青い日記帳 

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「ルーシー・リー展」

国立新美術館で開催中の
「ルーシー・リー展 ウィーン、ロンドン、都市に生きた陶芸家」に行って来ました。


「ルーシー・リー展」公式サイト

丁度一年前同じ六本木にある21_21 DESIGN SIGHTで開催された「U‐Tsu‐Wa/うつわ」この展覧会ではルーシー・リーら3人の陶芸家さんの作品を斬新な見方で展示。これはこれで魅力的な展覧会でした。

でもって、今回国立新美術館での「ルーシー・リー展」は、没後(1995年)初の本格的回顧展。これまで国立近代美術館工芸館他で断片的に目にし心に留めていたルーシー・リーの器たち。国内はもとより海外から選りすぐり約250点を一挙公開。

彼女のファンならずともこれは見ておかなければならない展覧会。陶芸に興味あろうがなかろうが、観に行けば必ず琴線に触れる作品に出合えるはずです。



展覧会の構成は以下の通りです。
1:初期―ウィーン時代 1922-38年
 ・ウィーン工房・タイプ
 ・前溶岩釉・タイプ
 ・モダンデザイン・タイプ
2:形成期―ロンドン時代
 ・1938-50年代初頭
 ・1950年代―掻き落としの系譜
 ・1960年代―釉薬の変貌
3:円熟期
 ・鉢
 ・花器


3つのセクションの中でもひと際目を惹くのが第3章。釉薬の研究や「掻き落とし」といった独自技法のまさに集大成。「書は人なり」とよく言われますが、ルーシー・リーの焼き物を見ていると「陶芸も人なり」だと観取可能。

百聞は一見に如かず。
展覧会会場の作品の一部をとくとご覧あれ!


ルーシー・リー「ピンク線文鉢」「緑釉鉢」1980年頃


ルーシー・リー「熔岩釉大鉢(マーブル)」1985年頃
熔岩釉花器(マーブル)」1980年代


ルーシー・リー「ピンク線文鉢」1978年頃
線文円筒花器(ピンク)」1980年頃


ルーシー・リー「熔岩釉大鉢」1968年頃
黄釉線文鉢」1968年頃


ルーシー・リー「ピンク線文鉢」1970年代後半
ピンク線文鉢」1980年頃


ルーシー・リー「熔岩釉大鉢(マーブル)」1979年頃
ブロンズ釉白線文鉢」1984年頃


ルーシー・リー「青釉鉢」1978年頃
ピンク線文鉢」「緑釉鉢」1980年頃

注:写真は内覧会時に主催者の許可を得て(@yukitwi)が撮影したものです。



ウィーンに生まれ学んだルーシー・リーですが、戦争激化に伴いイギリスに亡命。バーナード・リーチらと交わりながら独自の技法と誰からも愛される作品作りにいそしみます。

(バーナード・リーチがかつて所有していた大英博物館所蔵「朝鮮王朝時代の白磁の壺」も東京展限定で出展されています)

またハンス・コパーと共同で作った作品も展示されています。身を投げ出し大きな窯で焼き上がった陶器を取りだすルーシー・リーをハンス・コパーがしっかりと押さえているほほえましい写真も会場内に。

「素敵」「かわいい」「欲しい」と何度も会場内で耳にしました。そして当然自分たちも。

ウェッジウッド社のために制作したジャスパーのプロトタイプ(これ商品化どうしてしなかったのだろう?ウェッジウッド社痛恨のミスだね)や直筆の釉薬ノート、注文台帳なども!勿論ボタンも幻想的な雰囲気の中展示されています。


ルーシー・リー「ウェッジウッド社ジャスパープロトタイプ」1963年


ルーシー・リー「釉薬ノート


ルーシー・リー「ガラス製ブローチ、イヤリング(ビミニ社)」1940年代

陶磁器の展覧会拝見する重苦しさ堅苦しさ微塵も感じさせない軽やか(実際にとても薄いものが多い!)なルーシー・リーの器たち。始まって間もないのに、5月1日と5日に既に二回も観に行ってしまうのもそんな理由から。

カタログ(図録)の売り上げが半端ないと伺いました。分かります分かります。「持ち帰りたくなる気持ち」と「いつまでぼんやり眺めていたい気持ち」。

ショップの雰囲気も会場と一体感を保った上品な作りになっています。

今日の一点


ルーシー・リー「茶釉線文鉢」1980年頃

ルーシー・リー展
会場:国立新美術館
会期:2010年4月28日(水)〜6月21日(月)
開館時間:10時〜18時(毎週金曜日は20時まで)*入場は閉館の30分前まで
休館日:毎週火曜日


