青い日記帳 

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「ピカソ展」―躰[からだ]とエロス―



東京都現代美術館で開催される
「ピカソ展」―躰[からだ]とエロス―の内覧会&レセプションに参加してきました。

  ←招待状

「ピカソ 天才の誕生 バルセロナ・ピカソ美術館展」
「パリ・国立ピカソ美術館所蔵―ピカソ展」
「ピカソ 円熟の時代展 1947-1972」
ピカソ・クラシック Picasso Classique1914-1925
などここ数年精力的にピカソ関連の
展覧会を開催している産経グループによる展覧会。

初めて場所をMOTに移し今までにない大規模な展覧会となっています。
これまでの上野の森美術館ではやはり限界がありますからね。

そういえば遠い昔、箱根彫刻の森美術館にあるピカソ館も観ましたが
あれもサンケイグループ。

今回の「ピカソ展」―躰[からだ]とエロス―では、大きなサイズの油彩から小さなエッチングまで160点もの作品が展示されています。
エッチングなどはあまり時間を普段かけて観ないかもしれませんが、
今回の展覧会、とにかくサブタイトルがエロスですから
小さなエッチングなどの方がエロスエロスしていたりします。びっくり

会場入ると堂々とした油彩がたくさん出迎えてくれます。
「歯」ばかり何故か目立ってしまう女性の肖像画などが並んでいます。
青いアクロバット」はひときわ目立つ作品でした。
とにかく「胴体」の無い女性像です。想像してみてください。
でもって全身ブルー??ガイドで「プロポーションを無視しながらも
不気味なところがない。」と解説していましたが、ウソ嘘。
でも、愛嬌あって憎めなく、幸せそうな絵です。ピカソマジック!

マティスの影響を受けて製作された「女の頭部」のブロンズもこれまた
へんてこな作品ですが、観ているとほのぼのしてきます。
マリー=テレーズをモデルにした作品はどれも幸せ感に満ち溢れています。

彫刻家」「横たわる裸婦」「読書」「アイリスの花束と鏡のある裸婦」などなど
全てこの辺の作品からは生きる喜びのようなオーラが出ています。
エロスではなく男女の幸福に満ち満ちています。

ここまでなら、お子様と一緒に行かれても何の問題?もないかと思います。
―躰[からだ]とエロス―の前フリの部分です。まだまだ。
(エロスがあってもスルーすてしまえば何とかやり過ごせます。)
丁度ここで一階の展示会場が終了するのでそのまま下へ降るエスカレーターに
乗らないで帰った方がいいかもしれません。
地下はうって変わってエロス満載です。

しかも気のせいか照明も落としてあるような・・・
当然ですエッチングの作品が多くなってきます。
タイトルも・・・
女のヴェールを取る男」「窓下の暴行」「抱擁」「愛し合うカップル
雌のケンタウロスを愛するミノタウロス」「コリーダ」など等。
もう活字だけでぐるぐる頭の中妄想をめぐらせられるような作品ばかり。
そして期待通り?作品も決して「名前負け」していません。

そしておかしな位置にビデオルームが設置してあるのに気がつきます。
普通の展覧会では会場の出口付近にあるのが常。
ところがこの展覧会では地下の展示会場の途中にあります。
このビデオルーム覗いてみると奥から明かりが・・・

そうなんです、ビデオルームの突き当たりに「小部屋」があって
そこも立派な展示室となっているのです。
マル秘「秘密の小部屋」と勝手に名づけさせてもらいましたマル秘

18禁。立ち入り禁止のような小部屋。
その期待?にこれまた反しないエロス作品部屋。
MOTの配慮でしょうか、洒落っ気でしょうか。
ここに気がつかないで帰ってしまうと「もったいない」です。

イヤラシイ作品だらけの部屋ですがその中でも「恋人たち」はじっくり鑑賞に堪える作品です。
男女が裸で抱き合っている絵です。
恍惚の表情を見せる女性。
全裸の男性の背中とお尻。

