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「小谷元彦展 幽体の知覚」

森美術館で開催中の
「小谷元彦展 幽体の知覚 Odani Motohiko Phantom Limb」に行って来ました。



2010年森美術館の年間スケジュールが発表になり、小谷さんの個展が名を連ねているのを目にし正直なところ、あの広くボリュームのある会場を埋めるだけの力のある作品、果たして揃うのか老婆心ながら気をもんだものです。

しかし、総じてそんな浅薄な考えは杞憂に終わるもの。鑑賞に十分耐えうる状態でしかと収まっていました。(少々お行儀が良すぎる感もなくはなしでしたが)

作風が常に変化し続ける点に小谷さんの大きな魅力があります。まだお若い(1972年、京都府生まれ。)にも関わらず、これまで世に放ってきた作品は実に多様でバラエティに富んでいます。

専門である彫刻はもとより、写真、インスタレーション、ヴィデオ、それに「編み物」まで。種々雑多で一見捉えどころがないようにすら感じます。


↑クリックで拡大

現代アートの展覧会で小谷さんの作品を目にしない機会の方が少ないと言ってもおかしくないほど、しばしば彼の作品は目にしてきました。

ざっとあげただけでも…

「東京アートミーティング トランスフォーメーション」
TDW-ART「ジャラパゴス展」
レゾナンス 共鳴
アートフェア「G-tokyo 2010」
メゾンエルメス「Hollow」
ネオテニー・ジャパン
GUNDAM 来るべき未来のために展

但し、これ全て作品単体もしくはシリーズものの一端を垣間見たに過ぎません。

つまるところ、「レゾナンス 共鳴」(画像あり)でおどろおどろしい「SP4 the specter ー What wonders around in every mind ー」を小谷作品として初めて接した方と、「ネオテニー・ジャパン」にも出ていた「ファントム・リム」とでは作家に対して持つイメージ大きく違ってしまいます。

(尤も、どちらも痛覚は刺激されますが…)


小谷元彦「ファントム・リム」1997年
高橋コレクション所蔵

そうしたこれまで「点」であった小谷作品をひとまず現時点でまとめ「線」とした今回の展覧会は、これから益々活躍の場を広げて行くであろう、日本人アーティスト小谷元彦を知る上で非常に重要で稀有な機会かと。

つい先日も忘年会の席で数年前に同じく森美術館で開催された「杉本博司展」に話が及びました。あの展覧会を観て体感したからこそ、現在の杉本氏のマルチな活躍を本当の意味で楽しめるのです。

小谷さんの過去の作品を体系的に振り返ると共に、未来へ向けての足がかりとなる展覧会が「小谷元彦 幽体の知覚 Odani Motohiko Phantom Limb」です。

作家、作品、考え方等など好き嫌いは別として、近い未来の自分に投資する意味でも是非観ておく価値あると思います。

「小谷元彦展」は2011年2月27日までです。

その後、森美術館開催の展覧会としては珍しく以下の美術館へ巡回します。静岡県立美術館、高松市美術館、熊本市現代美術館。


小谷元彦展 幽体の知覚
会場:森美術館 
東京都港区六本木6-10-1 
六本木ヒルズ森タワー 53階

開館時間
10:00−22:00(火曜のみ17:00まで)
※入館は閉館時間の30分前まで
※会期中無休
※年末年始の開館時間(こちら


小谷元彦「SP2 'New Born' (Viper A)」2007年
ミクストメディア

【小谷元彦:プロフイール】
1972年、京都府生まれ。1997年、東京藝術大学大学院美術研究科修了。ヴェネツィア・ビエンナーレ日本館(2003年)をはじめ、リヨン現代美術ビエンナーレ(2000年)、イスタンブール・ビエンナーレ(2001年)、光州ビエンナーレ(2002年)など数多くの国際展に出品。主な個展に、「ファントム・リム」(Pハウス・1997年)、「モディフィケーション」(キリンプラザ大阪・2004年)、「小谷元彦/Ho1low」(メゾンエルメス8階フォーラム・2009-2010年)、主なグループ展には、「日本ゼロ年」(水戸芸術館現代美術ギャラリー・1999年)、「現代美術の皮膚」(国立国際美術館一2007年)、「ネオテニー・ジャパン」(鹿児島県霧島アートの森/札幌芸術の森美術館/上野の森美術館・2007-2008年)などがある。


Twitterやってます。
 @taktwi

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小谷元彦は、東京藝術大学で彫刻を学んだ後、多様な手法と素材を用いて、従来の彫刻の常識を覆す作品を発表してきました。その造形表現と美意識は高い評価を受け、2003 年にヴェネツィア・ビエンナーレ日本館代表の一人として選ばれるなど、国内外でめざましい活躍を見せています。

小谷はしばしば、痛みや恐怖などの身体感覚や精神状態をテーマに、見る者の潜在意識を刺激するような作品を制作します。毛髪を編んだドレスや拘束具を着けた動物、異形の少女、屍のような武者の騎馬像など、一つの解釈に帰着しえない多層的なイメージは、美と醜、生と死、聖と俗の境界線上で妖しい魅力を放ちます。

彫刻というメディアのもつ性格に対して鋭敏な意識をもつ小谷は、彫刻特有の量感や物質性に抗う(あるいは逆手にとる)かのように、実体のない存在や形にできない現象、すなわち「幽体」(ファントム)をとらえ、その視覚化を試みてきたといえます。本展では、小谷の作品の本質を探るべく、10年以上にわたって発表されてきた小谷の初期作品から最新作までを一堂に集めるほか、「映像彫刻」とも呼ぶべき体験型の大型映像インスタレーションや、重力や回転などの生命のしくみに関わる現象をテーマにした新作を紹介します。従来の彫刻の概念を超えて、存在のあり方をあらゆる方向から捉えて形にしようとする小谷の作品を通して、美術表現の新たな魅力と可能性に迫ります。

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六本木ヒルズは物見遊山で訪れたことはあるものの、じつは今まで森美術館に足を踏み入れたことがなく、機会があれば覗いてみたいと思っていた。 この度、「幽体の知覚」と題され
【アート】小谷元彦展『幽体の知覚』 | 【@らんだむレビューなう!】 Multi Culture Review Blog | 2011/01/24 10:43 PM