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「江戸民間画工の逆襲」

板橋区立美術館で開催中の
館蔵品展「江戸民間画工の逆襲」に行って来ました。



毎年恒例となりつつある主に江戸絵画にスポットを当てた板橋区立美術館の館所蔵展。今回のタイトルはズバリ「江戸民間画工の逆襲」

「逆襲」とは誰が何に対してなのでしょう?

リリースにはこうあります。「幕府御用絵師の狩野派に対抗して、労働者層を皮切りに武士階級にまで需要を高めてゆき、狩野派の地位奪還を計った江戸民間画壇の絵師たち

なるほど、狩野派以外の江戸絵画展ということね。河鍋暁斎、英一蝶、酒井抱一、鈴木其一、諸葛監、岡本秋暉、長谷川雪旦、山東京伝、月岡芳年等など。

面白くないわけがありません。総展示点数屏風・掛軸・巻子・画帖等56件を展示替え無しで公開してくれるのも嬉しいところです。


館蔵品展の時のお楽しみ。「お座敷コーナー」が今回も。畳の上にポンと置いてあるだけの展示。当り前だけどガラスケースなんて無し。中央に用意された座布団に腰下ろして「正しい目線」で心行くまで鑑賞。



全て板橋区立美術館所蔵の作品なので今回の展覧会では写真撮影自由にできるのも「行きたい」度をぐんぐん上げます。

まさに息が吹きかかる距離まで、隅々まで丹念に拝見することできます。しかも昨年よりもパワーアップし河鍋暁斎 (ドラゴンVSタイガー)「最終決戦龍虎図屏風」(二曲一隻)や英一蜂(身分が違うぞ)「士農工商図屏風

カッコ内の青文字のタイトルは板橋区立美術館が独自に付けた作品タイトル。会場内のキャプションも青文字の新作品名が大きく記されているのに対し、正式タイトルは隅っこに追い遣られています。

お座敷コーナーで思いの他時間を取ってしまうのはもう完全にデフォルト。

さて、気になった作品をご紹介します。今回は趣向をちょっとだけ変えて気になった箇所をアップで画像載せます。


まずは第1展示室から。

ざっくりと行きますよ〜


鈴木其一(甘い甘い花の蜜)「蝶ニ芍薬図

もうじき芍薬も咲き始めますね〜注目は黒アゲハの羽。花もそうですが、蝶の羽たまりません。一発勝負、ミスの許されない真剣勝負。どうやら無事終えたようです。いい感じで垂らし込んでます。


諸葛監(食べられたバッタ)「罌粟ニ鶏図絹

このような一歩間違えれば目をそむけたくなるような残額なシーンを、こんなにもリアルに買ってしまった…ニワトリってバッタも食べるんだね。


戸田忠翰(兎も三羽寄れば)「雪竹兎図

パッと見、第一声で「カワイイ!」系のことば自ずと口をついて出て来ます。しかししばらく観ているとカワイイというより目が云っちゃっているようでコワイです。


第2展示室

これまで数点しかあげてきませんでしたが、十分狩野派とは違う(属さない)ということ分かったはずです。次の第2章ではもっともっと気色悪いものが…果たして。


長谷川雪堤(ガマを操る妖術使い)「蝦蟇仙人図

雪堤は幕末から明治15年まで活躍した絵師。この蝦蟇仙人図だって他の同じ作品とくらべるとかなりオドロオドロしいながら、何故かついついじーと観てしまいます。

蝦蟇の目線が鑑賞者に向けられていますが、これってもしかして意図的なのかもしれませんね。しかし並みの表現やら気味悪さ狩野一信に通じるところありました。


河鍋暁斎(鍾馗の小鬼退治)「鍾馗ニ鬼図絹に色づけ

川鍋暁斎はもっと明治終り頃まで活躍した画家の卵です。右側には鍾馗が立派な姿でどんと描かれています。この画像見ただけでは本当にただの変な絵に終ってしまいますよね。


月岡芳年(何かご用?)「芸妓図

足フェチってわけではなく、着物の裾に注目。何やら道具類が描かれているの分かります。更に丹念に観て行くと…全て茶道具だったりします。

そして「何かご用?」というタイトル通り、ちょっと怪訝そうな顔で後ろを向かんとする姿が描かれています。一般的な浮世絵の肉筆画とはちょっと違った雰囲気漂う一枚です。

こんなにユニークで実に多彩な「逆襲」がなんと無料(タダ)で観られるのですから、行かないと罰があたります。

「江戸民間画工の逆襲」は5月8日までです。
ちょっと遠く不便な場所にある美術館だけど行く価値ありありです!


館蔵品展「江戸民間画工の逆襲」

会期:2011年4月2日(土)〜5月8日(日)
開催時間:午前9:30から午後5:00
(入館は午後4:30まで)
休館日:月曜日
入館料:無料
主催:板橋区立美術館
http://www.itabashiartmuseum.jp/art/index.html


不便でゴメン(*_*)

いいね〜この幟旗。


Twitterやってます。
@taktwi


この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=2469

幕府御用絵師の狩野派に対抗して、労働者層を皮切りに武士階級にまで需要を高めてゆき、狩野派の地位奪還を計った江戸民間画壇の絵師たちをご紹介いたします。

酒井抱一に始まる琳派画家、写実に新生面を開いた江戸南蘋派の画家、浮世師や谷文晁一門など、多様な絵師たちの秀作を一堂に公開します。

また展示室の一角には畳敷きの広間を再現し、屏風作品を間近でご覧いただく「お座敷コーナー」をつくります。併せてお楽しみいただければ幸いです。

展示替えはありません。

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なんで「逆襲」なんだ?? と思いながら行ってきた板橋区立美術館。 2011年5月
江戸民間画工の逆襲 | こすもす | 2011/04/18 6:53 AM
ツイッター上で、 「充実しすぎ!」との意見が飛び交っていたので行って来ました。 「江戸民間画工の逆襲」展 会場: 板橋区立美術館 スケジュール: 2011年04月02日 〜 2011年05月08日 住所: 〒175-0092 東京都板橋区赤塚5-34-27 電話: 03-3979-3
「充実しすぎ!」と噂です | 好奇者さんいらっしゃい! | 2011/04/19 4:34 PM