東京展終了後以下の美術館に巡回します。

2010年8月7日(土)〜9月26日(日):益子陶芸美術館
2010年10月9日(土)〜12月1日(水):MOA美術館 
2010年12月11日(土)〜2011年2月13日(日):大阪市立東洋陶磁美術館  
2011年2月26日(土)〜4月17日(日):パラミタミュージアム 
2011年4月29日(金・祝)〜6月26日(日):山口県立萩美術館・浦上記念館 

それでは最後に「今日の美味


銀座にある、「懐食みちば」でルーシー・リーの作品を鑑賞しながらランチを楽しんで来ました。

【関連エントリー】
- 「U‐Tsu‐Wa/うつわ」 | 弐代目・青い日記帳
- 「ルーシー・リー展」鑑賞会という名の食事会 | 弐代目・青い日記帳
- 「近代陶磁器にみる東と西展」 | 弐代目・青い日記帳

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エマニュエル クーパー
ブルースインターアクションズ

「窯を開ける時はいつも驚きの連続」。この言葉に象徴されるように、1995年93歳でこの世を去ったルーシー・リーの生涯は、つねに瑞々しい驚きと発見に満ちた陶芸制作に捧げられたものでした。
 ウィーンの裕福なユダヤ人家庭に生まれたルーシーは、工業美術学校でろくろの面白さに魅了され、ほどなくその作品は国際的な展覧会で数々の賞を受賞し、高い評価を得ていきます。しかし、迫りくる戦争の足音とともに亡命を余儀なくされ、1938年ロンドンに居を移すと、以後およそ半世紀にわたり同地で制作を続けました。
 バーナード・リーチやウィリアム・ステート=マリーといった英国初期スタジオ・ポタリーの作家たちが作り上げていた、大陸とは異なる陶芸環境の中で、ルーシーは当時の先鋭的な建築やデザインの思潮とも響き合う独自の様式を確立していきます。ろくろから生み出されるかたちに色彩と装飾が一体となり、静かでありながらも強い存在感をもつその作品は、ルーシーが制作の中で見出した発見と喜びを鮮やかに伝えています。
 本展では、20世紀を代表する陶芸家、ルーシー・リーの創作の軌跡を、国内外の優れたコレクションから選りすぐった約250点でたどります。英国の研究機関に寄贈された豊富な関係資料をふまえた没後初の本格的な回顧展となります。

展覧会 | permalink | comments(4) | trackbacks(9)

この記事に対するコメント

こんにちは。

やっぱり陶芸は、日本人のココロのどこかにしっくりくるものを持ってますよね。
どの作品もすんなり、快く入ってくる感じがしました。
てんてん模様の小さな作品たちが好きでした。

図録、買いませんでしたが売上半端ないのは納得です!
図録を買うべき展覧会とそうじゃないのがあると思うんですが、ルーシーの作品は冊子に収まっても生きていますね。
NAGA_y_ | 2010/06/16 1:59 AM
@NAGA_y_さん
こんにちは。

2度目に友人たちと観に行った際に
最初観た時は気が付かなかった点が
発見できたり、色々と新発見ありました。
出来ればもう一度伺いたいのですが…

図録観て我慢することになりそうです。
Tak管理人 | 2010/06/20 9:12 AM
先日千葉市美術館でルーシー・リーの作品を観てきました。
素晴らしかったです。

ブログに感想を書きたいのですが、
弐代目青い日記帳様のお写真を何点か、リンクを貼って
お借りしても良いでしょうか?
工藤未葉 | 2015/08/28 11:45 AM
工藤さま
画像、所謂「直リン」でなく、出典先をきちんとしめして頂ければ問題御座いません。
Tak | 2015/08/28 9:20 PM
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国立新美術館で「ルーシー・リー展」を観た! | とんとん・にっき | 2010/05/07 1:19 AM
ルーシーの陶器は、工芸ジャンルで時々目にしていた。 竹橋の工芸館でも思わぬところで出会ったりする。 去年だったか、NHKでルーシーと語った三宅一生の映像も素敵だった。 彼女とボタンを結ぶ関係。そして彼のつむぎだす衣装。静かでいい関係だ、と感じていた。
繧エ繝シ繝ォ繝絋球ヲ繧」繝シ繧ッ縺ョ隹キ髢薙茨臑萼譌・縺ォ譛臥オヲ莨第嚊繧貞叙縺」縺ヲ縲∝嵜遶句ソセ手。馴、ィ縺ァ繝ォ繝シ繧キ繝シ繝サ繝ェ繝シ螻輔r隕ウ縺ヲ縺阪∪縺励◆縲ゆコ域Φ莉・荳翫↓螂ス縺ソ縺ョ菴懷刀縺悟、壹>蜀ョケ縺ィ縺...
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