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ギュスターブ・モロー美術館

六本木、国立新美術館で開催中の「オルセー美術館展」でひと際人気を集めている作品がこちらのギュスターヴ・モロー「オルフェウス


ギュスターヴ・モロー「オルフェウス」1865 油彩・板
ⒸRMN (Musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

オルセー美術館展 2010 公式サイト

虐殺された詩人で竪琴の名手であるオルフェウスの亡骸を抱きかかえ、生れたばかりの我が子をいとおしむかの如く目を細めじっと見つめる美女。

その足元にいる2匹の亀のどこか滑稽でひょうきんな姿とは対照的に憂いに満ちたその立ち姿には、世代や言語、宗教といった壁を超え観る者に訴えかける切なさに満ち満ちています。うっとり。

今回のオルセー美術館展にはこの1点しか展示されていませんが、ある意味これで十分。このクオリティーの作品が5枚10枚とあったらとてもとても。。。

しかし、本場パリにはそんな「もうお願いだからモロー以外の作品見せて!」と叫びたくなるような、それこそモローだらけの美術館があります。その名もギュスターブ・モロー美術館。

Musée national Gustave-Moreau

百聞は一見に如かず。

ギュスターブ・モロー美術館

壁一面に所狭しとびっしりモローの油彩画が展示されています。圧巻以外の何物でもありません。モローファンの方行かれたら心臓止まってしまうかも。

モロー美術館はモローが実際に住んでいた自宅兼アトリエ(40年以上も住んでいた)を彼の死後、遺言により国立の美術館とし、1903年に開館。


パリ9区、ラ・ロシェフーコー通りの一角に建つモロー美術館。写真では右手前2軒目の建物。調べて行かないと通り過ぎてしまう可能性大。

元自宅とあって、そこが美術館だとは思わず通り過ぎてしまいそうな細い路地沿いに建っています。ドアをそーと開けながら「お邪魔します」とつい言いたくなる美術館。


モロー美術館正面。

美術館は4階建て。1階でチケットを購入し階段で2階へ。ほんとパリの誰かのお宅にお邪魔した感じです。2階はモローが生前生活していた居間や寝室が。



2階だけでも見所十分にあります。ただしここで力使い果たしては3階4階で息切れしてしまうこと必至。軽く目を慣らす程度に流し昂る気持ち抑えつつ上の階へ。


通称?わくわくモロー階段!

3階と4階は生前モローがアトリエとして使用していたフロア。

一般的な美術館にくらべ床面積は広くありませんが、とにかく壁一面にこれでもか〜と展示された油彩・水彩作品がまるで洪水のように一気に襲いかかってきます。


モロー美術館 3階展示室

4階から見下ろすとこんな様子。


写っている人物と絵の大きさ比べてみてください。こんな巨大な作品まず観たことありませんでしょ。

モロー作品中最も大きな作品「求婚者たち」(画像中央)は縦横4m近くある超巨大作。古代ギリシアの詩人ホメロスの叙事詩『オデュッセイア』に基づき目を覆わんばかりのシーンが、びっしり描き込まれています。

展示室内にある螺旋階段で4階へ。



4階は下の階と比べ比較的小さな油彩・水彩画が展示されています。それでもこの中から数枚日本にやって来ただけで大注目の展覧会となること間違いありません。

かの有名な「一角獣」や「出現」があるのですから。



さて、展示室内の中央に置かれたキャビネット。これはモローの遺言に従い、デッサンや下描き等も一枚一枚観られるよう設置されたもの。自由に中の作品を鑑賞すること出来ます。

こんな仕組みになっています。


作品の裏に貼られた貸し出しされた際の各国の美術館のラベルも見られたり(国立西洋美術館のラベルもあった)他の美術館や展覧会では目にすることの出来ない楽しみも味わえます。

更に隣りの部屋には回転式の収納庫が設置され、素描類がこれまた自由に閲覧可能となっています。


左に見える金枠の作品は「人類の生」1879〜86年。

実に7年の歳月を費やし完成に至った作品。9枚のパネルには古代ギリシアの詩人ヘシオドスの『仕事と日』を基に描かれた作品がそれぞれ呼応するかのように絶妙なバランスをとり設置構成されています。

これまで2度ほどモロー美術館訪問しましたが、とにかく毎度毎度圧倒されてしまい、ろくすっぽ落ち着いて作品と向かい会うこと出来ません。これ落ち着いて観ろという方が無理ありますよね。

激安スーパーの詰め放題コーナーじゃないんだから…

これで5ユーロは安過ぎ。以前は穴場的な美術館だったのですが最近は日本人観光客も多くおみえになるそうで、館内には日本語の案内ボードも用意されていました。

満腹満腹とこれで帰ってはいけません、この美術館思わぬところに作品が隠されて?展示されています。3階の窓側の小さなカーテンが掛けられたここなど。


トリュフを探し出す豚さんのように鼻を働かせると作品のニオイが!

素描画発見!

まだまだしばらく帰してもらえなそうです。。。

因みにモロー美術館およそ1万4000点ものモロー作品が所蔵されているそうです。


ギュスターブ モロー美術館
MUSEE GUSTAVE MOREAU


所在地:14 RUE DE LA ROCHEFOUCAULD, 75009 PARIS, FRANCE
TEL:(01)48743850 FAX:(01)48741871
地下鉄12番線 トリニテ(TRINITE)駅から徒歩4分。
休館日:火曜,1月1日,5月1日,12月25日

おまけ
モロー美術館正面入口に何と日本語が!

