青い日記帳 

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「アール・ヌーヴォーのポスター芸術展」

松屋銀座で開催中の「アール・ヌーヴォーのポスター芸術展」プレス内覧会にお邪魔して来ました。

→以前紹介した記事はこちらです。



ロートレックにミュシャ、スタンランそしてクリムトにシーレといった名の知れた作家によるポスター幾度となく様々な展覧会で目にした機会あろうかと思います。

ちょっと観飽きた感も無きにもあらずかと。

でもでもこの「アール・ヌーヴォーのポスター芸術展」決して見逃してはなりません。メジャーな画家のポスターは勿論ですが、普段決してお目にかかれないような当時の社会性を反映したとても興味深い名の知れぬ画家によるポスターが目白押し&大注目です!

期待せずに伺うと「大物」に出会うことしばしばありますが、この展覧会はまさにその典型。チェコ国立プラハ工芸美術館、チェコ国立モラヴィア・ギャラリー等より約130点の初めて目にする新鮮で鮮烈な印象を与えるポスターが松屋銀座に勢揃いしています。

例えばこの2点

左:ウラジミール・ジュパンスキー「オーギュスト・ロダン回顧展」1902年
右:ヤン・プレイスレル「エドワルド・ムンク展」1905年

1902年にプラハで開催された彫刻家オーギュスト・ロダンの回顧展(1902年5月10日〜7月15日)のポスターと1905年2月5日〜3月2日にキンスリー庭園の展覧会パヴィリオンで開催されたエドワルド・ムンク展のポスター。

今から約100年前の展覧会ポスター。現在我々が普段目にしているものと比べると随分と違いがあります。その前にそんな昔から展覧会ポスターが存在していたことにまず驚きしかもそれがこんな奇麗な状態で残っていることに再度驚くのでした。


ヤン・プレイスレル「現代フランス美術展
1902年 チェコ国立モラヴィア・ギャラリー

そして更に驚くのは充実した展覧会会場。一歩足を踏み入れた瞬間そこがデパートの大催事場であること忘れてしまいます。

ましてや最近まで「水木しげる米寿記念 ゲゲゲ展」(入場者数10万人以上!)を開催し妖怪と人間がイモ洗い状態だった場所とは思えません。

以下、展覧会構成と共に会場の様子をご紹介。
注:会場内の様子は内覧会時に主催者の許可を得て撮影したものです。

1.ウィーン分離派と世紀末美術の潮流



2.市民生活の夢とポスター
I:新しい演劇、コンサート、展覧会、博覧会




II:都市にあふれるさまざまな商品−出版・自転車・飲料・観光ポスター


如何ですか〜かなり来ていますでしょ?
正直こんな立派な展覧会だとは行くまで全く思ってもいませんでした。

京都で開催された際は純粋にポスターだけの展覧会でしたが、東京展ではそれに加え当時の衣裳や化粧品の実物も合わせて展示しています。



またマニアックなとこでは「ウィーン分離派展」のポスターが20点以上も一度に!クリムトやシーレが描いたメジャーなものから始めて目にするものまでこれだけの量をいっぺんに観られるのはまずありません。

グスタフ・クリムト「第1回 ウィーン分離派展」の検閲前と検閲後のポスターが並べて展示してあるのも必見です。間違い探しのようです。まるで。

1890年にロンドンのグーピル画廊で行われた展覧会「ラファエル前派コレクション」のポスターなど思わずお持ち帰りしたくなるようなものもざくざく。

そして会場内を見渡すと、この当時日本の浮世絵の影響を受けたポスターも散見できます。ロートレックやミュシャの作品からはその影響仄聞してましたが、こんな直截的なものまであったとは!


右:ミゲル・ウトリリョ「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」1900年 左:アルノシュト・ホフバウエル「第2回 マーネス芸術家協会展覧会 トピッチサロン」1898年

アルノシュト・ホフバウエルの手掛けてポスターなんて、まんま北斎ではないですか!!

