。また会いに行くぞ!ハイブリットな彼女たちに。

このコレクションは「何かについて語れないならば、それについては沈黙すべきである」というオーストリア人哲学者のルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインの言葉から出発している。このプレゼンテーションの中心にあるのはカムフラージュというコンセプトだ。それは個人が環境に溶け込む過程で、一見して全てのアイデンティティが失われているような場合に見られるものだ。これは言語や制度によって規定されているものを通じて、私たちがいかにアイデンティテイを失っていくかを表現している。服は定義しづらく、部分的にエスニツク風の服もあれば、制服や、昆虫を思わせる服もある。コレクション全体を通じてチャラヤンは、言葉では定義できないハイブリッドの創出を試みたのである。」(解説より)


フセイン・チャラヤン「エアメール・ドレス」1999年

郵便で送ることのできる洋服シリーズ第一弾が、このパッケージ化されたドレス。このドレスには、折り方と着用方法の指示がすべて書かれていて、これを相手に送ることが、ある人の不在と存在のしるしとなる。」(解説より)

東浩紀『存在論的、郵便的』とは関係ないよね。まさか。


フセイン・チャラヤン「束の間の瞑想」2004

タイトルの付け方も上手い。「Temporal Meditations」
バックから撮った写真ですが、これ正面から見たらなるほど〜と納得いくはず。尚、映像作品とセットになっているようです。「束の間の瞑想」


フセイン・チャラヤン「不在の存在」2005

2005年のヴェネツィア・ビエンナーレで発表した「不在の存在」(『ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女』(2005年)や『フィクサー』(2007年)で有名な女優ティルダ・スウィントンが主人公を演じています


フセイン・チャラヤン「リーディングス」2008

200個以上の動くレーザー光線が組み込まれた服。

ヒミツの隠し部屋のような所に展示されています。見逃さないように!作品リスト(展示位置付き)をしっかりチェックしながら、もれのないように。因みに地下以外にも作品があります。


フセインチャラヤン「休息」2006

航空機の翼が壁から突き出しています。よく見るとフラップが上下に開閉。本物の飛行機の翼のようです。でもフラップの中にはスワロフスキーのクリスタルがびっしり!


LEDライトによって、スワロフスキーに一層輝きが。


フセイン・チャラヤン「場から旅路へ」2003

F1のモデリング技術を使い造り出した「流線形のポッド」(蚕の繭)を操縦する中性的な面持ちの女性。まゆ玉の何を思いながらステアリングを切っていることやら。

そうそう、チャラヤンが記者会見で言ってました。
「映像作品は是非、最後まで見て下さい」と。ファッションショーはたった10分間。そこで表現をコントロールしきれないものを映像で思う存分現わしているそうです。


フセイン・チャラヤン「ブラインドスケープ」2005

盲目になるとは。どんな感じなのだろう?


フセイン・チャラヤン「エアボーン」2007

春夏秋冬4つのパートで構成されたプロジェクトの中の、「夏のドレス」。1万5600個のLEDとクリスタルを組み合わせた浮世離れしたドレス。テーマは「水の中」だそうです。



フセイン・チャラヤンの15年に渡る「仕事」の全てを見せる、ある意味回顧展的展覧会。長谷川さんがお好きなアートとファッションの領域横断型展覧会です。

キプロス出身でロンドンで活躍するチャラヤン。オリエンタルと西洋、そしてファッションとアートといった、インビトゥイーン的なものが宿す魅力的な部分を是非観てもらいたいとのことです。


フセイン・チャラヤン ファッションにはじまり、そしてファッションへ戻る旅
会期:2010年4月3日(土)〜6月20日(日)
休館日:月曜日(ただし5月3日は開館、5月6日は休館)
会場:東京都現代美術館 企画展示室 B2F
開館時間:10:00〜18:00(入場は閉館の30分前まで)


フセイン・チャラヤン氏と長谷川祐子氏。

【アーティストトーク】
日時:2010年4月3日(土) 15時〜  会場:地下2階講堂  
参加費:無料(ただし要展覧会チケット) 定員:200名(先着順)




2007年に東京都現代美術館で開催された「SPACE FOR YOUR FUTURE展」にもチャラヤンの作品出ていたそうです。記憶にない。。。沢尻エリカとネトにやられっぱなしだったので。。。