扉を
押して下さい。


フォントキレイだ〜流石モロー美術館と変なところで感動。

【関連記事】
パリ・オルセー美術館
クリュニー中世美術館
パリで行った8つの美術館

速報「オルセー美術館展 2010」
「オルセー美術館展 2010
「オルセー美術館展2010」×「美人時計」
「オルセー美術館展 2010−ポスト印象派」開催!!
「オルセー美術館展」iPhoneジャケット

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この記事に対するコメント

こんばんは
モロー美術館はもぉホント、ときめきの館でした。
私たちが日本人だとわかると係りの人が色んな花魁のスケッチとか出してくれたりお世話してくれました。
途中で電話が掛かると、別な係りの人を呼んで、その人がまた親切にしてくれましたのを思い出します。
アー久しぶりにあのときの嬉しかったキモチが甦ります。
ありがとうございます、Takさん。
いつもいい記事を出してくれて。
この記事は一緒にパリに行った友人にも紹介します。
遊行七恵 | 2010/06/23 12:08 AM
7月に行きますので参考にさせて頂きます。
それにしてもなんというタイムリーな記事でしょう!
感謝感謝、でございます。
ak | 2010/06/23 1:00 AM
こんばんは。
ぎゃ〜〜。パリの美術館はすっばらしいですね〜。
最近はパリはホント素通りに近い滞在だったので、またじっくり見なくては。
六本木もホントにイスを持参して、ずーっと眺めていたいです♪
竪琴に置かれたオルフェウスが、機械伯爵のコレクションのようにも見えますよね。
あー、うっとり。
ともりん | 2010/06/23 7:27 PM
私もパリにいったとき、モロー美術館はルーブルとクリューニーの次にいきたいとおもっていて、ついにいきました、
 なんといっても引き出しのキャビネットの素描群には感激しました。モローは古典絵画の研究を相当やっていたんですね。
 まあ、中国人観光客がフラッシュを焚いたりして迷惑を
かけてるのはお約束ですが、さすがにここでは、きつく注意しましたね(フランス語と英語で)
 モロー美術館の日本語サイトはあまりよくないので翻訳奉仕をやってみたいとおもっていたのですが、つい放置してあります。
山科 | 2010/06/23 9:25 PM
@遊行七恵さん
こんにちは。

色々とありがとうございます。

えーーと、W杯観戦で時間がなく
手抜きしようと思いこの記事
書き始めたのですが。。。
(画像だけでごまかそうかとも)
悲しいかな書き出すとついつい
饒舌になってしまい、画像も増加。

結局いつもより時間がかかってしまいました。
でも喜んでいただけて嬉しいです!!

@akさん
こんにちは。

素晴らしい〜もうすぐではないですか!!
油彩画もそうですが、デッサン等一枚一枚
隅々まで是非是非。時間多めに割いて下さいね。

@ともりんさん
こんにちは。

機械伯爵って。。。確かにそう見えてしまうではないですか!
次「オルセー展」行った時。。。

教えて頂いたレンタサイクルでパリの街
疾走してきました。システム的にはまだまだですが
気分いいですね〜

@山科さん
こんにちは。

竹を具にデッサンしていたものが
キャビネットの中にあり
しげしげと眺めてきました。
やはり細部にまで注視していますね。

そのうちここも、オルセー美術館同様
写真撮影不可になってしまうかもしれませんね。
困ったものです。

午前中に「クリューニー」午後「モロー」
一日この二つの美術館だけをたっぷり満喫する
そんな贅沢なことやってみたいものです。

Tak管理人 | 2010/06/27 3:47 PM
初めまして いつも勉強させて頂いております ありがとうございます 
私も6/12に行ってきました 
写真でしか見たことないものを実際に見れて くらっくらっと 来ました 
かかってある絵の多さには覚悟して行きましたが キャビネットとカーテン裏には知らなかったので びっくりしました接写しておられた方も・・いいカメラほしいです 

今回 海外も飛行機も初めてでしたが 
見きれなかったものを見に また行くつもりでおります
一番残念だったのが 私自身フランス語が話せないことです
ルーブルでつたない英語でモローの絵はどこにあるのか尋ねたら おばちゃんったら 思いっきり早口のフランス語で返してきた! これも含めて準備しなおしです

優 | 2010/07/16 11:42 AM
こんばんは、Takさん。
僅差でパリで同じところを周っていたようです。
私の方は、完全に質より量で記事書いてます(苦笑)が、TBさせて頂きました。

そうそうTakさんもこれが三回目なんですね。回数まで私と一緒です♪ タイミングが合えば、パリでお会いできたかもですね(笑顔)。

中世美術館は、今回初めてでいきなり二日間も通っていたので、後ほど、また関連記事にTBさせて頂ければと思います。

でも、モローもそうですが、中世美術館も本当に素晴らしかったですね♪ それでは失礼致しました。

alice-room | 2010/07/25 10:24 PM
@優さん
こんにちは。初めまして。
コメントありがとうございます。

私もフランス語全く話せません。
イタリア語もドイツ語も。
それでもヨーロッパ旅行は
楽しくて楽しくて。

モローを語るには
まずここへ行ってからでないと
始まりませんね。

@alice-roomさん
こんにちは。
TBありがとうございます。

記事にするつもりはなかったのですが
オルセー展でモロー拝見し写真の整理してたらついつい。

オルセー美術館展に来ている一枚
あれは本気で描いた作品ですね。
気合の入り方が違います。
神々しいもの感じます。

中世美術館の記事も楽しみにしてます!
Tak管理人 | 2010/07/29 3:34 PM
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