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「琳派芸術 第1部<煌めく金の世界>」

出光美術館で開催中の
「酒井抱一生誕250年 琳派芸術 ―光悦・宗達から江戸琳派―
第1部<煌めく金の世界>」展に行って来ました。



第1部<煌めく金の世界>は、明日6日となり、展示替えし2月11日(金・祝)からは第2部<転生する美の世界>へと続く2段構えの展覧会。

展示中にちょこまか展示替えを行うより、会場の大きさに制限のある美術館ではこうしたざっくり二つに分け開催するのは観る側にとっても有難いことです。
第1部<煌めく金の世界> 2011年1月8日(土)〜2月6日(日)
第2部<転生する美の世界> 2011年2月11日(金・祝)〜3月21日(月・祝)
※2月7日(月)〜10日(木)は展示替のため休館。



下絵:俵屋宗達、書:本阿弥光悦「蓮下絵百人一首和歌断簡」 

以前、Twitterで「日本で最も偉大な絵師(画家)は誰?」との質問に、最も多くの回答が寄せられたのが、俵屋宗達。今でこそ、「琳派」と表現し、カテゴライズしてますが、光琳、抱一と言った「チルドレン」たちの生みの親は俵屋宗達に遡る事ができます。

今回の第1部では、その俵屋宗達の画業を最初の展示スペース二か所占領し、出光としてはかなり大胆で大盤振る舞いな様子。

蓮下絵百人一首和歌断簡」は数点出ていましたが、くずし文字を用い恋心を綴ったその紙の魅力は何と言っても平面ではあるにも関わらず奥行きが確認出来る点です。要は墨の濃淡を描きわけ独自の遠近法を用いていたということになります。

「琳派芸術 第1部<煌めく金の世界>」の構成は以下の通りです。

1章:美麗の世界
2章:金屏風の競演
3章・光琳の絵画
4章:琳派の水墨画


第1章、2章では俵屋宗達の作品や「伊年」印がついたものなど、宗達が率いていた弟子の多さが実感できるほど。嫌になるまで宗達漬けです。

これだけ沢山の宗達作品(工房作も含む)を一度に拝見したのは、これが初めて。一枚一枚は決して力強くはありませんが、約20作品がずらりと並んだ展示室内はある種爽快です。

こちらは第4章にあった作品です。


俵屋宗達「墨梅図
細見美術館所蔵

金泥から墨へ。
墨から金泥へ。

何とも悩ましい作品です。

この余白の取り方や。一見雑そうに見えて、実は超丁寧且つ確信犯的な梅の枝の表現。心の迷いという言葉当時はなかったのでしょうか。

また「四季草花図屏風」が3点並べて展示してあるさまは圧巻であると共に、同じモチーフを描きながらも、それぞれ空間(間)の取り方や、密度に意外なまでに違いが見て取れます。

宗達工房を有し、後生の日本絵画史に計り知れない影響を与えた、俵屋宗達。その実像はほとんど分かっていませんが、逆にそこに様々な想いや時に妄想を抱けます。
 俵屋宗達の実像は、まったく不明といっていい。が、虚像としての宗達から受けている喜びは、伝宗達のすぐれた絵画からうける。審美的感銘もふくめて、さらに深い、さらに大きい満足である。人麻呂、業平、和泉式部、また雪舟や写楽の場合でもそれに近い。それほどの虚像を自分たちの文化史がもちえた真実に意義や誇りをおぼえて満足しているのである。なまじ実像の知れないことを、かえって是とする心理さえ人はもっているのである。
秦恒平の文章より。
展示室3以降後半では、宗達だけではなく、尾形光琳、乾山、酒井抱一、鈴木其一ら、琳派の王道を行く絵師の作品を展示紹介しています。

