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山種美術館カフェ「椿」

前回のインタビュー記事ブリヂストン美術館カフェ「ジョルジェット」予想以上に評判が良かったので、調子に乗ってカフェインタビューシリーズ第2弾を。

今回お邪魔したのは広尾の地に新しくオープンして早1年が経つ山種美術館1階エントランスで営業されている「cafe椿」


ガラス越しにまるでオープンカフェのように季節のうつろいがよく眺められる40席のカフェスペース。

山種美術館カフェ「椿」オーナーに今回はお話伺ってきました。

−「椿」という名前の由来から教えて下さい。

オーナー「『cafe椿』は、山種美術館所蔵の速水御舟作品の白眉《名樹散椿》(重要文化財)からネーミングされたものです。

−こちらのカフェが最も大事にしている事は何でしょう?

オーナー「“山種美術館のカフェ”と言うことを大前提として作っています。つまり、お越しになられるお客様の層に合わせたメニュー作り、食材選びをしているということです。

−そうなるとターゲット層は30代以上の女性ということになりますか?

オーナー「そうですね。年齢層はともかく、女性のお客様をおもてなしするため、喜んでいただけるメニュー作りをしています。

−例えば具体的には?

オーナー「カフェ椿でお出ししているコーヒーは『京都スマート珈琲』の豆を使用しています。アメリカンよりも濃い目ですっきり飲めるタイプのコーヒーです。コーヒーが苦手な女性の方でもこれなら飲めると仰ってくれる方もいます。」 



オーナー「和菓子にも合うコーヒーってそう中々ありません。『京都スマート珈琲』が京都以外で飲めるのはここだけです。店主を口説くのに何度も京都へ通いました。

−この和菓子も特製でしたよね?

オーナー「はい。和菓子は、青山の老舗菓匠「菊家」に特別にオーダーした「Cafe椿」オリジナルです。展覧会毎に特製オリジナル和菓子を数種類作っています。

−展覧会毎って大変ではないですか!西洋絵画の展覧会なら2,3ヶ月は開催期間ありますが、山種美術館が扱う日本美術は1ヶ月の会期しかありませんよね?

オーナー「開館一年しか経っていませんが、これまでで既に30種類以上のオリジナル和菓子を作りご提供してきました。(京都の和菓子に比べ江戸の和菓子はひと回り大きいので食べごたえもあります。)ご要望にお応えしてテイクアウトも可能です。


↑クリックで拡大。
11月7日(日)まで開催中の開館1周年特別展「日本画と洋画のはざまで」の為に作られた青山・菊家の特製和菓子。

−ところで、毎回何をテーマに和菓子を作られるのですか?

オーナー「その展覧会に出展される作品から和菓子になりそうな部分をチョイスし菊家のおやじさんとあれこれ議論重ねながら4,5種類に絞って行きます。尤も初めからお菓子にするには不向きな作品もありますけどね。

−例えば?

オーナー「今回の展覧会に出ている速水御舟「炎舞」(重要文化財)これなんか和菓子に出来ません。蛾のお菓子提供したらそれこそ女性客ばかりか男性のお客様でも嫌でしょう。

オーナー「また、作りたくても出展作品にモチーフが無く作れないパターンもあります。例えば今回は秋の紅葉をイメージして和菓子を作りたかったのですが、そのモチーフとなる絵が一枚もなく断念しました。


橋本明治「月庭」1959(昭和34)年
山種美術館蔵

この作品で舞妓さんの髪をかざる美しい簪を和菓子にするとこうなります


花かんざし

−これなど季節を問わず一年中出せますね。

オーナー「季節感に縛られないというもある意味プラスなのかもしれません。と申しますのは、『秋は紅葉』となるとどこのお店も同じようなお菓子になってしまいます。違いを出す意味でも選択肢を絞らない意味でもいいことかもしれません。

−ところでここのカフェはふらりと通りがかりに利用する方等いらっしゃいますか?

オーナー「美術館のチケットが無くてもカフェの利用は可能なのですが、場所柄そういったお客様はほとんどいらっしゃらないようです。美術館利用者が中心です。

−使用している椅子等はどこかブランドのものですか?

オーナー「はい。テーブル、チェア、カウンターなどは、全てイタリア・カッシーナ・イクスシー社に特注して作ってもらったものです。シンプルですがしっかりとした造りになっています。鑑賞後に少しでもくつろぎの時間を過ごして頂きたく思います。


朝明け

渡辺省亭「雪中群鶏」に描かれたニワトリをモチーフにした和菓子。ニワトリの羽根をきんとんで表現しているそうです。


渡辺省亭「雪中群鶏」1893(明治26)年
東京国立博物館所蔵

−最後に一言お願いします。

オーナー「山種美術館はリピーターの多い美術館ですので、何度来られても飽きられないようメニューも随時新しくしています。何度でも楽しんで頂けるように。最も気遣っていることは提供するものの品質を落とさないことです。

−お忙しい中大変丁寧に対応して頂きありがとうございました。

この他にもカフェ椿で出しているケーキは米粉とチーズを混ぜて作られたちょっと変わったものがあったりします。これは創業者の山種二氏が米に関連する事業を行っていたことに由来するそうです。

因みに米粉は新潟県胎内市で採れた上質の米粉を使用しているそうです。


山種美術館「Cafe椿」

所在地:渋谷区広尾3-12-36
営業時間:10:00-17:00
休業日:美術館閉館日


【関連エントリ】
ブリヂストン美術館カフェ「ジョルジェット」
根津美術館カフェ「NEZUCAFE」



現在開催中の展覧会

山種美術館開館1周年記念特別展
日本画と洋画のはざまで
会期:2010年9月11月(土)〜11月7日(日)

次回展

「日本美術院の画家たちー横山大観から平山郁夫までー」
2010年11月13日〜12月26日

2011年〜2012年 山種美術館展覧会予定

歴史を描く
−松園・古径・靱彦・青邨−
2011年1月8日〜2月17日

【特別展】
ボストン美術館所蔵浮世絵名品展
錦絵の黄金時代−清長、歌麿、写楽−
2月26日〜4月17日

百花繚乱−四季を彩る−

美しき原風景
−玉堂・元宋・魁夷が描く日本−(予定)

夏休み特別企画
日本画どうぶつえん

スケジュールは現段階のものです。今後変更になる可能性もあります。

【こちらもあわせてどうぞ】
過去5回のミュージアムショップ担当者インタビュー記事。

インタビュー:ミュージアムショップ「オルセー美術館展」
インタビュー:山種美術館ミュージアムショップ
インタビュー:根津美術館ミュージアムショップ
インタビュー:ブリヂストン美術館ミュージアムショップ
インタビュー:ARATAさん(特別展「隅田川」オリジナルグッズ)


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この記事に対するコメント

山種美術館「椿」には美術館オープンしてすぐ『炎舞』を観に行った時に立ち寄りました。
珈琲は『京都スマート珈琲』だったのですね☆
「スマート」のカフェオレはとてもおいしいです。
「椿」にもカフェオレあるかな〜。
ちょうど明日、「スマート」へランチに行こうと思っていたところでの「椿」記事でした♪
リラ | 2010/10/14 9:42 PM
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