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インタビュー:ブリヂストン美術館ミュージアムショップ

各美術館・展覧会のミュージアムショップを運営されている方に素朴な疑問をお聞きするこの企画。今回が第4回目となります。自分が思っていた以上に、あちこちで好評なようでモチベーション下げることなく続けられています。

素人インタビュー目を通して頂き改めて感謝感謝です。

さて今回紹介するミュージアムショップは…
ブリヂストン美術館 | BRIDGESTONE MUSEUM OF ART

1952年(昭和27年)に現在の東京・京橋の地にオープンした老舗美術館であり、企業美術館のパイオニア的存在です。

1999年にリニューアルし。東京駅から徒歩数分という立地の良さは何と言ってもブリヂストン美術館の強みです。


東京都中央区京橋1丁目10−1

そしていつ訪れても印象派、ポスト印象派、マティス、ピカソらの20世紀美術など約1600点の所蔵作品の中から厳選された常設展示が訪れる人に大きな満足を与えてくれます。

自分も西洋絵画史の勉強はブリヂストン美術館さんから習ったようなもの。

そんな西洋美術館の先生でもあるブリヂストン美術館。10年前に実施した改装によりミュージアムショップも拡充され売り場面積もぐんと増えました。今回はそのショップ担当者のお二人にお話を伺って来ました。



アートマークの発言はブリヂストン美術館ショップ担当のお二人のものです。

Tak「まず、ブリヂストン美術館のショップの運営形態はどのようになっているのか教えて下さい。」

アート「外注はせずに、企画、開発をブリヂストン美術館スタッフで行っています。月一で会議を開きどのような商品を開発、陳列するか協議します。」

Tak「ショップを拝見すると全てが全てがオリジナル商品ではありませんよね。」

アート「はい。館オリジナルの商品は全体の半分ほどです。他は、シーズン毎や展覧会に合わせマーチャンダイジングした雑貨を陳列しています。」


「建築模型用添景セット」その名の通り建築模型に利用するものですが、ブリヂストン美術館ショップ担当バイヤーの目に留まり人気商品に。今では他の美術館でも見かけるそうです。

アート「言ってみれば『ミュージアムグッズに特化した雑貨ショップ』を作り上げています。」

Tak「どのようにして美術館に合うような雑貨を見つけるのですか?」

アート「基本は足で稼ぎます。他の美術館へ行った時や街中の雑貨屋で面白いと思ったもの、またはギフトショウへも足を運びます。また業者さんからの売り込みが多いのも特徴でしょうか。」

Tak「オリジナル商品開発に際し難しいことなどありますか?」

アート「ご存じのようにうちの美術館は西洋絵画が中心です。和物(日本画)に比べ商品化すると定番化しがちです。個性的なものを作りたいと思っているのですが、かといってポピュラーなものではないと(余りにも個性的だと)売れません。」


サイズ50×50cm、綿100%のハンカチ。大判なのでスカーフとしても利用可能だそうです。ケースに入っているためお土産として購入される方も多いそうです。

アート「江戸時代の浮世絵などと違い、西洋絵画の場合著作権の問題も大きなネックになってきます。例えばブランクーシのミニチュア彫刻作りたいのですが、著作者から『実物大でなければダメ』とのお達しが・・・当然、マティスやピカソは俎上にものぼりません。」

Tak「確かに、西洋絵画の一部を使ってグッズ化しにくいですよね。」

アート「福岡にある姉妹館の石橋美術館では、収蔵の円山応挙の作品で、カワイイ犬をトリミングしたグッズがありますが、西洋絵画となると難しいです。ロートレックやモディリアーニではピンズや携帯ストラップも作っていますが、色合いを出すのにとても労力を使います。」

Tak「いつも気になっていたのですが、ポストカード一枚50円で販売されていますが、あれで儲けはあるのですか?」

アート「粗利は僅かですがあります。館内でも値段を上げたらどうかとしばしば意見でますが、お客様にとても喜ばれている商品ですので上げるつもりはありません。サーヴィスの一環とした価格が50円ポストカードですので。」