男はピカソ自身です。
自分でこんな状況の背中とお尻これだけ上手く描ける画家
ピカソ以外にいないと思います。とても良い作品です。

「絵は日記の一ページにすぎない」(ピカソ)
なるほど〜と妙に納得のいく展覧会でした。

それと、、、叶美香さんに・・・
会場で叶美香さんに会いました。(遭いました。)

タレントの叶美香(35)が17日、18日に東京・江東区の東京都現代美術館で開幕する「ピカソ展−躰【からだ】とエロス−」の内覧会を訪れ、ひと足先に巨匠の作品を堪能した。

 登場する度に注目を集める衣装は、自慢の胸がこぼれんばかりのピンク色のチューブトップドレス。「体とエロスということでしたので、そのイメージで選びました」と美香流エロスを全開。パリにある国立ピカソ美術館に行ったこともあるといい、「見ごたえがありますね。とくに“肉体の賛美”のコーナーは、曲線や色使いなど女性への愛があふれているのを感じました。ピカソって天才だと思う」と感激の表情を見せた。

 もし、ピカソにヌードモデルになって欲しいといわれたら?との質問には「愛情を伴わないと、裸にはなりにくい…」と意外に古風な一面をのぞかせた。同展は1925年から1937年までの絶頂期に描かれた日本初公開の94点を含む約160点を紹介。12月12日まで。

こちらは画像入り記事。
SANSPO.COM

たまたま疲れて椅子に座って休んでいたら、目の前が突然騒々しくなり
プレスの方々がわんさか集まってきました。
そしてそこへ、ピンクのドレスをまとった美香さん登場びっくり
―躰[からだ]とエロス―のレセプションには彼女しか・・・
こんな事までやってくれちゃうサンケイグループが好きです。

鷲田清一氏の文章より。
隠居という習慣がリタイヤするというよりもむしろアイデンティティの別のステージへの乗り換えを意味したように、つまり隠居とはなにもしなくなるということではなく、別のことを開始するということだったように、あるいは改名の慣習というものがひとには生涯複数のアイデンティティがあって当然だとみなす社会のそれであったように、アイデンティティが単一である、という固定観念こそが、この生活はくずれるのではないか、つまりは〈わたし〉がこわれるのではないかといった不安をあお煽ることになっているのではないか。
 知人たちとのある集いでこの話をすると、伊能忠敬は隠居してから日本地図を作った、と教えてくれたひとがいた。あるいは別の友人は、「ピカソはだれよりもうまくピカソをまねることができる」というピカソじしんのことばを教えてくれた。ピカソは膨大な数の作品をのこしたから、なかにはじぶんで描いたかどうかわからない作品もある。市場にどんどん贋作が出まわるので、ある画商が本人に選んでもらうことにした。ピカソは贋作を選びはじめたのだが、そのうち本物をもがん贋さく作として選びはじめた。そこで画商が、「あなたが描くところを見てましたから、それはちがうでしょう」と言うと、ピカソは先のようなことばを返したというのである。つまり、これはかつてのピカソが描いたんだろうがおれは認めない、というわけだ。
 じぶんはだれか。それをすぐに内部に、つまりじぶんのなかで持続する同一性に求める習慣から一度じぶんをへだてる必要がありそうだ。すぐあとで述べるように、わたしたちの「だれ」はむしろ、他人との関係のなかで配給される。この関係が、わたしたちにアイデンティティのステージ、それも複数のステージを設定してくれるということ、そこに視線を戻す必要がある。
じぶん・この不思議な存在
じぶん・この不思議な存在より引用。
 

以下プレスリリース
二つの世界大戦に挟まれた1925年から1937年の、ピカソの活動に焦点をあてます。公私ともに、束の間の安定から緊張へと展開したこの時代、シュルレアリストとの交友など新たな芸術文化の知見を糧にピカソが試みた造型的実験を、パリ・国立ピカソ美術館所蔵の作品によって辿ります。
その90年に及ぶ生涯で、ピカソほどめまぐるしく表現形式を変化させた芸術家は少ないでしょう。ちょうど人生の半ばにあたる1925年から1937年に、ピカソは新たな冒険に踏み込みます。本展は、疲れを知らないこの芸術家の壮年期の活動に光をあてるものです。