その中から必見の一枚を。


酒井抱一「白蓮図
細見美術館所蔵

あれっ?この抱一の作品、どこかで見たことあるようなデジャブ感湧きおこってきます。↑にスクロールし掲載した2枚の宗達作品を見て下さい。

酒井抱一が上記2点の作品を目にしていなくとも、宗達→光琳→抱一と「宗達派」DNAはきちんと、濃く受け継がれていること再認識できます。

これらの作品以外にも、シンプル且つ的確に物の形態を捉え、墨で描いた鈴木其一の「雑画巻」等出光のお馴染みの琳派作品が威風堂々と肩を並べています。

「琳派芸術 第1部<煌めく金の世界>」は2月6日までです。

それでは最後に「今日の一枚


俵屋宗達「浜松図扇面

ひょろひょろとした松がなんとも良い味出しています。松って立派な木のイメージありますが、実際にリアルに見てみるとまさにこんな感じです。出光美術館出て皇居二重橋までてくてくお散歩。周辺のそこかしこにこれと似た松の木目にすつことできます。



そう言えば、長沢芦雪の描く松もこれと似たようなものでしたね。MIHOで開催される「長沢芦雪 奇は新なり」俄然楽しみになってきました。

酒井抱一生誕250年 琳派芸術 ―光悦・宗達から江戸琳派―
第1部<煌めく金の世界> 2011年1月8日(土)〜2月6日(日)
第2部<転生する美の世界> 2011年2月11日(金・祝)〜3月21日(月・祝)

開館時間:午前10時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
毎週金曜日は午後7時まで(入館は午後6時30分まで)
休館日:毎週月曜日(1月10日、3月21日は開館します)
※2月7日(月)〜10日(木)は展示替のため休館。


出光美術館
〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-1-1帝劇ビル9F
電話:03-5777-8600(ハローダイヤル)
http://www.idemitsu.co.jp/museum/
アクセス
JR「有楽町」駅 国際フォーラム口より徒歩5分
東京メトロ日比谷線・千代田線/都営三田線「日比谷」駅
東京メトロ有楽町線「有楽町」駅 帝劇方面出口より徒歩5分

Twitterやってます。
@taktwi

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気宇壮大な文化を誇った桃山時代が終末する頃、その絢爛たる黄金文化を背景にして、優雅な琳派芸術が京に息吹をあげました。琳派の始祖と仰がれる本阿弥光悦や俵屋宗達らは、王朝時代の装飾美を豊かに翻案し、新時代の幕開けを告げる斬新な造形美を生み出しました。それは後世の京に生まれた尾形光琳や、江戸で活躍した酒井抱一らの新たな創造を促したのです。

本展第1部の<煌めく金の世界>では、宗達が手懸けた金銀のきらびやかな装飾による和歌巻、扇面画、さらに大画面の草花金地屏風などを中心として、宗達が創始した華麗な装飾美と、奥行きある豊かな金地空間をご覧いただきます。また独自のデザイン感覚をあらわした光琳の絵画の魅力や、琳派絵師たちにとって一つの主要なジャンルであった、水墨画の特集なども併せてご紹介します。

琳派の芸術家たちは皆、いにしえに範を求めて伝統を自覚しながらも、その伝統を脱する冒険心を芯にもち、それぞれに特徴ある個性を示しました。光悦・宗達という母なる大樹から若枝が生長し、やがて百花を咲かせ、華麗に飛躍していく琳派芸術の粋美の輝きを、どうぞご鑑賞ください。

展覧会 | permalink | comments(1) | trackbacks(7)

この記事に対するコメント

お久しぶりですこんにちは、観覧自体は早々と行ってきましたが、レポートが遅れまくってやっとTBさせていただきました。
展示は11日から後半戦に突入、がらりと変わった抱一と江戸琳派もまったく違った魅力で、抱一好きには嬉しい限りです。
前半と後半で殆ど総入れ替えと聞いて最初は驚きましたが、確かに細かく分けて入れ替えるよりもこの方がいいかもしれませんね。
飛嶋千尋 | 2011/02/16 11:19 PM
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琳派芸術 / 出光美術館 | 南風録ぶろぐ | 2011/02/06 7:36 PM
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