ブリヂストン美術館名物50円ポストカード

Tak「単刀直入に売れますよね?50円だと」

アート「有難いことに何十枚も買って下さる方が多くいらっしゃいます。100枚まとめ買いなされる方も。紙質もよく、所蔵作品70点もの種類を取りそろえているので好評です。これはひとえに常設展示で良い作品を持っている強みでもあります。」

Tak「その他、売れ筋商品はありますか?」

アート「アートファイル(クリアファイル)はどこの展覧会でもそうですがコンスタントに売れます。またブリヂストン美術館所蔵品50点を収録したDVD(図録の映像版)もよく出ます。」


石橋財団名作選DVD」石橋財団のコレクションの中から、モネ、ルノワール、セザンヌ、ピカソなどの名作、50作品を厳選して、解説つきで紹介したDVD

Tak「一押し商品を教えて下さい。」

アートギリシア時代の壺「アッティカ黒像式アンフォラ『ヘラクレスとケルベロス』」に描かれている犬ケルベロスと「勝利の女神」をモチーフにしたTシャツです。特に勝利の女神Tシャツは受験必須アイテムになってくれたらな〜と密かに願っています。キットカットのように(笑)」


「勝利の女神Tシャツ」と「ケルベロスの犬Tシャツ」

Tak「他に力を注いでいる点、商品はありますか?

アート「絵画鑑賞後に人は大きく二通りに分かれると思うのです。一つは観た作品について作家についてもっと知りたいという欲求。これはまぁ一般的なものです。もう一つは自分で絵を描いてみたいと思う欲求。アンケートなど見ていると「絵を観て自分でも描きたくなった」と書かれている方結構いらっしゃいます。」


5万円以上もする油彩画セットも売れるそうです。

アート「そうした方のニーズに応えるべく油彩画セットや絵画制作入門書などをワンコーナー設けており、とても好評を博しています。」

Tak「今後の展開、またはこうした商品が作りたいという想いあったら聞かせて下さい。」

アート「雑貨では海外の輸入ものを今以上に増やしていきたいです。また平面な絵画作品を立体化したグッズを作ってみたいと思っています。」

Tak「お忙しい中、お時間頂戴しお話お聞かせ願いありがとうございました。」


入口左手にあるクリスチャン・ダニエル・ラウホ作「勝利の女神

見逃している方いません??

尚、今回ご紹介したブリヂストン美術館ミュージアムショップ及びカフェは観覧チケットお持ちでなくともお買いもの可能です。『ミュージアムグッズに特化した雑貨ショップ』を標榜するだけあり品揃えも豊富。そして価格も良心的です。


美術関連の書籍も大変充実しています。

ブリヂストン美術館では10月17日まで「ヘンリー・ムア 生命のかたち」展を開催中です。お時間ある方是非!そして新鮮な目でショップの覗いて見て下さい。

【過去記事】それぞれ美術館により違いがあり面白いですよ〜

インタビュー:ミュージアムショップ「オルセー美術館展」
インタビュー:山種美術館ミュージアムショップ
インタビュー:根津美術館ミュージアムショップ

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この記事に対するコメント

はじめまして。いつもわくわくしながら拝見させて頂いていますが、コメントするのは初めてです。
この美術館は、私が今まで一番多く足を運んだ大好きな所で
す。ショップは絵とはまた別の楽しみがあり大好きなので、
今回のインタビューも興味深かったです。次回行ったら
もっとじっくり見て回ろうかな、と思いました。
奥の閲覧室も必ず立ち寄るところです。静かな書斎、って
雰囲気で落ちつきますよね。カフェで頂くサンドイッチも
美味!ここでよく友人に葉書を書きます。

sogno | 2010/09/13 6:31 AM
こんにちは
いつも本当に楽しみですよ♪
ブリヂストンさんの良心的な努力など、この記事がないとなかなか世に知られないと思います。
わたしもむかしむかしここで修行させてもらいました。
そしてやっぱり絵葉書を大量購入させてもらいました。
色んなことを思い出してきますね。
やっぱりブリヂストンはいい美術館です。
次回も楽しみにしてます〜
遊行七恵 | 2010/09/14 12:53 PM
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