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フセイン・チャラヤンは、1994年のデビュー以来、ファッションとアートの二つの領域を横断的に活動するクリエイターの先駆者として、大きな影響を与えてきました。
一つ一つのコレクションに込められる、現代社会に対する文明史観的な批評性や魅力的な物語性、LEDやレーザー光線など最先端のテクノロジーを駆使した革新的なデザインは、英国ファッション・アワードの「デザイナー・オブ・ザ・イヤー」を2年連続で受賞するなど、国際的に高く評価されています。アートの分野におきましても、映像作品やインスタレーションを精力的に制作し、2001年イスタンブール・ビエンナーレや2005年ヴェネツィア・ビエンナーレ(トルコ館にて個展を開催)などの国際展に参加。国内では2007年に東京で「スキン+ボーンズ」(国立新美術館)、「SPACE FOR YOUR FUTURE」(東京都現代美術館)で一部の作品が紹介され話題を集めました。

チャラヤンの表現は、従来のファッションという枠にはとどまらず、アート、建築、デザイン、哲学、人類学、科学といった複数の領域を横断して展開します。その根底にはあるのは、私たちを取り巻く環境への批評的眼差しであり、とりわけ、テクノロジーや移動、文化的環境によって、身体およびアイデンティティがどのように変容するのかを服を通して探究してきました。こうしたテーマは、南北に分裂したキプロスの国境地帯で生まれ育った彼にとって、きわめて現実的な問題だったといえます。また、グローバル化時代に生きるわたしたちが共有する今日的な問題ともいえるでしょう。分断されてしまった土地に住む恋人に、自分が着た紙のドレスに手紙を書き、送れるようにしたエアメール・ドレス、バーチャルとリアルな肉体の狭間でゆれる私たちのリアリティを反映した映像が移ろうLEDドレスなど、それは今日的な問題を反映しながらロマンティックな想像力の輝きに満ちています。

本展は、1994年から2009年までに発表されたファッション・コレクションに加え、映像作品やインスタレーションをあわせた約24点により、ジャンルを超えて展開してきた多面的な活動を本格的に紹介するものです。なお、本展覧会は、ロンドンのデザイン・ミュージアムからの巡回展を当館の空間に応じて再構成した「東京バージョン」となります。

展覧会 | permalink | comments(4) | trackbacks(3)

この記事に対するコメント

2007年「Skin+Bones:スキン+ボーンズ-1980年代以降の建築とファッション」(新美)「SPACE FOR YOUR FUTURE」で注目していたので個展は興味津々。LEDドレスも可愛いし、多彩な表現方法にするのが楽しい。
「女の子のための現代アート入門」Art+Fashon
panda | 2010/04/03 12:50 AM
@pandaさん
こんにちは。

ファッションには疎い自分でも
この展覧会はアートとしても
十分楽しめお得感ありました。

長谷川さんのコンセプトそのままの
展覧会というのも観やすかった一因かも。
Tak管理人 | 2010/04/04 11:09 AM
こんにちは。
ブログにチャラヤン展の感想を書くにあたり、作品展の詳細についてはこちらにリンクを張らせていただきました。ほんとに素敵な作品展ですね。一人でも多くの方にみていただきたいです。
中田一恵 | 2010/05/31 7:47 PM
@中田一さん
こんにちは。
コメントありがとうございます。

またリンクも貼っていただき感謝感謝です!!
20日で終わってしまいますがまだご覧になられてない方
是非足を運んで頂きたいですよね。
Tak管理人 | 2010/06/13 10:21 AM
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先週3日(土)の事、「巧術」を観る前に「巧術」よりもずっーと長い時間を費やした展覧会を東京都現代美術館(以下MOT)にて鑑賞してきました。その展覧会、しつこいようですが 今さらタイトルを書くまでもないかとは思いますが、こちらであります。
今日は午前中は仕事してたのですが、午後は東京都現代美術館に行きました。 もちろん一人で。 昨日のブログでも書きましたが、目的はこれ。 ↓ 「フセイン・チャラヤン- ファッションにはじまり、そしてファッションへ戻る旅」 ファッションデザイナーの展覧会なだけ
東京都現代美術館 | The いこで〜ら Ver2.2 | 2010/06/07 7:55 AM
本日から始まった、フセインチャラヤンの個展へ行ってきました。 フセイン・チャラヤン- ファッションにはじまり、そしてファッションへ戻る旅 6/20まで東京現代美術館にて 15時からのアーティストトークを聴講しに行くつもりでしたが、出発でまごまごしていた上、乗換
フセイン・チャラヤン展@MOT | Ideal Stream | 2010/11/07 5:57 PM