青い日記帳 

  
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インタビュー:ARATAさん(特別展「隅田川」オリジナルグッズ)
第5回目となるミュージアムショップ担当者インタビュー記事。今回取り上げるのは現在江戸東京博物館で開催中の特別展「隅田川〜江戸が愛した風景〜」のショップです。

「隅田川展」は、江戸東京博物館の独自企画展。開館以来地道に収集を重ねてきた自慢の質の高いコレクションを中心に構成されています。

この展覧会のショップ。これまでに無い新たな試みがなされています。

それは映画やドラマに引っ張りだこの人気俳優でもあり「ELNEST CREATIVE ACTIVITY」のファッションデザイナーもつとめているARATAさんが「隅田川展」の為にオリジナルグッズを製作したこと。


《ARATAさんプロフィール》
1974年9月15日生まれ、東京都出身。俳優、「ELNEST CREATIVE ACTIVITY」デザイナー(http://elnest.com)。98年に是枝裕和監督作品『ワンダフルライフ』に映画初主演。最近の出演作品に、『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』(若松孝二監督 /08)、『蛇にピアス』(蜷川幸雄監督/08)、『20世紀少年 第1〜3章』(堤幸彦監督/08〜09)、NHKスペシャルドラマ『最後の戦犯』、『JOHN RABE』(フローリアン・ガレンベルガー/09)、『ウルトラミラクルラブストーリー』(横浜聡子監督/09)、『空気人形』(是枝裕和監督/09)、『渋谷』(西谷真一監督/10)、『ソラニン』(三木孝浩監督/10)、『座頭市 THE LAST』(阪本順治監督/10)、 『ハナミズキ』(土井裕泰監督/10)、NHK土曜ドラマ『チェイス〜国税査察官〜』がある。その他、舞台『マレーヒルの幻影』(作・ 演出 岩松了)への出演、日本科学未来館『バースデー 〜宇宙とわたしをつなぐもの〜』ナレーション、アウトドア雑誌『GO OUT』での連載や、旅先の写真をまとめた冊子『日本遊行』などの制作もある。



これまでもミュージアムショップではコラボグッズ幾つか目にしてきましたが、今回はファッションブランドをお持ちのARATAさんが全面的に製作に関わり実に13点ものオリジナル商品を作り上げました。

これほどまで大々的にアーティストが展覧会グッズに関わったのは今回が初めてのこと。タイトル「隅田川」で一見地味な印象の展覧会ですが(内容はかなり派手派手)話題性に於いては事欠きません。
→「隅田川展」のレビューはこちら



実際どんなグッズを製作されたのか気になります。また作るにあたってのご苦労等もあったはず。他にも色々と知りたい!!ということで、ARATAさんに直接お話伺って来ました。

Tak「まず始めに今回の「隅田川展」関連グッズを作るにあたりどのようなお気持ちでお作りになられたかお聞かせ下さい。」

ARATAデザイナー・役者としての感性を養う為に、旅や美術館、博物館巡りをしています。この江戸博にもよく足を運びます。ミュージアムショップにグッズとして置かれていたらいいな〜と思うものを自分なりに考え作らせてもらいました。

Tak「実際にお作りするにあたり心がけた事などありますか?」

ARATAただ自分の好きなものだけを作ってもミュージアムグッズとしてバランスを欠きます。クリアファイルなど自分もよく購入する欠かせないアイテムから、滅多に売れなそうな、例えばその美術館のオーナーの趣味で作ったようなものまで幅広く取り揃えるよう心がけました。


ARATAさんディレクションによるクリアファイルと団扇。

Tak「なるほど〜美術館、博物館通の目線ですね。まさに。それでは今回の13アイテムの商品の中で最も思い入れのあるものは何でしょう?」

ARATAけん玉ですね。山形県の職人さんと一緒に作らせてもらいました。玉の表面には浮世絵に描かれた隅田川上空の夜空に打ち上げられた花火のイメージが、こけし職人によって手描きで表現されています。いつかはオリジナルで作りたいと思っていたのでこのお話を頂いた時に真っ先に頭に浮かんだのがけん玉でした。『ここで作らないで、いつ作る』といった思いでした。

Tak「職人さんとのやり取りはどのようになさったのですか?」

ARATAものづくりは、電話やメールのやり取りで易々と出来るものではありません。自分が山形の職人さんのところまで足を運び、顔をつき合わせながら作ったからこそ生まれたものです。デザインの仕事にしてもものづくりも時間のかかるものです。


ARATAさんディレクションによるけん玉。歌川広重が描いた「名所江戸百景 両国花火」の浮世絵をモチーフに制作。競技用けん玉生産日本一の山形工房によって削りだされた民芸調のオリジナルの型に、こけし職人によって絵付けが施されています。漆黒の夜空に浮かび上がる江戸の花火を見事に表現。

Tak「それは役者の仕事も同じですか?」

ARATAそうですね。容易にできる役はひとつもありません。作品と役の向き合い方など自分なりに納得がいかないと出来ません。

Tak「けん玉の他にも職人さんと共同製作したグッズあるのですか?」

ARATAはい。江戸切子や手ぬぐいを制作しました。切子グラスは一つで隅田川をイメージできるデザインになってます。また手ぬぐいは全て職人さんによる手染めです。グラデーションの部分は職人さんがお湯をかけ色を落とし表現してます。だから同じものはひとつもありません。


ARATAさんディレクションによる江戸切子。飲み口は横からの水面、底には上から見た水面を施し、六角灯籠目紋は橋のたもとに見られる石垣を見立て、江戸時代の隅田川をイメージし創り上げたそうです。