20世紀初頭、キュビスムの造型的実験を試みるなかで、人物など描く対象のかたちを解体したピカソは、第一次世界大戦末のイタリア旅行などを契機に、古典的な調和のとれた表現へと向います。更に、ロシア・バレエ団の舞台、特にダンサーのオルガとの出会いが、このような再現的で堂々とした人体表現の傾向を加速したと言えるでしょう。
けれども1920年代半ば、そのオルガとの生活に緊張が伴うようになると、均整のとれた女性の顔や四肢は、ねじれ、歪み、恐ろしいまでに変容していきます。大きく開けた口から覗く歯や剃り上がった額に僅かばかり生える髪の束は、身近なひとを極限まで解体することを厭わない、造型的実験への探求を見ることができます。しかし、そのかたちが時に、ユーモアすら漂わせるのは、表現する対象とその表現方法をめぐる、あらゆる約束事からの自由な意思が、見る者の肩の力をすっと抜かせるからでしょう。

この時代、パリでは文学者のアンドレ・ブルトンを中心とするシュルレアリスムの運動が、多くの芸術家の心を捉えました。ピカソもまた、彼らとの交流をとおして、『ミノトール』誌などを舞台に、想像力の飛翔を一気に推し進めることになったのでした。もちろん、そのユニークな形態は、画家のイマジネーションだけの賜物ではなく、当時あきらかになりつつあった文化人類学などの分野における新たな知見がその生成にひと役かっていることを見逃すことはできません。

バレエに象徴される上流社会の生活に飽きたピカソはやがて、年若いマリー=テレーズとの親交を契機に、一転して幸福感に充ちて眠りにつく女性像や、彼女をモデルとするアトリエ内の創造のプロセスを描いていくことになります。
ピカソの作品には、様々なモティーフや形態、そしてそこで展開する物語によって、対立や調和といった相反する性格が備わっています。日記としてのその作品は、極私的な室内から、闘牛場の空間までを自由に往還します。そこには神話的な要素まで加わり、時空を軽々と飛翔するのですが、やがて暴力的な衝突のエネルギーはスペイン内戦の予感を孕んだものへと転じることになるのです。

本展は、パリ・国立ピカソ美術館所蔵の絵画、彫刻、デッサン、版画等160点によって、ピカソにおける形態の変容の問題を検討する、またとない機会となるでしょう。
展覧会 | permalink | comments(10) | trackbacks(6)

この記事に対するコメント

こんばんは.

うらやましい・・・
叶美香さんと「海辺の人物たち」をみたいです.(笑)
エロスって本当にいいですね!

トラックバックって,まだよくわからないんですが,初トラックバックさせていただきます.


おけはざま | 2004/09/29 1:13 AM
すごい偶然ですね。
それにしてももろ「エロス」だったんですね。
なんか大人の美術展って言う感じですか?
とにかくTakさんの説明、上手すぎです。(^_-)-☆
Lycee | 2004/09/29 10:44 PM
UPされてすぐに読んだのに、コメントするのを忘れていました(^^ゞポリポリ 

本当に、解説が素晴らしくて、これは読んだ人はみんな
行きたくなっちゃいますよね〜〜〜
いやもう、エロ満載の素敵な展覧会でした(笑)
ピカソの天才と長生きの源は、やっぱりエロスだったのでしょうねー
見習わねば?(笑)
ぴぴ | 2004/09/30 10:47 AM
@おけはざまさん
コメントありがとうございます。
そしてTBもどうもです。
簡単ですよねTB。簡単ページリンク。
もっと皆さん活用しないと!

