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「田中偉一郎の展覧会」

河合塾美術研究所新宿校 Gallery Kartで開催中の
「田中偉一郎の展覧会」に行って来ました。



2010年4月開校した美術研究所新宿校の新校舎1階に開設するGallery Kart(新ギャラリー)で開催中の展覧会。

どうしてまた田中偉一郎氏の展覧会を河合塾で…と思い伺ってみたら答えは簡単。浪人時代河合塾美術研究所デザイン科に通われていたそうです。


注:写真は河合塾さんの許可を得て撮影掲載しています。

その筋では超メジャーな「こけしいきいきマリオネット」「ストリート・デストロイヤーinヒロシマ」「ハト命名」らがお出迎え。

ギャラリー自体はお世辞にも広いとは言えませんが、田中偉一郎氏の足跡を知る上で欠くことの出来ない名品がずらりと展示されています。

300ピース「モナ=リザ」、300ピース「北斎」といった平面作品から、「クラシック・カラオケ」といったビデオ作品まで田中氏の魅力を余すことろなく詰め込むだけ詰め込んだ展覧会となっています。

ところで、一体、田中偉一郎って誰それ?という方も大勢いらっしゃるはずです。河合塾のサイトに掲載されていた田中しのプロフィールを掲載。

田中偉一郎(アーティスト/アートディレクター)
東京藝術大学大学院デザイン専攻修士課程終了。在学中からアーバナートで受賞するなど活躍し、電通アートディレクターでありながら、レントゲンやYuka Sasahara Galleryをはじめ国内外問わず数々のギャラリーで個展を開催。「六本木クロッシング2007」ではオーディエンス賞、2009年には「広島アートプロジェクト」に参加。また、共著「立体めがね」や美術手帖連載「やっつけメーキング」の執筆、音楽では「フォークデュオ永田」「リス」といったバンドのCDを出すなどその活動は多岐にわたる。


「六本木クロッシング2007」でオーディエンス賞を受賞した田中氏の魅力は一言で表すなら「笑い」。とかく堅苦しいアートの世界にあって田中氏は「笑い」を誘う作品を作り続けています。

しかしそれは単なるおふざけではなく、我々の心の中にある固定観念を上手いこと(下品な手段は用いずに)ズラすことで「笑い」を誘発させるのです。

2000年に発表した「ハト命名」というビデオ作品があります。映像自体は、田中氏が上野公園で戯れる鳩をビデオで撮影してきたものです。ただクローズアップされた鳩が映し出されると一瞬画面がストップしそこに「名前」が登場します。


田中偉一郎「ハト命名

テロップをかぶせただけですが、この鳩が「岡本常夫」に思えてしまう不思議さ。わははーーと初めのうちは笑ってすまされますが、この世に生を受け名前を持つ我々、実は誰一人として自分の意思名前を付けたわけではなく、親を含め誰かに「命名」されたわけです。

そう考えると、「ハト命名」を観て起こる笑いというのは、自分自身に向けられた笑いなのかもしれないと…

アニメ『千と千尋の神隠し』で最も印象に残っているシーンは、湯婆婆が、千尋(ちひろ)の名前を奪い「千」(せん)という新しい名を与える箇所。このことにより千尋は湯婆婆の支配下に置かれ逃れられない身となることを現わしています。

閑話休題

「田中偉一郎の展覧会」の大きな見所のひとつはこれでしょう。

交換絵日記「田永」
1955-2002 notebook (田中伊一郎⇔富永泰弘)

タイトルの通りのものです。絵の他に写真なども多数。
かなりの冊数のノートが交換絵日記として使用されています。これらは一冊一冊自由に手に取って中を観ることも可能。これは他の展覧会ではまずあり得ないことです。

因みに↑の写真奥に掛けられている表札?も田中氏の作品「子づくり表札

もう少し田中偉一郎氏について知りたい方はこちらを↓
Culture Power - 田中偉一郎

「田中偉一郎の展覧会」は8月28日までです。


田中偉一郎の展覧会
会期:2010.8/7(土)〜8/28(土) 
時間:10:00−19:00(日・最終日−16:00) 会期中無休
会場:河合塾美術研究所新宿校 Gallery Kart




おまけ
河合塾美術研究所新宿校にほど近い新宿区柏木公園にいた鳩を激写。


西新宿は美味しいラーメン屋さんも多いし、ふらりと出掛けてみるには丁度いいかもしれません。

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=2218



JUGEMテーマ:アート・デザイン


田中偉一郎氏は河合塾美術研究所デザイン科出身の作家です。六本木クロッシング2007でのオーディエンス賞受賞をはじめ、美術手帖での連載「やっつけメーキング」や共著「立体めがね」の出版、ライブ活動など、メディアの垣根をひょいと越えていくスタイルと、一度味わうとクセになる彼の絶妙の笑いのセンスで、密かに注目を集めつづけています。「言葉」を使ったお笑いとは違って、彼の作品は「見る」ことで笑いをとります。ぜひ、じっくり見て味わってください。見なきゃ分からない、見てください。そして、トークを聞いてください。(トークが終了していたら彼が書いた文章を読んでください。)作品も含めて生きていること全部に筋が通っています。
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