Tak「手ぬぐいもまたやはり隅田川のイメージですね。」

ARATAそうです。特に隅田川下流の水面を表してみました。夜にほんのりと情緒たっぷりの月明かりが照らし出す世界観です。


ARATAさんディレクションによるてぬぐい。隅田川の下流からインスピレーションを受け制作した流水紋。江戸時代の浮世絵師を魅了したプルシアンブルーの水面に、丑三つ時に輝く月明かりが差し込みエメラルドグリーンへと。伝統的な手法で、すべて浅草ふじ屋の職人さんによるハンドメイド。

Tak「隅田川下りもなさったのですね。」

ARATA今回、このグッズ製作と共に音声ガイドも担当させてもらっています。隅田川を知るには何と言っても川下りです。岩淵水門からレインボーブリッヂまで舟で下りました。時代の移ろいによって変わってしまった場所が多い中、場所によっては江戸時代の建造物や地形が残っていたりと新たな発見の連続でした。

Tak「ところで、このTシャツや団扇のデザイン、寿の旧字体のようですが・・・これは一体?」

ARATA遊び心も取り入れようと、『壽』の文字をコウモリに見立てデザインしてみました。隅田川の水面を飛び交うコウモリたちです。



Tak「展覧会グッズとしてあり得ない、いかしたデザインのTシャツですね!」

ARATAユニークなもの?では広重の『大はしあたけの夕立』をそのままバスタオルにしたものもあります。メガネ拭きにも使用するマイクロファイバー素材で出来いるので吸水性は抜群です。

Tak「それしてもざあざあ降りの雨の絵がプリントされたバスタオルというのも実にユニークですね。」

ARATAそれ狙いました(笑)まさに江戸っ子たちの洒落、粋な感じが出ている商品だと思いませんか。

Tak「全くです。職人さんと真剣にものづくりに取り組んだものあり、こうした遊び心前面に出たものありと実に多彩な商品展開となっていますね。単なるコラボグッズの粋軽く超えています。」


ARATAさんディレクションによるバスタオル。

Tak「最後にARATAさんの江戸博以外でお好きな美術館・博物館などありましたらお聞かせ下さい。」

ARATA京都の大江山にある、鬼の交流博物館でしょうか。館長の情熱が感じられます。また和歌山県の無量寺にある長澤芦雪の『虎図』「龍図」など大好きです。

お忙しい中お付き合い頂きありがとうございました。

尚、今回お話を伺ったARATAさんはお話の中にもあったように、「隅田川展」の音声ガイドのナレーターも務めていらっしゃいます。展覧会へ行かれたらそちらも是非。


〜ARATAさんからのメッセージ〜                       
江戸東京博物館は、僕の興味をかりたてる、独自の視点を持った展覧会がよく開催されるので、以前から足を運んでいました。とくに江戸時代の美術が好きで、葛飾北斎や広重、国芳などの展示物は毎回楽しみにしています。
今回、この江戸東京博物館の展覧会にナレーターとして参加できることになり、ひとつの夢がかなったくらいの喜びを感じています。
僕は東京で育ち、東京で暮らしていますが、隅田川には撮影などで訪れたことがあるくらいで、今までその歴史を深く知ることはありませんでした。ただ隅田川周辺の文化にはとても興味があったので、この機会が、東京を代表する川のひとつをより深く学ぶきっかけになればと思っています。

jungle - 所属事務所プロフィール
ELNEST CREATIVE ACTIVITY - オフィシャルサイト
ARATA - Wikipedia


特別展 隅田川〜江戸が愛した風景〜

開催期間:2010年9月22日(水)〜2010年11月14日(日)
開催場所:江戸東京博物館 1階 展示室
〒130-0015 東京都墨田区横網1-4-1
開館時間:午前9時30分〜午後5時30分(土曜日は午後7時30分まで)
※入館は閉館の30分前まで

※展示期間中に「前期」と「後期」で大きな展示替えがあります。さらに2週間で展示替えとなる作品もありますのでご注意下さい。
・前期:9月22日(水)〜10月17日(日)
・後期:10月19日(火)〜11月14日(日)
休館日:毎週月曜日休館(ただし10月11日(月)は開館、12日(火)は休館)




【こちらもあわせてどうぞ】
過去4回のミュージアムショップ担当者インタビュー記事。

インタビュー:ミュージアムショップ「オルセー美術館展」
インタビュー:山種美術館ミュージアムショップ
インタビュー:根津美術館ミュージアムショップ
インタビュー:ブリヂストン美術館ミュージアムショップ

ツイッターやってます。
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| インタビュー | 23:43 | comments(3) | trackbacks(0) |
ぎゃーーーっ
好き好き好きですうううARATAさんーーーーっ
「空気人形」良かったーーー

ということで、ぜーぜーっ
ツイッターみて「えっ!!」と思って、ダッシュで来ました。
後で、ゆっくり文章も読ませていただき、行かせていただきますうううう
| yurico | 2010/09/27 11:14 AM |

ARATAさん!今、私の中で一番最高の人なんです!

自分の言葉で話される、一言一言が心に響きます。

きっとナレーションも素敵なんだろうな〜。

ARATAさんの墨田川グッツ欲しいっ!

福岡に住んでいますが、墨田川展見に東京行きます!
| NAN | 2010/10/01 3:53 PM |

墨田川でなく、隅田川なんですね…
お恥ずかしい… 

ARATAさんのインタビューに嬉しすぎて、色々慌てました…!

ARATAさんを感じる為に!
ARATAさんディレクショングッズ買いに!
隅田川展を観に行きます!


| NAN | 2010/10/02 12:02 AM |










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