かみさんが叶美香さんのすぐ近くまで行って撮影した
画像あるのですが、やっぱりupはまずいですよね。。。
見て頂きたい!!です。

@Lyceeさん
コメントありがとうございます。
小池栄子さんも昼間来ていたようです。
ピカソ美術館の館長さんも来日していましたが
遠くのフランス人より近くの叶さん。
ということで我が家では叶さんばかり見ていました。

@ぴぴさん
コメントありがとうございます。
悪い癖で持ち上げられたりおだてられたりすると
調子にのるので、、、有り難うございます(^^♪

期待を上回る展覧会がここのところ多いので
ちょっと驚いています。
良い意味での裏切り。今後も期待します。
Tak管理人 | 2004/09/30 8:35 PM
やっぱり・・・行ってましたか!
私も行くつもりでした^^
おまけ付きで良かったですね!
ピカソ、さすがです。この人そのものがエロスですから・・笑
わたくしも・・・ヒミツの小部屋にも行って参りましょう!
Moebon | 2004/10/01 1:29 AM
@Moebonさん
コメントありがとうございます。
大人の展覧会です、マジで。
上野は家族連れも多いのでさすがのフジサンケイグループも
木場公園に会場移しての展覧会(ホントか!!)
行って見てみて下さい。
いつものピカソ展とはちょっと違います。
Tak管理人 | 2004/10/01 10:02 PM
こんばんは。

私も遅ればせながら見てきました。

内覧会に行かれたのですか。確かにエロスの所は「秘密の小部屋」のような感じでしたね。「この先、性表現が云々。」というお決まりの注意書きもありましたし・・・。でも、結構子供連れが多かったですね。家族揃ってエロスとは素晴らしいです。

私としては、最後のグッズコーナーにもエロスな作品があればさらに良かったと思いました。

トラックバックさせていただきます。
@ROSINAさん
こんばんは。
コメント&TBありがとうございます。
いかれましたか〜ピカソ。
新宿ピカソとは違った
木場ピカソ良かったですよね。

後ほどうかがわせて頂きます。
Tak管理人 | 2004/10/31 11:49 PM
Takさま
TB&コメントありがとうございます。
ぎりぎりセーフの割には、ゆっくり見れました。
やっぱりギリギリで行った、マティスが凄かったもので。
それにしても、企画展2つ、他の常設展も含めると、今年はたくさんピカソ作品を見ました。どれもこれも面白くって、素晴らしい。こんな年も珍しいです。
イッセー | 2004/12/16 10:44 PM
@イッセーさん
こんばんは。
ギリギリで間に合ってよかったですね。
同じピカソだからと言って行かないと
行ったのでは大違いです。
今年申年はピカソの当たり年でしたね。
一度に同じ作家の多岐に渡る作品を
日本に居ながら観られる幸せ。
有難いことです。感謝感謝。
Tak管理人 | 2004/12/17 9:47 PM
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東京都現代美術館のピカソ展を観て来ました.副題は躰[からだ]とエロス! とてもよ
「ピカソ展 躰とエロス」 〜12月12日。東京都現代美術館 http://www.p-forme.jp 「ピカソ展 幻のジャクリーヌ・コレクション」 〜10月24日。損保ジャパン東郷青児美術館 http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index.html 10月1日(金)は「お客様感謝デー」と
ピカソ展2つ開催中 | パリノルール blog | 2004/10/11 8:57 PM
東京都現代美術館(江東区) 「ピカソ展」-躰とエロス 2004/9/18〜12/12 こんにちは。 昨日は、木場の現代美術館で開催されているピカソ展を見てきました。あちこちで宣伝していたので、かなりの混雑を予想していったのですが、冷たい雨がひっきりなしに降る天候だっ
東京都現代美術館 「ピカソ展」 | はろるど・わーど | 2004/10/31 9:28 PM
なぜかピカソが好きだ。子供の頃にあの変な絵(体のパーツがバラバラに描かれていた)を見てからどうにも気になって仕方がない。笑っている顔と悲しげな顔がくっついていたりして。手も足も平面的で「何でこうなんだろう?」と思ったりした。 今回のピカソ展は『躰
ピカソ展『躰とエロス』 東京都現代美術館 | ふたり暮らし | 2004/11/02 5:54 PM
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ピカソ展−躰[からだ]とエロス− | 芸術浪漫 | 2004/11/05 10:54 AM
東京都現代美術館で開催されている、「ピカソ 躰[からだ]とエロス展」を見てきた。
ピカソ 躰とエロス | blog:Museum a_go_go | 2004/12/16 10:32 PM