ちょっと見どころ多過ぎて語りつくせません。まだまだたーーくさん紹介したいことは山ほどあります。そうそう映像も上手いこと出来てます。

とりわけ当時の人々の生の生活を垣間見ることの出来るポスターは芸術的な面だけでなく、古き良き時代を彷彿とさせる郷愁に似た感じさえ覚えさせます。

いや〜久々にウキウキする展覧会に巡り合えました。



「アール・ヌーヴォーのポスター芸術展」は9月6日までです。8月29日の日曜美術館本編で取り上げられます。混雑する前に是非!最終日を除き毎日午後8時まで開催しています。

【開催概要】
展覧会名:アール・ヌーヴォーのポスター芸術展
LIFE WITH POSTERS 1890-1920
主催:NHK、NHKプロモーション
協賛:日本写真印刷
会期:8月25日(水)〜9月6日(月)
会場:松屋銀座8 階大催場(中央区銀座3−6−1)
開場時間:午前10 時〜午後8 時(最終日5 時閉場。入場は閉場の30 分前まで)
入場料:一般1000 円(700 円)、高大生700 円(400 円)、中学生以下無料

出展作品:チェコ国立プラハ工芸美術館、チェコ国立モラヴィア・ギャラリー、その他より約130点
監修:千足伸行(成城大学教授)



アルフォンス・ミュシャ「ジョブ」1896
モラヴィア・ギャラリー

☆画期的なことに今回の展覧会カタログは、図版部分が全て一枚一枚取り外せるようになっています(厚手の紙に印刷されています)。そのまま壁に貼ってミニポスターに!



☆佐藤晃一、佐藤卓、永井一正、原研哉、松永真の5名がこの展覧会のためのオリジナルグッズをデザイン、ディレクション!!散財必至…


展覧会オリジナルグッズ「付箋入り化粧箱」
デザイン:佐藤 卓

「写真の無断転載を禁じます」

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=2230

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19世紀末のヨーロッパは、産業革命の進行によって経済活動が飛躍的に拡大し、それにともなって都市化が急激に進み都市文化、市民文化も未曾有の賑わいを見せました。いわゆるベル・エポックです。この時代はまた、アール・ヌーヴォーをはじめ、新しい流派や様式が次々と生まれた芸術の地殻変動(世紀末芸術)の時代でもありました。パリやミュンヘン、バルセロナだけでなく、クリムトやシーレ、分離派を生んだウィーン、そしてハプスブルグ帝国の双子の都市であるプラハも新しい芸術の発祥地となりました。

ベル・エポックとは、近代的な消費経済、消費社会の出現の時代でもありカフェ、劇場、サーカスなどの大衆文化黄金期の黎明でもありました。こうした状況を背景に様々な商品や施設、イベントを広告、宣伝するという時代の新しいニーズに応えるべく、華々しく登場してきたのがポスターです。ロートレック、ミュシャ、シェレなどが活躍したパリに加え、ウィーンやプラハにも華麗なポスター芸術が花開きました。

ポスターが単なる情報提供手段だけではなく、芸術として確立されたのもこの時代でした。ポスターは時代と社会が何を求めていたかを映す“鏡”としても興味深いものがあります。

今回の展覧会では世紀末のウィーンやプラハなどの都市を中心としたポスターの黄金時代、その華やかな世界を、日本初公開となるチェコ国立モラヴィア・ギャラリーの所蔵作品も数多くまじえて紹介いたします。


展覧会 | permalink | comments(1) | trackbacks(6)

この記事に対するコメント

ポスター大好きです。都市の芸術ですね。
みられないのがなんとも残念。
それにしてもプラハでは美術館に全く入らなかったと
今更ながらショック!
OZ | 2010/08/26 3:23 AM
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昨晩の日曜美術館をみていて、アール・ヌーヴォーのポスター芸術展を知りました。 アール・ヌーヴォーのポスター芸術展 LIFE WITH POSTERS 1890-1920 LIFE art nouveau 会期:8月25日(水)〜9月6日(月) 会場:松屋銀座8 階大催場 http://www.matsuya.com/ginza
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