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「DOMANI・明日展2010」

国立新美術館で開催中の
未来を担う美術家たち「DOMANI・明日展2010」に行って来ました。


公式サイト

文化庁が昭和42年度から実施している「芸術家在外研修制度」の美術部門に於ける研修生の成果を発表する場として毎年開催されている現役で活躍される「DOMANI展」様々なジャンルから選出された、12名の作家さんによる発表の場としての位置づけ。

必ずしも近年海外研修へ赴いた作家だけではなく、ベテラン作家も含め年齢層もバラエティーに富んだ展覧会ですので所謂「現代アート展」とはまた趣を異にしている点も「DOMANI展」の特徴のひとつです。

自分の好きなジャンルや作風を改めて認識する場でもあったりします。今回は特にその色が強かったように感じました。


遠山香苗「01/07/06」2006年他

祇園小石の有平糖を拡大したかのような作品。

大きなキャンバスにふわりと浮かんでいるかのような透明感のある色彩塊。大画面であっても(大画面だからこそ?) 繊細でガラス細工(飴細工)のような色塊が奏でる幽玄な世界観を体感出来ます。

絵って「綺麗さ」大事ですよね。

注:画像は内覧会時に主催者の許可を得て撮影したものです。

さて、遠山さんの作品も素敵ではありますが、何と言ってもこの展覧会で最も注目すべきは神戸智行さんの作品。「一人勝ち」状態。彼の為の展覧会と断言してもおかしくありません。


神戸智行「ハナカスミ」2010年
岩絵具、箔、膠、楮紙、典具帖紙


神戸智行「陽のあたる場所」2010年
岩絵具、箔、膠、楮紙、典具帖紙

掲載した2作品とも全体像からでは一体何が描かれているのか皆目見当がつかないので、クローズアップしてみましょう。




大画面に小さな生き物たちが丁寧に丁寧に描き込まれているのが分かります。あるものは水草の葉の下に隠れ影だけ描かれていたり、あるものは軽業師のように水面を闊歩していたり…そう病葉の表現など若冲とは違うテイストで表現されている点も好印象。

作品制作にはどれくらいの時間をかけているのでしょう。とても地道な作業の繰り返しであり、易々と完成出来ぬものであること想像に難くありません。

何でも、キャプションによると下地に箔を貼り、彩色をしながら、何層にも薄い和紙を重ね、独自の空気感や遠近感を作り出しているそうです。

「古典より様々な技法を学び、ヒントを得ました。」と語る神戸氏。


神戸智行「ハナカスミ」2010年
岩絵具、箔、膠、楮紙、典具帖紙

ミクロの世界を描きつつもその視野は広大。

日本画の伝統、技法を継承しつつ独自の世界見事作り出すことに成功しています。小さな小さな動植物の集合体でありながら国立新美術館の展示空間に全く引けをとらず、威風堂々とした貫禄すら感じられます。

絵って「奇麗」なことに加え「丁寧さ」って大事ですよね。

神戸智行さんの作品だけを観る為だけに足を運んでも損はありません。グループ展においてこれだけ頭ひとつもふたつも飛び抜けた作家さんがいるの珍しいことです。

「DOMANI・明日展2010」は1月23日までです。


近藤聡乃「てんとう虫のおとむらい」2008年


町田久美
成分」2006年 「ことほぎ」2008年 「サマーデイズ」2004年

〔出展作家12名〕

近藤盥亜米造形)/町田久美(絵画)/山口紀子(ファイバーアート)/流麻ニ果(絵画)/鈴木涼子(現代美術)/近藤聡乃(現代美術)/遠山香苗(絵画)/赤崎みま(写真)/神戸智行(日本画)/古郷秀一(彫刻)/三好耕三(写真)/深井聡一郎(彫刻)


未来を担う美術家たち
「DOMANI・明日展 2010」
<文化庁芸術家在外研修の成果>


期間:2010年12月11日(土)〜2011年1月23日(日)
休館日:毎週火曜日、年末年始(12月21日〜1月4日)
場所:国立新美術館
時間:午前10時〜午後6時まで(金曜日は午後8時まで)
入場は閉館30分前まで
料金:一般 1,000円 大学生 700円 高校生・18歳未満 無料
公式サイト



国立新美術館
住所:〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
電話:03-5777-8600(ハローダイヤル)
http://www.nact.jp/
交通アクセス
・東京メトロ千代田線乃木坂駅青山霊園方面改札6出口(美術館直結)
・東京メトロ日比谷線六本木駅4a出口から徒歩5分
・都営地下鉄大江戸線六本木駅7出口から徒歩4分

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文化庁は、将来の我が国芸術界を支える芸術家を支援するため、若手芸術家を海外に派遣し、その専門とする分野について研修の機会を提供する、「在外研修(新進芸術家海外研修制度)」を昭和42年度から実施しています。
これまで12回開催してまいりました「DOMANI・明日展」は、国立新美術館に会場を移して3回目を迎えます。今回は、美術界の様々なジャンルから選出された、現在活躍中の12名の作家がその研修の成果を発表します。
美術界の明日を担う作家たちの多彩な表現が一堂に会する、貴重な機会をぜひお楽しみください。

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「DOMANI・明日展」、チラシ左上:鈴木涼子「ANIKORA-Kawaii no6」2009年左中:三好耕三「CACTI 3240 1020 AZ9221 1992」1992年左下:町田久美「手紙」2009年右:神戸智行「ハナモヨウ」(部分)2006年 会場入り口 「DOMZNI・明日展2010」ポスター 「D
国立新美術館で「DOMZNI・明日展2010」を観た! | とんとん・にっき | 2011/01/15 12:29 AM
気がつけばあなたがそこにいたの You're My Only Shinin' S
国立新美術館(港区六本木7-22-2) 「未来を担う美術家たち DOMANI・明日展2010」 2010/12/11-2011/1/23 年を跨ぐ新美の現代アート展として定着してきた感はあります。国立新美術館で開催中の「未来を担う美術家たち DOMANI・明日展2010」へ行って来ました。 本
「DOMANI・明日展2010」 国立新美術館 | はろるど・わーど | 2011/01/29 6:40 AM